体脂肪率は産後の授乳で必ず下がる?母乳育児の期間と脂肪量を分けて読む

授乳しているのに体脂肪率が下がらない。その数字だけで母乳育児や産後の回復を採点する必要はない。母親の体組成を調べたレビューと授乳支援の無作為化試験から、脂肪量との関連、測った時期、食事介入との違いを整理し、家庭の体組成計の数字を受け止める視点まで考える。

授乳クッションを片付け、洗面所で体組成計に乗る。昨日とほとんど同じ数字が出る。「母乳なら自然に戻る」と聞いていた人ほど、表示を見て自分の体だけ予定から遅れているように感じるかもしれない。

授乳は、母親の体脂肪率が必ず下がるという約束にはならない。母親の体組成を扱う研究をまとめたレビューでは、授乳と体組成との統計的な関連が見つからなかった研究が多数を占めた。一部には脂肪の少なさとの関連もあるが、全員に同じ変化が起きるという結果ではない。[1]

既存記事「産後の基礎代謝は授乳で上がる?母乳に使うエネルギーと安静時の消費を読む」に消費エネルギーの問いを譲り、ここでは母親の脂肪量と体脂肪率を追う。授乳の有無、続けた期間、測定の時期、支援の効果を分けると、今朝の数字から言えることの範囲が見えてくる。[1][2][15]

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

授乳と体脂肪の研究は、同じ答えにそろっていない

体組成とは体の中身の構成を指し、母親を対象としたレビューでは脂肪、筋肉、皮下脂肪の厚さ、体の周囲径などが評価されている。体重だけでなく、どの成分や部位を見たかが研究を読む手掛かりになる。[1]

このスコーピングレビューは、研究領域の全体像を整理する方法で、対象は33研究、計80,118人だった。授乳歴の調べ方には、経験があるかどうかだけでなく、母乳のみか混合かといった授乳の型や、継続期間も含まれた。多くは自己申告による評価だった。[1]

統計的な関連を検討した29研究では、多数が関連なしという結果だった。一方、関連が見つかった研究の多くでは、授乳と脂肪量、皮下脂肪の厚さ、周囲径の低さが結び付いていた。その評価は主に産後6か月以降である。減る方向の研究も、はっきり結び付かない研究もあるという並びを、そのまま受け取る必要がある。[1]

ここで「関連なし」は、授乳中の女性の脂肪が誰も減らなかったという意味ではない。研究で比較した授乳歴と体組成の間に、統計的にはっきりした結び付きが見つからなかったという結果である。個人の変化と、集団で授乳との関係が見えるかどうかは別の問いだ。[1]

また、脂肪量の少ない人に授乳期間の長い人が多かったとしても、授乳だけがその違いを作ったとは断定できない。後述する大規模試験も、授乳を続けられた母親とそうでない母親の違いが、関連の解釈を難しくすると出発点で指摘している。授乳歴の長さは、脂肪が減る量を約束する券ではない。[15]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

産後のいつを測った数字なのか

レビューに含まれた研究のおよそ4分の3は産後3年以内に体組成を評価し、残りは出産後20年までを扱っていた。同じ「産後の母親」でも、出産から間もない時期と、育児の生活が長く続いた時期とが同じ研究群に入っている。[1]

だから、「授乳経験がある女性では脂肪が少なかった」という見出しを見るときは、授乳中の測定なのか、その後を追った測定なのかまで確かめたい。将来のある時点で見つかった関連を、授乳を始めた直後に体組成計が動くという予報にはできない。関連が見られた研究の多くが産後6か月以降だった点も、この区別に関わる。[1]

ただし、産後6か月という時期を、体脂肪が下がり始める期限として使うのも違う。このレビューが示したのは、関連を認めた研究で測定された時期の傾向である。その月齢に達した母親全員の体が同じ方向に変わるという法則ではない。[1]

母子手帳の予定欄には日付を書けても、脂肪量の変化まで予約はできない。友人の話と自分の表示を比較する前に、出産からどれだけたった数字なのかをそろえる。これは減量の目標設定というより、違う場面の数字を同じ試験の結果のように扱わないための整理である。[1]

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

授乳を支える試験でも、脂肪率の大きな低下は出なかった

関連だけでなく、授乳を続けやすくする支援を行った場合はどうか。ベラルーシの31病院で行われたクラスター無作為化比較試験がある。個人ごとではなく病院を単位に、長期の母乳育児と母乳のみの授乳を促す支援か、通常のケアかを割り付けた研究である。[15]

出産時に登録した17,046人のうち、産後11.5年に11,867人、登録者の69.6%を評価した。母乳のみの授乳を3か月以上行った割合は、支援群44.5%、対照群7.1%だった。授乳の継続を促すという点では、実際に群の間に違いが生まれていた。[15]

それでも、長期の体脂肪率に大きな差は確認されなかった。病院単位の割り付けを考慮した解析で、支援群と対照群の平均差は−0.49パーセントポイント、95%信頼区間は−1.25から0.27だった。信頼区間は推定の不確かさを示す幅で、この結果は差がない位置も含んでいる。出発時の特徴を調整すると、推定はさらに差のない方向へ近づいた。[15]

平均差が少し低い方向だからといって、母乳を長く続ければ確実に脂肪率が下がるとは読めない。研究者も、授乳を始めた女性に対して期間を延ばす支援を行っても、脂肪蓄積や血圧の重要な低下にはつながらなかったと結論している。小さな推定値を、大きな成功談に膨らませないことが大切だ。[15]

対象が授乳を開始した母親だった点も残しておきたい。この試験は、母乳とミルクを自由に選ばせずに割り付けた試験ではない。比較したのは授乳を促す支援と通常ケアであり、その結果をあらゆる授乳方法の優劣に置き換えることはできない。[15]

長期追跡では、登録者の一部が評価に参加していない点も考慮したい。この試験は追跡できなかった人の結果を補う解析や、割り付けを使わない観察研究型の解析などでも確かめ、結果は同様だった。単に平均差だけを見るより、解析方法を変えたときにも結論が大きく変わらなかったことまで読むと、結果の位置付けが分かる。[15]

それでも、長期の平均的な結果を、今授乳している自分の短期の予測には使わない。産後11.5年の評価は、その時点の体組成について答えるものだ。授乳中の今月の変化を知りたい人と、母乳育児の長期的な影響を知りたい人とでは、必要な観察期間が異なる。研究の規模と、結果が答える時期は分けて読む。[15]

食事支援の結果を、母乳そのものの効果に足さない

より早い産後の時期を扱った無作為化比較試験では、妊娠前の体格指数が25〜35だった女性156人を、授乳促進支援、食事介入、両方、どちらもなしの群に割り付けた。体格指数は身長と体重に基づく指標で、この試験は過体重や肥満のある女性を対象としている。18〜39歳の女性でも、妊娠前の体格や産後の時期が異なる場合に、そのまま当てはめることはできない。[2]

授乳促進支援は妊娠中、出産時、その後にも相談を行う内容で、食事介入は産後11週から始まった。産後2週と6か月の両方に参加した108人では、何らかの授乳をしていた人は開始時99%、追跡時97%だった。授乳促進支援は、母乳のみか部分的な授乳かという割合を変えず、体重や心血管・代謝関連の指標にも主効果を示さなかった。[2]

一方、食事介入には体重、脂肪量、体脂肪の割合、腹囲、血糖やインスリンなどを低下させる主効果があった。ただし脂肪以外の成分を表す除脂肪量も低下した。体重という合計欄だけを見ると、脂肪以外の動きは隠れてしまう。[2]

この試験では授乳支援と食事介入の相互作用は認められなかった。両方を組み合わせれば、単独の結果を超える効果が当然に得られるという読み方はできない。また、ほぼ全員が授乳していた集団で授乳支援の効果がなかったことを、授乳自体に一切作用がない証明として扱うこともできない。[2]

この結果から考えるべきなのは、授乳している間に食生活も変わったなら、脂肪量の変化を母乳だけの手柄にしないという点である。試験の食事介入を自己流の食事抜きに置き換えるのも飛躍だ。対象者と開始時期を伴う支援の結果であって、産後の誰もが食事量を削るべきだという指示ではない。[2]

数字で読む母乳育児と母親の体組成

33研究・80,118人:授乳歴と母親の体組成を整理したレビューの規模である。[1]

産後6か月以降:脂肪の少なさとの関連が見つかった研究で多かった測定時期であり、減量の期限ではない。[1]

44.5%と7.1%:長期試験で、母乳のみの授乳を3か月以上行った支援群と対照群の割合である。[15]

−0.49パーセントポイント:産後11.5年の体脂肪率の群間平均差。95%信頼区間は−1.25から0.27である。[15]

108人:早期産後の授乳支援と食事介入の試験で、両方の評価時点に参加した人数である。[2]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約