生理前の食欲は甘い物だけに向く?空腹と味への欲求が食い違う場面を研究で読む

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空腹と実際の食事量を測ると、別の層が見える

食品への評価だけでなく、空腹と食事量を測った小規模試験もある。健康でやせた女性9人に、卵胞期に2回、黄体期に1回参加してもらい、ブドウ糖飲料を飲んだ後の胃の動き、血糖、ホルモン、空腹を測った。その後、自由に選べる食事で摂取エネルギーを調べた。[19]

測定したのは、飲料を飲んだ後の90分間と、それに続く食事である。卵胞期では黄体期より、飲料が胃から出ていく速度が遅く、空腹と食事の摂取エネルギーも低かった。血糖、食事に関連するホルモンの値にも違いがあった。卵胞期に行った測定同士では違いは認められなかった。[19]

これは、生理前に相当する時期の食欲を、気分や甘い物への反応だけで説明しきれないことを考える材料になる。ただし、参加者は少なく、決まった飲料を飲んだ実験である。朝から夜までの生活全体や、あらゆる食事で同じ差が出るという結論ではない。[19]

特定の味への欲求と、食事量につながる空腹の変化が同じ人に重なる可能性も考えられる。しかし、別々の研究の結果を足して「自分の生理前の食欲はこの割合で説明できる」と計算はできない。評価した人も条件も違う。実験で確かめた層を、そのまま個人の内訳表にしないことが必要だ。[4][19]

ホルモンと欲求を調べた研究では、規則的な月経周期のある閉経前女性17人を観察した。黄体期に、ホルモンを血中で運ぶたんぱく質と甘い物・炭水化物の多い食品への欲求との関連があり、ホルモンの組み合わせによって欲求の高い群と低い群に分かれた。[7]

この研究も、特定のホルモンが多ければ全員が同じ食品を欲するという単純な対応表ではない。ホルモンと欲求が関連するという観察から、本人の欲求だけでホルモン値を推定したり、食品を変えればホルモンの状態が治ると考えたりすることはできない。[7]

身体の状態を見た試験と、欲求を答えた研究を並べる意味は、原因をひとつに絞らずに済む点にある。夕方に食事も欲しいのか、満腹でも特定の物だけ欲しいのか、気持ちが沈むときに強まるのか。それぞれ違う質問として残せば、日常の経験を研究のどれかへ無理に押し込まずに済む。

比較する時点にも注意が要る。食品写真の研究が比べたのは卵胞期の早い時期と黄体期の遅い時期であり、金銭評価の実験が比べたのは排卵前と黄体期の中頃である。前者と後者では、月経にどれほど近い時点を評価したかが揃っていない。味への欲求が上がったかどうかだけを抜き出すと、この違いが見えなくなる。[4][6]

さらに、対照群の置き方も違う。月経前不快気分障害の有無を比べる設計と、体格区分によって金銭評価の変わり方を見る設計では、知りたい集団差が異なる。片方の結果をもう片方の追試として扱うより、それぞれがどの条件を切り分けたかを読む方がよい。研究の結論が一致しないように見えるとき、まず比較の組み合わせを確かめる視点が役に立つ。[4][6]

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よくある誤解

「生理前は誰でも甘い物だけ欲しくなる」という理解は広すぎる。甘い食品への欲求が高まった比較研究では、月経前不快気分障害群と健康な対照群で結果が違った。さらに、間食への金銭評価では甘い味に周期の影響が認められず、塩味に変化が出た群があった。対象と物差しを外した断定は研究からは導けない。[4][6]

「欲求が強いほど、そのまま食べた量も多い」という読み方も避けたい。食品への欲求の尺度と、食事の摂取エネルギー量の測定は別である。甘い物を食べたいという答えを、摂取量や体重増加へ直接換算することはできない。欲求の点数と摂取エネルギーには、それぞれ別の単位がある。[4][19]

「抑えるなら、食事をさらに減らせばよい」という発想にも、制限と欲求の関係を確かめる視点が要る。女性の減量と食欲を扱うレビューでは、減量後の食欲の増加や、持続するエネルギー不足に伴う食物への渇望の頻度・強さの増加が論じられている。対象は減量に取り組む女性であり、18〜39歳の女性全体の生理前の欲求への対処にそのまま当てはめることはできない。生理前だけの食事介入を扱ったレビューとも区別する必要があるが、制限を強めれば欲求が必ず静まるという前提には疑問を投げかける。[20]

そもそも、この記事で比較した主な研究は欲求の違いを調べたものであり、甘い物を断つ方法の優劣を決めたものではない。食品の写真への反応が高いという結果から、その食品を生活から排除すべきだという指示には進めない。観察の結果と対処法の検証を区別して読む必要がある。[4][6][8]

食欲が変わったことを、その日の失敗の証拠にしない。研究の問いは「どの条件で、どの評価が変わるか」である。自分に向ける問いも、「意志が弱いのか」より「今日はどの欲求が困るのか」の方が、状況を具体的に伝えやすい。これは診断や治療の代わりではなく、経験を整理するための見方である。

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今日からできること

  • 記録の欄を「食事を食べたい強さ」と「甘い物を食べたい強さ」に分ける。研究の0〜10の評価を参考に自分用の目盛りを作るなら、同じ問い方で続ける。研究の尺度を参考にしたメモであり、診断の点数ではない。[4][19]
  • 甘い物だけでなく、塩味の物への欲求も別に書く。30種類の間食を評価した実験では、甘味と塩味で周期の結果が異なった。欲求の向きを最初から甘味だけに限定しない。[6]
  • 月経との位置関係と、そのときの気分を添える。月経前不快気分障害群67人の研究では、いら立ちや衝動性の評価と甘い食品への欲求に関連があった。記録は原因を断定するためでなく、一緒に変わるものを探すために使う。[4]
  • 欲しかったことと食べたことを別の欄にする。写真15枚ずつへの欲求の評価と、飲料後の90分を経て測る食事量は異なる測定である。食べなかった欲求も、そのままの経験として残す。[4][19]
  • 抑えようとして食事の制限を重ねていないかも振り返る。女性の減量を扱うレビューは、持続するエネルギー不足と欲求の強まりを論じている。具体的な食事量の調整に困る場合や、周期に伴う気分・食行動の変化が生活を妨げる場合は、記録を持って医師に相談する。[20]

記録をするなら、後から読んで状況が浮かぶ短い文で十分だ。「夕食後、空腹は弱いが甘い物が欲しかった」「帰宅前、おかずも甘い物も欲しかった」といった書き方なら、同じ食欲という言葉に押し込まなくて済む。点数を毎回正確につけることより、何を評価したかを揃えることを目的にしたい。

また、友人の記録と比べて、自分にも同じ上昇があるはずだと探さなくてよい。月経周期の細かな区分には個人内・個人間のばらつきがあり、研究でも条件の扱いが課題となる。自分の経験を他人の周期表に合わせるより、どんな場面で何が困ったのかを自分の言葉で残す方が、この問いには合っている。[14]

オンザショアで、運動の予定を生活の中に置く

食欲の記録と運動の予定は、それぞれ生活の中で扱いたい。オンザショア立川店を利用する場合は、通える時間と場所から予定を考えられる。営業時間は8:00〜23:30で、年中無休である。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分。朝に立ち寄るか、仕事や用事の後に向かうかを、日常の動線と照らし合わせるための条件となる。

店内には溶岩プレートを敷いたホットヨガのスタジオがあり、常温のヨガやピラティスも扱っている。ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。運動を続ける場所を選ぶときには、種目と時間を確認して予定に入れるという使い方ができる。

妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円。60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。店の案内と料金で条件を確認し、体験予約を予定の検討に使える。

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参考文献

[4] Premenstrual appetite and emotional responses to foods among women with premenstrual dysphoric disorder — Yen JY, Liu TL, Chen IJ, Chen SY, Ko CH., 2018, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2018.01.029

[6] Is It Worth It? Obesity Affects Snack Food Valuation Across the Menstrual Cycle — Heuberger LS, Gobbi S, Weber SC, Graf G, Tobler PN, Asarian L, Geary N, Roth M, , 2022, Frontiers in neuroscience. DOI: 10.3389/fnins.2022.800976

[7] Estradiol, SHBG and leptin interplay with food craving and intake across the menstrual cycle — Krishnan S, Tryon RR, Horn WF, Welch L, Keim NL., 2016, Physiology & behavior. DOI: 10.1016/j.physbeh.2016.08.010

[8] The high-sweet-fat food craving among women with premenstrual dysphoric disorder: emotional response, implicit attitude and rewards sensitivity — Yen JY, Chang SJ, Ko CH, Yen CF, Chen CS, Yeh YC, Chen CC., 2010, Psychoneuroendocrinology. DOI: 10.1016/j.psyneuen.2010.02.006

[14] Best practices for including sex as a variable in appetite research — Geary N, Asarian L, Leeners B., 2025, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2024.107840

[17] Gender-related Differences in Food Craving and Obesity — Hallam J, Boswell RG, DeVito EE, Kober H., 2016, The Yale journal of biology and medicine. DOI: なし

[19] Effects of the phases of the menstrual cycle on gastric emptying, glycemia, plasma GLP-1 and insulin, and energy intake in healthy lean women — Brennan IM, Feltrin KL, Nair NS, Hausken T, Little TJ, Gentilcore D, Wishart JM,, 2009, American journal of physiology. Gastrointestinal and liver physiology. DOI: 10.1152/ajpgi.00051.2009

[20] Weight Loss and Appetite Control in Women — Hintze LJ, Mahmoodianfard S, Auguste CB, Doucet É., 2017, Current obesity reports. DOI: 10.1007/s13679-017-0273-8

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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