
筋力アップと引き締めは同じ結果ではない
「内もも引き締め」と検索する人が求めるものは一様ではない。脚を寄せる力が欲しい人もいれば、立ち姿を確認したい人、服を着たときの印象を気にする人もいる。まず、自分が何を確かめたいのかを言葉にしたい。力の測定研究を読むとき、その研究が答えられるのは力の評価に関する部分だからだ。[20]
女性競技者の研究の結論は、採用した内転・外転・脚の伸展の測定が、筋力の評価やトレーニングへの適応を追うために使えるというものだった。ボールを挟む練習を続けた人の体脂肪や太もも周囲径を比べた結論ではない。「測れる」ことから「細くなる」ことへ、途中の検証を飛び越えないようにしたい。[20]
力が出たという実感を、見た目の採点へすぐにつなげる必要もない。今日は同じ姿勢を準備できた、前回の記録を確かめてから始めた。そうした練習の手順にも目を向けられる。研究に沿って筋力を評価するなら、結果の数値だけでなく、それを得た条件もセットで扱うことになる。[20]
競技者297人の観察研究には、女性155人、男性142人が参加した。女性では、股関節を開く力、伸ばす力、曲げる力、膝を伸ばす力と曲げる力、足首で押す力に競技間の違いが認められた。体操系の競技は、とくにチーム競技や持久系競技と比べて高い値を示した。18〜39歳の一般女性にも同じ競技差があるかは、この高水準競技者の結果だけでは判断できない。[11]
この研究は筋力計で測定した最大等尺性筋力を比較している。競技を割り付けて練習後の変化を調べた試験ではなく、現在の競技者の特徴を比べた観察研究である。競技と筋力の差には関連があるが、特定の競技を選べばその筋力になるという因果の証明とは区別する必要がある。[11]
また、脚の力とひとまとめにしても、測定種目によって結果は異なった。男女とも膝の伸展と足首の底屈で発揮する力が大きく、股関節の外旋と外転で小さかった。底屈は足先を下へ向ける動き、外旋は太ももを外へ回す動きである。違う働きを測って得た数字を、単純な優劣の一覧にしないことが大切だ。[11]
内転と外転のように反対の働きをする筋群の比率も検討され、体操系の競技と他の競技との違いが報告されている。内側へ寄せる力だけを切り取るのではなく、複数の働きを並べて競技者の特徴を見た研究だ。一般女性が目指すべき比率をこの結果から決めることはできないが、筋力を読む際に測定動作の名前を省かない理由が分かる。[11]
ボール挟みの目的を決めるときも、動作の名前が手がかりになる。脚を寄せる力を知りたいのか、姿勢の作りやすさを確かめたいのか。研究が数値にした働きと自分が観察したいことを対応させておけば、他人の写真から目標を借りずに済む。体の形は人それぞれであり、細さを全員の到達点にする必要はない。
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膝の不安は、挟む角度だけで判断しない
膝を曲げると不安がある人にとっては、引き締めよりも「この姿勢を続けてよいか」が先に来る。ただし、角度の数字だけで健康状態を判定することはできない。膝の症状がある人を調べた研究の結果は、その対象や動作を確かめて読む必要がある。[1][2]
膝蓋大腿関節、つまり膝のお皿と太ももの骨の間の関節に変形性関節症がある人を扱った系統的レビューでは、14研究、計594人が対象となった。内訳は変形性関節症がある人360人、対照群234人である。歩行や片脚スクワットの角度、筋力などを比較したが、統合できた結果のエビデンスの確実性は非常に低いと評価された。患者を含む比較なので、症状のない18〜39歳の女性にそのまま当てはめることはできない。[1]
ここでは脚を外側へ開く筋肉の等尺性筋力が低いという結果も報告された。ただし、それは内側へ挟む力とは別の測定である。「膝に問題がある人は内ももを強く挟めばよい」と読み替えることはできない。何の筋力を、どの集団で調べたのかを残して理解したい。[1]
また、着地動作と下肢の使い過ぎによる障害を扱った系統的レビュー・メタ分析は23研究を含んだ。膝の前側の痛みに関して、着地中の膝の曲がる範囲が小さいことや、膝が外反する動きの範囲が大きいことをリスク因子として挙げている。これは身体活動を行う集団の着地についての知見であり、18〜39歳の一般女性の静止したボール挟みへ直接当てはめる根拠にはならない。[2]
その結果を座位や仰向けのボール挟みへ移し、「膝は深く曲げるほど安全」とすることはできない。跳んで床に着く動作と、姿勢を保って内側へ力を出す測定では、課題が違う。研究の対象動作を省くと、もっともらしい数字が別の運動の処方へ変わってしまう。[2][20]
中央線の車内で膝を閉じにくい日と、運動中に膝が痛む日は、同じ言葉で片づけなくてよい。痛みがある場合は、ボールの挟み方だけで原因を決めず医師に相談する。競技者が測定に使った角度を、症状がある自分への許可証にしない。この研究は女性競技者の筋力測定の信頼性を確かめたものだからだ。[20]
膝の研究同士でも、確かめた集団と動作は異なる。変形性関節症のレビューは患者と健康な対照群を比較した横断研究を集め、着地のレビューは新たな障害の発生と既往の両方を扱う研究を含んでいた。どちらも、家庭でボールを挟む角度を割り付けた試験に読み替えてはいけない。[1][2]

よくある誤解
「膝が内へ入ることと、内ももに力を入れることは同じ」という混同がある。膝の外反は、膝が内側へ寄るように見える下肢の動きであり、内転筋の最大筋力とは測っているものが異なる。着地の研究は体重を受け止める間の関節の動きを調べている。ボールを挟むときの手応えだけでは、着地中の動きは評価できない。[2][20]
「外側へ開く力が低いという報告なら、内側へ挟む練習を増やせばよい」という読み方も誤りだ。膝蓋大腿関節の変形性関節症を扱うレビューで報告されたのは外転筋力の低さであり、内転の運動を増やした結果ではない。動作の向きを取り違えると、研究で観察された特徴が、別の運動の助言に変わってしまう。[1]
「研究の最大収縮と、自宅で気持ちよく動く練習は同じ」という混同にも気をつけたい。最大収縮は、そのとき発揮できる最大限の力を測るための条件である。研究の測定手順を丸ごと日々のメニューに移すより、まず自分が評価をしたいのか運動を楽しみたいのかを整理する方が、数字の用途に合っている。[20]
今日からできること
- 始める前に、目的が内ももの手応えなのか、力の比較なのかを言葉にする。研究で評価したのは最大等尺性筋力であり、輪郭の変化ではない。[20]
- 前回と比べたい日は、寝るか座るかに加え、膝と股関節の姿勢を記録する。研究では両方を60°に定めていたことを、条件をそろえる例として使う。[20]
- 論文の3回という試行数を、そのまま自宅の練習メニューにしない。最大収縮を測る手順と、日々の運動の回数設定を区別する。[20]
- ボールのつぶれ具合や手応えの小さな差だけで成果を断定しない。研究の6.2〜6.9%という変動係数は、測定にも揺れがあると理解する材料にとどめる。[20]
- 膝の痛みがある場合は、角度を探し続ける前に医師に相談する。24人の女性競技者の測定条件を、自分の症状に対する判断基準にしない。[20]

オンザショア立川店で、運動を予定に置く
膝の角度を探す時間から、続けられる運動を予定に置く時間へ。オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある溶岩ホットヨガスタジオである。営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休である。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけでも25種類以上のレッスンがあり、運動を予定に組み込む場所として選べる。
妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加できる運動を確認したうえで、通える時間と料金を店舗案内と料金ページで確かめられる。
ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスン、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。体験予約は、自分の生活の中で継続する時間を検討する入口となる。
参考文献
[1] Biomechanical characteristics and muscle function in individuals with patellofemoral osteoarthritis: A systematic review of cross-sectional studies — Carvalho C, de Oliveira MPB, Pisani GK, Marolde IB, Serrão PRMDS., 2022, Clinical biomechanics (Bristol, Avon). DOI: 10.1016/j.clinbiomech.2022.105721
[2] Relationship Between Jump-Landing Kinematics and Lower Extremity Overuse Injuries in Physically Active Populations: A Systematic Review and Meta-Analysis — De Bleecker C, Vermeulen S, De Blaiser C, Willems T, De Ridder R, Roosen P., 2020, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-020-01296-7
[11] Relative Values of Maximal Isometric Strength in Lower Limbs Across Different Sports Disciplines in High-Performance Athletes — Martín-Miguel I, Torrontegi-Ronco E, Martínez-Ortega JD, Moreno-Martín A, Montal, 2025, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000005126
[20] Test Re-test Reliability of Single and Multijoint Strength Properties in Female Australian Footballers — Kadlec D, Jordan MJ, Snyder L, Alderson J, Nimphius S., 2021, Sports medicine – open. DOI: 10.1186/s40798-020-00292-5
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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