体が硬いとしゃがめないのは足幅のせい?柔軟性の変化と構えの工夫を分けて読む

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膝が内側に動いても、股関節の硬さとは即決しない

しゃがむ途中で膝が内側へ動くと、股関節が開かないせいだと思うかもしれない。Stifflerらは、健康で余暇に運動する大学生年代の97人を、腕を頭上に上げるスクワットで膝が内側へ変位する群と、そうでない群に分けた。足首、股関節の可動域に加え、立位の配列や着地動作の評価を比べた観察研究である。18〜39歳の女性全体へ当てはめる際は、健康で運動する大学生年代という対象の範囲を踏まえたい。[14]

膝が内側へ動く群では、膝を伸ばした状態での足首の背屈が、自力で動かす測定でも、外から動かす測定でも小さかった。一方、測定した股関節の内旋、外旋、外転など、ほかの可動域には有意差がなかった。見た目が股関節の問題に見えても、測定で群の差が出た場所は同じとは限らなかった。[14]

この結果を「足首が硬いから膝が内側に入る」と因果の説明に変えてはいけない。観察研究は一緒に見られた特徴を示している。また、群の平均に差があっても、目の前の人の原因をそれだけで決める検査にはならない。足幅を変えたときの見た目から、おしりや足首のどちらかを即座に犯人にする読み方は避けたい。[14]

同じ研究では、着地の動作を評価する総合得点にも有意差がなかった。しゃがむ場面の膝の動きが違ったからといって、別の動作の評価まで一括して悪いと判断することはできない。深さ、膝の動き、足首の角度、着地は、それぞれ確かめた結果を残すほうが正確である。[14]

鏡で見る自分の動きは相談の材料にはなる。ただし「内側へ寄る」「かかとが浮きそう」「脚の付け根に違和感がある」は、別々の言葉で伝えたい。「全部、体が硬いから」で片づけると、その先の確認まで曖昧になる。研究でも複数の関節と動作を分けて測っていたことを、日常の観察にも借りる考え方だ。[14]

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同じ深さでも、両脚と片脚では中身が違う

深く下がれるかだけでは捉えきれない例が、股関節の症状を持つ人の研究にある。Luijendijkらは、動作に伴う股関節や鼠径部の痛みを特徴とする大腿骨寛骨臼インピンジメント症候群の人、特定の骨形態があっても症状のない人、健康な対照を比較した。鼠径部は脚の付け根の辺りである。症状や骨形態で分けた集団の比較なので、18〜39歳の女性全体のしゃがみにくさへそのまま当てはめることはできない。[3]

両脚と片脚のスクワットを各5回調べたところ、各群は同程度の深さまでしゃがんでいた。しかし片脚動作では、症状のない骨形態の群は症状のある群より股関節の屈曲が大きく、症状のある群は健康な対照より股関節の外旋が大きかった。症状のある群では、症状のない骨形態の群より股関節の外転モーメントも大きかった。モーメントは関節を回そうとする力の作用を表す。[3]

一方、両脚動作では股関節や膝の動き、股関節、膝、足首のモーメントに群の差はなかった。同じ人の特徴でも、両脚と片脚で差が現れる場所が変わる。研究者らは、深さが同程度であったことを踏まえ、股関節の曲がり方や回旋、モーメントを見る意義を述べている。[3]

この研究は、しゃがみにくい読者が自分で骨の形や病名を判定するためのものではない。深さがそろっていても動作の中身はそろわない、という理解に役立つ。逆に、他人より浅いことだけで異常と決めるのも早い。痛みを伴う場合は、深さの記録を伸ばすことより、症状を医師に相談することを優先したい。

人工股関節の手術を受けた人を対象にした別の無作為化比較試験でも、脚を開く角度と深さを分けて考える必要が見える。患者24人を異なる人工関節の群に割り付け、健康な対照12人と比較した研究で、術後9か月の動作を測定した。人工股関節の手術を受けた患者の結果なので、18〜39歳の女性一般にそのまま当てはめることはできない。一方の人工関節の群では股関節の外転が大きかったが、手術群はいずれも健康な対照よりしゃがむ深さが劣っていた。[1]

これは手術を受けていない人への足幅指導を決める試験ではない。脚を開く角度が大きいことと、健康な人と同じ深さに達することが同義でなかった事例である。無作為化という研究の型が強くても、対象が違えば日常への距離がある。足幅の話に使う際も、その境界は残しておく。[1]

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よくある誤解

「足幅を広げて下がれたなら、硬さが取れた」は、変化の名前を急いで付けている。足幅の実験で確認されたのは構えによる関節角度の違いであり、練習後の柔軟性の増加ではない。「この構えでは下がりやすかった」という記録なら、得られた経験を余さず表せる。すぐに改善という札を貼らなくても、工夫としての価値はある。[9]

「足を開くほど、おしりが働いて深くなる」も、別々の測定をつなぎすぎている。筋活動のレビューでは一般的な足幅などの変更に有意な影響がないとされ、角度の実験では足幅による違いが見られた。両者は対立した結論ではなく、筋活動と動作を別々に調べた結果である。おしりの感覚だけで、必要な足首の動きや深さを説明することはできない。[2][9]

「深くしゃがめれば、動きも問題ない」という見方にも限界がある。症状の有無などを比べた研究では、深さが同程度でも片脚動作の股関節の使い方が異なった。深さは見る価値のある情報だが、全体を代表する合格印ではない。普段は両脚でしゃがめる人が片脚の動作で困る場合も、両脚の記録だけで話を終わらせないほうがよい。[3]

そもそも、床へ手を伸ばすためのしゃがみと、重りを担いで力を出すスクワットでは目的が違う。日常で困っているのが低い棚の物を取る動作なら、その場面を説明することから始めたい。筋活動を扱う研究と重りなしの角度の研究を使い分けるように、自分が何を楽にしたいのかも分けておく。[2][9]

今日からできること

  • 記録の欄に足幅を加える。研究は骨盤幅を基準にした3条件を分けていた。「前回と同じ構えか」を先に確かめ、深さの変化を比べる。[9]
  • 構えを変える観察と、同じ構えでの経過観察を分ける。32人の実験が示したのは条件による角度差である。足幅を変えた日の結果には、その変更も書き添える。[9]
  • 膝の見た目から原因を決めず、気になる動きを言葉にする。97人の観察研究でも、股関節のすべての可動域に差が出たわけではなかった。相談時には膝と足首を分けて伝える。[14]
  • おしりの刺激感と、下がれた位置を別に記録する。18研究の筋活動レビューと足幅の実験は、異なる指標を測っている。感覚の強さを深さの説明に置き換えない。[2][9]
  • 両脚でできたことを片脚の目標に直結させない。両脚と片脚を各5回測定した研究では、同じ深さでも股関節の使い方が異なった。この5回は測定条件であり、練習の推奨回数ではない。痛みがある場合は試し続けず、医師に相談する。[3]

練習のメモは、体を採点するためより、条件を思い出すためにある。「下まで行けなかった」だけの記録に、足幅や困った場所が加わると、次に相談する内容が具体的になる。研究の平均値へ自分を押し込むより、自分がどの条件で困るのかを伝えられることを目標にしたい。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

オンザショア立川店で、構えを見直す時間を持つ

足幅を変えた日と、同じ構えで比べる日を分ける。その視点を持ってレッスンの予定を立てると、深さだけに目を奪われずに動きを振り返れる。オンザショア立川店には、溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングがある。

参加条件は予定を組む前に確認したい。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、種目と通う時間を合わせて考えられる。

営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fで、JR立川駅北口から徒歩1分である。店のトップと料金で選択肢を確認したい。

ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。持ち物も含めて通える予定を立て、体験の予約へ進める。

参考文献

[1] Does the Dual-Mobility Hip Prosthesis Produce Better Joint Kinematics During Extreme Hip Flexion Task? — Catelli DS, Kowalski E, Beaulé PE, Lamontagne M., 2017, The Journal of arthroplasty. DOI: 10.1016/j.arth.2017.04.049

[2] Muscle activation in the loaded free barbell squat: a brief review — Clark DR, Lambert MI, Hunter AM., 2012, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0b013e31822d533d

[3] Lower limb biomechanics in femoroacetabular impingement syndrome, asymptomatic cam morphology, and controls during bilateral and single-leg squatting — Luijendijk CE, Meinders E, Gonçalves BA, Pizzolato C, Saxby DJ, Diamond LE., 2026, Gait & posture. DOI: 10.1016/j.gaitpost.2026.110131

[7] How reliable are femoropelvic kinematics during deep squats? The influence of subject-specific skeletal modelling on measurement variability — Otti DA, Ghijselings S, Staes F, Scheys L., 2024, Gait & posture. DOI: 10.1016/j.gaitpost.2024.05.006

[9] The Effect of Stance Width and Anthropometrics on Joint Range of Motion in the Lower Extremities during a Back Squat — Demers E, Pendenza J, Radevich V, Preuss R., 2018, International journal of exercise science. DOI: 10.70252/bwze8275

[14] Range of motion, postural alignment, and LESS score differences of those with and without excessive medial knee displacement — Stiffler MR, Pennuto AP, Smith MD, Olson ME, Bell DR., 2015, Clinical journal of sport medicine : official journal of the Canadian Academy of Sport Medicine. DOI: 10.1097/jsm.0000000000000106

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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