代謝の検査は眠ってしまうと低くなる?覚醒時と睡眠中の数字を分けて読む

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睡眠中だけの変化を、消費全体に広げない

睡眠中の測定値が変わったからといって、体が使うエネルギー全体も同じように変わるとは限らない。平均年齢24.3歳の13人が参加した無作為化クロスオーバー試験は、この違いを考える例になる。対象者は時刻が分からない条件で呼吸を測る部屋に滞在し、通常とは異なる生活の周期を経験した。[11]

実験では通常の24時間周期に対し、21時間の周期を3回繰り返す条件と、27時間の周期を3回繰り返す条件を比較した。睡眠や食事の時刻と体内の時間の対応をずらす操作である。こうした概日リズムのずれは、日々繰り返す体のリズムと生活時刻の食い違いとして理解するとよい。[11]

時間を遅らせる方向の条件では睡眠中の代謝が増えたが、研究全体ではエネルギー消費や食欲に変化は認められなかった。また、糖やインスリンに関わる変化、どの栄養素を燃料として使うかの変化も見られた。睡眠中の数字だけを切り取って、体に望ましい変化だったと評価することはできない。[11]

これは、夜更かしで代謝を上げる方法の実験ではない。生活周期を実験室で変えた少人数の研究であり、休日に遅く起きる場面とそのまま同じではない。それでも、眠っている間の指標と、消費全体や別の代謝指標が一致して動くとは限らないという読み方は役に立つ。[11]

同じような区別は、温度と湿度を変えた研究にも見える。標準的な体重の若い男性8人を対象に、服装や活動を管理して部屋全体の間接熱量測定を行った試験では、温度を20、23、26、30度に変えて比較した。男性だけの結果を18〜39歳の女性にそのまま当てはめることはできない。24時間の消費は23度と26度で、20度と30度より低かった。[18]

ところが、その温度範囲で睡眠中の代謝には有意な温度の影響が見られなかった。湿度についても、24時間全体では有意な影響がなかった一方、睡眠と運動の時間を除いた部分では高湿度の条件で消費が高かった。どの時間を含めるかによって見える結果が違ったのである。[18]

この男性の実験を、女性の検査室やホットヨガのレッスンに直接当てはめることはできない。ここで持ち帰りたいのは温度選びの答えではなく、全体を測った数字と一部分を測った数字を混ぜないという視点だ。同じ環境の比較でも、睡眠中の結果だけでは全体の結果を代表できなかった。[18]

手元の検査用紙でも、見たいのは大きいか小さいかだけではない。「いつ」「どんな状態で」「何の範囲を」測った数字なのか。その説明を聞いてから以前の値と並べると、少なくとも別のものを比較してしまう行き違いは避けられる。睡眠中と覚醒時の区別は、その入口になる。[11][18]

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女性の実験と運動の実験で、項目の違いを確かめる

女性を対象にした試験でも、睡眠と代謝を単純な上下関係にはできない。健康な閉経前の女性10人が参加した無作為化クロスオーバー試験では、夜に4時間眠る条件と8時間眠る条件を3晩続けた後、空腹時と食後の代謝を比較した。対象年齢は22〜43歳だった。[10]

安静時代謝は短い睡眠で毎分1.01 kcal、通常の睡眠で毎分0.97 kcalであり、有意差はなかった。食後の消費にも有意差はなく、食事によって増える熱の産生も同程度だった。一方、空腹時には呼吸商という燃料の使い方を表す指標に差が見られた。[10]

消費の量が変わらなくても、燃料に関する指標が変わることがある。その反対に、燃料の指標が変わったからといって、消費の量が増えたと書き換えることもできない。「代謝」というひとつの言葉の中に、違う測定項目が入っている。結果説明で分からなくなったら、今の話は量なのか、燃料なのか、と尋ねるとよい。[10]

しかもこの研究の食後の比較は、高脂肪の液体食を取った条件である。普段の夕食すべてに同じ結果を約束するものではない。研究の数字を自分に近づけるときは、女性という共通点だけでなく、どんな睡眠条件と食事条件だったかも添えて読む必要がある。[10]

運動を続けた後の変化も、測る項目によって読み分けが要る。以前は座って過ごすことが多く、過体重だった若い成人を対象にした無作為化試験では、筋力トレーニング群22人と対照群17人を6か月比較した。部屋全体の間接熱量測定は、最後の運動から72時間後に実施された。過体重で座位中心だった集団の結果であり、18〜39歳の女性全体に同じ変化を見込めるかは別の問いだ。[13]

トレーニング群では睡眠中の代謝が8.4%、安静時代謝が7.4%増えた。ただし報告されたばらつきはそれぞれ8.6%、8.7%であり、平均だけを全員の変化として扱えない。群間差は睡眠中の代謝では有意だったが、安静時代謝では有意水準に達せず、24時間の消費の変化にも群間の有意差はなかった。[13]

運動した群の中で前より増えたことと、対照群と比べても効果が確かだったことは別の問いである。また、睡眠中の代謝と安静時代謝の増加率を引き算しても、眠ることで消費が何%変わるかは分からない。どちらも運動前後の変化率であり、覚醒と睡眠を直接比べた割合ではないからだ。[13]

この違いを踏まえると、運動後の検査結果を読む目も変わる。ひとつの指標が増えたら「代謝全体が上がった」、変わらなければ「運動は無意味だった」とする判断は避けたい。この試験でも、睡眠中、安静時、24時間の指標は、同じ強さの結論にはならなかった。[13]

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よくある誤解

「検査中に眠ったなら、低い数値に決まった割合を足せばよい」という考えは採らない。睡眠制限後の朝に見られた2.6%の低下は、前の晩までの睡眠条件による結果である。検査台で眠った場合の補正率として使う数字ではない。眠りかけた事実は伝え、その区間をどう扱ったかを担当者に確認するのが先だ。[4]

「安静時代謝が変わらなければ、睡眠も普段どおりだった」という読み方も逆向きである。女性の睡眠制限試験では、安静時代謝に有意差がなくても、空腹時の燃料利用の指標に差があった。代謝の測定は睡眠の検査を丸ごと代わるものではない。数値が同じだったことを、自覚している睡眠の困りごとを打ち消す材料にしなくてよい。[10]

「睡眠中の代謝が高いほど健康に良い」という見方にも根拠はない。生活周期をずらした研究では、睡眠中の代謝が増えた条件で糖やホルモンに関わる変化も起きていた。高い数字を目標として睡眠を削ったり、生活の時刻を無理にずらしたりする方向には進まない。測定項目の上下と、生活の望ましさを同じものとして扱わないためである。[11]

今日からできること

  • 今夜は、寝る時刻と起きる時刻を予定に書き、睡眠を削って済ませようとしている用事を見直す。睡眠と生活時刻の調和を重視するレビューを、まず睡眠の時間を確保する行動につなげたい。安静時代謝の上昇率を約束する方法としては扱わない。[14]
  • 食事の予定も睡眠の予定と並べ、日によって時刻が大きく動く食事があれば、続けられる時間帯を考える。レビューは規則的な食事と体内リズムの調和を論じている。これは生活を整える提案であり、若い女性の検査値を一定量上げる処方ではない。[14]
  • 明日の予定に運動を入れるなら、睡眠を削らずに通える時間を選ぶ。6か月の筋力トレーニング試験でも、睡眠中と安静時、24時間の消費で結論は異なった。運動の成果を検査値だけで採点しない。[13]
  • 今日から就寝・起床の時刻と、普段より眠かった場面をメモする。検査を受ける際にはその記録を持ち、前夜の睡眠や測定中に眠りかけた事実を担当者に伝える。睡眠制限後の朝の値と、検査中の睡眠は区別して相談する。[4][13]
  • 過去の結果と比較する前に、測定の時間帯と食事条件を確かめる。朝の絶食後に測った試験と、高脂肪の液体食の後も追った試験では、比較の場面が違う。[4][10]
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所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。JR立川駅北口から徒歩1分の、溶岩ホットヨガスタジオである。溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガのほか、常温のヨガやピラティスもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、続ける内容を考える際の選択肢になる。

妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件を確かめてから、生活に合う内容を選びたい。

ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。初回の予定には、レッスンに使う時間も組み込んでおこう。

内容は店のトップ、通う条件は料金で確認できる。体験の予約を入れるなら、まず自分の生活に置ける時間帯から考えたい。

参考文献

[4] Resting metabolic rate varies by race and by sleep duration — Spaeth AM, Dinges DF, Goel N., 2015, Obesity (Silver Spring, Md.). DOI: 10.1002/oby.21198

[5] The effects of partial sleep deprivation on energy balance: a systematic review and meta-analysis — Al Khatib HK, Harding SV, Darzi J, Pot GK., 2017, European journal of clinical nutrition. DOI: 10.1038/ejcn.2016.201

[10] Postprandial thermogenesis and substrate oxidation are unaffected by sleep restriction — Shechter A, Rising R, Wolfe S, Albu JB, St-Onge MP., 2014, International journal of obesity (2005). DOI: 10.1038/ijo.2013.239

[11] Effect of a phase advance and phase delay of the 24-h cycle on energy metabolism, appetite, and related hormones — Gonnissen HK, Rutters F, Mazuy C, Martens EA, Adam TC, Westerterp-Plantenga MS., 2012, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.3945/ajcn.112.037192

[12] Short sleep duration increases energy intakes but does not change energy expenditure in normal-weight individuals — St-Onge MP, Roberts AL, Chen J, Kelleman M, O’Keeffe M, RoyChoudhury A, Jones PJ, 2011, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.3945/ajcn.111.013904

[13] Minimal resistance training improves daily energy expenditure and fat oxidation — Kirk EP, Donnelly JE, Smith BK, Honas J, Lecheminant JD, Bailey BW, Jacobsen DJ,, 2009, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/mss.0b013e318193c64e

[14] Chronobiology, endocrinology, and energy- and food-reward homeostasis — Gonnissen HK, Hulshof T, Westerterp-Plantenga MS., 2013, Obesity reviews : an official journal of the International Association for the Study of Obesity. DOI: 10.1111/obr.12019

[18] The effect of environmental temperature and humidity on 24 h energy expenditure in men — Valencia ME, McNeill G, Brockway JM, Smith JS., 1992, The British journal of nutrition. DOI: 10.1079/bjn19920091

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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