
運動中の果汁は、お腹の反応を別に確かめる
運動後に座って補水できることと、走りながらお腹が快適であることは同じではない。運動に伴う一過性の腹痛、いわゆる運動中の脇腹の痛みが起きやすい40人を対象にした試験では、トレッドミルでの運動を条件を替えて比較した。飲料なし、風味付きの水、スポーツ飲料、濃縮還元果汁という条件である。[5]
この試験で使われたスポーツ飲料の総糖質濃度は6%、濃縮還元果汁は10.4%だった。飲料中に溶けている粒子の多さに関わる浸透圧も異なり、果汁の方が高い条件だった。つまり、同量の糖質を補給して果物由来かどうかだけを比べた試験ではない。糖質濃度と浸透圧の違いを含む飲料同士の比較として読む必要がある。[5]
結果は、濃縮還元果汁で痛みと膨満感がほかの条件より強かった。膨満感は、お腹が張る感じである。飲料なし、風味付きの水、スポーツ飲料の間では、痛みの強さに有意差はなかった。この対象と運動条件では、果汁がスポーツ飲料よりお腹に優しいという期待に反する結果だった。[5]
ただし、「果物を食べると誰でも脇腹が痛くなる」と広げるのも誤りだ。参加者はもともとその痛みが起きやすい人で、比較されたのは特定の飲料である。バナナや別の果物、濃度の異なる果汁までまとめて避ける根拠にはしない。自分の症状に近い対象の研究として読むことが、過度な禁止を作らないためにも大切になる。[5]
膨満感を統計的に考慮しても果汁の条件では痛みが強く、研究者らは胃に入ったものの重さだけで説明できる問題ではないとした。したがって、量さえ同じならお腹への影響も同じ、とは扱えない。一方、この結果だけで糖質濃度と浸透圧のどちらが原因かを断定することもしない。異なる要素を一緒に替えた比較だからである。[5]
休日のランニング前に、いつもと違う果汁を試そうとする場面を考える。自然な食品に近いという印象と、走っている最中の快適さは分けておきたい。研究が示す注意点を使うなら、脇腹が痛くなりやすい人が運動直前や運動中に同様の濃い果汁を飲む選択を見直すことになる。果汁全体を悪者にする必要はない。[5]
運動後の補水試験にも、お腹の問題は出ていた。平均で約2300mLという多量の果汁を1時間で飲む条件で、胃腸症状のために別の参加者3人が脱落した。研究者らは、短時間で多量に飲む設計が関係した可能性を述べている。補水効果の平均値だけでなく、飲み続けられなかった人がいたことも選択に関わる情報である。[2]
この数字は目標量ではない。むしろ、試験で使われた飲み方をそのまま真似しないための条件説明だ。果汁で水分を補えたという結果を見て、大きな容器を一気に空ける理由にはしない。飲料の種類と、飲む量や速さは組になっている。自然な材料からできていても、お腹が受け止められるかどうかは別に残る。[2]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
補水の研究は、年齢と運動の有無でも読み分ける
若い男性12人と高齢の男性11人に、水、果汁、スポーツ飲料、低脂肪乳を条件を替えて飲んでもらったランダム化クロスオーバー試験もある。男性の年齢群を比べた結果であり、18〜39歳の女性に同じ保持率や飲料の順位が当てはまるかは、この比較だけでは判断できない。こちらは運動で脱水させたあとの試験ではなく、1Lを飲んだあとの水分と電解質の反応を追った。電解質とは、水分とともに体内のバランスに関わるナトリウムやカリウムなどである。[3]
この男性対象の試験では、若い男性で低脂肪乳がほかの飲料より長く保持されたが、高齢の男性では同じ結果にならなかった。18〜39歳の女性の飲料選びに、この年齢差をそのまま適用することはできない。また、高齢群は乳以外の飲料で、若年群より飲用後早期の水分保持が多かった。水分が長く残れば誰にとっても良い、という単純な順位では読めない。研究者らは年齢による体液調節の違いとして結果を捉えている。[3]
同じ若年・高齢男性の試験で、飲用後3時間のナトリウムの収支は、水と果汁ではマイナス、スポーツ飲料と乳ではほぼ釣り合っていた。カリウムの収支は乳でほぼ釣り合い、ほかの飲料ではマイナスだった。18〜39歳の女性でも同じ収支になるかは別に検証が必要である。ここでも「果汁は体によさそう」という大きな印象だけでは、水分と各電解質の結果を説明できない。[3]
この男性対象の試験を、運動後の成人を対象にした試験と矛盾だと急ぐ必要はない。体の出発点も、年齢構成も、飲み方も異なる。運動によって失った水分を戻すことと、水分が足りている状態で飲んだあとの調節を見ることでは、答えようとする問いが違う。条件を戻して読むと、食品の評価が研究ごとに揺れて見える理由が分かる。[2][3]
女性の読者が自分の生活へ引き寄せる場合も、男性だけを対象にした結果を自分の正確な反応と決めない。数字は、比較の仕組みを理解する手掛かりにする。普段の運動のための飲料選びと、個別の健康状態に応じた水分や電解質の管理は区別し、後者に不安がある場合は医師に相談するという線を保ちたい。[3]

よくある誤解
「天然の果汁ならスポーツ飲料よりお腹に優しい」という思い込みは、運動中の条件では支持されない。脇腹の痛みが起きやすい人を対象にした試験では、濃縮還元果汁の条件で痛みと膨満感が強かった。天然か加工品かの二択ではなく、対象者、飲料の濃さ、運動の最中かどうかを見る方が実際の結果に合う。[5]
「水分保持率が最も高かった果汁が、補水の最優秀飲料だ」という読み方も避けたい。成人の運動後試験では果汁の平均値が高かったものの、スポーツ飲料や水との差は有意ではなかった。これは果汁が役に立たないという意味でもない。差が確認されなかった結果を、優越や無効の断定へ変えずに受け取る。[2]
「果汁が補水に使えるなら、果物で長期的な体力も伸びる」という理解も飛躍になる。補水試験で追ったのは飲用後の水分や血糖であり、テニス選手の調査で分かったのは食品の選択だった。体力という広い言葉を使うときこそ、その日の水分補給、試合中の食品選択、継続して運動した成果を同じものにしない。[1][2]
また、「スポーツ飲料を飲む人ほど運動しているから、その飲料で体力がつく」とも言えない。食品を選ぶ場面には入手しやすさなどが関わり、飲用習慣だけから効果を決めることはできない。自分が買ったものの正しさを研究で証明しようとするより、その研究が実際に比べた条件を確認する方が、次の買い物に役立つ。[1]
今日からできること
- バナナが試合中に使われていた36%という数字は、利用率として受け取る。果物を選ぶ際に、成績が改善した割合へ読み替えない。[1]
- 飲み物を選ぶ前に、運動中の飲みやすさか、運動後の補水かを決める。40人の腹痛試験と17人の補水試験では、確かめたことが異なる。メモには飲料名と「運動中/運動後」、お腹の反応を簡潔に残す。[2][5]
- 脇腹の痛みが起きやすい人は、運動直前や運動中の濃い果汁を見直す。総糖質10.4%の濃縮還元果汁で症状が強かった結果を判断材料にする。[5]
- 果汁を大量に急いで飲む方法を真似しない。約2300mLを1時間で飲む補水試験では、胃腸症状による脱落もあった。[2]
- 水分保持率42%、37%、35%という平均値だけで飲料を順位付けしない。差が有意でなかったことも一緒に覚えておく。[2]

オンザショア立川店で、動く時間を予定に置く
補給するものを考える日には、運動する場所と時間も予定に置きたい。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分の溶岩ホットヨガスタジオである。営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fだ。通う場所と開いている時間を、生活の予定と照らして検討できる。飲み物を買う時刻だけでなく、動く時間と終わって休む時間まで見通しておけば、この記事で分けてきた「運動中」と「運動後」も、自分の予定に置きやすい。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温ヨガやピラティスもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、パーソナルトレーニングも行っている。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。
店の案内と料金で、予定に合う選択肢を確認できる。ヨガの体験レッスンは税込1,980円。60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。体験予約の条件を確かめ、補給とともに動く時間の準備を整えたい。
参考文献
[1] Nutritional habits of adolescent tennis players pre-, during, and post-match play — Truax S, Fleming JA, Cross BL, Grosicki GJ., 2022, Minerva pediatrics. DOI: 10.23736/s2724-5276.22.06878-1
[2] Post-exercise rehydration: a randomized cross-over trial comparing a 100% fruit juice, a glucose-based sports drink, and water — Juett LA, van der Wolf-Ong J, Gyamfi PA, Ebrahim SD, Codd EB, Pugh CF, Funnell M, 2026, Journal of the International Society of Sports Nutrition. DOI: 10.1080/15502783.2026.2721140
[3] A randomised trial to assess fluid and electrolyte balance responses following ingestion of different beverages in young and older men — Rodriguez-Sanchez N, Galloway SDR., 2023, European journal of applied physiology. DOI: 10.1007/s00421-023-05241-0
[5] Effect of ingested fluid composition on exercise-related transient abdominal pain — Morton DP, Aragón-Vargas LF, Callister R., 2004, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.14.2.197
[6] Laboratory analysis of glucose, fructose, and sucrose contents in Japanese common beverages for the exact assessment of beverage-derived sugar intake — Ando Y, Ohta Y, Munetsuna E, Yamada H, Nouchi Y, Kageyama I, Mizuno G, Yamazaki , 2023, Fujita medical journal. DOI: 10.20407/fmj.2022-009
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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