最新の体験料金は料金ページ、最新のスケジュールは体験予約ページでご確認ください。体験レッスンは、ヨガ・ピラティスが1,980円(税込/税抜1,800円)、キックボクササイズが4,980円(新規の方限定)です。
食欲を掻き立てる料理写真は、写っている食べ物だけでなく周囲の支持も手掛かりになる。いいねなどの評価を添えた投稿の実験から、果物を選ぶ割合、広告への好感、実際の摂取量の違いを読む。若い成人と子どもの結果を分け、健康的な写真に置き換えればよいとも限らない理由と、画面との付き合い方を考える。
夕食の献立を決めようと料理の投稿を開く。焼き色のついた皿に目が留まり、その下には大勢のいいねが並んでいる。惹かれたのは料理だろうか、それとも人気だろうか。買い物のメモに料理名を書く前に、写真と反応欄を分けて眺めてみたい。
周囲から支持された料理写真を見せる実験では、どの食品に支持が付くかによって、その後に食べる果物の割合が変わった。ただし「いいねが多いほど食欲が強くなる」「総摂取量が増える」とまで読み替えることはできない。まず確かめたいのは、支持の付く先と、選ぶ食品の内訳である。[1]
既存記事「間食を控える方法は広告にもある?画面への集中と食べ物の刺激を分けて読む」には、画面への注意と食品刺激の話を譲る。ここでは、写真に重なる他人の評価が、好ましさ、食べたい気持ち、実際の摂取にどう関わるかを追う。似た言葉でも、研究が測っているものは違う。[1][2][20]

同じ画面でも、どの料理が支持されているかが違う
社会的な支持とは、ある投稿が周囲に肯定的に受け止められていることだ。食事の研究では、周りが何を食べるか、何をよいとするかという手掛かりも問題になる。健康な女子学生169人を対象とした実験は、その手掛かりを料理写真に重ねて調べた。平均年齢は20.9歳であり、若い成人女性の食べ方を考える際に近い対象である。[1]
参加者は、エネルギー密度の高い食品、低い食品、対照の条件に分けられた。エネルギー密度とは、食品の一定の重さに含まれるエネルギーの多さを指す。どの条件でも、高い食品、低い食品、室内装飾の画像を見るが、社会的な支持が付く画像の種類だけが異なる。対照条件で支持されるのは室内装飾であった。[1]
この作り方には意味がある。果物の写真だけを見た人と、菓子の写真だけを見た人の比較ではない。目にする画像の種類を含めたうえで、支持されている対象を変えている。料理そのものへの反応と、周囲に肯定されているという手掛かりを、できるだけ切り分けようとした実験である。[1]
その後、参加者にはブドウとクッキーの軽食が用意された。低エネルギー密度の食品が支持される条件では、高エネルギー密度の食品が支持される条件より、食べた物全体に占めるブドウの割合が大きかった。重さで計算しても、エネルギーで計算しても、その差が認められた。[1]
対照条件との比較では、低エネルギー密度の食品が支持される条件で、ブドウ由来のエネルギーの割合が大きかった。ここから示唆されるのは、支持された低エネルギー密度の食品へ、食べ方の内訳が寄る可能性である。果物を増やす方向の手掛かりにもなりうる点は、「料理の投稿は何でも食べ過ぎに向かわせる」という見方には収まらない。[1]
一方、割合と絶対量は別だ。夕食の皿で野菜の占める割合が変わったという話と、食卓の料理を全部合わせた量が増えたという話は、同じではない。この実験の結果も、ブドウの割合の違いとして受け取るのが正確である。「支持された投稿を見れば食欲そのものを下げられる」という使い方へは進めない。[1]
また、これは実験室での急性の反応、つまり画像を見たあとの短い範囲の食べ方を調べた研究である。通勤中に投稿を眺める習慣と、食事全体の長期的な変化は別の問いになる。写真の下の反応欄は手掛かりになりうるが、その数字を毎日の食事量の計算式にすることはできない。[1]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
いいねが多い写真は、食べる価値の順位表ではない
では、支持が集まっている料理ほど、自分にも合うのだろうか。ここで役立つのが、人気を得る画像の側を調べた観察研究である。Instagramの人気食品インフルエンサー90アカウントから、2年間にわたる53,894枚の画像を集め、画像の見た目や食品のエネルギー密度と、いいねやコメントの関係を分析している。[5]
この分析では、食品のエネルギー密度の高さは、いいねとコメントの多さと関連していた。また、赤、オレンジ、黄のような暖色、特徴の複雑さ、繰り返しの表現など、画像の視覚的な作りにも人気との関係があった。明るさなどは逆方向の関係を示し、見た目の影響は食品のエネルギー密度によっても異なっていた。[5]
つまり、反応欄の数字には、食材や味への評価だけを読み込めない。色や構図を含む「画像としての伝わり方」も関わっている。この観察研究が捉えたのは画像の特徴と反響数の相関であり、閲覧者の主観的な食欲や実際の摂取行動への直接的な因果関係は検証していない。それでも、人気の数字を自分の食事の適量や必要性に置き換えないための材料にはなる。[5]
例えば、帰宅後に買う物を決めたい場面で、「支持が多い」と「今の自分が食べたい」を別の欄に置いてみる。前者は投稿への反応であり、後者は自分への問いである。人気の分析が扱うのは画像に集まった反応で、見た人が実際に何を食べたかとは異なる。そこを混ぜないだけでも、買う理由を言葉にしやすくなる。[5]
広告の外観を操作したオンライン無作為化試験も、この区別を補強する。13〜17歳の832人を対象とする研究では、Instagram由来の広告か従来型の広告かを見分ける課題と、広告の見せ方を変えて評価させる課題が行われた。Instagramの枠には、ロゴ、コメント、いいねなどが含まれる。対象は未成年であり、18〜39歳の女性に同じ評価の変化が起きるかは、この試験だけでは判断できない。[2]
由来を見分ける課題では、参加者の正答は偶然に当てる場合を下回った。評価の課題では、広告の由来を明示しない条件で、Instagramの枠を持つ広告は、流行らしさ、芸術的な魅力、好ましさで高く評価された。一方、由来を明示する条件では、評価項目の多くに差がなかった。見せ方の効果は、条件によって違っていたのである。[2]
ここで変わったのは広告の評価だ。枠の中には複数の要素があるため、いいね数だけの効果を切り出すことはできない。画面全体の雰囲気が好感につながることと、周囲の支持が食べ方を変えることは、関連するが別の問いだ。「SNSらしく見えたから好きになった」を「その食品が必要だった」と読み替えない視点が要る。[1][2]
食べたい、買いたい、食べた量は分けて確かめる
若い成人により近い研究として、18〜24歳の63人が参加した無作為化クロスオーバー試験がある。クロスオーバーとは、同じ参加者が条件を入れ替えて体験する方法だ。参加者は食品画像の多いInstagramの画面か、対照の画面を15分見たあとに回答し、1週間を空けて別の条件を体験した。18〜24歳の若い成人を対象とする結果であり、18〜39歳の女性全体にそのまま当てはめるには、性別と年齢幅の違いを考える必要がある。[13]
ジャンクフードの画像が多い条件では、空腹感、ストレス、悲しさ、疲労感が高く、塩味やうま味、脂肪の多い食品への欲求も強かった。仮想の食品トレーでは、ジャンクフードを欲する気持ちが強く、健康的な食品への欲求が低かった。一方、その時点の体型への不満には、画像の種類による影響がなかった。[13]
この試験は、食品投稿のあとに「お腹が空いた気がする」と「気分が重い」が重なる場面を考える手掛かりになる。ただし、食品画像の内容を比べた実験であり、いいねの有無を操作した試験ではない。食べたい感覚が動く経路と、支持の手掛かりで食品の選択が動く経路を、同じ原因だと決めることはできない。[1][13]
購入意向を測った別の無作為化フィールド実験では、オーストラリアの16〜17歳121人を対象に、架空の加糖飲料の広告を実際のフィードへ2週間表示した。購入意向を示した割合は、対照群26.2%、広告を見た群71.6%であった。報告されたリスク比は2.73、95%信頼区間は1.74〜4.28である。対象は未成年であり、18〜39歳の女性の購入意向に同じ大きさの差が出るかは別に検証する必要がある。[7]
リスク比は群の間で結果の起こりやすさを比べた値で、信頼区間は推定の幅を表す。この大きな差も「飲んだ量が2.73倍になった」ことを意味しない。測ったのは買いたいという回答だ。しかも対象は若年者であり、大人の買い物すべてに同じ数値を当てはめることはできない。[7]
食べたい気持ちを尋ねる、買うつもりかを尋ねる、実際に食べた軽食を測る。研究の読み方は、この動詞から始めると整理しやすい。料理写真に目が留まった日の自分についても、「興味を持った」と「買った」と「食べた」を分ければ、画面を見ただけで食事に失敗したことにはならない。[1][7][13]
数字で読む料理写真と周囲の支持
169人:支持される画像の種類と、その後のブドウの摂取割合を調べた女子学生の実験。[1]
53,894枚:見た目やエネルギー密度と、投稿の人気の関係を分析した画像の数。[5]
15分:若い成人が食品画像の多い画面か対照の画面を見た時間。推奨閲覧時間ではない。[13]
2.73:加糖飲料広告の試験での購入意向のリスク比。飲用量の倍率ではない。[7]
448.3対357.1kcal:子どもの試験における、菓子の宣伝を見た群と非食品を見た群の総摂取量。[20]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
1
2






