
混ぜた原料の成績をキヌア単独の値にしない
もう少し消化の先まで追った研究に、キヌア粉とエンドウ豆の分離たんぱく質を使った動物試験がある。健康なブタ6頭に、空気分級したキヌア粉、キヌア粉とエンドウ豆たんぱく質の混合物、その混合物を高水分押出加工した代替肉を与えた。混合比は2対8であり、キヌアだけを固めた食品の試験ではない。対象がブタであるため、18〜39歳の女性に同じ消化率をそのまま当てはめることはできない。[2]
空気分級は粉を分ける処理で、高水分押出加工は水分を含む原料を押し出して加工する工程である。この試験では、同じ混合物について加工前と加工後を比べている。原料が違う食品同士を漠然と比べるより、「加工によって何が変わるか」を読み取りやすい設計だ。[2]
調べた真の回腸消化率は、小腸の終わりに当たる回腸での消化を評価し、動物自身から出るアミノ酸も補正した指標である。粗たんぱく質の消化率は加工前89.8%、加工後91.9%で、押出加工による有意な影響はなかった。一方、必須アミノ酸の消化率は91.6%から94.9%へ有意に高まった。[2]
ここは読み飛ばしたくない。「たんぱく質全体では有意な変化なし」と「必須アミノ酸では改善」は、同じ試験で両立している。評価するまとまりが違うからだ。[2] 商品説明の「消化性が向上」という短い言葉を読むときも、全体を測ったのか、特定のアミノ酸を測ったのかを確かめると、話が具体的になる。
さらにこの研究では、消化性必須アミノ酸スコア、略してDIAASを算出した。消化できる必須アミノ酸を参照値と照らして評価する指標であり、年長児・青年・成人向けでは加工前80%、加工後89%だった。どちらの試料でも、含硫アミノ酸が最初に制限となる成分、つまり参照値に対して最も不足側に位置する成分だった。[2]
この89%は「食べた粉の89%が筋肉になった」という意味ではない。使っているのは年齢区分に対応するアミノ酸の参照値であり、消化した量を踏まえたたんぱく質の品質評価である。[2] 純度、消化率、スコアがすべて割合で書かれるため、数字の横に名前を残して読むことが大切になる。パーセント記号だけでは仕事の内容が分からない。
対象も忘れてはいけない。これはブタで消化を追った試験であり、成人女性が運動後に飲むキヌア単独の粉の試験ではない。[2] 原料を組み合わせ、加工を工夫すれば品質が変わるという食品設計の情報として読む。その結果を、手元の別配合の飲料や、自分の筋力の伸びへ直結させないことが、数字を役立てるための境界になる。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
溶けやすさは乾かし方でも変わる
シェイカーの底に粉が残ると、栄養まで残念に思える。だが、まず考えたいのは粉の物性である。凍結乾燥、噴霧乾燥、真空乾燥を比べたキヌアたんぱく質分離物の実験では、乾燥方法によって、水や油との関わり方、ゲルの性質が違っていた。原料は同じキヌア由来でも、乾かした後の振る舞いは一様ではない。[7]
この比較では、噴霧乾燥した試料は中性付近の条件で最も高い溶解性と吸水性を示した。一方、凍結乾燥した試料は乳化能力とその安定性、油を保持する能力が最も高かった。つまり、水に混ぜる用途と、油を含む食品を安定させる用途では、注目する性質が違うのである。[7]
凍結乾燥の試料から作ったゲルは、ほかの乾燥方法の試料より弾性的・粘性的な性質も高かった。研究者は、たんぱく質の表面の性質や構造の違いと、こうした食品としての働きを関連づけている。[7] 粉の製造は、水を抜いて終わる作業ではない。最終的に何へ混ぜる原料なのかが、乾燥方法を比べる意味になる。
ここでいう機能は、水へ溶ける、油を保持する、食品を安定させる、といった加工上の働きだ。[7] 「機能が高い」という表現を、そのまま運動能力や体調への効果と受け取らないようにしたい。飲みやすい食品を作るための性能と、食べた人の健康上の変化は、別の問いである。
買う側にとっての具体的な問いは、「一番強い粉はどれか」より「使う飲み方に合うか」になる。水に混ぜる場面、油を含む料理に使う場面、固めた食品に使う場面では、研究でも評価する性質が異なる。[7] ただし、乾燥方法が表示されていない食品を、見た目の細かさから推測する必要はない。確認できる原材料と食品の使い方を基準にする。
キヌアたんぱく質のレビューも、構造への加工が栄養面と食品加工面の性質を変えると整理している。[8] 抽出、加熱、乾燥を順に追うと、袋の正面の植物名だけでは説明しきれない工程が見えてくる。表示のたんぱく質量は大事だが、その数字ひとつに、溶け方や消化の条件まで代表させなくてよい。

よくある誤解
「含有量が多ければ、消化も必ずよい」という見方は、抽出法を比べた実験とは一致しない。高純度の分離物より、純度の低い濃縮物の方が試験管内の胃消化で消化されやすかった。[5] これは含有量が無意味という話ではなく、含有量とは別に消化性という軸があるという話だ。買うときには、粉の重さと、その中のたんぱく質量をまず区別したい。
「加熱はたんぱく質を全部だめにする」という思い込みにも、実験から修正が必要になる。熱処理した分離物で、未処理より消化性や食品加工上の性質が改善した例がある。[4] ただし、加熱での凝集の違いが消化性に関係した研究もあるため、どんな粉でも、どんな加熱でも同じ向きに変わるとは考えない。[5]
「キヌアが入っていれば、混合物の消化率はキヌアの成績だ」という受け取り方も違う。ブタの試験で使われた混合物にはエンドウ豆たんぱく質が入り、混合比は2対8だった。[2] 原材料の組み合わせを外して数値だけ引用すると、別の食品の説明になってしまう。自分が買う食品へ近づけて考えるには、成分の名前だけでなく配合された全体を見る必要がある。
今日からできること
- 原材料名と栄養表示を並べて見る。87.1%と27.8%は実験試料の純度であり、市販のキヌア入り食品へそのまま転記できる値ではない。手元の食品の表示で量を確かめる。[5]
- 消化率の説明には対象を書き添えて読む。88.26%は熱処理した分離物の試験管内での消化率である。食品原料の分解を比べる値として読み、腸から吸収される量や筋肉で使われる量と区別する。[4]
- 混合原料の研究を見たら配合まで読む。2対8のキヌア粉とエンドウ豆たんぱく質の結果は、その組み合わせの結果として受け取る。[2]
- 溶け方だけでたんぱく質の価値を決めない。乾燥方法の比較では、溶解性に優れた試料と乳化に優れた試料が違った。飲料か料理か、使う場面を先に決める。[7]
- 数字をメモするなら指標名も残す。80%と89%は混合物のDIAASであり、粉の純度や筋肉になる割合ではない。違う指標を並べた順位表を作らない。[2]
表示を読むときは、原料、量、試験の対象、測定した指標を順にたどるとよい。抽出粉の胃消化実験と、混合食品のブタ試験を分けるだけでも、同じ「消化」という言葉の中身が違うと分かる。[2][5] キヌアを特別扱いするためではなく、目の前の食品を、その食品として選ぶための読み方である。

オンザショアで予定に置く運動の時間
粉の表示を読む時間と同じように、運動にも予定の中の置き場所を作りたい。オンザショア立川店の営業時間は8:00〜23:30、年中無休である。仕事や講義の予定と照らし、通える時間帯を考えるための条件がそろっている。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分だ。
当店は溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガやピラティスも扱う。ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。食品原料の実験結果とスタジオでの体の変化を結びつけず、ここでは運動を続ける場所として考えてほしい。
妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている場合は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスン、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。店の案内と料金で条件を確認し、予定に合う場合は体験予約へ進める。
参考文献
[2] Effect of high moisture extrusion on true ileal amino acid digestibility and DIAAS of quinoa-pea protein-based meat analogues — Cui H, Hodgkinson SM, Stroebinger N, Roy D, Li S, Guo Q, Ye A., 2025, Food & function. DOI: 10.1039/d5fo03804a
[4] Conformational, physiochemical, and functional properties of quinoa protein isolate influenced by thermal treatment — Chang J, Zhao Y, Xu J., 2025, Journal of food science. DOI: 10.1111/1750-3841.70051
[5] Effect of pre-treatment on in vitro gastric digestion of quinoa protein (Chenopodium quinoa Willd.) obtained by wet and dry fractionation — Opazo-Navarrete M, Schutyser MAI, Boom RM, Janssen AEM., 2018, International journal of food sciences and nutrition. DOI: 10.1080/09637486.2017.1332171
[7] Drying methods affect physicochemical and functional properties of quinoa protein isolate — Shen Y, Tang X, Li Y., 2021, Food chemistry. DOI: 10.1016/j.foodchem.2020.127823
[8] Quinoa protein: Composition, structure and functional properties — Dakhili S, Abdolalizadeh L, Hosseini SM, Shojaee-Aliabadi S, Mirmoghtadaie L., 2019, Food chemistry. DOI: 10.1016/j.foodchem.2019.125161
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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