
「高たんぱく」の表示だけで、腹持ちの順番は付けられない
売り場では、噛み応えだけでなく「高たんぱく」の文字も選ぶ理由になる。だが、たんぱく質の量と質、そして空腹の変化は同じ指標ではない。市販バーの情報を調べ、選んだ製品の消化を実験室で評価した研究は、その違いを考える手掛かりになる。[19]
この研究で扱ったデータベースのバーは1641品で、81%は、エネルギーに占めるたんぱく質の割合が20%を超えるという研究上の分類に入った。一方、消化の実験に使ったのは、植物性のみ、乳たんぱく質のみ、動植物の混合など、たんぱく質源の異なる4品である。すべてのバーを人に食べてもらった試験ではない。[19]
選んだバーを実験室で消化させた際のたんぱく質消化率は47〜81%で、同じたんぱく質を単独で評価した場合より低かった。消化できる必須アミノ酸に基づく質の指標も低い値となり、著者らは原料や他の成分による影響の可能性を挙げている。[19] 必須アミノ酸とは、食事から取る必要があるアミノ酸だ。
この結果は、表示量に加えて食品全体の構成を見る必要性を示す。ただし、実験室での消化率を、その人が実際に吸収できる割合としてそのまま当てはめるべきではない。[19] 「このバーの表示量のうち、使えるのはこの分だけ」と自分で差し引く計算にも向かない。
成分をそろえたバーと飲料では血中アミノ酸反応に差がなかった試験と、選んだ市販バーでは原料単独より消化率が低かった実験は、矛盾した答えに見えるかもしれない。しかし、比較対象も、調べた環境も違う。前者は健康な女性が実際に摂取した後の血液、後者は選んだ製品の実験室での消化を見ている。[3][19] 「固形はよい」「飲料がよい」という勝敗だけを取り出すと、違いが見えなくなる。
さらに、栄養の質の順位と腹持ちの順位は別に調べる必要がある。消化の評価は空腹の評価ではないからだ。[19][11] 商品の表示ではたんぱく質源と量を読み、腹持ちの判断では食べた後の自分の感覚を確かめる。この順序なら、表示を頼りにしつつ、表示にすべてを代弁させずに済む。
血糖も同様である。女性23人の試験では、高たんぱく・高食物繊維のバーの条件で、9時間にわたる血糖とインスリンの反応が有意に低く、午前の血糖ピークは16%低かった。[11] だが、血糖ピークが低いという結果と「長くお腹がすかない」は同じ文章ではない。検査の指標を日常の感覚へ翻訳するときには、意味を足しすぎないことが必要だ。
筋トレをする人は、腹持ちに加えて筋肉への役立ち方も気になるだろう。筋力トレーニング未経験の若い男女8人を対象とした非盲検の無作為化クロスオーバー試験では、短期間の筋力トレーニングに、たんぱく質16 gとロイシン約3 gを含むバーを組み合わせた。ロイシンはたんぱく質を構成するアミノ酸のひとつだ。筋肉のたんぱく質が作られる速さは、運動だけの条件で1日当たり1.43%、バーを加えた条件で1.53%だった。[5] 男女を合わせた少人数の結果を18〜39歳の女性にそのまま当てはめられるかは、女性に絞った検証が必要である。[5]
これは筋たんぱく質合成という反応の測定であり、その期間は4日間だった。[5] 腹持ちを測った試験として読むことも、長期的に筋肉がどれだけ増えるかへ直接置き換えることもできない。検索で「腹筋におすすめ」と見つけたバーを選ぶ場面でも、筋合成の話と間食の満足感は分けて受け取る方がよい。[5][11]
たとえば、夕食までの空腹が気になってバーを選ぶなら、筋合成の数値が載っているだけでは疑問への答えにならない。反対に、食事で補いにくいたんぱく質を取る目的なら、噛んだ後の満足感だけでは補給量を判断できない。ひとつの商品に複数の期待を持つこと自体は自然だが、期待ごとに確かめる場所が違うのである。[3][5][11]
比較の相手を確かめる習慣は、宣伝文句を読むときにも役立つ。バーを取らない日と比べているのか、同じエネルギーの別の間食と比べているのかでは、選択の意味が変わる。女性の食事量を比べた試験は、間食をなくす試験ではなく、間食の成分を入れ替える試験だった。[11] 食べない方が正解だという話に置き換えず、どのようなつなぎ方が自分に合うかという問いに戻したい。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よくある誤解
「硬いバーほど長くお腹に残る」という見方は、食品の物性と食欲を一緒にしている。保存による硬さや噛み応えの変化を測った研究から、満腹の持続時間は読み取れない。[17] 既存記事「プロテインは固いバーほど栄養が濃い?保存中の硬化と成分の分かれ方を研究で読む」が扱う硬化の話とも区別し、ここでは噛み応えを腹持ちの代用にしないことにとどめたい。
「昼食が減ったのだから、噛む回数を増やせばもっとよい」という理解も違う。女性23人の試験は、どちらもバーで、栄養成分の構成を変えた比較である。次の食事量が5%少なかったという結果を、最適な咀嚼回数へ変換することはできない。[11] 噛むことのよさを感じる人でも、特定の回数を守れなかった食事を失敗扱いする理由はない。
「飲料はすぐ通り過ぎるから補給として劣る」という決め付けも避けたい。同じ原料構成で乳たんぱく質20 gを取った女性の試験では、バーと飲料の血中アミノ酸反応に有意差はなかった。[3] 口を動かした実感が少ないことと、成分が体内に現れないことは別である。食べた気分の強さを、補給の成否を判定する道具にしないことだ。
どの誤解にも共通するのは、測ったものより広い答えを求めてしまう点である。食感の研究には食感の、食事量の試験には食事量の価値がある。[17][11] 無理に全部を腹持ちの順位へまとめなければ、研究はむしろ生活で使いやすくなる。バーを食べたのに夕食を食べたくなったとしても、それだけで製品や自分の選び方を否定する必要はない。

今日からできること
- 買う前に、夕食までのつなぎか、たんぱく質の補給かを決める。女性23人の試験が示したのは、成分を変えたバーの後の食事量の差であり、目的をまたいだ万能の評価ではない。[11]
- 店頭では、食べる分のたんぱく質量をgで比べる。乳たんぱく質20 gをそろえたバーと飲料の試験を比較例にし、表示が1本当たりかどうかも確認する。20 gはこの試験の条件であり、全員の必要量や購入の合格ラインではない。[3]
- 同じエネルギー量の間食を比べたいときは、食べる分のエネルギーと食物繊維のg表示も並べて見る。昼食量が5%少なかった試験では、たんぱく質と食物繊維を一緒に変えていたため、片方だけを選ぶ基準にしない。[11]
- 噛み応えは食べやすいものを選び、飲料なら持ち運びや飲む場所も確かめる。乳たんぱく質20 gの比較では血中アミノ酸反応に有意差がなかった。形と成分量を別々に確認して選ぶ。[3]
- 食べ終えた直後の満足と、次の食事前の空腹を分けて言葉にする。筋合成を4日間測った試験の結果を、空腹の感じ方を採点する基準には使わない。[5]
試す日は、バーだけを変更したつもりでも、昼食の内容や夕食までの過ごし方が違っていないかを振り返っておくとよい。自分のメモは臨床試験ではなく、暮らしに合う選び方を見つけるための道具である。食事を我慢できたかではなく、必要なときに無理なく補給できたかという問いを残しておきたい。
オンザショア立川店で、補給と通う予定を組み合わせる
間食選びと運動の予定は、帰宅までの動線の中で考えたい。オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分にあり、営業時間は8:00〜23:30、年中無休である。仕事や用事の前後に通う時間を決める場所として、予定に組み込める。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけでも25種類以上のレッスンがあるため、種目と通う時間を一緒に検討できる。
利用条件も予定を立てる前に確かめたい。医師から運動を止められている方は利用できず、妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガも用意されている。
ヨガを体験する場合は、税込1,980円で60分のレッスンを受けられる。レンタルにはヨガマットのほか、バスタオル2枚とフェイスタオル1枚が含まれている。
店舗トップと料金で通い方を確認し、体験の予約へ進める。バーの食感とは別に、運動を続ける時間と場所を決めるための選択肢である。

参考文献
[3] The Postprandial Plasma Amino Acid Response Does Not Differ Following the Ingestion of a Solid Versus a Liquid Milk Protein Product in Healthy Adult Females — van Lieshout GAA, Trommelen J, Nyakayiru J, van Kranenburg J, Senden JM, Verdijk, 2023, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.2023-0038
[5] Increased protein intake derived from leucine-enriched protein enhances the integrated myofibrillar protein synthetic response to short-term resistance training in untrained men and women: a 4-day randomized controlled trial — Lim C, Traylor DA, McGlory C, Joanisse S, McKendry J, Grewal T, Mcleod JC, Prior, 2022, Applied physiology, nutrition, and metabolism = Physiologie appliquee, nutrition et metabolisme. DOI: 10.1139/apnm-2022-0164
[11] High protein high fibre snack bars reduce food intake and improve short term glucose and insulin profiles compared with high fat snack bars — Williams G, Noakes M, Keogh J, Foster P, Clifton P, 2006, Asia Pacific journal of clinical nutrition. DOI: なし
[17] Organoleptic characteristics of high-protein snacks with novel and sustainable ingredients: Cricket flour and carob powder — Khalil R, Kallas Z, Pujolà M, Haddarah A, 2024, Food science & nutrition. DOI: 10.1002/fsn3.4392
[19] Evaluation of protein quantity and protein nutritional quality of protein bars with different protein sources — Tormási J, Benes E, Kónya ÉL, Berki M, Abrankó L, 2025, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-025-94072-4
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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