体力をつけるゲームは楽なら負荷も軽い?感じるきつさと酸素消費を分けて読む

体力をつける遊びやアプリを探すとき、楽しく動けることと運動の負荷が軽いことを混同していないだろうか。体を動かすゲームの研究から、楽しさ、感じるきつさ、酸素消費が一致する場合とずれる場合を読む。対象者や動作の違い、短い比較と継続した試験の違いを踏まえ、家での記録の仕方を考える。

曲が終わっても、まだ踊れる気がする。ところが終了の表示を見て、ようやく息の上がり方に気づく。「楽しかったから、運動としては軽かったのか」。夜の部屋でゲームを終えたとき、その疑問が残る。答えは、楽しさだけでは負荷の軽重を決められない、である。若年成人を対象とした29研究の系統的レビューでは、一部の運動ゲームは中〜高強度に達し、きつさの感じ方を抑える可能性が示されている。[19]

ただし、ゲームなら必ずきつさを忘れるわけでもない。男女の成人を比べた研究の格闘型では、酸素消費だけでなく、感じるきつさも楽しさも最も高かった。楽しい運動と楽な運動は、同じものとして扱えない。[4]

既存記事「エクサゲームは運動になるか 体を動かすゲームの活動量と体重で違う研究の答え」には活動量と体重の問いを譲る。ここでは体力をつける遊びやアプリを選ぶ前に、「楽しかった」「きつかった」「体がどれほど働いた」をどう読み分けるかに絞る。

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楽しさときつさを別々に尋ねる理由

運動ゲームの結果を読むときは、まず何を測った研究かを確認したい。楽しさはその活動をどう受け止めたか、きつさは運動中や運動後の負担をどう感じたかである。酸素消費や心拍数は体の反応を測る指標だ。これらを別々に記録した比較では、同じ方向に変わる場合も、違う動きをする場合もある。[3][4]

「自覚的運動強度」は、本人が感じたきつさを段階で答える評価である。研究では英語の略称であるRPEとも呼ばれる。たとえば、1型糖尿病のある人を対象にした試験では、6〜20点の尺度で運動後のきつさを記録し、呼気の分析で測った運動強度と比べている。疾患のある人の結果なので、18〜39歳の健康な女性の強度管理にそのまま当てはめることはできない。[2]

この区別は、感覚を信用しないという意味ではない。楽しかったかどうかは、その運動をまた選びたいか考えるための大切な情報である。しかし、楽しかったという返答を、そのまま酸素消費の少なさに置き換えることはできない。速歩より楽しさが高くても、酸素消費はむしろ高い運動ゲームがあったからだ。[4]

逆に、楽しさが上がれば必ずきつさが下がる、という読み方もできない。子どもの速歩にゲームを組み合わせた研究では、肥満のある子どもで期待や満足が高まった一方、感じるきつさや生理的な測定値には有意な違いがなかった。この子どもの結果を18〜39歳の女性に直接当てはめることはできない。気持ちと負荷は別々に評価したい。[3]

日常の記録でも、感想をひとつに丸めない方が問いが明確になる。「今日はよかった」だけでは、楽しめたのか、楽に動けたのか、いつもより体を使ったのかが分からない。研究で分けて尋ねている項目を参考に、「楽しさ」と「きつさ」を別の言葉で残す。これは新しい効果を狙う方法ではなく、経験を混同しないための整理である。[3][4]

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速歩と同じきつさでも酸素消費は同じではない

成人ボランティア43人を対象にした比較では、男性22人、女性21人が、安静、テレビ視聴、速歩、ダンス型ゲーム、格闘型ゲームの条件を行った。酸素消費と心拍数を連続して測り、感じるきつさと楽しさも記録している。男女混合の比較なので、18〜39歳の女性に同じ負荷の値をそのまま当てはめることはできない。[4]

ダンス型と格闘型のどちらも、速歩、安静、テレビ視聴より酸素消費や心拍数などが高かった。そのうちダンス型は、速歩と感じるきつさが同程度で、楽しさは高かった。本人の負担感が似ていても、測定した体の反応には違いがあった。[4]

ここで言えるのは、この条件のダンス型では「きつさの割に体が働いていた」ということである。結果はこのダンス型で得られたものである。研究で測ったのは、選ばれた動作を行ったときの反応だ。「ゲーム」という看板だけで、すべての動きの負荷をまとめることはできない。[4][8]

格闘型では、生理的な反応、感じるきつさ、楽しさがいずれも最も高かった。これはダンス型の結果を打ち消すのではなく、別の組み合わせを示している。きつさが高いまま楽しさも高い場合がある。画面の中の相手に勝っても、息の上がり方は自分のものだ。[4]

同じ研究では性別と活動条件の組み合わせによる違いも見られ、酸素消費などは男性で高く、心拍数は女性で高かった。ある人の心拍数と別の人の酸素消費を見て、「こちらの方が楽だから負荷も低い」と単純には並べられない。指標ごとの結果と、誰の測定なのかを一緒に読む必要がある。[4]

動作の違いを見るなら、座ってペダルをこぐゲームも手掛かりになる。過体重またはそのリスクがある7〜14歳の子ども20人の比較では、同じ固定式自転車でも、ゲームと連動する条件のエネルギー消費は毎分4.4±1.2 kcal、連動しない条件は毎分3.7±1.1 kcalだった。消費の増加に対応するきつさの増加はなかった。18〜39歳の女性にそのまま当てはめることはできないが、ダンス以外にも感覚と消費がずれる例がある。[10]

ここで比べたのは、足でこぐという動作を保ったまま、画面への連動を変えた条件だ。ダンスと格闘の比較は種目そのものが違い、座位ボクシングは姿勢をそろえて相手の形式を変えている。何を固定し、何を変えたかで、結果が答える問いも変わる。これらの消費量だけから、脚や腕の個々の筋肉がどれほど活動したかまで割り出すことはできない。筋活動の順位と全身のエネルギー消費の順位を同じ表として扱わないことが肝心だ。[4][7][10]

楽しさが増えても負担感が変わらない比較もある

ゲームの価値を「きつさを下げるか」だけで判定すると、別の変化を見落とす。子ども42人を対象にした無作為化比較では、通常のトレッドミル歩行と、ゲームの支援を加えた歩行を比べた。対象には、臨床的に肥満とされる子どもと標準体重の子どもが含まれ、18〜39歳の女性への直接の適用はできない。[3]

肥満のある子どもでは、ゲーム条件への期待や満足が有意に高かった。一方、自分にできるという感覚、感じるきつさ、心拍数や酸素消費などの生理的な測定には有意な違いがなかった。楽しい仕掛けを加えたら体の負担が消える、という結果ではない。活動への受け止め方が変わる可能性を示した研究である。[3]

これは子どもの研究なので、仕事帰りの成人女性にも同じ変化が出ると決めつけることはできない。それでも、測定項目の読み方には役立つ。満足度の改善を酸素消費の増加として紹介したり、負担感の違いがないことを「楽しさも変わらなかった」と言い換えたりすれば、元の結果から離れてしまう。[3]

別の対象として、脊髄損傷のある17人が座位で行ったボクシングの比較がある。ゲーム型とサンドバッグ型をそれぞれ15分行い、酸素消費などと自覚的なきつさを調べた。参加者は男性16人、女性1人であり、18〜39歳の健康な女性が立って行う家庭用運動へ、そのまま当てはめることはできない。[7]

この比較では、生理的な反応ときつさに有意な差はなかったが、全員がゲーム型の方を楽しいと答えた。楽しさの差が、きつさの差を伴わない例である。有意差なしという結果と、完全に同等だという証明は区別する。小規模な比較で得られた結果として受け取るのが妥当だ。[7]

これらの研究を並べると、「楽しさが増すなら負荷は下がる」という一本の線は引けない。ダンス型では同程度のきつさで酸素消費が高く、速歩への支援や座位のボクシングでは楽しさや満足の違いが負担感の違いを伴わなかった。どの組み合わせが生じたかを読む方が、ゲーム全般を褒めるより具体的である。[3][4][7]

比較した負荷の具体的な値も見ておこう。座位ボクシングの研究では、ゲーム型が4.3±1.0 MET、サンドバッグ型が4.4±1.0 METだった。平均の近さと、楽しさに関する回答の違いが同時に存在している。楽しさが高いという結果を伝えるときに、この測定値まで低かったように読み替えないことが肝心だ。[7]

一方、成人のダンス型と格闘型を調べた研究では、女性のエネルギー消費の平均は、それぞれ毎分7.07±1.3 kcalと9.31±1.9 kcalだった。これは参加した女性が研究の条件で動いたときの値である。自宅で画面を開いていた時間を掛け算して、自分の消費量とするための換算表ではない。休んだ時間や操作していた時間も含む日常の体験と、研究で比べた運動条件を区別して読む必要がある。[4]

数字で読むゲームの感覚と負荷

43人:速歩、ダンス型、格闘型などを比べ、楽しさと体の反応を分けて測った成人の人数である。[4]

42人:通常の歩行とゲーム支援の歩行を比較した子どもの人数で、成人への推奨量ではない。[3]

15分:脊髄損傷のある人が各ボクシング条件を行った時間で、全員に勧める練習時間ではない。[7]

10人:1型糖尿病で、運動ゲーム中のきつさと測定した強度の関係を検討した試験の人数である。[2]

8週間:ゲーム型と通常の持久的運動で心肺機能などの変化を比べた無作為化試験の介入期間である。[1]

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