
活動しやすい角度と、歩行に役立つ角度は同じ問いではない
中臀筋に効かせるには、脚を内向きにするのか、外向きにするのか。こうした疑問を扱う実験もある。O脚のある男性16人と、ない男性16人のスクワットを比べた研究では、股関節を中間位、内旋、外旋の各条件にして筋活動を測定した。[5] 内旋は股関節を内向きに回すこと、外旋は外向きに回すことである。男性を対象とした実験なので、18〜39歳の女性にも同じ筋活動の変化が出るかは、女性での検証が必要だ。
O脚群では、股関節を15度、30度、45度内旋したスクワットで、他の位置より中臀筋活動が高かった。また、大腿筋膜張筋の活動は外旋が大きい条件で増えた。[5] 同じ「お尻の横を使う」という表現でも、個々の筋肉の反応が一緒に動くとは限らない。中臀筋だけの活動と、他の筋に対する活動の比を見分ける必要がある。
片脚で体重を支える課題でも似た論点がある。身体活動を行っている男性46人を、O脚群と対照群に23人ずつ分けた横断研究では、骨盤を上下させる課題と壁押しの課題を、股関節の回転位置を変えて行った。18〜39歳の女性にこの活動パターンが当てはまるかは、男性のみの横断研究では確かめられていない。[6] O脚群では内旋条件で中臀筋の活動が増え、両課題で中臀筋と大腿筋膜張筋の活動比も高かった。[6]
ただし、O脚のない対照群の壁押しでは、外旋条件でその活動比が高かった。[6] 「中臀筋にはいつでも内向きが正解」という説明は、比較対象の違いを消してしまう。課題の種類と脚の配列によって結果を読み分けることが、この実験を日常へ持ち帰る際の要点である。[6]
これらは運動中の筋活動を比較した実験であり、その角度で長く運動した後の膝荷重を比較した長期試験ではない。[5][6] 内旋時の筋活動が高いことを理由に、普段の歩行でも膝や足先を内側へ向け続けるべきだとは導けない。スクワットの条件を、そのまま駅までの歩行の指示へ変換しないことだ。
着地の研究も、動作を指定して読む大切さを示す。男性44人をO脚の有無で比較した研究では、O脚群で着地の前後の中臀筋活動が低く、腰方形筋の活動は高かった。着地後に安定するまでの時間も、合成方向と左右方向で長かった。[8] 腰方形筋は腰部の筋肉である。男性の着地課題で得られた結果なので、18〜39歳の女性の日常歩行へ直接当てはめることはできない。この結果は着地時の活動と安定化の違いを示すが、中臀筋の弱さがO脚を起こしたという因果の証明ではない。[8]
スクワットの内旋条件では活動が高く、着地ではO脚群の活動が低い。同じ筋名が出てくるのに、結論が逆に見えるかもしれない。[5][8] しかし、前者は姿勢条件の比較、後者は着地課題での群の比較である。中臀筋に一律の「眠っている」「働き過ぎている」という札を貼ると、この動作ごとの差が見えなくなる。
脚の形から筋力を推定することにも慎重でありたい。16〜19歳の男子サッカー選手36人を画像検査と筋力測定で比べた症例対照研究では、O脚群と対照群の筋力値は、一部の内転・外転筋力比を除いて似ていた。研究者は、すねの骨の上部の形状を配列に関わる重要な要素として挙げている。[4] この集団では、O脚という見た目だけで外転筋力の不足を決める説明は合わない。18〜39歳の女性でも同じ関係が成り立つかは、年齢・性別・競技歴の異なる集団で確かめる課題である。
着地で腰方形筋の活動が高かったことも、腰が悪いという診断に変えるべきではない。この研究が比較したのは着地前後の筋活動と、床からの力を用いた安定化までの時間である。[8] 観察された筋活動の配分を、痛みの原因や将来のけがの予告にまで広げると、実際に測定した結果から離れてしまう。
さらに、若い選手の画像検査では利き脚と非利き脚で配列に関わる仕組みの違いも報告されている。[4] 自分の左右を鏡で見比べたとき、差があるから片側の中臀筋が弱いと決めるのは早い。左右差を相談する際も、見えた形と、測った筋力と、困っている動作を区別して伝えるほうが、研究が分けて調べた項目に近づく。[4]
これは若い競技者の比較なので、高齢者の訓練試験や膝関節症の長期研究とひとまとめにはできない。[1][2][4] それでも、「O脚を見つけたら中臀筋が弱いと判定し、鍛えれば歩行荷重も下がる」という一本道を見直す材料にはなる。脚の配列、運動中の活動、筋力、荷重を、本人に合う評価でつないでいく必要がある。[2][4][6]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よくある誤解
「中臀筋を鍛えたのだから、歩く膝の負担も必ず減る」という考えは、長期研究の結果と一致しない。筋力向上が確認された集団でも、大部分の歩行荷重指標で対照群との有意差はなかった。[2] 運動の効果を説明するときは、「強くなった」と「膝荷重が減った」をそれぞれの根拠で確かめたい。
「荷重が減らないなら、運動の成果はない」という逆の決めつけにも根拠が足りない。高齢女性の試験で改善したのは、筋力だけでなく、バランスや膝の位置感覚、移動課題だった。[1] 筋力だけを成果にする必要も、荷重だけで運動全体を採点する必要もない。自分が改善したい動作と、実際に確認できる変化を対応させることが大切だ。
「筋電図の数字が高い角度を選べばO脚が直る」という読み方は、測定した結果を越えている。股関節の回転条件によって筋活動が変わることと、脚の配列が長期的に変わることは別の結果だ。[5][6] 実験で使われた角度は、読者全員への運動処方ではない。写真の膝の間隔だけを目標に、足先や膝を無理に寄せる理由にはならない。
また、「O脚は中臀筋の弱さで説明できる」という見立ても単純過ぎる。若い男子サッカー選手では多くの筋力値が両群で似ており、画像検査では骨の形状が論点となった。[4] 一方で、高齢女性では訓練による筋力や機能の改善が認められている。[1] 形の説明と、これから伸ばせる機能の話を分けると、鍛えることへの過大な期待と失望の両方を避けやすい。

今日からできること
- すでに習っている横向きの脚上げを自宅で行うなら、脚の高さを競わず、骨盤が後ろへ転がっていないかを確かめながらゆっくり上げ下げする。姿勢を保てなくなったら休み、反復回数を増やすことより、習った動きを再現することを優先する。これは動作を確認するための工夫であり、O脚の矯正効果を試験で確かめた方法としての紹介ではない。
- スクワットでは、まず無理のない脚の向きで動き、膝や足先を手で内側へ押し込まない。男性の筋活動実験にある15度、30度、45度を再現するために、痛みや窮屈さを我慢してひねる必要はない。[5]
- 立った課題を習っている場合は、壁に手を添えられる位置で動作を確認し、ぐらついたら支えを使う。難しさを上げる前に、指導を受けた動きを安定して行えるかを見る。高齢女性40人の試験も監督の下で実施されており、自宅では見守りの条件が変わる。[1]
- 回数を増やす日は、種目や負荷まで一緒に変えず、動作を保てる範囲で取り組む。週3回・8週間という研究の予定は、感覚運動トレーニング全体の条件である。横向き脚上げの適切な反復回数を示す数字としては使えない。[1]
- 運動後は「脚上げの動かしやすさ」と「歩くときの困りごと」を分けて振り返る。18か月の研究でも筋力向上と膝荷重は一致しなかった。[2] 膝の痛みがある場合は、自己流で脚の向きを直そうとせず医師に相談する。
オンザショアで、続ける時間を生活に置く
筋力の向上と歩くときの変化を分けて見ながら続けるには、通う時間と場所も選ぶ材料になる。オンザショア立川店は8:00〜23:30の営業で、年中無休である。JR立川駅北口から徒歩1分、所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fだ。生活の中で運動を続ける場所を探す際に、まず照らし合わせたい条件である。
同店は溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガやピラティス、パーソナルトレーニングも扱う。ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。種目の名前を脚の形の変化と直結させず、続ける時間を選ぶための情報として見たい。
妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件や通い方は店舗サイトと料金で確認できる。
体験レッスンのヨガは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。体験の予約は、運動を生活の予定に置く入口として選べる。

参考文献
[1] The effects of eight weeks of sensorimotor training on balance, proprioception, and hip abductor isometric strength in elderly women with genu varum: a randomized controlled trial — Rezaei M, Roshani S, Mohammad Ali nasabFirouzjah E. / 年: 2026 / 誌名: BMC geriatrics / 被引用: 1. DOI: 10.1186/s12877-026-07079-5
[2] Does Long-Term Lower Extremity Strength Training in Adults With Knee Osteoarthritis and Varus Alignment Reduce Knee Joint Loading During Gait? — Messier SP, Vigliotti MN, Rice PE, Pietrosimone B, Mihalko SL, Ip EH, Loeser RF, / 年: 2026 / 誌名: Arthritis care & research / 被引用: 1. DOI: 10.1002/acr.80017
[4] The influence of the lower limb components on genu varum in football players: a full leg length magnetic resonance imaging study — Işın A, Köse Ö, Ak E, Emir Yetim E, Çevikol C, Melekoğlu T. / 年: 2025 / 誌名: BMC sports science, medicine & rehabilitation / 被引用: 1. DOI: 10.1186/s13102-025-01075-9
[5] Squat Muscle Activation Patterns with Hip Rotations in Subjects with Genu Varum Deformity — Hatefi M, Babakhani F, Balouchi R, Letafatkar A, Wallace BJ. / 年: 2020 / 誌名: International journal of sports medicine / 被引用: 5. DOI: 10.1055/a-1152-5028
[6] The influence of hip rotations on muscle activity during unilateral weight-bearing exercises in individuals with and without genu varum: A cross-sectional study — Letafatkar A, Hatefi M, Babakhani F, Abbaszadeh Ghanati H, Wallace B. / 年: 2020 / 誌名: Physical therapy in sport : official journal of the Association of Chartered Physiotherapists in Sports Medicine / 被引用: 5. DOI: 10.1016/j.ptsp.2020.03.009
[8] Comparison the time to stabilization and activity of the lower extremity muscles during jump-landing in subjects with and without Genu Varum — Letafatkar A, Mantashloo Z, Moradi M. / 年: 2018 / 誌名: Gait & posture / 被引用: 7. DOI: 10.1016/j.gaitpost.2018.08.001
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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