
好みの音量は、成績と違うところに表れる
音を下げてもよいという話は、音楽の心地よさを捨てる話ではない。身体活動を行う18〜25歳の女性を対象にした漕艇運動の試験では、好みの音量と、好みではない音量を比べている。参加者が両方の条件を経験し、順序の影響にも配慮した交差試験である。課題は2000 mをできるだけ速く漕ぐことだった。18〜39歳の女性にそのまま当てはめるには、対象が18〜25歳で身体活動を行う女性だった点と、競技的な課題の違いに注意したい。[3]
好みの音量では、自覚的運動強度が低く、意欲が高かった。報告された効果量は、きつさでd=0.86、意欲でd=2.14である。効果量は条件の違いの大きさを表す指標で、意欲がそのまま何倍になったという意味ではない。気持ちに関わる指標では、音量の好みへの適合が影響したと読める。[3]
一方、相対的な出力、完了までの時間、心拍には有意差がなかった。それぞれの効果量はd=0.17、0.01、0.08だった。本人が楽に感じ、やる気が出ていても、漕ぐ成績の向上は確認されなかった。「気持ちが乗った」と「速く漕げた」を別の結果として扱う理由がここにある。[3]
この試験で比較したのは、好みに合う音量かどうかだ。「好みの音量」という言葉を「大きな音量」に置き換えてはいけない。また、漕艇のタイムトライアルは、仕事帰りに気分を切り替えたい運動と目的も場面も違う。結果を参考にするなら、音量を一律に上げる根拠ではなく、自分に合うかを確かめる理由にしたい。[3]
集団クラスでは、同じ曲、同じ動きでも音量の希望を人によって異なる。参加する前に音の大きさを相談する、終わってから希望を伝える、といった行動は考えられる。こうした相談の効果が試験で証明されたという話ではなく、好みに合うことと大きさを分けて扱うための実践案だ。
仕事のことを忘れて動きたい日にも、「音に圧倒される感じが欲しいのか」「動作に集中できればよいのか」と自分に聞いてみる余地がある。前者を選んだ経験があるからといって、毎回同じ条件にする義務はない。運動の楽しみ方を、音量の最大値だけで表現しなくてよい。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
耳への負担は、その場の盛り上がりとは別に見る
音量を下げた集団フィットネスの研究では、クラス後の耳鳴りを経験したことがある人が28人、14.8%いた。一方、クラス中に一貫して耳を守る対策を使っていた人は4人、2.1%だった。耳鳴りの経験と対策の実施は、それぞれ質問票で尋ねた結果であり、研究で難聴が確定した人数ではない。[2]
スピンクラスの観察研究でも、回答者の25.9%がクラス後の聴覚症状を報告した。この割合を先ほどの耳鳴りの割合と単純に比べ、片方のスタジオのほうが危険だったと判断することはできない。質問の対象も集団も違う。共通して受け取りたいのは、運動が終わった後の耳の様子も、クラスの経験の一部として尋ねる必要があるという点だ。[7]
音の負担を直接測った別の観察研究では、ボストンの自転車クラス17件を調べている。対象はクラス内の音曝露であり、18〜39歳の女性の個別の聴力への影響をそのまま示す結果ではない。平均の曝露時間は約48.9分で、100 dBAを超える音の中にいた時間は平均31.6分だった。研究が照合した勧告では、100 dBAでの曝露は1日15分以下とされ、測定したクラスはこの時間を超えていた。[8]
この研究では、45分のクラスで受ける平均の音曝露量が、8時間労働日に推奨される量の8.95倍だったとも報告された。これは音にさらされた量の比較である。「難聴になる確率が8.95倍」と読む数字ではない。研究者は高い騒音水準と、騒音による聴力への危険の可能性を指摘している。[8]
最大の音は116.7 dBAで、研究が参照した瞬間的な曝露の勧告値より低かった。それでも、時間を含む曝露量では推奨量を超えていた。「一番大きな瞬間が基準以下だったから、そのクラス全体も問題ない」とはならない。最大値と、どのくらい長く聴いたかは別に評価する必要がある。[8]
測定には、外部の騒音計を使って校正した携帯端末が用いられた。校正とは、測る値を基準と照らして確かめる作業である。研究では誤差を2 dBA以内に調整し、端末を参加者の自転車のカップホルダーに置いて測った。現場で騒音計アプリを使うなら、校正の有無を確かめ、参加する位置で音量と聴いていた時間を一緒に記録し、運営者に相談する材料にする。ただし、未校正の表示だけで安全を判定しない。[8]
これらは海外の特定のクラスで得た結果であり、立川の運動施設が同じ水準だという意味ではない。自分が通う場所の音量を、論文に登場した平均値で代用することはできない。音が気になる時は、その場の運営者に状況を伝えることから始めたい。耳鳴りや聞こえ方の変化が気になる場合は医師に相談する対象である。

よくある誤解
「運動がきつく感じられれば、そのぶんストレスも解消できた」という理解には、物差しの混同がある。クラスの音量を調べた研究は自覚的運動強度を比較しており、その数字は気分の回復を直接示さない。きつさの記録を、精神面の効果の点数として使わないことが大切だ。[2][7]
「好きな音量で調子がよかったから、もっと上げれば成績も上がる」とも言えない。漕艇試験では好みの条件で意欲やきつさは改善したが、完了時間や出力には有意差がなかった。好みへの適合、音量の大小、運動成績は、ひと続きに増えるものとして扱えない。[3]
「音量を少し下げたら、もう耳の心配はいらない」という解釈にも注意したい。低い音量条件の非劣性を示した研究は、聴力への危険がなくなる境界を証明したものではない。別の測定研究では、瞬間の最大値だけでなく、曝露の長さを含めた評価が問題を捉えていた。音量の低下を、安全を考える入口にしたい。[2][8]
また、クラス後の耳鳴りの割合は、そのクラスによる永久的な障害の発生率を表さない。症状の報告は軽視しないが、質問票の数字から個人の診断を作らない。研究の数字は、参加者と運営者が耳の状態について話すきっかけとして受け止められる。[2][7]
今日からできること
- 次の運動では、音量の好み、運動のきつさ、終わった後の気分を別の言葉で残す。音量研究で比べた自覚的運動強度と、ストレスの実感を混ぜないためだ。[2][3]
- 音が大きいと感じたら、下げられるか運営者に相談する。1時間のクラスで音量を下げても、きつさの非劣性を認めた比較研究がある。[2]
- 「好きな音量」を探す時は、音を上げる方向だけを考えない。2000 mの漕艇試験が比べたのは好みへの適合であり、大音量そのものの優位性ではない。[3]
- クラス後の耳鳴りや聞こえ方の変化も振り返る。比較研究では14.8%がクラス後の耳鳴りを経験していた。自分の症状が気になる場合は医師に相談する。[2]
- 音量を確認する際は、運営者に参加位置での測定値と測定方法を尋ねる。騒音計アプリなら校正の有無も確かめ、dBAの表示と曝露時間を併記する。研究が参照した勧告は100 dBAで1日15分以下であり、その音量で長いクラスに参加し続ける前に、音量低減や聴覚保護を相談する。15分以内なら誰でも安全という保証には使わない。[8]
こうした記録は、毎回うまく書くための宿題ではない。「今日は動けたが音は大きかった」「音は心地よかったが仕事のことは残った」といった言葉でも、次に相談する内容は具体的になる。運動の満足度をひとつの点数に押し込まず、自分が変えたい条件を見つけるために使いたい。

オンザショア立川店で、通う時間と選択肢を確かめる
音量の希望と、取り組みたい運動を分けて相談することは、通う場所を選ぶ入口になる。オンザショア立川店を検討する際も、音の大きさが気になることを先に伝え、希望するレッスンを確かめたい。体験で動く手応えを振り返る時も、音が心地よかったかは別の問いとして残しておこう。店の案内には、溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。
妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加できる種目を確かめてから、時間を選ぶ順序にしたい。営業時間は8:00〜23:30で、年中無休。JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。
ヨガだけでも25種類以上のレッスンがある。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。料金を確認し、希望する運動と生活の時間が合うかを考えて体験の予約へ進める。
参考文献
[2] Lower Music Volume Levels in Fitness Class and Perceived Exercise Intensity — Hori K, Wee CP, Liu N, Parsons J, Choi JS., 2026, JAMA otolaryngology– head & neck surgery. DOI: 10.1001/jamaoto.2026.0028
[3] Effects of Music Volume Preference on Endurance Exercise Performance — Nixon KM, Parker MG, Elwell CC, Pemberton AL, Rogers RR, Ballmann CG., 2022, Journal of functional morphology and kinesiology. DOI: 10.3390/jfmk7020035
[7] Music level preference and perceived exercise intensity in group spin classes — Lee L, Shuster B, Song Y, Kujawa SG, Depireux D, Hertzano R., 2021, Noise & health. DOI: 10.4103/nah.nah_65_20
[8] Cycling exercise classes may be bad for your (hearing) health — Sinha S, Kozin ED, Naunheim MR, Barber SR, Wong K, Katz LW, Otero TMN, Stefanov-, 2017, The Laryngoscope. DOI: 10.1002/lary.26331
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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