
吸収に差がなくても、体の反応は別に調べる
ここまで読むと、牛乳は何も変えない、と結論したくなるかもしれない。しかし人の血中に成分が現れることと、血管や血液の指標がどう反応するかは別の問いである。吸収に差がない研究がある一方、異なる反応を捉えた試験も正面から扱う必要がある。[5][20][7][1]
健康な成人を対象とした小規模な試験では、紅茶や緑茶を飲んだ後に血漿の抗酸化能が増加し、牛乳を加えた条件ではその増加が抑えられた。茶をそのまま飲んだ際の増加のピークは30〜50分だった。実験室で茶自体を調べた抗酸化能には、牛乳による目立った変化がなかった点も興味深い。[7]
抗酸化能とは、この研究で調べた、酸化反応に対抗する能力の指標である。血液でこの値が変化したことを、そのまま「毒素が排出された」と呼ぶことはできない。また、この試験の抗酸化指標の変化を、特定のカテキンがまったく吸収されなかったという意味に置き換えることもできない。測定した値の名前を外すと、説明が急に大きくなってしまう。[7][5]
この結果は、先に紹介した、紅茶飲用後の抗酸化能の増加に牛乳が影響しなかった研究とは一致しない。違いを「古い研究だから無視する」「新しい方が必ず正しい」と片づけず、試験条件と測った指標の範囲を保ったまま並べるのがよい。牛乳添加が体内の抗酸化指標に与える影響は、これらの研究間で同じ結果ではなかった。[7][15]
さらに、健康な男女17人、平均年齢22.4歳の無作為化クロスオーバー試験がある。参加者は温水、紅茶、牛乳入り紅茶を、それぞれ4週間ずつ飲んだ。条件と条件の間に休止期間を設けず、各期間の終わりに上腕の血管の反応を調べた研究である。若い男女を合わせた結果であり、18〜39歳の女性にそのまま当てはめられるかは、この集団全体の比較だけでは判断できない。[1]
測ったのは、血流の刺激に応じて血管が広がる反応を示す血流依存性血管拡張反応である。紅茶は温水に比べてこの反応が増加し、牛乳入り紅茶は温水、紅茶のいずれよりも低かった。温水と比べた変化は、紅茶で1.00±0.18%、牛乳入り紅茶で−0.64±0.19%と報告されている。[1]
血圧についても同じ試験で調べており、牛乳入り紅茶は温水に比べて収縮期が1.1±0.5mmHg、拡張期が2.0±0.5mmHg高かった。一方、紅茶だけでは血圧の変化は認められなかった。こうした差が出たことは、牛乳は常に無関係だという説明への反証になる。[1]
ただし、これは若く健康な少人数の短期間の試験である。研究者自身も作用の詳しい仕組みは不明とし、さまざまな集団で長期の試験が必要だとしている。結果をすべての成人の毎日の飲み物に広げ、ミルクティーを危険なものと決めつけることはできない。[1]
そして、この血管反応は脚の体積の測定ではない。上腕の血管が刺激にどう応じるかと、夕方の靴のきつさは、そのまま交換できる指標ではない。「血管に差が出た」から「牛乳なしならむくみが取れる」へ進むところに、別の証拠が必要になる。[1]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
胃に残る時間も、ポリフェノール吸収とは違う
もうひとつ混ざりやすいのが、牛乳入りは胃に長く残るから成分も吸収されない、という連想だ。胃から出ていく速さを調べた研究はあるが、カテキンの吸収を測る研究とは目的が異なる。消化のどの段階を調べているかを確認したい。[3][5]
健康な10人の無作為化クロスオーバー試験では、紅茶300mlと、紅茶250mlに全脂乳50mlを加えた飲み物を比較した。超音波による測定では、胃内容物が半分になる時間は、紅茶のみで22.7分、牛乳入りで23.6分だった。研究では、少量の牛乳添加による胃排出時間の差は認められなかった。[3]
数値には幅がある。紅茶のみの95%信頼区間は12.7〜40.9分、牛乳入りでは13.5〜41.0分だった。平均に近い代表値だけを見て、牛乳入りは必ず遅いと判断するのは適切ではない。この試験の条件では違いを示さなかった、というところにとどめる。[3]
この結果を、牛乳の量や配合が異なるすべての飲料に広げることも避けたい。喫茶店で頼む一杯では、茶と牛乳の量を試験条件と照らし合わせる必要がある。自分の飲み物を研究と比べるなら、まず何をどのくらい混ぜた条件なのかを見る。そのひと手間だけでも、見出しだけで判断する場合とは読み方が変わる。[3]
また、この研究は麻酔前の飲食制限に関わる問いから行われたものだ。普段の紅茶選びの話から、手術前にも同じように飲んでよいと判断してはいけない。検査や手術に伴う飲食は医師の指示に従う。研究の出発点を知ることは、結論を使う場面を取り違えない助けになる。[3]

よくある誤解
「牛乳が成分に結合したら、紅茶のよさは全部消える」。結合の実験はあるが、人が飲んだ後のカテキンやフラボノールの利用性が低下しなかった研究もある。しかも実験系では、結合によって消化中の利用可能性が高まった結果もある。「結合」という言葉だけで、体内での行き先まで決める説明は支持されない。[8][5][20]
「吸収されたなら、むくみ解消やデトックスにも効く」。血中濃度、抗酸化能、血管反応は、それぞれ測っているものが違う。これらの値を、脚のむくみや何かの排出量として読み替えることはできない。紅茶の研究結果を使うなら、どの指標が変わったかまで一緒に伝える必要がある。[5][15][1]
「牛乳に影響がない研究があるから、牛乳入りでも健康効果は必ず同じ」。吸収で差がなかった研究と、抗酸化指標や血管機能に差が出た研究は両方存在する。吸収と体の反応を分けて判断する必要がある。成分の血中への現れ方については差がなかった条件があり、体の反応については異なる結果がある、という切り分けが実情に近い。[5][20][7][15][1]
夕方の中央線で立ったまま、検索結果を指で送る。そこで欲しいのは、白か黒かの判定かもしれない。しかし、研究の答えには測定項目という住所がある。住所を落として「効く」「効かない」だけを持ち帰ると、違う問いへの答えになってしまう。
今日からできること
- 牛乳を入れると成分がすべて無駄になる、と決めて好みを変えない。健康な12人の試験では、カテキンの利用性に有意な低下はなかったという範囲で受け取る。[5]
- 気になる記事では、測ったものが成分濃度なのか、抗酸化能なのか、血管反応なのかを確認する。17人の血管試験を脚のむくみの試験として読まない。[1]
- 紅茶を比べるときは牛乳だけでなく、茶の量や抽出時間にも目を向ける。6種類の茶を調べた研究では、抽出時間とともに成分量が増える傾向が確認された。[15]
- 試験の量を生活の目標にしない。日に8杯を使った研究はフラボノールの吸収を調べる設計であり、その杯数を日常に勧める結果ではない。[20]
- 牛乳入りを試す場合も研究条件との差を意識する。胃排出を比べたのは紅茶250mlと全脂乳50mlの組み合わせで、配合の異なる飲料すべての結論にはしない。[3]
紅茶をいれる時間を、健康の採点時間にする必要はない。飲みたい味を選ぶことと、むくみへの効能を期待することを分けておけば、牛乳の容器を手にしただけで迷う理由は減る。成分の吸収に差がなかったという研究は、好みを否定するための情報ではなく、断定的な噂を点検する材料として使える。[5][20]

紅茶のひと息と、オンザショアで体を動かす時間
紅茶の成分を気にするひと息から、日々の過ごし方にも目を向けるなら、体を動かす時間を予定に置くことも選択肢になる。オンザショア立川店は8:00〜23:30の営業で、年中無休である。JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。生活の予定と照らし合わせながら、運動の時間を置く場所として検討できる。
スタジオでは溶岩プレートを敷いた空間でのホットヨガに加え、常温ヨガやピラティスも行っている。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングもある。内容の確認は店のトップから、費用の確認は料金ページからできる。
妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。体験の予約では、実際に参加する時間を選べる。
参考文献
[1] Effect of adding milk to black tea on vascular function in healthy men and women: a randomised controlled crossover trial — Ahmad AF, Rich L, Koch H, Croft KD, Ferruzzi MG, Kay CD, Hodgson JM, Ward NC., 2018, Food & function. DOI: 10.1039/c8fo01019f
[3] Does adding milk to tea delay gastric emptying? — Hillyard S, Cowman S, Ramasundaram R, Seed PT, O’Sullivan G., 2014, British journal of anaesthesia. DOI: 10.1093/bja/aet261
[5] Bioavailability of catechins from tea: the effect of milk — van het Hof KH, Kivits GA, Weststrate JA, Tijburg LB., 1998, European journal of clinical nutrition. DOI: 10.1038/sj.ejcn.1600568
[7] In vivo antioxidant effect of green and black tea in man — Serafini M, Ghiselli A, Ferro-Luzzi A., 1996, European journal of clinical nutrition. DOI: なし
[8] Interaction of major tea polyphenols with bovine milk proteins and its effect on in vitro bioaccessibility of tea polyphenols — Zhou F, Lu B, Chen X, Jia Z, Tao F, Peng J., 2025, Food chemistry. DOI: 10.1016/j.foodchem.2025.143341
[15] Effects of infusion time and addition of milk on content and absorption of polyphenols from black tea — Kyle JA, Morrice PC, McNeill G, Duthie GG., 2007, Journal of agricultural and food chemistry. DOI: 10.1021/jf070351y
[20] Addition of milk does not affect the absorption of flavonols from tea in man — Hollman PC, Van Het Hof KH, Tijburg LB, Katan MB., 2001, Free radical research. DOI: 10.1080/10715760100300261
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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