首こり対策で電話を肩に挟むのをやめる?首の向きと支え方を研究から読み解く

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筋活動の低下と、不快感の増加が同時に起きた

肩で支えれば首が楽になる。そう考えたくなるが、実験にはひとひねりある。映像用ヘッドセットの重さを首から肩へ分散する支持具を作り、32人が模擬的な事務作業を行った研究では、通常の装着条件と支持具の条件を比較した。皮膚の上から筋肉の電気的な活動を測る表面筋電図と、本人が感じる不快感を別々に評価している。この模擬事務作業の参加者で得られた結果を、18〜39歳の女性の日常の通話へそのまま広げることはできない。[6]

支持具を使うと、頸部の僧帽筋の活動は13%、胸鎖乳突筋は12%低下した。作業成績への影響はなかった。しかし、首の不快感は増加した。研究者は、動きが制限されたことが関係した可能性を挙げている。筋活動の低下という結果と、使う人の感覚が反対に動いた例である。[6]

映像用ヘッドセットで事務作業を行う参加者を調べた別の研究でも、ばね式のつり合い機構と肩に載せる支持具は、通常の頭部ストラップに比べて首の筋努力を減らした。一方、肩に載せる支持具は頭の動きを制限し、体幹の動きと首の不快感を増やした。支えることによる利点と、動きにくさという代償を同時に見る必要がある。18〜39歳の女性の通話でも同じ反応が起きるかは、この映像用機器の比較だけでは判断できない。[7]

同じ研究では、頭や目を頻繁に動かす課題で首の筋活動と首の動く範囲が大きくなり、視覚的に集中する課題では静的な姿勢になりやすかった。装置だけでなく、どんな仕事をしたかで反応が変わっている。機器の名前だけから、使っている間の首の状態を決めることはできない。[7]

この点は、通話と入力を同時にする机仕事を考える際にも参考になる。映像用機器の支持具で得られた結果は、通話用機器を観察する視点として使う。自分の比較でも「手が空いた」「首を向けやすい」「使ったあとに不快感がある」を混ぜずに書き分ける、という観察の仕方へつなげたい。[6][7]

たとえば、機器を替えた日の感想が「仕事が速く終わった」なら、それは作業面の感想である。「肩を上げなくて済んだ」は動作の感想だ。「首が楽だった」は本人の感覚になる。これらがそろう場合も、食い違う場合もある。実験でも作業成績と不快感は別に測られていた。便利だった事実で、不快だった感覚を打ち消す必要はない。[6]

首を固めればよい姿勢になる、とも考えない方がよい。少なくとも支持具の実験では、筋活動を減らす方向への変更が、そのまま快適さの向上には結びつかなかった。道具を使ったあとに動きにくさが気になるなら、それも評価の一部である。数値が低い方へ、使う人が我慢して合わせる順序ではない。[6][7]

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電話の工夫と、運動で確かめることを分ける

電話の持ち方を変える話と、首や肩の運動を続ける話は別の比較になる。職場で頭が前に出る、肩や背中が丸まるといった特徴と首肩の痛みがある事務職員36人を、オンライン監督下の運動、職場での運動、通常の活動を続ける対照群に分けた無作為化比較試験がある。運動期間は8週間だった。対象は特定の姿勢と痛みがある事務職員であり、18〜39歳の女性全般へ同じ改善をそのまま見込むことはできない。[3]

オンライン監督下の群では、対照群と比べて首肩の痛み、姿勢の角度、仕事をする能力に関する指標、僧帽筋上部の活動に改善が認められた。痛みの群間差の検定結果はp=0.007である。ただし、この値は痛みがどれだけ軽くなったかを示す量ではない。「大きく改善した」と言い換えるための数字には使えない。[3]

また、運動を行った両群で開始前から痛みや姿勢に改善があった一方、仕事をする能力の関連項目や一部の筋活動の変化はオンライン群でのみ認められた。全員に同じ形で変化したという結果ではない。対象者の特徴と指導方法を含めた試験として読む必要がある。[3]

この試験は、電話機を替える代わりに運動すればよい、という二者択一を支持するものではない。電話の条件を比べた試験ではないからだ。日々の通話で何を変えるかと、運動に取り組むかは、それぞれ別の問いとして整理できる。特定の姿勢のある事務職員で得られた結果を、首こりを感じるすべての人へ広げることも避けたい。[3]

筋活動と症状を分ける必要は運動研究にもある。片頭痛のある参加者を、首の筋力運動21人と、作動しない超音波機器による処置と自宅ストレッチの案内を受ける21人に分けた試験では、8週間後と3か月の追跡で頭痛の頻度・強さの変化に群間差がなかった。一部の筋活動が低下しても、主な頭痛の結果には群間差がなかったのである。片頭痛のある人の試験なので、18〜39歳の女性の首こり一般への効果は、この結果だけでは判断できない。[4]

この結果を、首の運動はすべて役に立たない、と広げてもいけない。調べたのは片頭痛のある人の特定の運動と比較条件だ。事務職員の痛みを調べた試験と、対象も主な評価項目も異なる。首の筋肉を測っているという共通点だけで、結論をそろえることはできない。[3][4]

電話の工夫をした翌日に頭痛があったとしても、それだけで持ち方が原因だとは決めない。首こり、頭痛、動作のしにくさは、自分の言葉ではまとめやすいが、研究では違う項目として扱われる。痛みが続く場合や頭痛が気になる場合は、機器選びだけで判断せず医師に相談する対象である。[3][4]

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よくある誤解

「ヘッドセットなら首こりを防げる」という決め方は早い。映像用機器の実験では、重さ、重心、動作、支え方で結果が変わり、筋活動の減少と不快感の増加が並んで起きた。まして通話用の機器へ、そのまま予防効果を移すことはできない。道具の分類より、使う場面で何が変わったかを見る方が具体的である。[6][7][15]

「筋活動が下がれば痛みも減る」も同義ではない。支持具の実験では不快感が増え、片頭痛の試験では筋活動の変化が主な頭痛の結果の改善につながらなかった。筋肉の測定値、感じる不快感、症状への影響をそれぞれ確認する必要がある。測定値と本人の快適さは、別々に確かめる項目だ。[4][6]

「首を左右均等に使えば正解」と、実験から決めることもできない。頭を回した研究は左右の筋活動の違いを示したが、電話を左右に持ち替える方法や、首こりを防ぐ配分を検証してはいない。左右差という結果を、そのまま生活の処方へ変換しないことが大切だ。[14]

今日からできること

  • 肩に受話器を挟む場面を振り返り、電話の持ち方と視線の行き先を別々に書く。17人の実験が示したのは、頭の向きで筋活動の左右差が変わることであり、通話中の最適角度ではない。[14]
  • 手持ちと通話用機器を比べるなら、同じような仕事内容の場面で、手の使いやすさ、首の動かしやすさ、不快感を区別して記録する。32人の支持具実験では、筋活動の低下と不快感の増加が同時に起きた。[6]
  • 機器の重さの数字だけで判断しない。20人の実験では、重心を前方へ移した場合や後ろにおもりを足した場合で、首の上部と下部の反応が異なった。電話用の安全な質量の基準には置き換えない。[15]
  • 運動を考えるなら、電話の持ち方の評価とは別に予定を立てる。36人を対象とした8週間の試験は、特定の姿勢と痛みのある事務職員での結果であり、同じ期間を全員の改善期限にはしない。[3]
  • 頭痛や痛みの判断を、筋肉が働いた感覚だけで済ませない。各21人を比較した片頭痛の試験では、筋活動が変わっても主な頭痛の結果に群間差はなかった。気になる症状は医師に相談する。[4]
yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

オンザショア立川店を、仕事の外の予定にする

受話器を挟む作業を見直すことと、仕事の外に体を動かす予定を置くことは、それぞれ考えられる。オンザショア立川店には、溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングがある。電話の道具を選ぶ話から離れて、自分が続けたい運動の時間を探す場所として検討したい。

妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。レッスンの選択肢は店舗サイトで確認できる。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITもある。

営業時間は8:00〜23:30、年中無休。JR立川駅北口から徒歩1分で、所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fだ。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。料金ページで条件を確認し、体験の予約から予定を選べる。

参考文献

[3] Corrective exercises administered online vs at the workplace for pain and function in the office workers with upper crossed syndrome: randomized controlled trial — Yaghoubitajani Z, Gheitasi M, Bayattork M, Andersen LL., 2022, International archives of occupational and environmental health. DOI: 10.1007/s00420-022-01859-3

[4] Neck-specific strengthening exercise compared with placebo sham ultrasound in patients with migraine: a randomized controlled trial — Benatto MT, Florencio LL, Bragatto MM, Dach F, Fernández-de-Las-Peñas C, Bevilaq, 2022, BMC neurology. DOI: 10.1186/s12883-022-02650-0

[6] Design, fabrication, and testing of an ergonomic brace for virtual reality headset using 3D printing — Santos FZ, Son C, Park H, Xu C, Yang J, Liang N., 2026, Ergonomics. DOI: 10.1080/00140139.2026.2653007

[7] Biomechanical Effects of 3D-Printed and Spring-Based Virtual Reality Headset Support and Task Demands on the Neck — Santos FZ, Son C, Park H, Xu C, Yang J, Liang N., 2026, IISE transactions on occupational ergonomics and human factors. DOI: 10.1080/24725838.2026.2680465

[14] Role of Rotated Head Postures on Volunteer Kinematics and Muscle Activity in Braking Scenarios Performed on a Driving Simulator — Kempter F, Lantella L, Stutzig N, Fehr J, Siebert T., 2023, Annals of biomedical engineering. DOI: 10.1007/s10439-022-03087-9

[15] Determining the effects of AR/VR HMD design parameters (mass and inertia) on cervical spine joint torques — Astrologo AN, Nano S, Klemm EM, Shefelbine SJ, Dennerlein JT., 2024, Applied ergonomics. DOI: 10.1016/j.apergo.2023.104183

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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