
感覚には、その場の予想や記憶も入り込む
コンビニの入口で食べ物を見たとき、飲み物の棚に向かったとき、体の感覚と目の前のものを完全に切り離すのは難しい。脳が現在の状態だけでなく、これから食べたり飲んだりした後の状態をどう表すのかを調べたマウスの研究がある。18〜39歳の女性への適用には、人を対象にした検証が必要である。[9]
研究者は、空腹と渇きという状態でマウスの島皮質の神経活動を画像で測定した。持続する活動のパターンは、体の状態が釣り合いへ戻る過程を捉えていた。一方、自然な空腹や渇きのときには、食べ物や水を知らせる手がかりによって、神経活動が将来の満たされた状態に対応するパターンへ素早く、一時的に移った。[9]
実際に食べたり飲んだりする前の手がかりでも、活動が変わったことがポイントだ。研究者は、現在の内臓からの情報と、近く起こる摂取を知らせる入力を島皮質が統合し、将来の体の状態を予測するという見方を提示している。[9] 脳は、届いた信号をただ読み上げるだけの係ではない。
ただし、これはマウスの神経活動を調べた基礎研究である。人が運動後に水を飲んだときの空腹や、食事量の変化を測った研究とは分けておく。[9] マウスの脳で手がかりへの反応が見えたことを、そのまま人の食べすぎの原因や、気をそらせば空腹が消える方法へ広げない。
人の食事を考えるレビューでは、海馬も検討されている。海馬は記憶などに関わる脳の領域である。食事の調節に関するレビューは、いつ、何を、どれだけ食べるかを考える際の記憶、空腹・満腹・渇きの内受容感覚、食べ物への欲求やイメージ、時間の知覚など、複数の経路を整理した。人と動物の知見を合わせたレビューであり、18〜39歳の女性の食事判断に各経路がどれだけ関わるかは、この整理から直接決められない。[3]
この見方から、昼食を思い出す作業は「今日食べすぎたか」を裁く材料だけではなくなる。運動帰りに何を感じているかを考える背景として、食事の記憶を置ける。[3] 朝からの食事を思い出すときも、栄養の点数をつける必要はない。急いで食べたのか、食事を後回しにしたのか、今は何を食べたいのかを、自分の生活の出来事として整理する。
たとえば、水を飲んで落ち着いた感じと、夕食を食べたい気持ちが並んでいてもよい。その並びを矛盾として消さずに残す。体の情報と、記憶や欲求を組み合わせて食事を調節するというレビューの説明は、飲水後の感覚だけを唯一の判定材料にする見方より広い。[2][3]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
感じにくさを、意志の弱さと取り違えない
体の感覚の個人差は、単なる好みの違いにとどまらない。自閉スペクトラム症の診断がある成人74人と、対照群228人を比較した研究では、質問票で体への気づきとのどの渇きへの気づきを調べた。両群には男性と女性が含まれる。診断のある群は、自己申告された気づきが低く、群の差は大きいと評価された。診断の有無で成人を比較した結果を、18〜39歳の女性全般にそのまま当てはめることはできない。[16]
効果量は、体への気づきで−1.26、渇きへの気づきで−1.02だった。効果量とは差の大きさを表す指標であり、ここでは診断のある群の値が低い方向を負の符号で示している。[16] この数字は水がどれだけ必要かを示すものではなく、個人の感覚がどれだけ正しいかを採点するものでもない。
この比較は、質問票への回答に基づく研究である。診断のある人全員が空腹と渇きを取り違える、という意味でも、迷いがある人はその診断に当てはまる、という意味でもない。[16] 「自分の体なのだから分かるはず」という言い方では見落とされる差があることを、比較の範囲で受け止めたい。
別の研究は、自閉的であると自己認識する成人が、内受容感覚の困難を語った文章を分析した。多くの人が空腹、満腹、渇きへの気づきの乏しさを述べ、一部では食行動の困難につながっていた。感情の高ぶり、痛み、病気の感覚を理解する難しさも語られた。[12] 本人の言葉を扱う研究は、人数の比較とは違う形で、困り方の具体を示している。対象は自閉的であると自己認識する成人であり、18〜39歳の女性全般にも同じ困難があると一般化する根拠にはならない。
こうした結果を読むとき、感覚に頼ることがいつでも誰にでも容易だとは考えにくい。[12][16] 夕食の予定を置いたり、飲み物を持ち歩いたりする工夫を、自分の感覚を信じていない証拠にしなくてよい。感覚がはっきりするまで何も口にしない、という厳しい規則よりも、暮らしの予定と感覚を並べて確認する余地を持つ。
日常的な迷いから病名を決める必要はない。ただ、食事や飲水の判断が繰り返し難しく、生活に支障があるなら医師に相談する対象である。相談では「空腹が分からない」「渇きを感じても飲む判断ができない」など、実際に困る場面を言葉にする。研究で個人差が示されている以上、困り事を根性の問題として片づけない。[2][12][16]

よくある誤解
「小腹がすいたら、本当は水が足りないだけ」。この言い切りは、空腹・満腹・渇きに多様な個人差があるというレビューから支持されない。体の信号だけでなく、欲求、感情、考えの統合まで異なるためだ。[2] 水を飲む選択と、空腹を渇きだと決める判断を切り離したい。飲み物を選んだことで、食事の予定を取り消す必要はない。
「飲んで空腹が変わったなら、食べる必要はなかった」。女性の実験で示されたのは、特定の飲料条件において内受容感覚の正確さと空腹感の低下が結びついたことだ。[13] 感じた空腹が変わることと、食事を要するかどうかは同じ判定ではない。まして、その結果を水だけの性質として説明することはできない。
「体に注意を向ければ、誰でも正確に判別できる」。渇きの研究では、ある食習慣が身体の兆候への注意の多さと、渇きの感度の低さの両方に関連した。[14] 自分の体を気にしているのに分かりづらいことは、論理的な矛盾ではない。注意する行為を増やすほどよい、とだけ考えるより、実際の感覚と生活の情報を並べるほうが無理が少ない。
ここで避けたいのは、空腹を疑う習慣だけが残ることだ。ダイエットという言葉から、体の訴えを消せた人ほど成功という物語を作らない。内受容感覚のレビューでは、食事制限も摂食に関する内受容感覚に影響しうる要因として挙げられている。[2] 正確に感じるために食事をもっと抑える、という循環を目標にしない。
今日からできること
- 空腹とのどの渇きを別の言葉で書く。「食べたい」「飲みたい」「両方」「分かりづらい」を残す。レビューが扱う内臓の情報、欲求、感情、考えの違いを、確認の手がかりにする。[2]
- 水を飲んでも、食事を自動的に取り消さない。女性100人の飲料実験は感覚と飲料後の反応の研究であり、水による食事の置き換えを示すものではない。[13]
- 食事の時間、食べたもの、今の気持ちを一緒に振り返る。食事の調節に記憶や時間の知覚も関わるというレビューを、生活を整理する視点として使う。[3]
- 30分を我慢の目標にしない。飲料実験の測定時点と、家庭で食事を待つ決まりは分ける。[13] 記録するなら飲んだ前後の感覚を残し、空腹が消えたかどうかで成功を決めない。
- 他人と同じ感じ方を求めない。質問票で大きな群の差が見られた研究もあり、気づきには幅がある。[16] 感じにくさで生活に支障がある場合は、具体的な場面を医師に伝える。
帰宅後のメモは、短くてよい。「飲み物がほしかった。夕食も食べたかった」と書いて終えてもよい。どちらかを勝者にする必要はない。研究が扱う感覚、欲求、記憶を区別するための記録であり、自分を監視する記録にはしない。[2][3] 翌日も同じ感覚になるとは決めず、迷いがあったという事実をそのまま置く。

オンザショアで、運動する時間を暮らしに置く
運動のあとに飲むものと食べるものを考えるなら、まず暮らしの中で通える時間を決めたい。オンザショア立川店の営業時間は8:00〜23:30。全曜日同じ時間で、年中無休である。夕食の予定とレッスンの時間を並べ、帰宅までの流れを考えるための場所として選べる。
溶岩ホットヨガのほかに常温のヨガもあり、ヨガのレッスンは25種類以上だ。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングもある。内容は店のトップと料金で確認できる。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンとバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。体験の予約で通う日時を選ぶ際も、飲水と食事の予定を一緒に置いておきたい。
参考文献
- Individual differences in the interoceptive states of hunger, fullness and thirst — Stevenson RJ, Mahmut M, Rooney K., 2015, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2015.06.008
- The hippocampus and the regulation of human food intake — Stevenson RJ, Francis HM., 2017, Psychological bulletin. DOI: 10.1037/bul0000109
- Interoception: the sense of the physiological condition of the body — Craig AD., 2003, Current opinion in neurobiology. DOI: 10.1016/s0959-4388(03)00090-4
- Estimation of Current and Future Physiological States in Insular Cortex — Livneh Y, Sugden AU, Madara JC, Essner RA, Flores VI, Sugden LA, Resch JM, Lowel, 2020, Neuron. DOI: 10.1016/j.neuron.2019.12.027
- First-Hand Accounts of Interoceptive Difficulties in Autistic Adults — Trevisan DA, Parker T, McPartland JC., 2021, Journal of autism and developmental disorders. DOI: 10.1007/s10803-020-04811-x
- Interoceptive accuracy moderates the response to a glucose load: a test of the predictive coding framework — Young HA, Gaylor CM, de Kerckhove D, Watkins H, Benton D., 2019, Proceedings. Biological sciences. DOI: 10.1098/rspb.2019.0244
- Thirst interoception and its relationship to a Western-style diet — Brannigan M, Stevenson RJ, Francis H., 2015, Physiology & behavior. DOI: 10.1016/j.physbeh.2014.11.050
- Investigating interoception and body awareness in adults with and without autism spectrum disorder — Fiene L, Brownlow C., 2015, Autism research : official journal of the International Society for Autism Research. DOI: 10.1002/aur.1486
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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