ランニング後の尿の色、ビタミン飲料のあとの濃さを脱水と決めない見方

ランニング後に尿の色が濃いと、ビタミン飲料のあとでも脱水と思いやすい。レクリエーション走で予測される水分損失、トレイルでの色と体重の差、若い選手の練習日、ランナーが実際に使う確認法を読み、一回の色を水分不足の程度と決めない見方を具体的に示す。

立川駅北口の信号で足を止め、ビタミン入りと印刷されたボトルを空にした。更衣室のトイレで色が濃い。脱水だ、もう一本なければ戻らない、とキャップに手がかかる。

その濃さは、失った水が体重の何パーセントかを示す数字ではない。レクリエーションの運動と水分をまとめたレビューは、その場で見る尿の色や尿比重には限界があるとしている。簡単な見方として挙げているのは、朝一番の尿の濃さ、体重、おおまかな渇きを一緒に見ることだ。[1]

既存記事「ホットヨガの水分不足は尿の色だけで分かる?運動直後の目安と時間差を読む」には、ホットヨガ直後の色と時間のずれを譲る。既存記事「ランニング後の体重増減、汗と糖の蓄えを分けて補給前後の数字を読む記録法」には、体重の増減を汗と糖の蓄えへ分ける記録を譲る。ここで分けるのは、走った後の一回の色と、飲んだ飲料への印象と、体重の減りである。靴ひもの伸縮と足の安定を扱う「ランニング初心者の靴ひもは伸縮性で選ぶ?足の動きと安定を混同しない見方」とも問いが違う。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

走った直後の一回の色は、失った水の割合ではない

尿の色は、水分が足りないかどうかを一目で教える札のように扱われやすい。レビューが限界と呼ぶのは、運動の途中や直後に一回だけ見た色や尿比重である。尿比重とは、尿の濃さを水と比べた値だ。色が濃いという観察と、その日の水分が大きく減ったという判断は、同じ文に載せない方がよい。[1]

運動で生じる脱水を、どの指標が捉えるかを比べた臨床試験がある。対象は、普段の水分摂取が少ない低水分の選手38人で、うち女性は17人だった。参照にしたのは体重の減少率である。唾液の浸透圧、尿の浸透圧、尿比重、尿の色、血清の浸透圧、アルギニンバソプレシン、血清ナトリウム、渇きの感覚を、運動の前後で見ている。浸透圧とは、液体に溶けている成分の濃さの指標だ。試験の登録番号はNCT05380089である。[2]

結論では、尿の指標と渇きの感覚で水分状態を捉える精度は限られるかもしれない、とされている。唾液の浸透圧は、体重減少の幅が違っても水分状態を見る候補になると強調された。血清ナトリウムと血清浸透圧は、体重が1.75%および2%減った水準で、脱水を正確に予測する指標として挙がっている。感度については、唾液の浸透圧が体重減少1.5%で高く、血清浸透圧とナトリウムは2%で高かった。[2]

ここから持ち帰れるのは、トイレの色を見て「今日は2%減った」と換算しないことだ。2%や1.5%は、指標の良しあしを比べるために試験が置いた体重減少の水準である。駅まで走った人の今日の損失を、その数字で言い当ててはいない。女性17人を含むとはいえ、低水分の選手を集めた試験であり、夕方のジョギング全員の色見本でもない。[2]

ラベルを信じて安心するのも、色を見て不安になるのも、体重の減少率とは別の情報である。ビタミン入りと読めたことは、そのボトルを選んだ記録にすぎない。色の一回が、選んだ記録を正確な脱水の測定へ変えるわけではない。[1][2]

疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。

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レクリエーションの距離では、予測される損失が2%未満のこともある

必要な水分は汗の量に基づき、運動の強さと時間で変わり、人によっても違う。長く続く有酸素の運動は脱水で不利になり、暑さはその影響を大きくする、とレビューは整理する。不利になる、は全員が同じ不調になるという意味ではない。条件がそろうと影響が出うる、という範囲で受け取る。[1]

同じレビューは、レクリエーションのペースで5〜42 km走る場合、予測される水分損失は体重の2%未満だとしている。そのため、積極的に水分を戻しすぎる必要はないかもしれない、と続ける。この2%は、脂肪を落とす目標ではない。予測された水分の損失の話だ。競技のペースでは、損失も必要量も大きくなる。趣味の距離の日の色を、レースペースの日と同じ脱水の程度だと決めない材料がここにある。[1]

必要量がゼロ、という文でもない。高強度で1時間以内の運動と、それより弱くて1時間以上続く運動では、スポーツ飲料やジェル、バーからの糖質が役立つ場合がある。これは色を薄くする指示ではない。長さと強さによって、飲料の役割が変わるという別の整理だ。糖を筋肉へ蓄え直す手順は、この記事では広げない。[1]

立川から多摩川方面へ往復する日と、同じ道を競技のペースで走る日では、予測の置き方が違う。空になったボトルの本数は、損失が2%未満かどうかを教えてくれない。レビューが分けているのはペースと距離と時間であって、キャップを何回開けたかではない。[1]

色が薄い日に、暑さの中の長い走りを後回しにしてよいわけでもない。暑さが脱水の影響を大きくするという注意は、予測損失の段落の隣に残っている。薄い色は、その注意を取り消す測定値ではない。[1]

21.1 kmのトレイルでは、色の変化と体重の変化が同じ桁にならない

予測と、実際の大会は別に見る。レクリエーションのトレイルランナー男性35人(年齢38.1±9.5歳、身長177.3±5.8 cm、体重73.8±8.4 kg)が、21.1 kmの山岳トレイルの前後で調べられた。水分の指標は尿の色と体重、脚の働きはカウンタームーブメントジャンプとリバウンドジャンプだった。対象は男性であり、同じ年齢の女性へ数値をそのまま移さない。[4]

レース後、尿の色は147%増え、効果量は−1.8と併記された。体重は2.7%減り、効果量は0.24だった。効果量は、変化の大きさをそろえて示す値として結果に並ぶ。色のパーセントと体重のパーセントを横に置くと、同じ「脱水が進んだ」でも桁が違う。色が倍以上動いて見えても、体重の減りは2.7%だった。[4]

脚の働きの低下は小さかった、と結論されている。リバウンドジャンプの平均接地時間は12%延び、効果量は−0.35だった。脱水の程度が増したことと、脚のばねが大きく落ちたことは、この大会では同じ大きさの話になっていない。接地時間が延びた数字を、色の147%と一つの被害として足し算しない。[4]

成績との関係も、色がタイムを決めた証明ではない。レース前後の体重(r=0.5〜0.54)、レース後の尿の色(r=0.37)、年齢(r=0.57)は、レース成績とのあいだに低いから中程度の正の相関があった。年齢とレース後の尿の色、レース後のリバウンドジャンプの指標(RJMJH)を合わせると、最終タイムのばらつきの65%を説明し、r=0.81だった。著者らは、尿の色で見た水分状態と、そのジャンプ指標と年齢が、最終タイムの予測に役立ちそうだとしている。[4]

これは、すでに走ったタイムとの関連である。色を薄くする操作をして、次の大会のタイムが縮むかを見た試験ではない。35人の男性の一大会での回帰だ。予測に使えそうだ、という言葉を、帰宅後のトイレの色を目標値へ変える指示としては読まない。[4]

数字で読むランニング後の尿の色

2%未満。レクリエーションのペースで5〜42 km走るときに予測される水分損失。積極的に戻しすぎる必要はないかもしれない、というレビューの予測であり、脂肪を減らす目標ではない。[1]

147%と2.7%。男性35人の21.1 kmの山岳トレイル後に、尿の色が増えた割合と体重が減った割合。同じレースでも、変化の桁は揃わない。[4]

76.3%と1.1%。若い男子選手の練習後、尿の色の尺度が5〜6だった割合と、練習中の平均体重減少。色の段階に多くの人が入っても、体重の減りは1%前後だった。[3]

7%と2%。ハーフまたはフルの出場者のうち、水分の確認法として尿の色を挙げた割合と、体重の変化を測ると答えた割合。確認している人自体は全体の20%だった。[5]

1.5%と2%。低水分の選手38人の試験で、唾液の浸透圧の感度が高かった体重減少と、血清浸透圧およびナトリウムの感度が高かった体重減少。尿の指標で水分状態を捉える精度は限られるかもしれない、と結論されている。[2]

70%。脱水が大きな成績低下を招いたと思う経験が1回以上あると答えたランナーの割合。質問への回答であり、脱水が原因だったことの証明ではない。[5]

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宮川涼 Founder

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