ダイエットのプロテインは紙ストローで味が変わる?素材と浸す時間の確かめ方

ダイエット中のプロテインを紙ストローで飲むと、いつもと違う味に感じる。その原因を素材や浸す時間だけに決めてよいのか。ストローを使う動作、周囲の音、飲料の官能評価を扱う論文から、味の感想と成分の変化を分けて読む視点と、いつもの一杯を比べる際の具体的な確かめ方を考える。

シェイカーからカップに移したプロテインに、紙ストローを差す。いつもの粉も、混ぜる液体も変えていない。口を離してから「いつもの粉なのに、何か違う」と思う。その感想を確かめるなら、まず何が違ったのかを言葉にしたい。甘さか、香りか、唇に触れた感じか。ひとくちの違和感には、まだ原因の名札が付いていない。

紙ストローの素材や浸す時間がプロテインの味をどう変えるかについて、ここで扱う研究から一定の答えや推奨時間は出せない。ストローで飲む際の舌の動き、音と飲食行動、植物性高たんぱく飲料の評価は、それぞれ異なる現象を測った研究だからである。[5][7][14] 「違って感じた」という経験と、「紙から何かが移った」という説明は、分けて確かめる必要がある。

既存記事「疲労回復の飲み物はストローで量が変わる?飲んだ感覚と満腹感を研究で読む」には飲む量の問いを譲る。ここでは、同じ飲料を紙ストローで飲んだ場面で、素材と接触時間をどう切り分けて考えるかに絞る。粉の優劣や減量の成否を、ストローの感触から決める記事ではない。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

紙の味と感じても、素材が原因とはまだ決まらない

「紙の味がした」は、本人の感覚を伝える表現として意味がある。ただ、研究で素材の影響を説明するには、何を比べたかが必要になる。紙ストローを使った飲料と、使わなかった飲料。それ以外の条件も揃え、その差を確かめて初めて素材の話へ進める。飲料を変え、場所も変えた比較では、どちらの条件に由来する感想なのかが曖昧なままである。

味を尋ねる評価と、液体中の成分を測る分析も同じ検査ではない。たとえば高たんぱくの植物性飲料を開発した研究では、飲料の成分や物理化学的な性質の評価に加えて、人がどの程度受け入れるかを調べる官能評価を実施している。[14] 官能評価とは、人の感覚を使って食品を評価する方法である。この研究の仕立てそのものが、成分の数値と飲んだ人の評価を別々に確認する例になる。[14]

この区別を台所へ持ち帰るなら、まず感想の書き方を変えられる。「紙だからまずい」ではなく、「飲み口の触れ方が気になった」「飲み始めはよかったが、途中で香りが気になった」と記す。これは論文で効果が保証された対策ではなく、自分の比較で何を確かめたいかを明確にするための提案だ。原因を先に書かず、経験を先に書く。

とりわけ「時間がたつと変わった」という感想では、飲料を作ってからの時間と、ストローを入れてからの時間が重なっている。素材の影響を問いたいのに、飲料を長く置いた影響まで一緒に含めたくはない。だから比較のメモには、作った時点と、入れた時点を分けて残す。何分ならよいという答えを用意する前に、どの時計を見ていたのかを決めるのである。

なお、この確かめ方は食品の安全性を判定する検査にはならない。飲みやすさの感想を記録した紙に、そのまま安全性の合格印は押せない。味の評価をしたいのか、素材から液体への成分の移り方を知りたいのか。知りたい対象に合わせて、答えに必要な測定を考えるのが出発点だ。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

ストローを使う動作は、飲料の成分とは別に調べられている

ストローで飲むときの動作を扱った研究として、健康で自分の歯がある若い成人を対象に、舌の位置と圧力の関係を調べた実験がある。対象は女性2人、男性10人の計12人、年齢は19〜33歳だった。飲んだのは37℃の水15mLで、プロテインでも紙ストローの素材比較でもない。[5] 男性が多い小規模な実験であり、18〜39歳の女性の飲みやすさにそのまま当てはめることはできない。

この実験では、ストローの先を唇で保持する位置と、舌を前に出してストローを前歯より奥へ入れる位置を比較した。舌と口の上側との接触を測るセンサーを使い、圧力の大きさ、続く時間、圧力を時間方向に積み上げた値を分析している。各参加者では順序を無作為にして5回記録した。[5] 問いは「どちらがおいしいか」ではなく、「舌の置き方で飲む動きがどう違うか」だった。

結果として、舌を前に出した条件では、中央部分の舌圧の大きさ、持続時間、積算値が通常の位置より有意に低かった。側方の測定部分でも、圧力の大きさと積算値が有意に低い箇所があった。研究は、舌を前に出すと舌全体の動きが変わり、ストローで液体を摂る際の舌と口の上側の接触に影響したと報告している。[5]

これを「紙なら舌圧が下がる」「舌圧が低いと甘くなる」と読み替えることはできない。操作されたのは舌の位置であり、素材の種類や味の得点ではないからだ。[5] ただし、自分が感じた違いを言葉にするとき、液体の味と口の動かしやすさを別の項目にする理由は見えてくる。飲む動作を調べる研究には、その動作に対応した測定が必要なのである。

普段はカップから直接飲み、外出先ではストローを使う人なら、素材だけを取り出して比較したことにはならない。「家ではおいしい、外では違う」という感想は大切だが、そこには飲み方の変更も含まれる。比較を組み直すなら、まず同じ場所で同じ飲料を用意する。それから、口に触れる道具についての感想と、液体についての感想を別々に書く形が考えられる。

音の研究は、味の原因を素材だけに絞らないために読む

仕事帰りの一杯は、家の静かな台所で飲む一杯と条件が違う。音を扱うナラティブレビューは、背景の雑音や音楽、周囲の音の景色、かむ音、調理の音、包装の音などと、飲食の行動や知覚との関係を整理している。ナラティブレビューとは、関連研究をたどり、知見の流れを文章でまとめる研究の型である。[7]

このレビューは、音の刺激が飲食物の選択、摂取量、摂取速度などに影響しうると述べる。[7] ただし、それを紙ストローで飲むプロテインの味の変化量に置き換えることはできない。紙を浸した後の液体を化学的に測った結果でも、立川の駅前と自宅を比較した実験でもない。関連する研究を読むことと、自分の場面の原因を確定することには距離がある。

この距離を残したまま役立てるなら、家庭で比べる際に周囲の状況も記しておく、という使い方になる。同じ粉だったことだけをもって「他は同じ」と扱わないためである。動画を見ながら飲んだのか、歩きながら急いでいたのか、落ち着いて座っていたのか。これらの記録は、特定の音を避ければ味が改善するという処方ではない。比較がどこまで揃っていたかを後から振り返る手掛かりだ。

レビューが扱う音の範囲は広い。包装の音まで研究の対象になる一方で、日常では「中身が同じなら体験も同じ」と考えがちだ。[7] そこで、飲料の評価を書く欄と、飲んだ場所を書く欄を分けておく。環境を万能の説明にする必要もない。紙を原因と決めつけないことと、音を原因と決めつけないことは、同じ慎重さである。

比べる順序についても、舌圧の実験には参考になる工夫がある。参加者ごとに条件の順序を無作為にして記録した点だ。[5] 無作為にするとは、調べる側の都合で順番を固定せずに割り当てることである。家庭で同じ方法を再現する必要はないが、いつも紙を後に試した感想だけで「紙のほうが違う」と結論する前に、比較の順序をメモする余地はある。順序を書いたから原因が判明するわけではなく、比較の経過が見えるようになる。

結果を読む際には、どんな人のデータかも残しておきたい。舌圧実験の女性は2人であり、この結果をそのまま若い女性全体の飲みやすさの特徴として扱うことはできない。[5] 自分に近い年齢が含まれていることだけで、味や素材への好みまで共通すると考えない。対象者の属性と、自分が知りたい評価項目の両方を見ておく必要がある。

また、音のレビューで挙げられる「選択」「量」「速度」は、それぞれ別の結果である。[7] ストローが気に入って選びたくなること、飲み終えるまでのペース、液体の甘さをどう言い表すかを、同じ変化として扱わない。日常の感想でも「今日は飲みやすかった」の隣に、その意味を書き足すとよい。口当たりが好きだったのか、途中で道具が気にならなかったのか。自分が求める飲みやすさを言葉にしてから、素材の比較へ戻りたい。

数字で読む、比較された条件

12人:舌の位置とストロー飲水時の圧力を調べた、健康な若い成人の人数である。[5]

15mL・37℃:舌圧の実験で用いた水の量と温度であり、プロテインの推奨条件ではない。[5]

81人:カシューナッツ由来飲料の官能評価に参加した人数である。[14]

27人:同研究の無作為化・盲検・交差型の急性試験に参加した健康な人の人数である。[14]

195人:ストローを別置きにする初期設定を検討した現場実験の対象者数である。[1]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約