プロテインの量は色の濃さで測れる?原料で違う発色と測定値の比較を読み解く

プロテインの量を色の濃さから求める測定法では、原料のたんぱく質や一緒に含まれる成分が数字を左右する。牛乳・植物性飲料や実験用試料の比較研究から、標準に使う物質、発色への干渉、測定法を替えたときのずれを読む。表示の数字や飲む目安を考える前に、測った量と体での働きを分けて確かめる。

牛乳と植物性飲料のたんぱく質を測るとき、試薬で生じた色が同じ濃さなら、量も同じだろうか。プロテインの袋にある数字は比べやすいが、分析では色を量へ換えるための物差しが要る。牛乳と植物性飲料を対象に測定法を比べた研究では、色を使うBradford法の結果は、基準にしたたんぱく質によって変動した。[1]

色の濃さから量を求めることはできる。ただし、たんぱく質の種類と試料の周囲の成分に合う条件が必要である。特殊な性質を持つたんぱく質の比較実験では、アミノ酸組成の違いによって、広く使われる測定法でも濃度を大きく見誤る場合が示されている。色は量を映す窓であって、量そのものではない。[7]

既存記事「女性のプロテインの表示量はどう測る?窒素から換算する数字と成分の違いを読む」には窒素による換算の問いを譲る。ここで追うのは、試薬で発色させて量を求めるとき、原料や混ざり物で読みがどう変わるかである。ここで扱う研究は飲料、実験用試料、動物組織の分析であり、18〜39歳の女性が飲んだ後の吸収や必要量を調べた試験ではない。飲む目安を探している人も、測定値の差と必要量の差を分けて読みたい。[1][7][19]

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

色で測るとは、物差しと反応を比べることだ

Bradford法は、色素を使い、光の吸収の程度からたんぱく質量を求める方法である。微量のたんぱく質を測る実験法の研究では、波長590 nmの吸光度を読む仕組みが説明されている。吸光度とは、光がどれほど吸収されたかを表す指標だ。見た目の色を人が採点するのではなく、光を使って反応を数値にする。[17]

ここに標準、つまり比較の物差しが入る。牛乳と植物性飲料の測定法を比較した研究では、Bradford法が校正に使う標準に依存して変動した。校正とは、測定器が返す反応と、基準となる量との対応を確かめる作業である。同じ飲料について数字を出す場合も、どのたんぱく質を基準として反応を量に読み替えたかが結果に関わる。[1]

たとえば、飲料の分析報告を読む場面を考える。測定法の名前が同じだから、原料をまたいでも条件はそろっている、と判断したくなる。しかし、この飲料研究が示したのは標準の選択に伴う変動である。比べるべきなのは数字の大小だけでなく、その数字を支える物差しでもある。「同じ方法」という短い言葉の中に、まだ確認する条件が残る。[1]

別の測り方を並べればすべて解決するわけでもない。同じ研究で、アミノ酸を分析する方法は詳細な測定を可能にした一方、手間と時間を要した。元素分析は迅速で頑健な推定を与えたが、窒素がたんぱく質由来かどうかを特異的に見分ける点に限界があった。測定法の比較は、勝者を決める競争というより、何を拾う道具かを確かめる作業である。[1]

買い物の最中に、分析室の条件まで再現する必要はない。ただ、色で得た数字を目にしたら、表示された量と、その量が導かれた手続きを区別する。この区別があれば、違う原料の報告で少し違う数字が出ても、直ちに原料の優劣や表示への疑いに飛びつかずに済む。測定法の研究から日常に持ち帰りたいのは、この読み順である。[1]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

原料が違うと、量を色に換える反応も変わる

たんぱく質はすべて同じ反応を返す物質ではない。構造が一定に定まりにくい「天然変性たんぱく質」を扱った比較研究では、その特徴的で変動の大きいアミノ酸組成のために、Bradford法や紫外線吸収による方法が濃度を大きく見誤ることが示された。アミノ酸組成とは、たんぱく質を構成するアミノ酸の内訳である。[7]

研究者らは、球状のたんぱく質4種と天然変性たんぱく質9種を使い、元素分析を基準として測定法を比べた。ニンヒドリンを使う方法などは、この比較で信頼できる量のデータを与えた。ただし、天然変性たんぱく質には性質の大きな幅があり、これらの方法も標準化したうえで使うべきだとされた。方法を替えることと、確認が不要になることは別である。[7]

これは食品を食べた人を追った試験ではなく、たんぱく質そのものを測る分析実験だ。したがって、ここから乳由来や植物由来のプロテインについて、どちらが何割多く表示される、と計算することはできない。持ち帰れるのは、アミノ酸の内訳が測定反応に関わり、あるたんぱく質で成立した物差しが別のものにそのまま通用するとは限らない、という原理である。[7]

食品に近い場面へ戻ると、牛乳と植物性飲料を使った研究でも、Bradford法の標準による変動が観察されている。特殊なたんぱく質の実験と飲料の分析は、対象こそ異なるが、反応の数字を量に換えるときの条件が重要だという点でつながる。ただし、両者を合わせても特定の市販品の表示が誤っているという判定にはならない。[1][7]

混合原料の飲料と単独原料の飲料を比べる読者なら、「同じたんぱく質量と書いてあるから、分析中の色も同じはず」とは考えない方がよい。色の反応についての問いと、製品に含まれる量についての問いには間に校正がある。さらに、飲んだ後の働きまで進めば、別の問いになる。分析の論文が扱う対象を、身体の反応にまで広げない読み方が必要だ。[1][7]

混ざり物は、背景色だけでなく反応も変える

測りたい物質と一緒にある成分が測定に影響することを、ここでは干渉と呼ぶ。たんぱく質を溶かす実験用の液を調べた研究では、その液がBradford法の背景に影響するだけでなく、たんぱく質と色素の発色過程自体にも影響した。背景色の補正に加えて、発色反応への影響も調べる必要がある。[6]

この実験では、試薬のリン酸濃度を8.50%から10.20%へ増やすと、対象の液に含まれるたんぱく質への感度が上がり、干渉が大幅に減った。ここでの数字は分析用の試薬条件であり、食べ物や飲み物を調整する方法ではない。研究室で反応条件を変えて、測りたい信号を読みやすくした結果である。[6]

BCA法も、色を利用してたんぱく質量を調べる方法だが、別の干渉を受ける。尿に多く存在するウロビリンという物質を調べた実験では、BCA法への強い干渉が示された。ウロビリンが銅イオンを還元し、たんぱく質による反応に似た変化を起こす可能性が説明されている。同じ実験でBradford法は、この物質などの影響に対してより抵抗性があった。[9]

ここで尿の研究を挙げるのは、飲料の中にも同じ問題があると決めるためではない。目的外の物質も測定反応を起こす例だからだ。尿を測る場面で得られた方法の選択を、そのまま食品に移せない。測定法の長所は、どんな試料の中で試されたかと組にして読む必要がある。[9]

飲料の研究でも、試料の複雑さは色を使う方法だけの課題ではなかった。ラマン分光法という光を利用する方法は、複雑な乳の試料で蛍光による干渉を受けた。一方、赤外線を使うATR-FTIRという方法は、少ない前処理でたんぱく質推定に高い直線性を示した。ただし、水の影響を適切に差し引き、校正を最適化することが性能の改善に関わった。[1]

この赤外線を使う方法についても、研究は試料の組成に合わせた校正と検証がさらに必要だとしている。有望な結果と、日常の分析にそのまま広げてよいかという判断の間には、確かめる工程がある。別の光の測り方を導入すれば混ざり物の問題から解放される、という筋書きではない。牛乳や植物性飲料を測るには、方法ごとに試料への合わせ方を考える必要がある。[1]

夕食前にスマホで分析記事を読むなら、「新しい方法でよく測れた」という見出しの後で、何を調整した結果なのかに目を移したい。この飲料研究では、水の扱いと校正がその具体である。分析の数字が整って見えるときほど、試料に合わせた準備が背後にある。発色への干渉も、光による別の測定の干渉も、対象と条件を切り離さずに読むための手がかりになる。[1]

数字で読む発色と測定の条件

590 nm:Bradford法の測定手順研究で、たんぱく質量の読み取りに使われた吸光度の波長である。[17]

4種と9種:天然変性たんぱく質の定量研究で比較された、球状たんぱく質と天然変性たんぱく質の種類数だ。[7]

8.50%から10.20%:実験用の液による干渉を減らした研究で変更した、試薬のリン酸濃度である。[6]

約10倍:吸光度の比を使うBradford法の手順で報告された、感度の改善幅である。[17]

90.60〜109.40%:甘味料中の残留たんぱく質を測る改良BCA法で報告された回収率の範囲だ。[2]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約