ズンバで体脂肪は減るか ラテンのダンスの運動を続けた試験と心肺体力の変化

ズンバを続けたら体脂肪はどれだけ減るのか。女性を対象にした比較試験と統合解析から、体重、脂肪量、心肺体力の結果を分けて確かめる。楽しさと参加頻度の関係、仕事のある生活で続ける際の見方も紹介。小さな試験の好結果を減量の約束にせず、自分に合う運動を選ぶための記事である。

音楽が止まり、動きを追っていた視線を足元に戻す。振り付けを間違えたところはあったが、次の曲ではもう少し動けそうだ。ダンスのレッスンを選ぶ場面では、そんな感触と、お腹まわりを変えたい気持ちが同じバッグに入っている。

ズンバはダンスとフィットネスを組み合わせた運動である。研究では体脂肪だけでなく、心肺体力や生活の質も調べられてきた。系統的レビューは有酸素能力への好結果を示す一方、体重や体のサイズへの利益を小さいものとして扱っている。楽しめる運動に出合ったことと、大きく痩せる運動を見つけたことは分けて受け取りたい。[2]

ダンス運動全般の比較より、ここで知りたいのはズンバという種目で測られた変化だ。体脂肪が動いた試験を確かめ、複数の試験を集めた結果に戻る。その順で読むと、期待を膨らませすぎず、運動を選ぶ理由も失わずに済む。[3][6][14]

フィットネスセンターで指導者の振り付けに合わせてズンバを練習する参加者たち 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

体脂肪の統合結果は、減量の約束になるか

無作為化比較試験だけを対象とした2020年の系統的レビューとメタ分析では、体脂肪率の統合に8試験、最大酸素摂取量の統合に3試験が使われた。メタ分析は、別々の試験で出た差を合わせて、全体としてどちらへ動くかを調べる方法だ。この研究では体脂肪と体力で答えがそろわなかった。[14]

体脂肪の標準化平均差は−0.25、95%信頼区間は−0.67〜0.16だった。標準化した値なので、これを脂肪が何kg減るという数字に置き換えることはできない。推定の幅が差のない位置をまたぎ、試験間の結果にも大きなばらつきがあった。著者らは、ズンバが体重を減らすのに有効だとは結論できないとしている。[14]

一方、最大酸素摂取量の効果量は0.53、95%信頼区間は0.04〜1.02だった。こちらは改善の可能性を示す結果である。ただし、体力についても研究間のばらつきは大きく、採用された試験数が限られた。体脂肪の結論が控えめだから運動全体を否定する、あるいは体力が改善したから脂肪も必ず減ると考える、どちらの飛躍も避けたい。[14]

同じレッスンで体の違う面を測っている。この区別は日常でも役立つ。たとえば、参加を続けているのに服のサイズが変わらないとき、まず知りたいのは「減量という目標にどこまで届いているか」だ。同時に、運動を続ける意味を評価するなら、研究が別に測っている体力の結果にも目を向けられる。服のサイズだけで、心肺体力の変化までは判断できない。[2][14]

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小さな比較試験では、何が変わったのか

地域で募集した過体重で身体活動の少ない女性を、ズンバに参加する群と普段の活動を維持する群へ無作為に分けた試験がある。各群10人で、介入は8週間、週1〜2回の60分クラスだった。ズンバ群では最大酸素摂取量が3.1 mL/kg/分増え、体脂肪率が1.2ポイント下がったと報告された。[3]

この試験では、血液中のインターロイキン6と白血球数も測定した。ズンバ群ではそれぞれ0.4 pg/mL、2.1×10⁹個/L低下し、どちらにも統計的に有意な変化が報告された。対象は活動の少ない過体重の女性であり、身体の測定と血液の検査を組み合わせて運動前後を調べていた。[3]

試験では体の測定だけでなく、健康関連の生活の質も評価した。身体機能、全般的な健康、活力や疲労、感情面の健康に大きな改善が報告されている。体脂肪率の数字だけを抜き出すと、参加者に何を尋ね、どんな面を評価した試験だったかが見えなくなる。運動は体のサイズに限らず、暮らしの中での感じ方も含めて試されていた。[3]

もう少し大きな職場の試験では、女性病院職員107人をサッカー、ズンバ、対照の群へ集団単位で無作為に割り付けた。勤務時間外に、週2〜3回、各60分の運動を12週間行った。対照群と比べ、ズンバ群では体重当たりの最高酸素摂取量が5%改善し、総脂肪量が0.6 kg減った。[6]

職場の試験でサッカー群に見られた変化は、体重当たりの最高酸素摂取量が5%増加、総脂肪量が1.0 kg減少というものだった。体脂肪率も1.1ポイント低下し、100 Wの自転車運動中の心拍数は毎分7拍低下した。いずれも対照群との比較で有意だった項目である。同じ職場で募集した参加者でも、種目ごとに結果として挙げられた項目は異なる。[6]

勤務時間外に運動を行う設計は、仕事とクラスをどう組み合わせるかという問いにもつながる。職場から募集して集団単位で割り付け、運動をしない対照群も設けたこの試験では、参加者の生活の中にクラスを入れて結果を評価した。12週間という期間と各60分という長さを含めて、働く女性の運動参加を調べた研究として位置づけられる。[6]

体重が減った報告と、確実さの違いを読む

参加前後を比較した研究では、過体重または肥満の女性が16週間、週3日、各60分のズンバに参加した研究では、28人が介入を完了した。そのうち半数は2型糖尿病のある女性で、参加者の平均年齢は約51歳だった。体重は平均1.05 kg、体脂肪率は1.2ポイント低下し、有酸素能力と運動そのものへの動機づけも改善したと報告された。[15]

2019年の女性の心血管関連の系統的レビューは、10研究、計322人を整理し、健康な女性181人と心血管リスク因子のある女性141人を分けている。健康な女性では、8週間と12週間の研究で最大酸素摂取量や体の測定値への効果量は小さく、40週間では最大酸素摂取量と体組成に中程度から大きな効果量が記された。一方、リスク因子のある女性の研究には対照群の欠如などの制約があり、全体の少人数と期間の不ぞろいも踏まえて慎重に読むよう促している。[1]

減量を主な目的にしてクラスを探すときは、参加者の条件、何と比べたか、どの指標が動いたかを一緒に読む。体重、体脂肪率、脂肪量は、いずれも研究で使われているが同じ表現へまとめない。数字の小ささを隠さずに選べることが、始めた後の期待のずれを小さくする。[3][6][15]

職場の試験では、脂肪や酸素摂取量に加え、骨塩量と血液中のオステオカルシンも測った。オステオカルシンは対照群に比べ、ズンバ群で10%、サッカー群で21%増えたと報告されている。体のサイズだけを測る試験ではなく、血液の測定も含む設計だった。[6]

痛みを測った報告もある。イタリアの過体重の女性27人を追った12週間の観察研究では、痛みの強さの得点が1.6から0.5へ、痛みが生活を妨げる程度の得点が0.5から0.06へ下がった。体重や体組成に加えて、痛みの質問票も使っていた研究である。無作為化比較試験とは異なる設計だが、体脂肪の数字と別に、参加者が生活の中で感じる負担を調べた点に特徴がある。[7]

数字で読むズンバ

−0.25:体脂肪の統合された標準化平均差。95%信頼区間は−0.67〜0.16で、差のない位置をまたぐ。[14]

−0.6 kg:女性病院職員の12週間の試験で、対照群と比較したズンバ群の総脂肪量の変化。[6]

3.1 mL/kg/分:活動の少ない過体重の女性を対象とした8週間の試験で、ズンバ群の最大酸素摂取量が増えた量。[3]

−2.9日:40週間の職場試験で、最後の病欠期間の平均病欠日数を対照群と比べた差。95%信頼区間は−5.1〜−0.7日だった。[18]

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宮川涼 Founder

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