モリンガと体重の変化 葉の粉・抽出物で調べた血糖と栄養補助の違いをたどる

モリンガの葉の粉や抽出物を摂ると、体重は減るのか。少人数の女性の試験、食後血糖を調べた食事、糖尿病予備群の比較試験を読み分ける。血糖が改善しても減量の証拠にはならず、試験を束ねた評価の確かさも低い。量を増やす前に知りたい研究の限界と、医師に確かめる問いを整理する。

モリンガの葉の粉を6か月補った患者で、体格の指数が上がった。HIVの治療中に栄養状態の改善を目指した60人の試験である。[6] 減量を期待して葉の粉を探す人には意外でも、この研究では栄養補助という目的に沿う変化だった。

肥満の女性に抽出物を使った研究では、開始前より体格の指数が下がっている。[4] 成人の無作為化比較試験を束ねた評価は、一貫した代謝面の利益を支持していない。[9] 同じ植物でも、対象者と材料、測る指標によって見える景色は変わる。

モリンガの葉を粉末に加工したもの細かい粉状になったモリンガの葉 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

痩せるかを考えるときは、葉の形と比較相手を見る

モリンガは、葉や種、さやなどが食べ物や食品補助として利用される植物だ。動物と人の血糖に関する系統的レビューでは、人の試験は主に乾燥葉の粉、他の食品と混ぜたもの、水で調製したものを扱っていた。[1] 系統的レビューとは、決めた方法で研究を探して整理する研究である。食品に混ぜた粉と抽出物のカプセルを、同じ量の同じ成分として受け取らないことが、比較の出発点になる。[1]

このレビューが整理したのは動物の研究33本と人の研究8本だった。動物では葉や種の抽出物が広く試され、血糖を下げる働きが報告された一方、人の試験は少なく、設計もさまざまだった。著者らは、試験に使う材料に含まれる活性成分を定量すれば、研究同士を比較しやすくなると述べている。[1] 「モリンガ何g」という表示だけでは、研究で使った材料との一致は確認しきれない。

体重については、粉か抽出物かに加え、何を目的とした対象者なのかも外せない。肥満の女性を対象にした研究と、栄養上の課題がある治療中の患者を対象にした研究では、望ましい変化の向き自体が違う。[4][6] 数字が上がれば悪く、下がればよいという読み方は、体重管理の論文にも通用しない。

また、葉をクッキーに混ぜた試験は、モリンガと別の植物を同時に摂った配合サプリの試験とは違う。後で取り上げる試験では、モリンガ入り、ステビア入り、対照のクッキーを別々に比較していた。[15] 材料の名前が並んでいるだけで併用と決めつけず、実際に食べた組み合わせを見る。研究の題名より、比較の組み立てが判断の助けになる。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

少人数の女性で下がったBMIは、減量幅を約束しない

モリンガの抗肥満作用を調べた研究には、高脂肪食で肥満を起こしたラットの実験と、人への投与を同じ報告に収めたものがある。人の部分では、45〜55歳、BMI29〜34の女性15人に、葉の抽出物を使ったカプセルを投与した。BMIは身長と体重から体格を表す指数である。8週間後、平均BMI、総コレステロール、LDLコレステロールは開始前より有意に低下した。[4]

人の部分で報告されたのは、対照群の記載のない開始前後の比較である。何kg減ったかの具体値も抄録には記されていない。[4] BMIなどが開始前より低下したことと、摂取しなかった場合との差は分けて扱う。偽薬と比べた減量幅が確定した研究としては紹介できない。

ラットでは体重増加や脂肪の指標の低下に加え、脂肪の合成、代謝、食欲の調節に関わる遺伝子の発現も調べられた。[4] 遺伝子の発現とは、その遺伝子の情報が使われる程度を示すものだ。働きの仕組みを探る実験として意味がある。ただし、動物で調べた仕組みを、そのまま女性の体内で確認した結果として説明することはできない。[4]

人に使った硬いゼラチンのカプセルは、1個当たり抽出物400mgの製剤だった。製剤は分析により標準化されており、葉の抽出物の化学的な分析では、フラボノール、フラボン、フェノール酸を含む13の代謝物が暫定的に同定された。[4] 研究は、植物名だけでなく材料の中身を調べる工程も含んでいる。

ラットの実験では70%エタノールの葉の抽出物を使い、体重当たり200mg/kgと400mg/kgを1か月経口投与した。400mg/kgでは最終体重、体重増加率、脂肪の指数が低下した。血糖、インスリン、インスリン抵抗性の指標も有意に下がり、感受性の指標は上がった。[4] この投与量はラットの実験条件である。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

試験を束ねた評価は、一貫した利益を支持していない

個々のよい結果の位置付けを考える材料になるのが、成人を対象にした無作為化比較試験のメタ分析だ。無作為化比較試験は、介入を受ける群と対照群へ偶然に基づいて割り付け、結果を比較する方法である。メタ分析は複数の試験の結果を統計的に束ねる。この分析には、介入期間が少なくとも2週間の9試験が含まれ、モリンガ群341人、対照群308人が評価された。[9]

調べたのは、体格などの身体測定、血中脂質、血糖の指標、血圧だった。ほとんどの評価項目で、有意な効果は確認されなかった。全体の結論は、成人における一貫した心血管・代謝面の利益を、現状の証拠は支持しないというものだ。[9] モリンガを摂れば減量や検査値の改善がそろって起こる、という見通しにはつながらない。

拡張期血圧、いわゆる下の血圧には小さな低下があり、標準化平均差は−0.41、95%信頼区間は−0.75〜−0.07だった。[9] 標準化平均差は測定値のばらつきを考慮して効果を表す指標であり、血圧の単位に置き換えて読める値とは異なる。さらに、含める研究などを変えて結果の安定性を見る感度分析では、この効果は頑健でなかった。[9]

証拠の確かさは、評価したすべての項目で「非常に低い」とされた。試験の偏り、研究間の大きな違い、知りたい問いへの間接性、方法上の限界などが理由である。体格や血中脂質の指標では、研究間の違いを示す値がしばしば大きかった。[9]

年齢、摂取量、期間で分けた解析には、利益を示唆する結果もあった。著者らはより大規模で厳密に設計した無作為化比較試験を求めている。[9]

研究の規模を見るときは、試験の本数と、独立した参加者の人数も分けておきたい。このメタ分析には9試験から12の試験群が含まれていた。[9] 介入群と対照群の人数が示されていることは、証拠がどの程度の人の経験に支えられているかを見る助けになる。[9]

対象とした研究の条件も、評価の範囲を決めている。この分析は成人にモリンガを補い、身体測定、血中脂質、血糖、血圧の少なくともいずれかを報告した試験を選んでいる。[9] すべての試験で同じ指標を調べたという意味ではない。

数字で読むモリンガの人の試験

15人:葉の抽出物を使い、開始前後のBMIなどを比較した女性の人数。[4]

9試験:成人の身体測定や代謝指標を束ねた無作為化比較試験の数。[9]

20g:食事に加えて食後血糖を調べた葉の粉の量。推奨量を示す数字ではない。[2]

12週間:糖尿病予備群で葉の粉と偽薬を比較した期間。[11]

200人:治療中のHIV陽性成人を対象に、体重とBMIも追った比較試験の人数。[20]

食後血糖の変化と、長く続く減量には隔たりがある

食後に血糖が上がりにくければ、体重も落ちそうに感じるかもしれない。しかし、食後の血糖の動きと、その後の体重の変化は別の結果だ。サハラウィの難民キャンプで行われた食事の試験では、糖尿病のある17人と健康な10人が、別の日にモリンガ葉の粉20g入りの伝統的な食事と、加えない食事を食べた。順序は無作為に決められ、食前から食後3時間まで血糖を測った。[2]

糖尿病のある人では、モリンガ入りの食事で血糖のピークが早まり、食後の一部の時点で上昇が小さく、食事に対する平均血糖応答も低かった。一方、健康な人には差がなかった。[2] 同じ食事でも対象者によって答えが違っていた。糖尿病のある人では、具体的には食後90分、120分、150分の血糖上昇が小さかった。測定は30分間隔で行われた。[2]

さらに、この量を加えた食事は味の受け入れが悪く、著者らはより少ない量の評価と、血糖への長期的な効果の試験を求めている。[2] 食事の試験では、数値の変化と、食べ物として受け入れられるかの両方が問題になる。

糖尿病予備群を対象とした別の二重盲検試験では、参加者も評価する側も割り付けを知らない状態で、葉の粉と偽薬を比較した。モリンガ群31人、偽薬群34人で、葉の粉は1日2400mg、期間は12週間だった。空腹時血糖とHbA1cの変化率には群間差があり、モリンガ群では低下、偽薬群では上昇という向きを示した。[11] HbA1cは血糖管理を評価する検査指標であり、体脂肪の測定値とは異なる。

糖尿病予備群の試験では、乾燥葉の粉を1日6カプセル摂っていた。比較は開始時の値を考慮する解析で行われた。食欲を調節するホルモン、腸内細菌の構成、肝臓や腎臓の機能指標の変化には群間差がなかった。[11] 血糖を扱う指標には差が出ても、調べたすべての項目が同じ方向へ動いたわけではなかった。

短い試験では別の答えも出ている。2型糖尿病の成人40人を対照と葉の摂取量が異なる群に割り付けた試験は、14日間の介入後、開始前の値を調整すると、評価したすべての指標に有意な群間差を認めなかった。[5] 対照群はモリンガ葉なしの食事、介入群は食事に葉を毎日20g、40g、60g加える条件だった。著者らは、わずかな改善はあっても用量に依存したものではなかったと結論している。[5]

同じ試験の途中の読み方にも注意がいる。ある群では介入前後で収縮期血圧が下がった一方、中性脂肪は増えた。しかし、出発点を調整した群間比較では有意差がなかった。[5] よい変化だけを抜き出して「血圧にも脂質にも効く」と説明すると、比較の結論が変わってしまう。脂質は血液中の値であり、それ自体が体脂肪の量とも区別される。[5]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約