最新の体験料金は料金ページ、最新のスケジュールは体験予約ページでご確認ください。体験レッスンは、ヨガ・ピラティスが1,980円(税込/税抜1,800円)、キックボクササイズが4,980円(新規の方限定)です。
夕方、買い物袋を両手に提げて、坂の上の家へ帰る。上りは息が切れるけれど、まだいい。つらいのは翌朝、駅へ向かう下りです。一歩ごとに膝のお皿のあたりがきしむ気がして、前ももがじわじわ熱くなる。駅に着いたら着いたで、ホームへ下りる階段が待っている。
多摩で暮らしていると、こういう朝に覚えがある人は少なくないはずです。
この記事は、JR立川駅北口から徒歩1分の溶岩ホットヨガスタジオ、オンザショア立川店が書いています。駅から徒歩1分なので、うちに来るまでの道のりはあっけないほど短い。坂の話をする店としては、立地が少し皮肉です。それでも書くのは、坂と階段のある暮らしの膝や脚の悩みが、ヨガのマットの上で考えられることと、思いのほかつながっているからです。
なお、ここで書くのは病気の治し方ではありません。毎日の坂道と階段を、少しでも楽に、長く歩き続けるための体の使い方の話です。

多摩の暮らしは「下り」とセットになっている
多摩の地形をひとことで言えば、平らなようで平らではない。丘陵が広がり、多摩川などの川がつくった段丘が、階段のように土地を区切っています。段丘の縁には「ハケ」と呼ばれる崖線が続き、その上と下とで、同じ町内なのに目線の高さが一段違う、という場所が珍しくありません。
暮らしの側から見ると、これは「上りと下りが毎日の予定に組み込まれている」ということです。丘を切り開いた住宅地には坂道が多く、家の前の道がそのまま坂、玄関まで階段、という家もあります。駅に着けば改札とホームのあいだに階段があり、道路をまたぐ歩道橋や、地下の通路へ下りる階段もある。ベビーカーを押して坂を下りる人、重い荷物を抱えて階段を下りる人。多摩の朝は、あちこちで小さな「下り」が繰り返されています。
坂の上の眺めはいいものです。遠くの山並みが見える日もある。けれど、その眺めの代金は、毎日の膝で払っている。少し大げさに言えば、坂のある町に住むということは、膝と長い付き合いの契約を結ぶということでもあります。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
なぜ上りより下りのほうが膝にくるのか
坂や階段で「上りより下りのほうがつらい」と感じる人は多いものです。息が上がるのは上りなのに、膝や前ももが悲鳴をあげるのは下り。この逆転には、筋肉の働き方の違いがあります。
下りでは、筋肉がブレーキになる
上りでは、太ももやお尻の筋肉が縮みながら、体を上へ持ち上げます。エンジンの役です。一方、下りでは、重力に引かれて落ちていこうとする体を、太ももの前の筋肉が伸ばされながら受け止めます。こちらはブレーキの役です。
筋肉が伸ばされながら力を出すのが、エキセントリック(伸張性)収縮です。下りでは、前ももが体の落下にブレーキをかけ続ける。息は楽でも、脚は休んでいません。翌朝、椅子に座ろうとして前ももが張ると、下りでも脚を使っていたことを思い知らされます。山歩きをする人が「下りで脚を使い切る」と言うのも、同じ話です。
着地のたびに、膝が衝撃を受け止める
下りでは、一歩ごとに体が少し落ち、その落ちた分を着地で受け止めます。平地では前へ進む一歩でも、下りでは体を低い位置へ移しながら止める一歩になります。とくに階段は、上の段から下の段へ体重を受け渡すたび、支持する脚で膝を曲げて落ちる速さを抑えます。坂の勾配、段の高さ、歩く速さで負担は変わるので、同じ「下り」でも急な階段と緩い坂を一括りにはできません。脚が疲れてブレーキが弱くなると、着地はさらにドスンと重くなる。坂の途中で膝が「笑う」ように震えだすのは、ブレーキ役の筋肉が疲れてきた合図かもしれません。
怖さが、体を固くする
もうひとつ見落とされがちなのが、気持ちの問題です。急な下りや、段の高い階段では、無意識に「落ちたくない」と体が身構えます。腰が引け、膝が突っ張り、足もとばかり見て呼吸が浅くなる。体が固まると、衝撃をやわらかく逃がすことが難しくなります。下りのつらさは、脚の力だけでなく、この身構えからも生まれています。

膝ひとりに仕事をさせない|股関節・足首・お尻へ分散する
坂の下りで膝がつらいとき、多くの人は膝そのものに意識を向けます。けれど、膝は脚の真ん中にある関節です。上には股関節があり、下には足首がある。そして股関節のまわりには、体の中でも大きな筋肉であるお尻の筋肉があります。
下りのブレーキを、膝と前ももだけで引き受けると、そこに負担が集まります。股関節とお尻、足首にも仕事を分ければ、一か所あたりの負担は軽くなる。坂を楽に下りる人は、たいていこの「仕事の分け方」がうまいのです。
股関節:お尻を少し後ろへ引く
下りでいちばん使ってほしいのが股関節です。膝だけを曲げて下りると、膝が前へ前へと突き出て、前ももに負担が集まりやすくなります。そこで、股関節から軽く折りたたむように、お尻をほんの少し後ろへ引く。椅子に腰かける直前のような姿勢です。こうすると、お尻と太ももの裏の筋肉もブレーキに参加しやすくなります。
ただし、引きすぎて上体が大きく前に倒れると、それはそれで怖くなります。背すじは長く、目線は数歩先へ。お尻は「少しだけ」後ろ。この加減が大切です。
足首:着地をやわらかくする
足首がかたいと、着地の衝撃を足もとで吸収できず、そのまま膝へ伝わりやすくなります。坂の下りでは、足首がやわらかく曲がることで、体の落ち方がなめらかになる。座りっぱなしの日が続くと足首はかたくなりがちなので、ふだんから足首を回したり、ふくらはぎを伸ばしたりしておくと、下りの一歩が軽くなったと感じる人もいます。
お尻:膝の向きを支える
お尻の横の筋肉には、片脚で立ったときに骨盤を安定させ、膝が内側へ入りすぎないように支える働きがあると言われます。下りの一歩は、ほんの一瞬の片脚立ちの連続です。このとき膝が内側へねじれるように入ると、膝の内側に負担がかかりやすいと考えられています。お尻の筋肉を目覚めさせておくことは、坂のある暮らしのひそかな準備運動です。
坂と階段の下り方、明日からの小さな工夫
ここからは、明日の朝の坂道からできる工夫です。どれも地味ですが、地味なものほど毎日続きます。
- 歩幅を小さくする。 下りで大股になると、一歩ごとの落差が大きくなります。小さな歩幅で、回数で稼ぐくらいのつもりで。
- 足音を小さくする。 ドスン、ドスンと音がする下り方は、着地の衝撃が大きい合図です。足音を静かにしようとすると、自然に膝とお尻がやわらかく使われます。
- 膝を伸ばしきったまま着地しない。 膝がピンと伸びたまま地面につくと、衝撃を逃がす場所がありません。軽く曲げた膝で、そっと地面を迎えに行くように。
- 膝のお皿を足の人さし指の正面へ。 膝が内側へ入ったり、つま先だけ外を向いたりしていないか。膝のお皿と足の人さし指が、だいたい同じ方向を向いているのが目安です。
- 階段は足裏全体で着地する。 段の端につま先だけで乗ると、足もとが不安定になります。段の上に足裏をしっかり置き、体重をゆっくり移す。
- 手すりを遠慮なく使う。 手すりは、誰かのためだけのものではありません。荷物の多い日、脚が疲れた日、雨の日。手すりに少し体重をあずけるだけで、膝の仕事はぐっと減ります。
- 荷物は左右に分けるか、背中へ。 片手に重い袋を提げたまま下りると、体が傾き、片方の膝に負担が寄りがちです。
- 急がない。 電車の時間に追われて駆け下りる階段が、いちばん膝に厳しい。一本早い電車に乗るのが、実はいちばんの膝の手入れかもしれません。
片方の膝だけがつらいときは、階段を「上りはつらくないほうの脚から、下りはつらいほうの脚から」と覚える方法が、リハビリの場などでよく紹介されます。上りは元気な脚で体を持ち上げます。下りは手すりにつかまり、痛む脚を先に下の段へそっと下ろす。その間、体重を支えるのは、上の段に残した元気な脚です。その膝をゆっくり曲げて体を下げ、最後に元気な脚も同じ段へそろえます。痛む脚で勢いよく踏ん張る、という意味ではありません。手すりが使えない、両膝が痛い、支えきれないときは、エレベーターなど別の経路を選んでください。

ヨガの立ちポーズで「膝とつま先」をそろえる
坂の下りに必要なのは、特別な筋力より、関節がねじれない軌道を保ち、股関節と足首を一緒に使う「くせ」です。くせは、ゆっくり何度も繰り返すことで身につきます。ヨガの立ちポーズは、その練習にちょうどいい。
椅子のポーズ:お尻を引いて、膝は前に出しすぎない
両足を腰幅くらいに開いて立ち、見えない椅子に腰かけるように、お尻を後ろへ引きながら膝を曲げます。両腕は前か上へ。これが椅子のポーズです。
ポイントは三つ。膝が内側へ落ち込まないこと。膝がつま先より大きく前へ出ないように、お尻を後ろへ引くこと。そして、膝を深く曲げすぎないこと。太ももが床と平行になるまで沈む必要はありません。浅い角度で、呼吸を止めずに数呼吸。太ももの前がじわっと震えはじめたら、それは毎日の坂道でブレーキをかけている筋肉の声です。
坂の下りで「お尻を少し後ろへ」がうまくいかない人は、まずこのポーズで股関節から折りたたむ感覚をつかむと、実際の坂でも思い出しやすくなります。
戦士のポーズ:前の膝は、足首の真上
脚を前後に大きく開き、前の膝を曲げて立つ戦士のポーズでは、まず前の膝の位置に注目します。後ろ足の外側でも床を押し、上体を長く保つ。前の脚だけで全体重を抱え込まないようにします。膝は足首のほぼ真上。膝が内側へ倒れないよう、前の足の人さし指の方向へ膝を向けます。
戦士のポーズでは、後ろの脚の付け根も伸び、股関節のまわりが大きく動きます。下りの一歩は、前の脚で体を受け止め、後ろの脚で送り出す動きの繰り返しです。戦士のポーズで前後の脚の役割を感じておくと、坂道の一歩一歩を「脚全体で」受け止める感覚につながります。
ここでも、前の膝を深く曲げすぎないこと。脚の開き幅を狭くすれば、膝の角度は浅くなります。きつければ、幅を狭めればいいのです。
片脚で立つポーズ:足首とお尻を目覚めさせる
木のポーズのように片脚で立つポーズは、足首とお尻の小さな筋肉をたくさん使います。立っている脚の膝が内側へ入らないよう、足裏全体で床を押し、お尻の横で骨盤を支える。ぐらぐらしても大丈夫です。ぐらぐらを立て直すたびに、足首とお尻が働いています。下りの一歩が片脚立ちの連続であることを思えば、このぐらぐらは坂道の予行演習です。
壁や椅子に手を添えて行ってもかまいません。
溶岩の部屋で、ゆっくりやる理由
オンザショアのレッスンは、溶岩プレートの床の上で行います。床に使っているのは、イタリア産の天然溶岩石「バサルティーナ」。部屋の温度は35〜40℃、湿度は60〜70%です。
坂と階段の脚の手入れという目で見ると、この部屋には二つの持ち味があります。
温まった体は、ゆっくり動きやすい
冷えてかたまった体で、いきなり椅子のポーズに入ると、膝や股関節がぎこちなく感じることがあります。溶岩の部屋では、入ってしばらくすると、何もしなくても背中や額に汗がにじんできます。体が温まった状態から動きはじめられるので、股関節や足首を大きく動かすポーズにも、力まず入りやすいと感じる人が多いようです。
ゆっくりだから、膝の向きをごまかせない
もうひとつは、暑い部屋では自然と動きがゆっくりになることです。ゆっくり動くと、膝がどちらを向いているか、体重が足裏のどこに乗っているかを確かめる時間ができます。勢いで動けば膝の向きはいくらでもごまかせますが、ゆっくりではごまかせない。汗が目に入りそうになっても、曲げた脚の軌道を見失わない。溶岩の床の上で何度も繰り返したその向きが、翌朝の坂道でふっとよみがえる。そうなれば、しめたものです。
ただし、温まった体はよく伸びるぶん、やりすぎにも気づきにくくなります。暑い部屋だからこそ、膝は深く曲げすぎない。「もう少しいけそう」の手前で止める。これが溶岩の部屋で脚を手入れするときの約束です。
オンザショアには、溶岩ホットヨガ、ヨガ、ピラティスなど、数十種類のレッスンがあります。脚をじっくり使いたい日、体をやさしくほどきたい日と、その日の膝の調子で選べます。ヨガのクラスは男性も参加できます。キックボクササイズとパーソナルトレーニングは女性限定です。
膝を大切にするための約束
坂のある暮らしは、これから先も続きます。膝とは長い付き合いです。だからこそ、無理をしない約束をいくつか。
- 膝は深く曲げすぎない。 どのポーズでも、膝に痛みが出る手前の角度までにとどめてください。
- 痛みのある日は休む。 膝が痛い日に、無理をしてレッスンに来る必要はありません。小さな店が書くには勇気のいる一行ですが、痛い日は、来ないでください。休むことも手入れのうちです。
- こんなときは整形外科へ。 膝が腫れている、熱をもっている、強い痛みがある、歩いていて膝がガクッと抜けるような感じがある。持病や怪我のある方も含め、運動の前に医師に相談してください。
- 医師の判断を優先する。 医師から運動を止められている方は利用できません。持病や怪我については、上の相談時に暑い部屋で動くことも伝えてください。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できません(常温のマタニティヨガがあります)。
- 水分をこまめに。 35〜40℃の部屋では、思っている以上に汗をかきます。レッスンの前後とレッスン中に、こまめに水分をとってください。
ここに書いた体の使い方や感じ方には、個人差があります。ヨガで坂が平らになることはありませんし、膝の不調がヨガで治ると言うつもりもありません。ただ、同じ坂を、少しだけ違う脚で下りられるようになるかもしれない。そのくらいの話として読んでください。
まとめ
多摩の暮らしは、丘陵と段丘の崖(ハケ)がつくる坂と、駅や歩道橋の階段とともにあります。その中で膝がつらくなりやすいのは、上りより下り。下りでは、太ももの前の筋肉が伸ばされながらブレーキの役をし、着地のたびに膝が衝撃を受け止めているからだと言われます。
膝を守るコツは、膝ひとりに仕事をさせないことです。お尻を少し後ろへ引いて股関節を使い、足首でやわらかく着地し、お尻の筋肉で膝の向きを支える。歩幅を小さく、足音を静かに、脚をねじらずに。手すりは遠慮なく使い、急がない。
ヨガの椅子のポーズや戦士のポーズ、片脚で立つポーズは、足もとから骨盤までを連動させる練習になります。溶岩ホットヨガの温まった部屋で、深く曲げすぎずにゆっくり繰り返す。そして、痛い日は休む。坂の町で膝と長く付き合うための、地味で確かな手入れです。
立川で体験してみる
オンザショア立川店では、ヨガ・ピラティスの体験レッスンを期間限定で税抜1,800円(税込1,980円)で受けられます。体験は事前決済です。60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれているので、着替えと水分を持って来るだけで大丈夫です。体験の当日に入会すると、入会金と登録料(あわせて税抜20,000円/税込22,000円)がかかりません。
予約は、24時間受け付けているWeb予約か、公式LINEからどうぞ。レッスン中は電話に出られないことが多いので、膝の調子のことなど、気になることはLINEで先に送ってもらえると確実です。
場所はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。年中無休、毎日8:00〜23:30。国立からはJR中央線で1駅、八王子からは中央線で3駅、青梅線の沿線からは乗り換えなしで立川まで来られます。坂の上の家から、坂を下りて、電車に乗って。溶岩の床の上で、明日の下り坂のための脚をつくりに来てください。
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初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。






