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ダンベル売り場の前で、3分立ちつくす。1キロは軽すぎる気がする。3キロは重すぎる気がする。結局、真ん中の2キロを買って帰り、家で10回持ち上げてみて、軽いのか重いのか分からないまま棚にしまう。筋トレを始めようとした人が、最初につまずくのは、案外こういうところです。
重さと回数の選び方には、教科書どおりの「正解の数字」があるように見えます。けれど実際には、同じ2キロでも、ある人には軽く、ある人には重い。同じ人でも、よく眠れた朝と、残業明けの夜では違います。だから大事なのは、数字を覚えることではなく、自分の体で重さを測る物差しを持つことです。
この記事は、JR立川駅北口から徒歩1分の溶岩ホットヨガスタジオ、オンザショア立川店が書いています。うちでは女性限定のパーソナルトレーニングを、35〜40℃の溶岩の部屋で行っています。汗が目に入るほどの部屋で、毎回いちばん気をつけているのが「今日のこの人にとっての、ちょうどいい重さ」です。ここでは、その物差しの持ち方を書いていきます。

重さ選びで迷うのは、正解が人によって違うから
筋トレの本やネットの記事には、「この重さで何回」という数字がよく出てきます。けれど、その数字をそのまま自分に当てはめようとすると、うまくいかないことが多いものです。
理由は単純で、重さの感じ方は人によって大きく違うからです。体格、これまでの運動経験、その種目に慣れているかどうか、その日の体調。腕を鍛える動きでは軽く感じる重さが、脚の動きでは物足りなく、肩の動きでは重すぎる、ということも普通にあります。種目ごとに、ちょうどいい重さは違うのです。
さらに、ちょうどいい重さは、続けるうちに変わっていきます。始めたばかりのころは、動きそのものに慣れていないので、軽い重さでも十分にきつい。動きに慣れて力が出るようになると、同じ重さでは物足りなくなる。つまり、重さ選びは一度決めたら終わりではなく、ずっと続く調整です。
だから、覚えておきたいのは数字ではなく物差しです。物差しがあれば、どの種目でも、どの日でも、自分で重さを決められます。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
物差しは「あと2回できる重さ」
いちばん使いやすい物差しが、「あと2回できる重さ」です。
たとえば、10回くり返すと決めたとします。10回やり終えたときに、「あと2回はできそうだけれど、3回はきつい」と感じる重さ。これが、ちょうどいい重さの目安です。10回やっても余裕で、あと10回くらいできそうなら軽すぎる。8回目でもう上がらないなら重すぎる。
なぜ「限界まで」ではなく「あと2回」なのか。理由はいくつかあります。
- 形が崩れにくい。 限界に近づくほど、体は楽をしようとして、反動を使ったり、別の筋肉で代わりに持ち上げたりします。あと2回を残しておけば、最後まで正しい形で動けます。
- 筋肉痛がひどくなりにくい。 初めのうちに限界まで追い込むと、何日も動けないほどの筋肉痛が出ることがあります。それで次の予定を休んでしまっては、元も子もありません。
- 怖くない。 毎回限界まで追い込む筋トレは、正直に言って、つらくて怖いものです。あと2回を残す筋トレなら、「また来週もやろう」と思えます。
一般に、筋トレを始めたばかりの人は、毎回限界まで追い込まなくても力がついていくと言われています。最初の数か月は、「あと2回」を物差しに、正しい形で回数を重ねることを優先してください。
この物差しのいいところは、どんな道具にも使えることです。ダンベルでも、ゴムバンドでも、自分の体重を使うスクワットや腕立て伏せでも、「あと2回できるかどうか」は同じように測れます。

きつさを10段階で言葉にする
「あと2回」と並んで役に立つのが、きつさを10段階の数字で言う習慣です。
- 0〜2: ほとんど何も感じない。会話も鼻歌も余裕。
- 3〜4: 少し体を動かしている感じ。まだ楽。
- 5〜6: ややきつい。話はできるけれど、少し息が上がる。
- 7〜8: きつい。余力があと2〜3回分(あと2〜3回で限界)。
- 9: かなりきつい。あと1回がやっと。
- 10: もう1回も上がらない。限界。
「あと2回できる重さ」は、この表でいうと、だいたい7〜8のあたりです。
この数字は、医学的な測定ではありません。あくまで、自分の感覚を言葉にするための道具です。けれど、この道具があると、トレーナーとのやりとりがとても楽になります。「きついです」と言われても、それが5なのか9なのかは、外からは分かりません。「今のは8です」と言ってもらえれば、次のセットで重さを変えるか、回数を変えるか、休憩を長くするかを、すぐに決められます。
自分ひとりで筋トレをするときも、セットごとに「今のは7」「今のは9」とメモしておくと、あとで見返したときに、重さの選び方が合っていたかどうかが分かります。
暑い部屋では、同じ重さでも、いつもよりきつく感じることがあるかもしれません。そういう日は、重さの数字ではなく、きつさの数字のほうに合わせてください。いつもの重さで9になるなら、重さを下げて7〜8に戻す。数字に体を合わせるのではなく、体に数字を合わせるのが、この物差しの使い方です。
回数とセット数の目安
物差しが分かったところで、回数とセット数の目安です。ここに書く数字は、あくまで一般的な入り口の目安だと考えてください。
回数
一般に、筋トレを始めたばかりのころは、8〜15回くらいで「あと2回」になる重さから始めることが多いものです。軽すぎて20回以上楽にできるなら、重さを少し上げるか、動きをゆっくりにする。重すぎて8回に届かないなら、重さを下げる。この範囲に収まる重さを探すところから始めます。
セット数
最初は、1つの種目につき1〜2セットで十分です。慣れてきたら2〜3セットに増やしていきます。セットとセットの間は、息が整うまで休みます。暑い溶岩の部屋では、休憩のたびに水を一口飲むくらいのつもりで、こまめに水分をとってください。
週に何日やるか
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、大人は筋力トレーニングを週に2〜3日行うことがすすめられています。世界保健機関(WHO)の2020年の指針でも、大人は週に2日以上、筋肉を鍛える運動を取り入れるよう書かれています。同じ部位を毎日鍛えるより、間に休みの日をはさむほうが、体は回復しやすく、続けやすくなります。
種目の順番
一般に、脚やお尻、背中のような大きな筋肉を使う種目を先に、腕や肩のような小さな筋肉を使う種目を後にすることが多いものです。大きな筋肉の種目は、体力があるうちにやったほうが、正しい形を保ちやすいからです。

少しずつ増やす:重さを上げる前に、上げられるもの
筋トレを続けていると、ある日、いつもの重さが軽く感じるようになります。「あと2回」のはずが、「あと5回はいける」になる。これが、次の段階に進む合図です。
ただ、ここですぐに重さを上げる必要はありません。重さを上げる前に、上げられるものがいくつかあります。
- 回数を増やす。 10回で「あと2回」だった重さで、12回、13回とできるようになったら、回数を増やしてみます。
- セット数を増やす。 1セットだったものを2セットに。
- ゆっくり動く。 下ろすのに3秒、上げるのに2秒。同じ重さでも、ゆっくり動くだけで、きつさはぐっと増します。
- 動く範囲を広げる。 たとえばスクワットなら、椅子の高さを少し下げる。痛みのない範囲で、少し深くしゃがむ。
- 重さを上げる。 ここまでやって、なお物足りなければ、重さを少しだけ上げます。
目安の一つとして、決めた回数より2回多くできる状態が、2回連続のトレーニングで確認できたら、重さを少し上げる、という考え方を使うこともあります。
重さを上げるときは、ほんの少しずつにしてください。上げた直後は、回数が減ってかまいません。12回できていたのが、重さを上げたら8回になった。それで普通です。そこからまた、8回、10回、12回と積み上げていけばいいのです。
自分の体重を使う種目にも、同じ考え方が使えます。たとえば腕立て伏せなら、壁に手をついて行う形から、机のような高さのある台に手をつく形へ、さらに膝をついて床で行う形へ。体の傾きを少しずつ深くしていくことが、重さを増やすことと同じ役目を果たします。
そして、記録をつけてください。日付、種目、重さ、回数、きつさの数字。この五つを一行で書くだけで十分です。1か月後に見返すと、「あの日は8回がやっとだった重さで、今は12回できている」と、自分の成長が数字で見えます。続けるための燃料として、これほど効くものはなかなかありません。
重すぎ・軽すぎのサイン
最後に、重さが合っていないときのサインをまとめておきます。
重すぎるときのサイン
- 形が崩れる。 スクワットで膝が内側に入る、背中が丸まる。腕の種目で、体をそらせて反動で持ち上げる。
- 息を止めてしまう。 力むたびに息が止まるのは、重さが合っていない合図のことがあります。
- 関節が痛い。 筋肉の「きつい」ではなく、膝や肩や手首の「痛い」が出たら、すぐに止めてください。
- 最後の数回で、別の場所が頑張りだす。 脚の種目なのに腰がきつい、腕の種目なのに首や肩に力が入る。
- 翌々日になっても、階段を降りるのがつらいほど痛む。 少し重すぎたか、量が多すぎたのかもしれません。
軽すぎるときのサイン
- 20回以上、楽にできる。
- やりながら、余裕でおしゃべりができる。
- 終わったあとに、どこを使ったのか分からない。
軽すぎることは、重すぎることに比べれば安全です。迷ったら、軽いほうから始めてください。軽いほうから始めて、少しずつ上げていけば、失うものは何もありません。
「重いものを持つと太くなる」の心配について
女性が筋トレの重さを選ぶときに、「重いものを持つと、腕や脚が太くなるのでは」と心配することがあるかもしれません。一般に、筋肉を大きく太くするには、かなりの量の練習と食事を長く続ける必要があると言われていて、週に数回の筋トレで急に体が太くなることは考えにくいとされています。軽すぎる重さで回数ばかり重ねるより、「あと2回」の物差しで、ちょうどいい重さを選ぶほうが、体の変化は感じやすいはずです。
まとめ
筋トレの重さと回数に、誰にでも当てはまる正解の数字はありません。人によって、種目によって、その日の体によって、ちょうどいい重さは変わります。だから覚えておきたいのは、数字ではなく物差しです。
一つ目の物差しは、「あと2回できる重さ」。決めた回数をやり終えたときに、あと2回はできそうで、3回はきつい。そこが、正しい形を保ちながら力をつけていける重さの目安です。二つ目の物差しは、きつさを10段階で言葉にすること。自分の感覚を数字にすると、重さを変えるかどうかを、自分でもトレーナーとでも決めやすくなります。
始めは8〜15回くらいで「あと2回」になる重さを、1〜2セットから。週に2〜3日、間に休みをはさむ。物足りなくなったら、回数、セット数、ゆっくり動くこと、動く範囲の順に上げて、最後に重さを少しだけ上げる。形が崩れる、息を止める、関節が痛む。そういうサインが出たら、重さを下げる。迷ったら、軽いほうから。そして、日付・種目・重さ・回数・きつさを一行ずつ記録する。
なお、重さやきつさの感じ方には個人差があります。記録は前回の自分と比べるためのものです。同じ重さがつらく感じる日には、回数や重さを下げる判断も記録に残してください。
立川でパーソナルを体験してみる
自分の「あと2回」を、ひとりで正確に見きわめるのは、最初のうちは難しいものです。形が崩れていないか、きつさの数字が合っているか。1対1で見てもらいながら物差しを体に覚えさせると、そのあと自分ひとりで筋トレをするときにも役に立ちます。
オンザショア立川店では、女性限定のパーソナルトレーニングを、1回税抜4,980円(税込5,478円)で体験できます。体験は事前決済です。レッスンは、イタリア産の天然溶岩石「バサルティーナ」の溶岩プレートを敷いた、35〜40℃・湿度60〜70%の部屋で、トレーナーと1対1で行います。医師から運動を止められている方は利用できません。持病やけがのある方は運動を始める前に、関節の強い痛みや腫れ、しびれ、息苦しさなどが出た方は運動を中止して、医師に相談してください。妊娠中の方は、マタニティクラスを除いて利用できません。
続けて通う場合のパーソナルトレーニングの料金は、週1回(月4回)のコースで、会員45分が税抜39,920円(税込43,912円)、会員60分が税抜50,000円(税込55,000円)、非会員45分が税抜50,000円(税込55,000円)、非会員60分が税抜59,920円(税込65,912円)です。
まずは暑い部屋で体を動かす感じをつかみたい人には、ヨガ・ピラティスの体験レッスンもあります。期間限定で税抜1,800円(税込1,980円)、こちらも事前決済です。60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれています。体験の当日に入会すると、入会金と登録料(あわせて税抜20,000円/税込22,000円)がかかりません。
予約は、24時間受け付けているWeb予約か、公式LINEからどうぞ。レッスン中は電話に出られないことが多いので、聞いておきたいことはLINEで送ってもらえると確実です。場所はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。年中無休、毎日8:00〜23:30。棚にしまった2キロのダンベルが、軽いのか重いのか。その答えを、溶岩の部屋の汗の中で一緒に出しましょう。
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