脚痩せのレギンスは運動後の回復に役立つ?筋肉痛と脚の細さを分けて読む

脚痩せのレギンスやスパッツで、運動翌日の筋肉痛は軽くなるのか。圧迫衣類を使った試験をもとに、痛みの感じ方、筋力、血液指標、脚の周囲径を分けて読む。女性を対象にした研究や差が出なかった試験も取り上げ、着用時間や圧力の数字を日常へそのまま持ち込めない理由を整理する。

昨日は気持ちよく動けたのに、今朝は洗濯物を拾おうとしゃがむたびに太ももが気になる。引き出しのレギンスを見て、今日はこれをはけば早く戻るだろうか、と考える。商品を探す検索語は「脚痩せ」でも、今ほしいのは細さより、椅子から立つときの気楽さかもしれない。

運動後の圧迫衣類には、筋肉痛の感じ方や一部の運動能力の回復を助けた試験がある。ただし、痛みが軽いことと筋力が戻ることは一致しない。女性7人と男性17人が参加したマラソン後の試験では筋肉痛に差が出ても、筋力や筋損傷・炎症の血液指標に有意な群間差はなかった。[4] 男女混合の走者の結果を、18〜39歳の女性の日常的な運動後へそのまま当てはめるには、運動負荷の違いが残る。「回復に役立つ」を丸ごと受け取らず、何が変わったのかを確かめたい。

そして、この回復の話を脚の脂肪が減る話へ置き換えることはできない。ふくらはぎの運動後に圧迫した試験では、筋肉痛にも周囲径にも有意な効果は認められなかった。[6] レギンスに期待を置くなら、まず翌日の感覚と、体の形を別の問いにするところからである。

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「回復した」は、痛みと力で答えが違う

筋肉痛を尋ねる評価は、本人がどのくらい痛いと感じるかを扱う。筋力の検査は、力をどのくらい発揮できるかを扱う。血液検査はさらに別の窓である。圧迫衣類の研究では、これらを並べて測っている。[4][5] どれも体の状態を知る材料だが、それぞれ異なる側面を測っている。

マラソンを走った女性7人、男性17人、計24人の無作為化比較試験を見よう。下半身の圧迫タイツを走行後72時間着用する群と、比較のための模擬的な超音波処置を受ける群に分けた。筋肉痛は走行後24時間の時点で圧迫群のほうが有意に低かった。一方、最大限に力を出しても関節を動かさない筋力検査、筋損傷に関連するクレアチンキナーゼ、炎症に関連するC反応性タンパクには、有意な群の効果がなかった。[4] 男性が多いマラソン走者の比較であり、18〜39歳の女性全般に同じ結果を見込む根拠にはならない。

この結果の価値は、痛みが軽かったことを消さずに、力まで戻ったとは言わない点にある。翌朝に歩く気持ちが少し楽になることと、次の運動で前と同じ力が出ることは、生活でも別の用事だ。研究でも、その区別が実際に現れている。[4] 「脚が軽いから、昨日と同じ負荷でよい」という判断まで、衣類に預ける必要はない。

さらに、107 kmの山道のレースを終えた女性13人、男性19人の競技者32人を対象とする無作為化比較試験では、全身の圧迫衣類を直後から24時間使った。脚の後ろ側の遅発性筋痛、つまり運動後に遅れて現れる筋肉痛の増加は、圧迫群で小さかった。しかし、筋損傷や炎症などの血液指標の推移には、走行後48時間まで有意な影響がなかった。[3] 大きな負担の運動でも、感覚と血液の答えはそろっていない。18〜39歳の女性が日常で行う運動とは負担が大きく異なり、そのまま当てはめることはできない。

このレースでの筋肉痛の増加率は、圧迫群11.0±46.2%、対照群112.3±170.4%だった。[3] 平均値の差だけでなく、値のばらつきも大きい。これは「はけば痛みが一定の割合で消える」という個人向けの予報ではない。山道を長く走った人々の比較であり、仕事帰りのヨガを終えた自分への約束とは距離がある。

研究を横断して見る手掛かりもある。回復手段を比較した系統的レビューとメタ分析は、全体で99研究を含み、圧迫衣類を含む複数の手段で筋肉痛や主観的な疲労の軽減を検討している。結論では、圧迫を使う方法は主観的疲労の管理に役立ちうると整理された。[7] ただし、この99研究は圧迫衣類だけの本数ではない。大きな数字を、そのままレギンスの応援団の人数にしてはいけない。

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女性の試験では、どのくらい戻ったのか

若く活動的な女性17人を対象とする無作為化比較試験では、台から下りて跳ぶ運動を合計100回行い、運動後の回復を調べた。脚全体を覆う圧迫衣類を直後から12時間使う8人と、使わずに回復を待つ9人の比較である。[11] 普段の生活で何となく脚が重い人を集めた試験ではなく、筋肉に負担をかける課題の後を追っている。

膝を伸ばす筋力の値は、運動前を基準にすると非着用群81.6±3%、着用群93±3.2%だった。反動を使って跳ぶ検査も、非着用群88.1±2.8%に対して着用群95.2±2.9%と、着用群で低下が抑えられた。筋肉痛の評価値も4.0±0.23に対し2.4±0.24と低かった。一方、クレアチンキナーゼには有意な効果がなかった。[11]

ここで93%という数字は、筋力が93%増えたという意味ではない。運動前の水準に対して、どの程度の値を保っていたかである。[11] 衣類を筋肉を強くする道具と読んでしまうと、回復の研究が筋力向上の宣伝に変わってしまう。着用群でも、比較しているのは負担を受けた後の戻り方だ。

女性の試験があることは、男性だけの結果から考えるより具体的な手掛かりになる。ただし17人の試験であり、効果の大きさをあらゆる年齢や運動習慣へ一般化するには規模が小さい。[11] 台からのジャンプを繰り返す課題と、ゆっくり姿勢を保つレッスンは同じ運動ではない。自分にも同じ結果が出るかを考えるときには、性別に加えて運動の内容も確認したい。

別の無作為化クロスオーバー試験、つまり同じ参加者が両方の条件を経験する試験では、運動習慣のある女性7人と男性4人を調べている。18〜39歳の女性だけを調べた結果ではなく、同年代の女性全般への適用には運動習慣の違いも考える必要がある。ジャンプ運動の後に48時間、下半身の圧迫タイツを使う条件と、使わず休む条件を比較した。一部の参加者で筋肉痛や血液指標の反応が抑えられる可能性は示されたが、運動能力への利益は認められなかった。[10]

同じ人で条件を替えて比べる設計でも、検査ごとに結果は分かれる。[10] 女性を含む研究同士でも、筋力やジャンプの回復に利益があった試験と、運動能力への利益を認めなかった試験が並ぶ。[10][11] 「女性の研究で確認済み」という短い言葉では、この違いが落ちてしまう。自分の目的が筋肉痛なのか、次の運動の力なのかを決めると、読むべき結果も変わる。

この女性の試験では、しゃがんだ位置から跳ぶ検査も行われ、運動前に対する値は非着用群82.3±1.9%、着用群94.5±2%だった。調べた時点は運動前のほか、運動後1、24、48、72、96時間である。[11] 研究の「回復」は、着けた瞬間の印象ではなく、運動後の経過の中で評価されている。店頭で試着して支えられる感じがした経験とは、確認している場面が異なる。

また、比較相手にも目を向けたい。この女性の研究では何も介入せずに回復を待つ群と比較し、マラソンの研究では模擬的な超音波処置の群と比べている。[4][11] 圧迫群の数字だけを抜き出すと見えなくなるが、効果とは比較相手との差である。どんな条件よりも優れていた、あるいはほかの回復方法を全部置き換えられる、という結論ではない。

女性と男性を含む11人のクロスオーバー試験では、短い距離を走る検査も行われた。10 mと20 mの走行時間は、着用条件でも非着用条件でも運動後に延び、圧迫による運動能力上の利益は認められなかった。[10] 筋肉痛に関する結果が目を引いても、走る検査では改善を認めなかった。回復した脚に何をしてほしいのかによって、注目する検査を替える理由がここにある。

たとえば、翌日の予定が座って作業する日なのか、動き続ける日なのかで、気になる不便は変わるだろう。研究のジャンプや短距離走を日常動作そのものと考える必要はない。それでも、痛みを尋ねる検査に加えて動作の検査も行った理由を知ると、衣類への期待は具体的になる。研究が示した利益のある項目と、利益のなかった項目をセットで受け取る読み方である。[10][11]

痛みを軽くする衣類を探しているのか、次の運動の力を保つ方法を探しているのか。検索する前にその言葉を決めておくと、同じ試験の中に異なる答えがあっても、目的に沿って読める。[4][11]

数字で読む圧迫衣類と回復

99研究:回復手段全体を扱った系統的レビューの規模であり、圧迫衣類だけの研究数ではない。[7]

24人:マラソン後の試験の参加者数。筋肉痛は軽減したが、筋力や血液指標には有意な群の効果がなかった。[4]

17人:若く活動的な女性の試験。着用群では筋力や跳ぶ能力の低下、筋肉痛が抑えられた。[11]

12時間:その女性の試験で運動直後から着用した時間。全員への推奨時間を表す数字ではない。[11]

20人:筋力トレーニング後に市販の圧迫タイツを調べ、回復指標への効果を認めなかった試験の参加者数。[1]

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