スクワットは途中で休むと効果が薄れるのか。数回ごとに短い休憩を入れる方法と連続反復を比べ、動作の速度、パワー、その後の回復、長期的な筋力の変化を論文から読む。同じ回数でも休みの置き方で何が違うのか、女性選手の試験も交え、自宅で回数を決める際の考え方を整理する。
スクワットの後半、立ち上がる動きがずいぶん重くなる。ここで休んだら、それまでの分が無駄になるのか。床に置いた回数のメモには、休んでよい場所が書いていない。
答えの芯は、数回ごとに休む方法にも意味がある、である。短い休憩を反復の間に入れるクラスターセットは、連続して行う方法より動作の速度やパワーを保ちやすい。ただし、それは何回行えば誰でも同じ効果が出るという答えではない。[5][6]
動いている最中の力、その日の疲れ、その後に伸びる筋力は、分けて読む必要がある。女性バレーボール選手の試験では、休みを分ける方法と連続する方法のどちらでも筋力が向上した。[7] 休まず終えることだけを、成功の条件にしなくてよい。

数える対象に、休みの場所も加える
クラスターセットとは、ひとまとまりの反復を小分けにし、その途中に短い休みを置く構成である。通常のセットでは続けて反復し、まとまりを終えてから休む。違いは運動種目そのものではなく、反復と休息の組み合わせにある。[6][9]
筋力トレーニング経験のある男性12人の比較試験では、最大挙上重量の60%を使い、12回を3セット行った。最大挙上重量とは、その種目で1回挙げられる最大の重さである。研究では12回を連続する方法、4回ずつに分ける方法、2回ずつに分ける方法を比較した。対象は男性経験者であり、18〜39歳の女性の日常的なスクワットに同じ差が出るかは、別に検証が必要だ。[6]
小分けにしても、予定している反復の総数は同じだ。この試験の焦点は、同じ重さと回数の枠の中で、休みの頻度を変えると各反復がどう変わるかだった。回数だけを書き写すと、この比較の肝心な部分が抜けてしまう。[6]
自宅のメモなら、「どこまで続けたか」と「どこで休んだか」を別に残すと読み返しやすい。途中で止まった日を、単に未達成の日として処理しないためである。これは記録の工夫であり、研究の負荷をそのまま自宅で再現する提案ではない。
また、休憩を途中に追加する設計と、もともとの休憩を途中へ移す設計は同一ではない。後者は休息再配分と呼ばれ、休む総時間をそろえて配置の違いを比較できる。[20] 「休憩あり」という説明だけでは、運動にかかった時間まで同じだったかは分からない。
隣の記事「スクワットの休憩は自分の感覚で決める?時間をそろえる方法と回数を比べる」には休む長さの決め方を譲り、ここではセットの途中に休みを置く構成を扱う。既存の「女性の筋トレのインターバルは座って休む?息の戻りと次のセットを分けて読む」とも、問いが異なる。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
途中の休みで保ちやすいのは速度とパワー
先ほどの男性12人の試験では、全反復を平均した最大速度、平均速度、最大パワー、平均パワーが、連続反復より小分けの条件で高かった。さらに、4回ずつより2回ずつの条件で、これらの値が高かった。[6] この条件では、休みの頻度が動作中の出力の違いに結びついていた。
パワーは、ここでは動作中の仕事の速さに関わる出力の指標である。重りを挙げ切ったという記録が同じでも、どのくらいの速度で動かせたかによって、比較する値は変わる。[9] 「力がある」を、重い物を挙げることと、速く動かすことの両方に使うと話が混ざる。
連続反復では、セットの進行に伴う速度とパワーの低下が認められ、その効果量は0.28〜0.99だった。一方、小分けの条件では低下が認められず、効果量は2回ずつで0.00〜0.13、4回ずつで0.00〜0.29だった。[6] 効果量は差の大きさを表す指標であり、増減した割合を示す数字ではない。
別の無作為順序の比較試験には、経験者と未経験者の男性が各12人参加した。最大挙上重量の70%で、10回を続ける条件と、5回ずつのまとまりに分ける条件を比べた。連続条件ではセット間に120秒、小分け条件では途中に30秒、セット間に90秒の休みを置いた。男性の経験者・未経験者の比較であり、18〜39歳の女性にも同じ出力差が生じるかは、この試験だけでは判断できない。[9]
この試験でも、小分けの条件では後半の反復の速度が高く、セットが進むにつれてパワーの差が広がった。研究者らは、大きいパワーを支えたのは速度の違いだと結論している。[9] したがって「休むと出力を保ちやすい」は、直ちに「最大筋力がその場で増えた」を意味しない。
中央線で立って帰った夜、予定した回数の末尾だけが妙に遠いことはある。そんな場面で研究を使うなら、まず回数の達成と動作の変化を別々に見る。数え終えた数字は同じでも、後半の動作速度には違いが出る。[6]
総休憩時間が同じでも、配置で違いが出る
休みを増やせば楽になるだけではないか、という疑問には、総休憩時間をそろえた研究が役立つ。トレーニング経験のある男性26人が参加した試験では、重さを最大挙上重量の75%、反復数を24回、休息の合計を240秒にそろえた。男性経験者の結果を18〜39歳の女性に適用する際は、性別とトレーニング経験の違いを考慮する必要がある。[20]
連続条件は8回を3セット、セット間の休憩は120秒だった。休息再配分の条件は4回のまとまりを6つ作り、その間を48秒ずつ休んだ。さらに、動作の速度低下を基準に、まとまりの回数や休憩を個人に合わせる条件も比較した。[20]
結果は、休みを再配分した条件と個別調整した条件のどちらも、連続条件より速度低下と自覚的な疲れが少なかった。個別調整の条件は、決められた小分けの条件よりも速度低下を抑えていた。[20] この比較では、休息の総量に加え、配置と個人への合わせ方が論点になる。
ただし、個別調整には速度を測る機器を使っている。[20] 自分で「まだ速い気がする」と感じたことを、同じ測定と見なすことはできない。家庭ではまず、何を記録したのかを正確にする方が役立つ。「余裕があった」は感想、「同じ重さで途中に休んだ」は実施内容として書き分けられる。
休息再配分を、空いた時間に別の運動を詰め込むこととも区別したい。男性14人・女性7人の筋力トレーニング経験者を対象とした別の試験では、上半身運動のセット間に行うスクワットを、連続6回と、途中に30秒休む3回ずつの構成で比較した。小分けにするとスクワットの速度は高かったが、その後の上半身運動の機械的指標には条件間の差がなかった。男女を合わせた経験者の結果であり、18〜39歳の女性だけの効果としては解釈できない。[13]
この試験では、出力を保てたのは休みを分けたスクワットであり、その後の上半身運動には成績の上乗せが見られなかった。[13]
比較するときにもうひとつ確かめたいのは、途中で重さを変えていないかである。経験者と未経験者の男性を比べた試験では、連続条件の最後のセットで負荷を減らす必要があり、小分け条件の総負荷量が大きくなった。[9] 最初に決めた重さが同じでも、終わりまで同じ内容を行えたかは別の確認事項になる。
この点は、予定表に書いた回数と、実際に行った内容を分ける理由にもなる。例えば、後半に重りを軽くした日と、途中で休んで同じ重りを使った日を、「予定どおり」の一言でまとめない。どちらかを失敗と呼ぶためではなく、次に比べる条件を見失わないためである。
また、筋肉が力を出していた時間にも違いがある。男性を対象としたこの試験では、連続条件の方が動作中に張力がかかる時間が長かった。[9] 速度の高さと、張力がかかる時間の長さは別の指標だ。速度、重さ、反復数、動作時間は、それぞれ違う面を記録している。
研究を日常へ持ち帰る際は、比較する目的を先に置くとよい。運動の後半も動きを保ちたいのか、予定している量をどう分けるかを考えたいのかで、参考にする結果は変わる。今回の男性経験者の比較が示すのは、負荷と量と総休息を合わせても、休息の配置によって速度低下が異なりうるということである。[20]
総休息をそろえた比較でも、小分けの休憩で速度低下が抑えられた。[20] 休む総時間と休む位置は、別々に記録する項目になる。
数字で読むスクワットの休息配置
12人:男性経験者が連続反復と2回・4回ずつの構成を比較した人数。[6]
60%:同じ試験で使った最大挙上重量に対する負荷。自重運動の負荷を示す値ではない。[6]
24回:休みの総時間をそろえた男性経験者の試験での反復総数。[20]
240秒:その試験でそろえた休息の合計。配置は条件ごとに異なった。[20]
8週間:女性バレーボール選手の筋力と跳躍の変化を比較した介入期間。[7]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
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