ダイエットの筋トレとエアロバイク、前回と比べるために残す準備と測定条件

ダイエットの筋トレ後にエアロバイクをこぐと、同じ出力でも回転数によって脚にかかる力や息の反応は変わる。回転数と出力を分けて調べた研究から、速く回せば楽とは限らない理由、筋力と体脂肪を混同しない読み方、次回の比較に役立つ設定と感じ方の記録を考える。

スクワットを終えてエアロバイクに座る。前回と同じつもりで負荷を合わせたのに、今日は脚より先に息が気になる。画面のワットだけでなく、回転数も見ただろうか。同じ出力でも、回転を速めた時のペダルの力と息の反応は分けて見る必要がある。[13][17]

速い回転は、脚と息の両方を楽にする近道だろうか。研究では、測る指標によって反応が違った。ペダルにかかる力のある成分は回転数の増加で小さくなった一方、一定出力で回転を速めた別の試験では酸素摂取量や心拍数が増えた。脚で押す感覚と息のきつさは、別々に記録する意味がある。[13][17]

既存記事「ダイエットのエアロバイクは座面を高くする?膝の曲がりと脚の負荷を読む」に座面の問いを譲る。また「脚痩せのエアロバイクは軽く速くこぐ?同じ出力で違う脚と息の負担を読む」が扱う脚痩せの判断からも離れ、ここでは筋トレと組み合わせた日の比較条件を考える。足幅の選び方は「体力をつけるエアロバイク、楽な足幅は誰でも同じ?効率と膝の安定を比べる」に譲る。機械の設定、直前の運動、脚と呼吸の感じ方を、同じ「きつかった」に畳まないための読み物である。

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同じワットでも、脚がしていることは同じではない

回転数はペダルを回す速さで、ケイデンスとも呼ぶ。研究では毎分の回転数を示す単位としてrpmが使われる。出力のワットと回転数を別に設定した実験では、この区別が測定の出発点になる。画面に大きく出ている数字だけが運動の全体ではない。[13][17]

Sandersonの比較試験では、競技経験のある自転車選手7人と、競技経験のない愛好者38人を調べた。回転数は毎分60、80、100回転、出力は100、235Wという組み合わせで、各条件をランダムな順番でこいだ。ペダルに加わる力や角度を測り、回転数と出力の違いにどう反応するかを比較した研究である。競技選手と自転車愛好者の結果なので、18〜39歳の女性の筋トレ後に同じ力の変化が起きるかは、この比較だけでは判断できない。[17]

回転数を増やすと、ペダル面に垂直な方向の力のピークは小さくなった。一方、回す方向に関わる接線方向の力の成分はほぼ一定だった。したがって「速く回せば脚にかかる力が全部減る」と言い換えるのは正確ではない。力には向きがあり、同じ脚の負担という言葉にも違う測定対象が入っている。[17]

出力を上げた時には、回転数にかかわらず、回転を進める方向の力積が増えた。力積は力を時間にわたって合わせた量である。この実験では、速さを変えることと出力を変えることに対し、測定した力が異なる形で反応した。負荷のつまみを動かしたのか、脚の速さを変えたのかは、記録の上でも分けておきたい。[17]

興味深いのは、競技選手と愛好者の間で、これらの変数に有意な違いが認められなかった点だ。著者は、自転車に動きを制約されることや、競技選手にとって出力が比較的低かったことを理由として挙げている。これは技術差がどんな場面でも消えるという結論ではない。試験の条件が違いを見せにくくすることもある、という読み方になる。[17]

筋トレ後の自分に置き換えるなら、「いつもより脚が軽かった」という感想の横に、出力と回転数を並べる。感想を疑うためではない。前回より速く回していたのか、出力そのものが違ったのかを、後から確かめるためである。同じ運動名を付けても、比較の中身はまだ決まっていない。[17]

ただし、この力の測定から、筋トレ直後に選ぶべき回転数までは決められない。対象者がどのような人で、何を測った実験なのかを残したまま使う必要がある。ペダルの力を調べた結果は、膝の痛みの診断でも、体脂肪が減る速さの順位でもない。ここで得るのは、比較条件を具体的にする視点だ。[17]

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脚が軽く感じても、息まで軽いとは限らない

Gotshallらのランダムな順序による試験は、自転車をこぐ7人を対象に、200Wを保ったまま毎分70、90、110回転で運動させた。酸素摂取量のほか、心拍数、心臓が送り出す血液の量、血圧などを調べている。出力は同じでも、体内で起きる反応まで同じかを直接問う設計である。自転車をこぐ人を対象とした結果を、18〜39歳の女性の筋トレ後にそのまま当てはめるには、対象と運動条件の違いを考える必要がある。[13]

この条件では、回転数が高くなるにつれて酸素摂取量が増えた。心拍数、心臓が拍動ごとに送り出す血液量、一定時間に送り出す血液量、血圧も上昇した。回転数を上げることは、単純に「軽い運動への変更」ではなかった。少なくともこの出力で運動した対象者では、呼吸・循環に関わる負担が増していた。[13]

回転数の増加に伴う酸素摂取量の増加は15%、心拍出量の増加は34%だった。心拍出量とは心臓が一定時間に送り出す血液の量である。著者は、脚の筋肉の動きが血液を押し戻す働きを強め、筋肉への血流や心臓へ戻る血流が増えたと考察した。心臓が送る量と酸素を取り込む量の変化率は、同じではない。[13]

ここで15%をそのまま「脂肪が15%多く減る」と読むことはできない。この研究の比較対象は、その場の酸素摂取量や循環の応答である。体重の変化を示す数値として読み替えれば、別の問いの答えを作ってしまう。ダイエットという検索語で来た時ほど、何の割合なのかを数字の隣に残したい。[13]

たとえば仕事帰り、スクワット後の重い脚を避けようとして回転だけ速めた場面を想像する。前の節の力の実験と、この循環の実験を並べると、押す感覚と息の反応を別に見る理由が分かる。ただし、別々の対象者を調べた研究を合体させて、自分の体内で同じ割合の変化が起きたと計算することはできない。[13][17]

競技の自転車運動の成績や効率を扱ったレビューでも、ギア比と回転数は効率に直接関係すると整理されている。効率という言葉は、競技の成功、ペダルへの力の伝わり方、体内で必要になるエネルギーを、何でも一括して優劣にする札ではない。どの指標をよくしたいかで、見ている数字が変わる。競技の成績を扱う整理であり、18〜39歳の女性の日常的な運動に適した回転数を直接決めるものではない。[12]

筋トレ後の記録には、脚で押す重さと息のきつさを別の言葉で残すという選択肢がある。「脚は押しやすいが呼吸が忙しい」「脚が重く回転を保ちにくい」と書けば、次回に設定を見直す入口が違ってくる。これは研究で効果が証明された記録法というより、異なる測定結果を混同しないための実用上の工夫である。[13][17]

回転の前に何をしたかで、比較の意味が変わる

運動の成績を比べるには、本番直前の条件もそろえたい。Lunnらは、活発に運動している成人男性14人と女性14人を対象に、短い全力自転車テストの直前の回し方を比べた。参加者が両方の条件を経験するランダム化クロスオーバー試験である。[6]

本番は30秒間の全力運動だった。その直前の5秒間に、抵抗のないはずみ車を全力で回す条件と、毎分80回転で回す条件を用意した。本番の他の部分は同じにそろえた。違ったのは、始まる前の短い回転だった。[6]

結果は、直前に全力で回した条件で最大出力が22.2%、平均出力が13.3%低かった。著者は、計測ソフトのデータ採取や末梢の疲労による偏りを避けるため、検査前の回転を標準化する必要があるとした。準備で勢いを付ければ、必ず本番の数字も高くなるという期待は、この試験では支持されなかった。[6]

これは筋トレ後のゆったりした有酸素運動を直接調べた試験ではない。それでも、前回と今日の出力を比べる前に「本番前をそろえたか」と問い直す材料にはなる。測定前の動作が違う日に数字が下がっても、その変化をすぐ体力の低下と呼ぶのは早い。テストに入る条件も結果の読み方に含まれる。[6]

より最近のランダム化クロスオーバー試験では、競技男性自転車選手14人が、通常の準備運動と高トルクの区間を含む準備運動を比べた。トルクは回転させる力の働きである。準備後に短距離の模擬タイムトライアルを行い、生理反応や成績を測った。競技男性の最大努力を扱う試験なので、18〜39歳の女性の筋トレ後にも同じ反応や成績の差が出るとは判断できない。[1]

高トルクの準備運動では酸素摂取量が10.7%高く、筋肉痛も強かったが、本番の完了時間や平均・最大出力などに有意な違いはなかった。強く反応したことと、続く運動の成績がよくなることは別だったのである。汗や脚の刺激の大きさと、本番の成績は分けて評価する必要がある。[1]

数字で読む回転数と比較条件

毎分60・80・100回転:競技選手と愛好者のペダルの力を比べた条件である。[17]

200W:回転数を変えて呼吸・循環の反応を調べた試験の一定出力である。[13]

15%:回転数の増加に伴う酸素摂取量の増加であり、体脂肪の減少率ではない。[13]

22.2%:全力テスト直前に全力で回した条件で低かった最大出力の割合である。[6]

10週間:高抵抗の自転車運動とスクワットを比較した訓練期間である。[2]

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宮川涼 Founder

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