脂肪燃焼は腕をこぐ運動でも同じ?脚の自転車と筋肉量・燃料の割合を比べる

脂肪燃焼を狙うエクササイズは、腕をこぐ運動でも脚の自転車と同じなのか。小規模な比較試験をもとに、脂肪が燃料に占める割合、消費エネルギー全体、回転数と負荷の違いを読み分ける。運動歴や対象者によって変わる結果も確かめ、腕が疲れる感覚だけで種目を選ばないための視点を示す。

腕でハンドルを回す運動と、脚でペダルを回す運動。同じくらいきつければ、使う脂肪も同じなのだろうか。座ったままなら取り入れやすそうだが、腕が先に疲れる感じもする。腕の疲れと全身の消費エネルギーは、別々に確かめたい。腕こぎと脚こぎを比較した男性の実験では、負担をそろえる基準によって、燃料の割合と消費エネルギーの見え方が異なった。男性を対象とした結果なので、18〜39歳の女性にそのまま当てはめるには慎重な検討が必要だ。[8]

答えの芯は、腕でも脂肪は利用されるが、この男性の比較では脚の自転車より総消費が少なかった、ということだ。運動ごとの換気の変わり目を基準にした比較では、低い側の強度で脂肪の利用割合に有意差がなくても、腕こぎの総消費エネルギーは脚こぎより少なかった。強度を上げた条件では、腕こぎのほうが糖質への依存が高かった。[8]

既存記事「脂肪燃焼はランニングと自転車で違う?同じ強度で比べる有酸素運動の燃料」には、移動の種目を替える問いを譲る。「脂肪燃焼の割合は男女で同じ?同じきつさで動くときの燃料と数字の読み方」には男女差の詳しい比較を、「脂肪燃焼の自転車マシンは背もたれで変わる?同じ負荷と使う燃料を研究で読む」には座る姿勢の問いを譲る。ここでは、腕と脚という活動する部位の違いを扱う。実験で使われたのは負荷を管理できる腕こぎ装置であり、動画の腕回しやパンチの消費量を直接示す結果ではない。[1][8]

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

同じ「きつさ」でも、全身の消費はそろわない

腕こぎ装置は、脚でペダルを回す代わりに、腕でハンドルを回して運動する機器である。腕と脚を比較した研究では、それぞれの運動で負荷を測定し、呼吸から燃料の使い方を調べている。手だけを空中で回す場面よりも、出力や回転数を管理しやすい比較である。[1][8]

男性10人を対象にした比較試験では、腕と脚それぞれの換気閾値を測り、その70%と90%の条件で15分ずつ運動した。換気閾値は、運動中の呼吸の変化から決める強度の目印である。腕こぎで測った基準は腕に、脚こぎで測った基準は脚に使っている。「同じ装置の数字」ではなく、それぞれの能力に対してどの位置かを合わせた研究だ。[8]

その結果、酸素摂取量、換気量、心拍数は、両方の強度で脚こぎのほうが高かった。一方、腕や脚に感じる運動のきつさには有意差がなかった。主観的に同じくらい大変でも、この試験では呼吸や循環の反応に差があった。腕の重さを感じたら、その感覚を無視する必要はない。ただし、その感覚だけを全身の消費エネルギーの計器にすることもできない。[8]

立川駅北口から帰宅し、座って腕を動かす日と、自転車をこぐ日を比べるなら、「終わったときに同じくらい疲れた」だけでは比較条件が足りない。どんな動作を、どんな負荷で、どれだけ続けたのかを分けて考えたい。研究が示したのは、局所のきつさと全身の指標が必ずしもそろわないという関係である。腕が先に疲れたという経験は、運動の失敗でも、脚より多く燃えた証明でもない。[8]

活動する筋肉量は比較の視点になるが、「脚は腕の何倍だから、消費もその倍」と計算する話ではない。この試験でも腕と脚の筋量などを推定しているが、得られた結論は、強度が上がると腕の小さな筋群では糖質への依存が高まるというものだった。部位の大きさだけでなく、運動ごとの負担の位置を一緒に見る必要がある。[8]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

脂肪の割合が近くても、使った量は同じとはいえない

換気閾値の70%では、エネルギー供給に占める脂肪の割合は腕こぎ45.5±9.5%、脚こぎ42.2±8.2%で、種目間に有意差はなかった。数字の大小だけを見て腕こぎが優秀と決めることはできない。平均に幅があり、統計的にも差を認めなかった比較だからだ。[8]

同じ条件の総消費エネルギーは、腕こぎが毎分14.5±2.9 kJ、脚こぎが毎分27.1±3.3 kJだった。kJはエネルギーの単位である。燃料のうち脂肪が占める「割合」と、そもそも使うエネルギーの「全体」は別の数字だ。割合だけを切り出すと、全体が小さい場合と大きい場合の違いが隠れる。[8]

食卓の皿を思い浮かべると分かりやすい。同じくらいの部分を占めていても、皿そのものの大きさが違えば量はそろわない。脂肪の利用割合にも、まず分母がある。研究の数字を日常に持ち帰る際には、「脂肪の割合が近い」という結果を、「同じ時間なら同じだけ消費する」と言い換えないことが大切である。[8]

換気閾値の90%に上げると、糖質の利用割合は腕こぎ75.4±10.6%、脚こぎ68.6±9.0%となり、腕こぎのほうが有意に高かった。総消費エネルギーは腕こぎ毎分18.4±3.4 kJ、脚こぎ毎分34.8±4.1 kJだった。負荷を上げたら腕でも消費は増えたが、増え方を脂肪だけの話にはできない。[8]

ここで測っているのは、その運動中にどの燃料をどれほど利用したかである。腕こぎと脚こぎを長く続けたときの体型の順位表として読むのは飛躍になる。この試験の使い道は、エクササイズを選ぶ前に表示の意味を確かめることだ。「脂肪を使う割合が高い」「消費エネルギーが多い」「体脂肪が減る」は、同じ見出しに押し込めず、別の問いとして扱いたい。[8]

回転数を上げると、脂肪も同じように増えるのか

大学生24人の実験では、12人が腕こぎ、別の12人が脚こぎを行った。各参加者は別々の日に、毎分40、60、80回転の運動を、それぞれ10分間実施した。条件の順序は無作為に決められ、装置への出力は50 Wで一定だった。Wは出力を表す単位であり、この研究は回す速さの影響を調べる設計である。[1]

腕でも脚でも、毎分80回転のエネルギー消費は40回転より大きかった。ただし40回転と60回転、60回転と80回転の間には有意差がなかった。回転数を少し上げるたびに、同じ幅で消費が増えるとは結論できない。「速いほどよい」という一直線の説明にすると、実際の比較結果から離れる。[1]

脚こぎでは80回転の糖質酸化が40回転より高かった一方、脂肪酸化には回転数による有意差がなかった。腕こぎでは糖質と脂肪の利用のどちらにも、速さによる有意差が認められなかった。脂肪酸化とは脂肪をエネルギーとして使うことである。消費エネルギーが増えたという結果だけでは、脂肪利用も有意に増えたとは結論できない。[1]

この実験は同じ人が腕と脚の両方を試した比較ではない。腕の群と脚の群が別であるため、回転数の影響を読む研究として使い、個人の腕と脚の優劣をそのまま言い切らない。また、一定出力という条件も大切だ。日常で音楽に合わせて腕を速く回す動きでは、装置と違って出力を管理していない。研究の回転数を、そのまま動画の速度指定に置き換えることはできない。[1]

たとえば、いつもの運動を速くして息が弾んだ日には、「脂肪燃焼の効率が上がった」と書く前に、変えたのは何かを確かめる。速さなのか、抵抗なのか、続けた時間なのか。条件を分けて記録すれば、次に同じ運動をした日の比較がしやすい。これは研究の設定から考えた記録の工夫であり、特定の回転数を全員の目標にする提案ではない。[1]

燃料を測る手順にも、比較の意味が表れる。回転数の実験では、呼吸が安定した状態の酸素摂取量と呼吸交換比を測定している。呼吸交換比は、取り込む酸素に対する排出する二酸化炭素の比で、糖質と脂肪の利用を計算する材料になる。さらに、この計算は、運動時のエネルギー供給に対するたんぱく質の寄与が小さいという前提を置いている。皮膚の温かさや汗の量を脂肪利用へ換算した数字ではない。[1]

したがって、呼吸から計算した全身の脂肪利用と、「腕の脂肪を使った」という部位の話も区別したい。腕で装置を回していても、この測定が示すのは燃料の利用であり、二の腕の周囲がどれだけ変わったかではない。運動させた場所の名前と、測定結果の名前をそろえて読むだけで、腕こぎの研究を部分的な体型変化の約束として受け取らずに済む。[1]

数字で読む腕こぎと脚こぎ

男性10人の比較試験:運動ごとの換気閾値を基準に、腕と脚を比較した。[8]

換気閾値70%:脂肪の利用割合は腕45.5±9.5%、脚42.2±8.2%で有意差なし。[8]

同じ条件の総消費:腕は毎分14.5±2.9 kJ、脚は毎分27.1±3.3 kJだった。[8]

換気閾値90%:糖質の利用割合は腕75.4±10.6%、脚68.6±9.0%だった。[8]

大学生24人の実験:出力50 Wを保って回転数を替えても、脂肪利用の有意な増加は確認されなかった。[1]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約