
すする動きと麺の硬さを同じ尺度にしない
麺の食べ方には、奥歯で噛む動きだけでなく、すする動きもある。健康な成人がそばをひと口食べるとき、顎を閉じる筋肉、開く筋肉、唇を閉じる筋肉を筋電図で調べた研究がある。筋電図は筋肉の電気的な活動を記録する方法で、食べる動作を外から眺めるだけでは分けにくい違いを捉えた。健康な成人のそばの食べ方の観察であり、18〜39歳の女性がそうめんを食べる場合への適用は別に確かめる必要がある。[18]
同じ試料をすする場合、噛む場合より咀嚼に関わる時間が長く、動作ごとの筋活動は小さかった。一方で、筋活動の合計はすするほうが大きかった。動作の周期も平均では長く、そのばらつきも大きい。すすることを、筋肉をほぼ使わない通過動作とみなすのは、この観察に合わない。[18]
ただし、筋活動の合計が大きいことを、食品がより細かくなった証拠にしてはいけない。測っているのは動作に関わる筋活動である。そこから胃の負担や運動の成績まで推定することにも距離がある。食事中の体の働きを知る結果と、その食事が運動に適するかという判定は別にしておきたい。[18]
このそばの試験では、半生麺と乾麺の機械的な性質に有意な違いがあっても、同じ人の咀嚼指標には有意な違いがなかった。また、調理直後より23℃で10分置いた麺のほうが少ない咀嚼努力で食べられ、放置中の軟化と対応した。麺を機械で測った硬さと、人が食べるときの動作が、同じ尺度では評価できない。[18]
この10分は、運動前の待ち時間でも、そうめんの食べ頃の基準でもない。特定のそばを特定の条件で比較した数字である。家庭でこれをまねて放置することを勧める話でもない。「硬さが変われば、体の動きも必ず同じ割合で変わる」と考えないための例として読む。[18]
つゆの味の強さも、噛む量の代理にはしにくい。平均年齢25±3歳の39人を動画で調べた研究では、ペンネとトマトソースなどを用い、同じ種類の食品で塩味や甘味を変えても、口の中で処理する行動に有意な影響はなかった。反対に、固形か液体か、その組み合わせかという違いは、時間や咀嚼回数、食べる速さに強く関わった。平均年齢は若いが、18〜39歳の女性に絞った結果としてそのまま使うことはできない。[16]
この試験では、固形の食品に液体を加えた組み合わせは、固形だけの場合より潤滑が増していた。そうめんのつゆを濃くすれば噛む回数を調整できる、とは考えないほうがよい。研究が示したのは、味の強さより食感や機械的な性質、滑りやすさが行動を左右するという関係であり、そうめんのつゆの配合を決める処方ではない。[16]
中央線の時刻を気にしながらなら、「早く食べ終えた」という感想は持ちやすい。だが、その速さに、すする動作、麺の状態、つゆとの組み合わせのどれが関わったかまでは、時計だけでは分からない。食事の記録には所要時間だけでなく、どう食べたかも短く残すと、自分の経験を取り違えにくくなる。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
粒が大きい実験結果を丸のみの勧めにしない
粒が大きいほどでんぷんの分解が遅くなるなら、噛む回数を減らせばよいのか。その結論には進まない。食品を細かくする程度を変えた実験は、消化の仕組みを確かめる設計であり、そのまま日常で飲み込む方法を指示するものではない。[9][10]
パスタの形、グルテンの有無、咀嚼を模した細断の程度を変えた試験では、短い咀嚼を模した条件ほど大きな粒が多かった。形と咀嚼の程度は、でんぷんの消化速度と予測血糖指数に主に関わり、グルテンは消化されたでんぷんの量に大きく関わった。結果は、「噛む回数」という単独のつまみだけで説明できない。[9]
予測血糖指数は、この研究では試験管内の消化から見積もった指標である。人がその食品を食べたあとに測る血糖反応と区別する必要がある。研究では小さい形、グルテンの存在、短い咀嚼を模した条件が低い予測値につながったが、「運動前に噛まずに飲み込むほうがよい」という助言にはならない。[9]
赤レンズ豆のパスタを用いた研究では、健康な4人が通常の咀嚼と不十分な咀嚼による食塊を作り、試験管内での消化を比較した。通常の咀嚼による食塊は、唾液の浸透が多く、大きな粒の割合、硬さ、剛性が低かった。硬めに調理したパスタを十分に噛まなかった条件では、大きな粒ができ、口の段階でのでんぷん消化が遅れた。成人と高齢者の消化条件を模した実験であり、18〜39歳の女性の食後反応にそのまま置き換えることはできない。[10]
これは、飲み込む前のまとまりそのものが変わるという観察である。消化の反応だけを都合よく取り出し、食塊の硬さやまとまりを脇へ置く読み方は避けたい。また、対象は赤レンズ豆のパスタで、人数も限られる。そうめんに同じ効果の大きさがあると広げたり、健康な大人全体の食べ方を決めたりする根拠にはしない。[10]
実験の中には、噛む条件を固定して配合の差を調べるものも、細断によって咀嚼を再現するものもある。それぞれ、何を変えたら何が変わるかを見るための道具だ。[8][9] 読者が持ち帰るべきなのは、実験条件を自分の食事の罰則に変えることではなく、食品と体の間にいくつもの段階があるという理解である。

よくある誤解
「よく噛めば、すべての麺が同じ状態になる」は誤解だ。人が噛んだ食品を調べると、パンとパスタでは粒の分布が異なり、パスタでは咀嚼後も構造が残った。回数を増やすことと、食品間の違いを消すことは同義ではない。[1][3] 目標回数を決める前に、何を食べているかを見失わないことである。
「血糖が上がりにくければ、運動直前にも向く」も飛躍である。健康な成人の血糖試験で確認された差は、同量の利用可能な糖質を含むパスタと比較食品の反応だった。[1] そうめんで運動する日の胃の感じや、開始までの適切な間隔を、その割合から逆算しない。低い血糖反応という結果は、別の問いへの万能な合格証にはならない。
「つゆですすれば、咀嚼はほぼ省略される」との見方も単純すぎる。そばでは、すする食べ方に長い咀嚼関連時間と大きい総筋活動が観察された。一方で、液体を固形食品に組み合わせた試験では、潤滑の増加に伴う口の中の処理行動の違いがあった。[16][18] 動作と食品の状態を一緒に見なければ、「すすった」という言葉だけで噛む程度は判定できない。
「研究と同じ回数を噛めば安心」という受け取り方も避けたい。固定した回数で処理したパスタでも、原料の配合により消化は変わった。[8] 研究でそろえた条件と、暮らしの中で目標にすべき条件は同じではない。そうめんを食べる時間を、実験室の計測作業にする必要はない。
今日からできること
- そうめんにパスタの34±18回という平均をそのまま課さない。これは比較試験の観察値である。回数の達成より、急いで食べ終える場面になっていないかを振り返る。[1]
- 食べ方を比べる日は、同じ麺と調理状態を基点にし、食後の感想と一緒に記録する。14秒・24回に咀嚼を固定した実験でも、原料の違いで消化が変わったという点を覚えておく。[8]
- 「するっと食べた」と「細かく噛めた」を記録では別の言葉にする。そばの筋電図研究では、すする場合と噛む場合で動作ごとの筋活動と総筋活動の関係が異なった。[18]
- 食品情報の数字を見るときは、実測した食後血糖なのか、試験管内からの予測値なのかを確かめる。食後2時間の測定値と、細断したパスタの予測血糖指数を同じ効果として扱わない。[1][9]
- 運動前の食事を振り返る欄には、麺の食べ方に加えて、食事を終えた時刻、運動を始めた時刻、自分の感じ方を残す。4人の食塊を使った消化実験の結果を、運動までの一律の待ち時間に置き換えない。[10]
研究は、食べ方を意識するための視点を増やしてくれる。一方、そうめんを何回噛めば運動に適するかという数値の処方にはならない。食事も運動も、毎回の条件を完全にそろえることは難しい。だからこそ、食べやすかった理由を回数だけに預けず、次に確かめたい条件を小さく残す。今日の麺を採点するより、次の食事を慌ただしくしない予定を作りたい。

オンザショアで、食事も含めた予定を組む
麺を食べる時間まで視野に入れて、通う枠を選ぶ。オンザショア立川店を運動を続ける場所として考えるときも、まず自分の予定に置ける時間を確かめたい。営業時間は全曜日8:00〜23:30で、年中無休である。朝に動く予定も、仕事や用事のあとに寄る予定も、営業時間と照らして組み立てられる。
場所はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fだ。店の情報は公式サイト、料金は料金ページで確認できる。食事の工夫だけを独立した課題にせず、移動も含めて通う日を考えるための場所として位置づけたい。
女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングもある。種目の情報と営業時間を合わせ、続ける予定を考えられる。溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガに加え、常温ヨガやピラティスがあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンとバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。体験の予約から予定を確認できる。
参考文献
[1] Pasta Structure Affects Mastication, Bolus Properties, and Postprandial Glucose and Insulin Metabolism in Healthy Adults — Vanhatalo S, Dall’Asta M, Cossu M, Chiavaroli L, Francinelli V, Pede GD, Dodi R,, 2022, The Journal of nutrition. DOI: 10.1093/jn/nxab361
[3] Particle size of solid food after human mastication and in vitro simulation of oral breakdown — Hoebler C, Devaux MF, Karinthi A, Belleville C, Barry JL., 2000, International journal of food sciences and nutrition. DOI: 10.1080/096374800426948
[8] Modulating oral breakdown and digestibility of wheat pasta through pea protein incorporation — Yang C, Leong SY, King J, Kim EH, Peng M, Agyei D, Morgenstern MP, Sutton K, Oey, 2025, Food research international (Ottawa, Ont.). DOI: 10.1016/j.foodres.2025.117413
[9] Effect of shape, gluten, and mastication effort on in vitro starch digestion and the predicted glycemic index of pasta — Suo X, Baggio A, Pellegrini N, Vincenzetti S, Vittadini E., 2024, Food & function. DOI: 10.1039/d3fo02666c
[10] Role of Food Texture, Oral Processing Responses, Bolus Properties, and Digestive Conditions on the Nutrient Bioaccessibility of Al Dente and Soft-Cooked Red Lentil Pasta — Arnal M, Salcedo L, Talens P, Ribes S., 2024, Foods (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/foods13152341
[12] Effect of pasta shape and gluten on pasta cooking quality and structural breakdown during mastication — Suo X, Mosca AC, Pellegrini N, Vittadini E., 2021, Food & function. DOI: 10.1039/d1fo02339j
[16] Oral processing behaviours of liquid, solid and composite foods are primarily driven by texture, mechanical and lubrication properties rather than by taste intensity — Gonzalez-Estanol K, Libardi M, Biasioli F, Stieger M., 2022, Food & function. DOI: 10.1039/d2fo00300g
[18] Electromyographic measurement of eating behaviors for buckwheat noodles — Kohyama K, Hanyu T, Hayakawa F, Sasaki T., 2010, Bioscience, biotechnology, and biochemistry. DOI: 10.1271/bbb.90539
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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