ソイプロテインのバニラ香は甘さも変える?糖の量と配合から一杯を選ぶ読み方

ソイプロテインのヘーゼルナッツ・バニラ味を、甘い香りだけで選んでいないだろうか。大豆たんぱく質と香りの結合、乳由来の飲料との違い、甘味料や口当たりを調べた研究から、風味の名前と糖の量を分けて読む。香りで何割減糖できるかを決めつけず、自宅で飲み比べる条件も考える。

台所でシェーカーのふたを開ける。バニラらしい匂いがして、飲む前から甘そうだ。「ヘーゼルナッツ・バニラ」という風味名を見れば、なおさらである。だが、その期待と、中に入っている糖の量は分けて確かめたい。

バニラ風味のプロテイン飲料では、たんぱく質の種類や濃度によって香りや口当たりが変わり、甘味料を変えると時間とともに感じる味や好みも検討の対象になる。風味名だけから甘さや糖の量を決めるのは早い。[4][8][9]

ソイのバニラ香なら、糖を減らしても同じ甘さになるのか。ここで扱う研究から「何割減らせる」とは答えられない。大豆たんぱく質がバニラの香り成分と結びつく実験と、人が飲料を好むかを調べる試験は、確かめている結果が違うからだ。[1][7][10]

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

バニラ味という名前から、糖の量へ飛ばない

既存記事「間食は鼻をつまむと味が変わる?舌の甘さと鼻へ抜ける香りの違いを研究で読む」では、香りと味の入口の違いを扱っている。ここではその問いを譲り、ソイ飲料という配合の中で、香りがどう扱われ、どこまで甘さや成分の判断に使えるかを考える。

まず、香りの強さ、甘い味の強さ、糖の含有量、飲み物としての好ましさを、同じ欄に書かないことだ。バニラ風味の乳由来プロテイン飲料を調べた実験では、香りだけでなく渋みや粘りも配合によって動いた。官能評価とは、人が感じた特徴を評価する方法であり、成分の量をそのまま読み取る作業ではない。[4]

甘味料の試験では、砂糖、果糖、ステビア、羅漢果などについて、甘さが同程度になる濃度をまず設定し、その後に時間による感じ方を評価している。配合を同じ重さにそろえることと、感じる甘さをそろえることを区別した設計である。この区別を抜かして「よく香る方は糖が多い」と考えることはできない。[8]

買うときには、風味名を好みの手掛かりにし、成分を知りたいときには表示へ戻る、という役割分担が実用的だ。香りが好みだったという感想は、そのまま残してよい。ただし、そこから「糖が少ない」「栄養的に優れる」までを一緒に採点しない。飲みやすさと配合の違いが同時に存在することは、ソイとホエイを使った試作飲料の研究でも示されている。[9]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

大豆たんぱく質は、香りを入れるだけの器ではない

バニリンはバニラ様の香りをもつ成分として、食品の研究に用いられる。大豆から分離したたんぱく質とバニリンを組み合わせた食品素材の実験では、両者の間に化学的な結びつきや、それより弱い相互作用が認められた。粉と香りが、互いに無関係に水の中を漂っているという絵では足りない。[1]

この実験では、液の酸性・アルカリ性を表す指標であるpHを変える工程を使って複合体を作った。バニリンを多く加えるほど、加えたうち結合した割合は91.03%から69.43%へ低下した。一定の割合以上を加えると、バニリンの細かな結晶や凝集も生じた。添加量によって、結合する割合と試料の状態が変わった。[1]

適度な配合では大豆たんぱく質の球状の形が保たれ、遊離したバニリンと比べて光や熱などに対する安定性が改善した。試した中には、簡略化した飲料と豆乳のモデルで、風味評価や乳化の安定性がよかった試料もある。乳化とは、ここでは水と油を混ざった状態に保つための仕組みを指す。[1]

注目すべきなのは、研究の成果が「飲んだ人の甘さが何割増えた」ではなく、香り成分を食品の中で扱うための構造や安定性だという点である。風味評価がよいことを、糖を減らせる割合に換算してはいけない。香りを保つ設計は、甘味の増強とは別に検討する価値のある課題なのである。[1]

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

結合を弱めた実験と、香りを守った実験は矛盾しない

別の食品化学実験では、大豆たんぱく質を酵素で加工し、香りとの結びつきがどう変わるかを測った。脱アミド化という、たんぱく質の一部の化学構造を変える処理である。処理の程度が43.7%の試料では、25°Cでのバニリンへの総合的な結合親和性が、およそ9分の1になった。[10]

結合親和性は、どれほど結びつきやすいかを表す測定上の指標だ。この値が小さくなったからといって、人が感じるバニラ香が9倍になるわけではない。同じ実験では別の香り成分であるマルトールへの結合親和性も低下したが、変化の程度はおよそ4分の1だった。香りの種類によっても、加工の影響は同じではない。[10]

先ほどの複合体の実験は、香りを結びつけて安定させる方向を探っていた。一方、酵素加工の実験は、たんぱく質が香りと結びつく性質の変化を調べている。目的も測定しているものも異なるので、「結合すればよい」「弱ければよい」と片方だけを正解にする話ではない。[1][10]

香りを小さな膜で包む別の実験もある。大豆たんぱく質を含む膜を重ね、乾燥させた微小なカプセルは、バニリンを保護し、水中への放出を遅くした。香りを保存中に守ることと、飲む場面ですぐ感じさせることには、設計上別の評価軸があると読める。[6]

これらは工場や研究室での加工実験であり、家庭で液のpHを変えたり、香料を足したりする手順ではない。製品を選ぶ側が持ち帰りたいのは、同じバニラ風味でも原料の加工や香りの保持方法が違い得るという見方だ。原材料に同じ言葉があっても、飲んだ印象まで同じだとは約束されない。[1][6][10]

乳由来のバニラ飲料を、ソイの答えにしない

乳由来のたんぱく質を使う飲料の実験では、たんぱく質濃度6.3%と10.5%を比較した。高い濃度の方で、渋みと感覚的な粘りが強く、バニリンの風味は弱かった。乳清由来のたんぱく質の割合が高い配合でも、甘い芳香やバニリン風味が弱くなる傾向が示された。[4]

この研究では人が感じる風味に加え、飲料の上の空気中にあるバニリンや硫黄系の揮発成分も測っている。揮発成分とは、空気中へ移って香りに関わる成分だ。機器による分析も官能評価と整合する結果だった。飲料の配合が変わると、香り成分の測定値と、人が感じる特徴の両方が動く例である。[4]

ただし、ここで使われたのは大豆ではなく乳由来の原料だ。「ソイを濃くすれば必ず同じ割合でバニラ香が弱まる」と言い換えることはできない。たんぱく質という大きな分類だけで一緒にせず、どの原料を、どんな飲料にした実験なのかを残して読む必要がある。[4][10]

ソイとホエイを直接扱った代替食の研究では、試作飲料でホエイが甘い芳香やバニリン風味、大豆が穀物様の風味に寄与した。訓練された評価者による特徴の記述と、消費者が好きかどうかの評価を組み合わせた研究である。対象は評価者と消費者であり、18〜39歳の女性の好みにそのまま当てはめず、試作された食品への評価として読む。ここでも「甘い芳香」は糖の測定値を意味していない。[9]

濃度を比較した実験では、保存中の変化も追っていた。冷蔵条件で保存するにつれ、硫黄系の成分とバニリンの測定値、対応する風味はいずれも低下した。バニラが弱くなったときに、それだけを取り出して全体の好ましさが必ず下がったと読むことはできない。他の風味も同時に動いていたからだ。[4]

この点は、飲み物を「香りの濃い順」に並べたくなるときに役立つ。配合を変えた比較なのか、保存による変化なのか、同じ製品を違う条件で飲んだのかで、答える問いが違う。研究の冷蔵保存の結果を、家庭で作った飲料の保存期限や、常温で置ける時間の根拠にしてもいけない。調べた条件を外した途端に、便利な数字のようで別の話になる。[4]

また、たんぱく質濃度の研究で用いられた乳清由来の原料と、大豆の分離たんぱく質は、英語の略称だけを見れば取り違えやすい。飲料の研究を読む際は、略称を追うより先に原料名へ戻る方が確実である。大豆とバニリンの結合を測った結果と、乳由来飲料の風味を測った結果を同じ表に置くなら、原料と測定項目も一緒に置きたい。[4][10]

数字で読むバニラ風味の配合研究

91.03%から69.43%:バニリンの添加量を増やすと低下した、大豆たんぱく質への結合効率である。甘さの上昇率ではない。[1]

約9分の1:酵素加工した大豆たんぱく質で測られた、バニリンへの総合的な結合親和性の変化である。[10]

6.3%と10.5%:乳由来のバニラ飲料で比較したたんぱく質濃度であり、推奨する家庭の濃さではない。[4]

85人:ホエイとソイを使った試作のバーや飲料の、消費者受容性試験の参加者数である。[9]

160人:バニラ風味のホエイ飲料を、会場で評価した消費者の数である。ソイ限定の評価ではない。[7]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約