ダイエット停滞期は何%減ったら比べる?開始時と今の体重で変わる割合の読み方

ダイエット停滞期を過ぎたら、減ったkgと割合はどう比べればよいのか。開始時の体重を基準にする意味、今の体重で割ると変わる読み方、割合の差と達成した人の割合の違いを研究から確かめる。数字を追加の減量目標にせず、自分の記録と他人の結果を読み分けるための視点を示す。

横ばいだった体重が動いた朝、記録帳の余白に「何%変わった?」と書く。そこで体験談を読むと、こちらはkg、向こうは%で成果が書かれている。同じ画面に並ぶと、つい大小を比べたくなる。しかし数字の横に単位があるだけでは、まだ比較の準備は終わっていない。

開始時から減った割合を読むなら、分母、つまり割り算で基準にする重さは開始時の体重である。過体重・肥満の成人の薬物治療を比較した系統的レビューでも、主要な評価項目は開始時からの体重変化率だった。18〜39歳の女性の日常的な運動で得られる減少率へ、その治療結果を直接当てはめることはできない。今の体重を分母にした割合へ途中で替えると、同じ変化を同じ物差しで追えなくなる。[1]

「何%減ったら停滞期を超えたのか」という問いと、「これまで何%変わったのか」という問いも分けたい。ここで読むのは後者だ。既存記事「ダイエット停滞期の二回目は前回と同じ?体重履歴と消費を比べる前の確認点」には経過や消費の比較を譲り、この記事では体重の割合に付いた基準点を確かめる。

眠気や疲れの確認は、既存記事「ダイエット停滞期に眠いのは食事の減らしすぎ?疲れと体重の横ばいを分けて読む」の論点である。ここでは症状から横ばいの理由を探るのではなく、記録の割合が何を基準にしているかを扱う。

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開始時と今の体重は、違う問いの分母になる

開始時からの減少率は、開始時の体重から比較する時点の体重を引き、その差を開始時の体重で割って割合にしたものだ。開始時からどれほど変わったかを表す。開始時からの変化率を評価する研究を自分の記録に照らすなら、どの日を開始時とするかまでそろえて読む必要がある。[1]

一方、減った重さを今の体重で割ると、「今の重さに対して、その差がどの程度あるか」という別の問いになる。減量後には今の体重のほうが小さいため、同じ差を割っても、開始時を分母にした減少率より大きく表れる。これは分母を替えた計算上の違いであり、その瞬間に体がさらに変わったという意味ではない。[1]

記録を付け始めた日と、食事や運動を見直した日が違うこともある。停滞した時点を新しい出発点にすれば、その後だけの変化を見られる。ただし、その区間の割合と、最初の開始時からの割合は別々に名前を付けたい。研究で「開始時から」と書かれた数字に、こちらの「停滞後から」をそのまま並べると、比べている期間まで替わってしまう。[1][3]

前半に減った割合と後半に減った割合を足せば、必ず全期間の割合になるわけでもない。前半と後半で分母を取り直したなら、それぞれ異なる重さに対する割合だからだ。全期間の変化を知りたいときは、最初と最後の重さに戻って計算するほうが、何を比べた数字なのかを保ちやすい。開始時からの変化と、治療終了後からの変化を分けた研究の読み方も、この区間の区別につながる。[3]

比較の途中で基準を替えた記録を見つけたら、その割合だけを直前の欄と引き算しない。開始時の体重、比較した日の体重、区間の名前へ戻って読み直す。開始時からの変化を報告する研究と照らす際にも、区間ごとに取り直した割合ではなく、同じ開始時に対する値を確かめるのが筋道だ。[1]

ここで重さの記録を残す意味がある。割合だけを書き写すと、後から分母を確かめたくなったときに元へ戻れない。記録の見た目を簡単にすることと、比較に必要な情報を消すことは分けたい。研究の主要評価項目が開始時からの変化率であることも、開始時が結果の一部だという読み方につながる。[1]

立川駅北口で電車を待つ間に、記録アプリの表示を切り替える。数字が大きくなっただけなら、それが体重の変化なのか、表示の設定の変化なのかを先に見る。分母は画面の脇役だが、割合の意味を決めている。自分の体に新しい宿題を出す前に、計算に使った重さの名前を確認しておきたい。

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kgで大きい結果が、割合でも大きいとは限らない

分母を確かめる意味が見えやすいのが、糖尿病のない肥満の成人を対象としたチルゼパチドの系統的レビュー・メタ分析である。アジア人を対象とした試験と、主に非アジア人を対象とした試験を間接的に比べたところ、体重の減少率はそれぞれ18.16%と17.92%だった。18〜39歳の女性が治療を伴わず生活習慣を見直す場合に、この数値をそのまま当てはめることはできない。[19]

これに対し、重さそのものの減少はアジア人の試験で16.72kg、主に非アジア人の試験で23.46kgだった。研究ではkgの差は主に開始時の体重が高いことを反映するとされた。kgだけを見ると結果の隔たりが目立つが、開始時に対する割合を見ると、別の景色になる。[19]

ここから読めるのは、kgと%が違う役割を持つということだ。kgは重さの差をそのまま示し、%は基準の重さに対する差を示す。開始時の体重が違う集団では、重さの差が大きくても割合の差は小さい場合がある。どちらかが正しく、もう片方が間違いなのではない。同じ結果に異なる質問をしている。[19]

ただし、このレビューで割合の群間差が統計的に有意でなかったことは、集団間で効果が同じと証明されたことを意味しない。割合の比較の検出力は不足しており、研究自体も同等性を確立していないとする。民族で層別した十分な規模の試験による確認が必要な、探索的な間接比較である。[19]

したがって、ここに挙がった減少率を、日常の運動や食事の見直しをしている人の到達目標にはできない。対象は肥満の成人であり、特定の薬物治療の試験だ。停滞期後の自分の変化がこの割合に届かないからといって、取り組みの良し悪しを判定する用途には合わない。[19]

体験談を読む場面でも、まず「元の体重に対する割合なのか」を確かめるとよい。そのうえで、対象や治療の条件が異なる研究の結果なら、数字の大小を自分の採点に持ち込まない。比較したい気持ちが先に立つ日ほど、結果の隣に開始時の重さと介入の内容を書き添える。その欄が空いたままなら、勝ち負けも保留でよい。

%とポイントと人数の割合を、同じ意味で読まない

成人の過体重・肥満を対象に、チルゼパチドとセマグルチドを直接比較した研究の系統的レビュー・メタ分析では、10研究、41,381人が統合された。無作為化比較試験と観察研究を含み、追跡期間は24週以上だった。体重減少率の平均差は、チルゼパチドで4.28ポイント大きかった。18〜39歳の女性個人の変化を予測する値として、この成人集団の平均差を使うことはできない。[1]

この4.28は、体重が4.28kg余分に減ったという意味ではない。また、相手の減少率を基準にさらに4.28%増えたという表現とも違う。開始時に対する体重変化率同士の差を、パーセントポイントで表した値である。95%信頼区間は減少率の差として3.28〜5.28ポイントだった。[1]

信頼区間は、集団間の差の推定に伴う不確かさの幅として読む。個人の次の測定値がその範囲に収まるという約束ではない。このレビューの平均差とその区間を使って、自分の停滞期後の減少率に上下の予定線を引くのは、群間比較から個人の予測へ問いを替えることになる。[1]

同じレビューでは、絶対的な体重減少の平均差も別に示され、チルゼパチドで4.43kg大きく、95%信頼区間は3.30〜5.56kgだった。割合の差と重さの差が近い数字に見えても、単位は交換できない。研究が両方を報告しているからこそ、読者も片方をもう片方の意味で読まないことが大切だ。[1]

さらに、「一定の減少率に到達した人がどれだけいるか」という指標がある。このレビューでは、開始時から10%以上、15%以上、20%以上減少した人の到達しやすさには差があった一方、5%以上では差がなかった。平均の変化率と、ある基準に届く人の割合は、同じ結果を別の形で数えた指標である。[1]

ここで分母をもう一度見直そう。個人の体重減少率で割っているのは開始時の体重である。対して「基準に届いた人の割合」で基準になるのは、評価される人の数だ。体重がどれほど変わったかと、何人が条件を満たしたかを、同じ%の記号だけで入れ替えることはできない。[1]

平均で変化が大きいという結果から、全員が同じだけ減ったとも読めない。また、ある到達基準で差がないことと、平均差がないことは別である。このレビューは両方の指標を報告し、基準ごとに異なる結果を示した。数字を読むときには、単位の隣に「体重の変化」「変化率の差」「到達しやすさ」のどれなのかを置くと整理しやすい。[1]

数字で読む体重の割合と重さ

18.16%と17.92%:薬物治療試験の集団間で示された減少率。同等性の証明ではない。[19]

16.72kgと23.46kg:同じレビューの絶対的な減少。開始時体重の違いが主に反映された。[19]

4.28ポイント:直接比較研究を統合した体重減少率の群間差。95%信頼区間は3.28〜5.28ポイント。[1]

4.43kg:そのレビューにおける絶対的な減少の群間差。95%信頼区間は3.30〜5.56kg。[1]

31.80%と75.87%:胃バイパス手術後の10年時点の総体重減少率と過剰体重減少率。異なる指標である。[15]

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宮川涼 Founder

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