
重さが増えた研究と、日中の繰り返しを分けて読む
高さとは別に、重さそのものを変えた測定研究もある。健康な若い参加者6人が、4.6kg、7.6kg、9.8kgの乳児人形を肩の高さまで持ち上げた。足を開き、自然な姿勢で、それぞれが心地よい速さで行う課題だった。自分の赤ちゃんを抱いた産後の母親の研究とは、対象も持ち上げる物も異なる。18〜39歳の女性、とくに産後の回復中の人にそのまま当てはめるには、対象と課題の違いを考慮する必要がある。[2]
この研究は、体の目印の動きと床から受ける力を使い、全身の筋骨格モデルで関節モーメントを計算した。関節モーメントとは、関節を回そうとする力の働きである。値は参加者の体重で調整されており、単に重い人の値が大きいかを並べる比較ではなかった。[2]
体重で調整した最大の関節モーメントは腰部で最も大きく、人形が重くなると、腰部と股関節を伸ばす方向のモーメントが有意に増えた。赤ちゃんが重くなる場面を考えるうえで、腰と股関節に注目する理由になる。ただし、計算された関節負荷と、本人が感じる痛みは同じ測定項目ではない。[2]
したがって、「重くなったから必ず腰痛になる」とは読まない。腰部の指標が大きかったという結果は、腰を使うこと自体が悪いという意味でもない。重さの変化に応じて力学的な要求が変わる、という範囲で受け止める。産後の痛みの見通しを、この小さな人形の試験だけで決めることはできない。[2]
さらに、持ち上げの負荷は、動作の最中の値だけでなく、日中にどんな姿勢が続くかという側面からも調べられている。保育士を対象とした職場の観察では、8人の活動や姿勢を映像で分析し、20人では勤務中の体幹の傾きを連続測定した。勤務中の保育士は複数の子どもの世話や机の持ち上げも担い、家庭で自分の赤ちゃんを世話する状況とは作業の内容も時間配分も異なる。18〜39歳の産後女性の日常に、勤務中の測定値をそのまま当てはめることはできない。ここでは動作の頻度と姿勢の時間を分ける観察例として扱う。[4]
体幹の傾きは平均20度で、20度を超える姿勢の時間は勤務時間の43%だった。45度を超える深い前傾から体幹を起こす頻度は、平均で毎時86回であった。ここで数えた「体幹を起こす回数」と「子どもを持ち上げる回数」は別である。前者をそのまま抱き上げ回数として紹介すると、研究の意味を変えてしまう。[4]
年齢クラスによる違いも興味深い。低い年齢のクラスでは床座りや膝立ちが多く、高い年齢のクラスでは立位や椅子座位が多かった。一方、体幹の傾きの平均と時間分布は年齢クラス間で違わなかった。姿勢の名前の違いだけから、前傾する時間全体まで推測できるわけではなかった。[4]
家庭でこの研究を役立てるなら、職場の回数を目標にするのではなく、観察する項目を借りる。「抱き上げた場面」「前かがみで世話をした場面」「姿勢を起こした場面」を区別する、という提案だ。夕方のつらさを医師に話すとき、抱っこ以外の動きも含めた説明ができる。保育士の勤務の数字を、自宅の安全上限にする用途ではない。[4]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
高齢の家族の計算結果を、産後の上限にはしない
祖母など家族が抱き上げを担う家庭では、持つ人の条件も考えたい。高齢女性が孫の世話をする場面を扱った研究では、骨密度や椎間板の高さを反映した腰椎の有限要素モデルを作成した。有限要素モデルとは、体の構造を細かな要素に分け、力を受けたときの状態を計算する方法である。[3]
子どもを持ち上げる動作の計算には、76歳の中国人女性のモデルが用いられた。骨密度や椎間板の条件を反映した高齢女性のモデルなので、18〜39歳の女性の許容負荷にそのまま当てはめることはできない。前かがみで子どもの人形を持ち上げる姿勢では、持たない同じ姿勢より、腰の下部にある椎間板の圧力が高かった。また、直立で子どもを持つ姿勢の終板軟骨の最大の応力は、前かがみで何も持たない姿勢の1.6倍だった。[3]
この倍率を読むときは、比較相手に注意したい。「直立で子どもを持つ」と「前かがみで何も持たない」の比較である。同じ子どもを持ったまま直立と前傾を比べ、直立のほうが悪かったという結果ではない。姿勢と荷重の両方が違う比較から、抱き方の優劣だけを取り出すことはできない。[3]
研究では、モデル内の応力と疲労の関係から、持ち上げの頻度の限界も予測している。ただし、これは高齢女性のモデルによる予測であり、産後の母親を追って、何回で痛みや損傷が起こったかを測った調査ではない。計算上の負荷と、実際の健康上の結果は分けて読む必要がある。[3]
家族への分担は、持つ人の健康状態も踏まえて相談したい。ここから生活へ持ち帰れるのは、持つ人の条件を無視しないという視点である。高齢の家族が痛みや負担を感じている場合も、その人の健康状態を医師に相談する。産後の母親の測定と高齢女性のモデルを混ぜて、家庭共通の許容回数を作らない。[1][3]

よくある誤解
「高い場所から抱けば、腰への負担はなくなる」という理解は、測定結果を単純にしすぎている。おむつ交換台は下肢の指標が小さい課題だったが、体幹の側屈や回旋が見られた。カーシートでは取っ手が高く、膝や体幹の動きが減る一方、質量が増え、筋活動は大きかった。高さの変化と、すべての負荷の減少は同義ではない。[1]
「赤ちゃんを持つことは、そのまま腰を鍛える運動になる」という読み替えにも距離を置きたい。人形の重さを増やした試験は関節モーメントを計算した研究であり、育児動作を続けた結果の筋力向上を検証する訓練試験ではない。床からの抱き上げで動きが大きかったことも、産後の運動メニューを追加する根拠とは別である。[1][2]
「研究に参加した時期になれば、誰でも運動を始められる」という理解も成り立たない。生後15週の赤ちゃんを持ち上げた母親の測定は、その時点の動作の比較である。出産方法や回復状態を踏まえて開始時期を決める判断の代わりにはならない。既に日常で抱き上げていることと、新しい運動を始めてよいことを同じにしない。[1]
今日からできること
- いつもの抱き上げを、床、おむつ交換の場所、カーシートごとに分けてメモする。母親11人の比較で違いが出た課題を、生活を振り返る見出しとして使う。確認のために余分な抱き上げを繰り返す必要はない。[1]
- シートごとの持ち上げは、赤ちゃん単独と別に記録する。研究の追加質量は約4kgだったが、これを家庭の許容重量にはせず、実際に何を持っていたかを書き添える。[1]
- 研究で比べた3つの条件のうち、台から抱く場面では、正面か横か、ひねりがあったかを記す。床・台・シートの記録を分け、台で観察された側屈と回旋を医師に説明する手がかりにする。安全な台の高さや抱き上げ回数は、この比較からは決められない。[1]
- 「今日も何も運動しなかった」と記す前に、前かがみで世話をした場面も振り返る。保育士20人の連続測定は姿勢の時間を見る例として参照し、家庭では自分の世話の内容とつらさを記す。複数の子どもを担当する勤務中の数値は、家庭の目標や安全基準には使わない。[4]
- 運動の相談には、再開したい種目と育児中に気になる動作を一緒に持参する。生後15週という研究時点で自己判断せず、痛みがある場合や開始時期については医師の判断を仰ぐ。[1]

オンザショアで、自分のために通う予定を考える
運動の予定を立てる際には、行き先と時間帯も確認しておきたい。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。営業時間は全曜日8:00〜23:30で、年中無休である。通う場所と営業時間を確かめ、自分の生活の中で参加する時間を考えるための情報になる。
当店は溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングを用意している。ヨガは25種類以上のレッスンがある。女性専用のキックボクササイズのほか、ボクササイズ、HIITもある。種目や時間を選び、決まった場所に通う仕組みとして検討できる。
医師から運動を止められている方は利用できない。また、妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスン、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。店舗の案内と料金を確認し、参加の予定が整ったら体験予約へ進める。
参考文献
[1] Characterizing kinematics, kinetics, and muscle activity of postpartum mothers lifting their own infants during three everyday tasks — Havens KL, Siddicky SF., 2025, Journal of biomechanics. DOI: 10.1016/j.jbiomech.2025.112797
[2] Analysis of maximum joint moment during infant lifting-up motion — Kim JW, Eom GM, Kwon YR., 2022, Technology and health care : official journal of the European Society for Engineering and Medicine. DOI: 10.3233/thc-thc228040
[3] The Multi-Modal Risk Analysis and Medical Prevention of Lumbar Degeneration, Fatigue, and Injury Based on FEM/BMD for Elderly Chinese Women Who Act as Stay-Home Grandchildren Sitters — Li N, Cavagnaro MJ, Xiong K, Du X, Shi J., 2021, Frontiers in public health. DOI: 10.3389/fpubh.2021.700148
[4] Load on the low back of teachers in nursery schools — Kumagai S, Tabuchi T, Tainaka H, Miyajima K, Matsunaga I, Kosaka H, Andoh K, Seo, 1995, International archives of occupational and environmental health. DOI: 10.1007/bf01831633
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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