
膝下の圧迫が役立つ試験でも、集中の意味は単純ではない
健康な44人を対象とする無作為化クロスオーバー試験では、同じ参加者が膝下への圧迫あり・なしを経験した。参加者は男性26人、女性18人、平均年齢22.7歳である。男性が多い集団の結果なので、18〜39歳の女性への適用には、女性だけでの検証も必要になる。利き脚と非利き脚で能動的な位置合わせを行い、別の課題を同時に行う条件も組み合わせている。[3]
膝下への圧迫は位置覚の正確さを有意に改善した。また、別の課題を同時に行うことでも改善が見られた。利き脚かどうかの主効果や条件間の交互作用は認められなかった。圧迫の効果を検討する試験でありながら、注意を位置判断だけに集めれば必ず良いという予想には収まらない結果だった。[3]
ただし、「考え事をしながらピラティスをすれば上達する」という助言にはならない。試験で問われたのは、設定された情報処理の条件で膝の位置を再現する成績である。レッスンには指示を聞くことや周囲の状況を確かめることもある。実験で行った別課題と、日常の注意散漫を同じものとして扱わないことが必要だ。[3]
ここから持ち帰れるのは、感覚を強く意識している実感だけでは、その正確さを説明し切れないという視点である。レギンスの圧をずっと探し続けるより、示された動きを行い、実際にどこへ戻ったかを確かめる。これは試験の効果を再現する方法というより、意識の強さと課題の成績を混同しないための考え方だ。[3]
一方、平均年齢27.46歳の健康な若い成人24人を対象とする膝上への圧迫試験では、結果は改善しなかった。大腿の断面積は着用によって2%小さくなったが、受動的な膝の位置合わせの誤差は減らず、むしろ圧迫なしのほうが小さかった。実際に組織が圧縮されていても、測定した位置覚の改善にはつながらなかった。この健康な若い成人の結果を、18〜39歳の女性だけの効果として扱うことはできない。[5]
この試験では、目標角度による差も見られ、60度での位置合わせは30度や45度より正確だった。したがって、服の違いを語る前に、どの角度で比べたのかにも目を向けたい。深く曲げる課題で分かりやすかったから、伸ばし気味の課題でも同じとは決められない。服装の評価を、その日に行った動きから切り離し過ぎないことだ。[5]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
疲労への強さと、位置の正確さは別に変わる
健康な若い成人24人、平均年齢25.5歳を対象とする試験では、膝下への圧迫衣を着ける群、着けない群、圧迫衣を着けて運動しない対照群を設けた。運動をする群には、右膝を伸ばす筋肉で最大努力の伸張性収縮を100回行わせている。伸張性収縮とは、筋肉が力を出しながら引き伸ばされる働きである。健康な若い成人を対象とした結果であり、18〜39歳の女性に限定して同じ変化が出るかは別に確かめる必要がある。[1]
この条件では、膝下への圧迫は疲労に伴う筋力低下を軽減したが、膝の位置合わせ誤差を防がなかった。運動した右脚では絶対誤差が圧迫ありで52%、なしで57%増加し、運動していない左脚でもそれぞれ55%、58%増えた。圧迫あり・なしの両群で誤差の増加が認められたという結果である。[1]
右脚を動かした試験で左脚にも変化があったことは、見落としたくない点だ。運動した場所だけに目を向けて「この脚は休んでいたから感覚も変わらない」とは判断できない結果だった。ただし、原因を日常の疲れに当てはめて決めつけるのではなく、左右の測定結果が同じ方向へ変わった事実として読む。[1]
測定はすべて圧迫衣を外した状態で、運動直後、24時間後、1週間後に行われた。したがって、この試験が見ているのは、圧迫を受けながら運動した後の変化である。着用したまま角度を合わせる試験とは条件が違う。膝下への圧迫で改善した研究と並べる際にも、測定時に服を着ていたかを省かないことが大切だ。[1][3]
また、最大努力の運動を反復する実験を、普段のピラティスの疲労量にそのまま対応させることはできない。ここで役立つのは、筋力が保たれるという結果と位置覚が保たれるという結果が分かれた点である。「今日はまだ力が出る」という感想だけで、膝を同じ角度に戻せているかまで保証されたと考えないための材料になる。[1]
レッスンの後半で布に支えられる感じがしても、動きを確かめる工程まで服に任せる必要はない。疲れてきた場面で講師に確認するなら、「きついかどうか」に加えて「戻す位置が変わっていないか」と伝える選択肢がある。これは着圧による疲労対策の処方ではなく、研究で別々に変わった項目を会話でも分ける工夫である。[1]

よくある誤解
「膝を広く覆うほど正確になる」という理解は、部位を比べた試験に合わない。膝下では絶対誤差が減った一方、膝全体では方向への偏りが大きくなり、膝上の受動的課題でも改善はなかった。覆う面積を増やす順に利益が増すという結果ではない。強い密着感を、動作の正解の証拠にしないことだ。[2][5]
「位置覚が良くなったレギンスなら、どの運動にも有効」という広げ方にも注意したい。20〜30歳の健康な女性42人を対象とする無作為化クロスオーバー試験では、テーピング構造のあるレギンスと通常のレギンスを比較した。それぞれ3週間のクロスフィットの期間を経験し、間には2週間の休止期間が設けられた。ピラティス用の一般的なレギンス同士を比べた研究ではない。[4]
この試験では、関節位置覚の値が2.18±0.65度から1.95±0.62度へ変わり、有意な改善が報告された。筋力や運動満足度にも有意な改善があった一方、ほかの多くの体力項目の変化は統計的に有意ではなかった。特定の構造と運動条件での選択的な結果として読むべきであり、レギンスを着れば全般的に運動能力が上がるという話にはならない。[4]
「数値が改善したなら、服を脱いでも身につく」という理解も先走っている。着用条件での位置合わせ、一定期間の運動を組み合わせた比較、運動後に脱いで行う測定は、それぞれ異なる問いである。これらをひとまとめにして、服が長期的な動作の習得を代わりに担うと考えることはできない。どの場面で測った結果かを添えて受け取る必要がある。[1][2][4]
今日からできること
- 試着や着用時には、膝を覆う範囲だけで性能を決めず、普段の曲げ伸ばしで布がどう触れるかを確認する。16人の比較試験では、膝下と膝全体で良くなった指標が異なった。[2]
- 「同じところへ戻せる」と「指示されたところへ戻せる」を分けて講師に聞く。膝全体への圧迫では、ばらつきの減少と方向へのずれの増大が同時に見られた。[2]
- 服の感想を残すなら、行った動きと曲げ具合も添える。24人の試験では30度・45度・60度で位置合わせの正確さに差があったが、その角度を自宅での練習目標にする必要はない。[5]
- 疲れても力が出るという理由だけで確認を省かない。最大努力の運動を100回行った試験では、筋力低下への効果と位置覚への効果が一致しなかった。実験の回数を普段の運動でまねる提案ではない。[1]
- 特殊なレギンスの研究結果を商品全般に広げない。女性42人の試験は、テーピング構造とクロスフィットを組み合わせた条件である。購入の判断では自分が着る服と行う運動を分けて考える。[4]

オンザショア立川店で、服を着た膝の動きを確かめる
膝を包む感触と、目標の位置へ戻せるかは分けて確かめたい。服を用意したら、着て動く時間と場所も決めておく。オンザショア立川店の営業時間は8:00〜23:30、全曜日同じで年中無休である。朝に予定を置くか、仕事や学校の帰りに組み込むか。続ける場所を考えるときには、利用できる時間も確かめておきたい。
当店にはピラティスのほか、常温のヨガ、溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガがある。ヨガだけで25種類以上のレッスンを用意している。種目や料金を確認する入口は公式サイトと料金ページである。
ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。予約は体験予約ページで受け付けている。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。JR立川駅北口から徒歩1分の場所である。服を用意する日と、通う予定を決める日を、生活の中につないでいくための選択肢である。
参考文献
[1] A below-knee compression garment reduces fatigue-induced strength loss but not knee joint position sense errors — Négyesi J, Zhang LY, Jin RN, Hortobágyi T, Nagatomi R., 2021, European journal of applied physiology. DOI: 10.1007/s00421-020-04507-1
[2] Position of compression garment around the knee affects healthy adults’ knee joint position sense acuity — Zhang LY, Négyesi J, Okuyama T, Tanaka M, Hortobágyi T, Nagatomi R., 2019, Human movement science. DOI: 10.1016/j.humov.2019.102519
[3] The influence of below-knee compression garments on knee-joint proprioception — Ghai S, Driller MW, Masters RSW., 2018, Gait & posture. DOI: 10.1016/j.gaitpost.2016.08.008
[4] Effects of kinesiology taping leggings on exercise performance and physiological responses during CrossFit training in women aged 20-30 years — Kim JH, Um SH, Lee JS., 2025, Journal of exercise rehabilitation. DOI: 10.12965/jer.2550742.371
[5] An above-knee compression garment does not improve passive knee joint position sense in healthy adults — Négyesi J, Mobark A, Zhang LY, Hortobagyi T, Nagatomi R., 2018, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0203288
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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