
女性の懸垂回数は、背中の筋力そのものの点数ではない
女性のデータとして参考になるのが、大学の競泳チームに所属する高水準の選手28人の測定研究だ。自分の体をぶら下げて行う懸垂の最大反復回数と、上からバーを引くラットプルの最大重量、最大重量の80%での反復回数などを測った。[11] 同じ方向へ引くように見える運動が、どの程度対応するかを調べている。女性の研究でも競泳選手が対象なので、18〜39歳の女性一般への当てはまりは競技経験の違いを踏まえて考える。
懸垂回数とラットプルの最大重量の相関係数は0.34で、有意な関連には達しなかった。ラットプルの反復回数との相関は0.07で、こちらも有意ではなかった。[11] 相関係数は、ここでは参加者間で両方の成績がどれほど一緒に上下するかを見る数字だ。見た目が似た運動でも、回数をそのまま置き換えるには関係が弱かった。
さらに、ラットプルの最大重量は体重や除脂肪体重と正の関連を示した一方、懸垂回数ではそれらと負の関連が見られた。[11] 除脂肪体重は脂肪以外の体の重さを指す。これを「体重を減らせばよい」と読む必要はない。自分の体を動かす検査と、外部の重りを引く検査とでは、同じ体の条件が異なる形で成績に関係していたという話だ。
研究では懸垂回数と体重を掛け合わせた値が、回数だけなどの場合よりラットプルの最大重量をよく予測した。[11] 家庭でその計算を日課にすることより、回数という見やすい数字にも背景があると理解するほうが役立つ。隣の人より懸垂が少ないことを、背中の筋力全体が低いという判定に使わなくてよい。
たとえば、マシンで引ける重さが増えたのに懸垂回数が変わらない場面でも、すぐに練習全体を無駄と評価しない。女性選手の研究で測られた成績同士の対応は弱く、それぞれを代用しないよう研究者は結論している。[11] マシンの記録はマシンの成果として残し、懸垂を目標にするなら懸垂という別の課題を確認する。異なる成績を無理に同じ点数へ換算しないことが、続ける際の見通しになる。
これは競泳選手の測定研究であり、練習法を割り当てて変化を追った試験ではない。関係が見つかったことと、その要因を変えれば成績が上がることは違う。[11] 自分の目標が背中の筋力なのか、鉄棒で体を引き上げる動作なのかを先に決めておけば、数字から食事や体型の話へ飛び移らずに済む。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
握る場所と測る動作をそろえて、記録の意味を残す
初心者からエリートまでのクライマーを対象とした研究では、測る課題そのものが競技に合うかも検討されている。18〜39歳の女性一般の体力評価にそのまま使えるかは、競技向け検査としての有用性と分けて考える。両手でつかまった姿勢から体を引き上げ、片手を離して上の目盛りに触れる試験では、成績とクライミング能力に有意な関連があった。狭い手幅の条件が競技に即したパワー検査として有用とされた。[8] パワーは、ここでは勢いよく体を引き上げる能力に関わる評価である。
この結果は、長くつかまる検査が不要という意味ではない。狙いが違えば、検査も変わるということだ。専用ボードの研究が最大の力と保持時間を別々に測り、競技のパワー検査は上へ到達する課題を用いたように、成果の物差しは目的に合わせて選ばれている。[3][8] 秒数で見える進歩と、動いて届く進歩は、違うページに記録できる。
日常の記録なら、まず何につかまったのか、足が接地していたのか、静かに保持したのか、体を引き上げたのかを言葉で残すとよい。これは新しい訓練量の処方ではなく、研究ごとに異なる課題を比較する読み方を、自分のメモにも持ち込む工夫だ。[3][10] 握る場所を変えた日の秒数を、以前の記録への敗北と決める前に、課題が同じだったかを見返せる。
また、体がぶら下がっている見た目から、背中や体幹に負担がないと判断するのも早い。男性14人の引く運動を調べた実験では、筋活動と体の動きなどから脊柱への荷重を推定した。比較した課題の中では、順手と逆手の懸垂で筋活動が高く、脊柱の荷重も最も高かった。男性での測定なので、18〜39歳の女性にも同じ荷重が生じるかは別に確かめる必要がある。[7] 重力で下に引かれる姿勢でも、体内の負担まで消えるわけではなかった。
これは動く懸垂の結果であり、静止したぶら下がりが同じ荷重になるとは言えない。また、荷重を推定した実験を、誰がけがをするかの予測に変えることもできない。[7] 使いたいのは、見た目だけでは負担を判定しないという視点だ。痛みを押して秒数を増やす目標は置かず、痛みや持病との関係は医師に相談する。

よくある誤解
「ぶら下がりは背中を動かさないから、何もしていない」という見方は、保持中の筋活動を見落としている。指先懸垂の測定では、ぶら下がり中にも浅指屈筋の高い活動が確認された。[10] ただし、筋肉が働いた事実と、その練習だけで長期に筋力が増えることは別である。今日手が疲れたことだけを、背中の成長の証拠にはしない。
「ぶら下がり時間が伸びれば懸垂回数も同じ割合で伸びる」という理解も、試験結果を越えている。前腕練習を加えた群で保持時間と回数はともに増えたが、それぞれの増加率は異なり、全員が懸垂プログラムにも取り組んでいた。[2] したがって、保持時間から将来の反復回数を換算するより、両方を独立して確かめるほうが結果に忠実である。
「クライマーに有効な指の練習なら、初心者の鉄棒にも最適」という結論にも飛ばない。専用ボードの比較試験は中上級クライマーを対象に、通常のクライミングへの追加として行われた。[3] 小さな縁や指先の課題をそのまま自宅で再現することが、背中を鍛え始めるための必須条件ではない。研究の器具は、その研究が尋ねた問いに合わせて選ばれている。
懸垂がまだできない日の評価を、成功か失敗かだけにすると、保持できた変化も、引く課題に残る難しさも消えてしまう。前腕の試験が握力、時間、回数を分けたこと、女性選手の研究で別の引く運動の成績が強く対応しなかったことは、採点欄を分ける理由になる。[2][11] 鉄棒は採点表を渡してこない。こちらで必要な欄を選べばよい。
今日からできること
- 記録を「握って保持する時間」と「体を引き上げた回数」に分ける。8週間の比較試験でも、ぶら下がり時間と懸垂回数は別々に測られた指標だ。[2]
- 練習の相談では、手が先に離れるのか、握れていても体が上がらないのかを伝える。7人の筋活動測定では、保持と引き上げで腕の筋肉の活動の現れ方が異なっていた。[10]
- 前腕の練習を追加する場合も、引く動作の練習との組み合わせとして考える。前腕群の回数が222.5%増えた試験は、懸垂そのものを共通して行った条件である。[2]
- 保持時間だけを伸びの判定に使わず、目的に合う課題を相談する。10週間の専用ボードの試験では、指の最大筋力が改善しても、保持時間には有意な群間差が出なかった。[3]
- 他人の懸垂回数で背中全体を採点しない。女性競泳選手28人の研究では、懸垂とラットプルの成績は強く対応しなかった。同じ課題での自分の記録を見返す材料にする。[11]

オンザショアで、通う時間から練習の場所を選ぶ
引けた回数を急いで増やす前に、生活のどこへ運動の時間を置くかを決めておきたい。オンザショア立川店は、営業時間が8:00〜23:30で、年中無休である。朝に寄るのか、仕事帰りに立ち寄るのか、通う時間から候補を考えられる。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。JR立川駅北口から徒歩1分の溶岩ホットヨガスタジオだ。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングなどがある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、通う時間と取り組みたい運動を照らし合わせる場所として考えたい。
参加条件も先に確かめたい。妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。
ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。店の案内と料金を確認し、予定を決めたら体験予約へ進める。
参考文献
[2] Comparative Effects of Core Versus Forearm Training on Pull-Up Repetition Performance in Physically Inactive Males — Sepehri Rahnama H, Ganji S, Vadasz K, Prokai J., 2025, Sports (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/sports13120433
[3] The Effects of 10 Weeks Hangboard Training on Climbing Specific Maximal Strength, Explosive Strength, and Finger Endurance — Hermans E, Saeterbakken AH, Vereide V, Nord ISO, Stien N, Andersen V., 2022, Frontiers in sports and active living. DOI: 10.3389/fspor.2022.888158
[7] Muscle activity and spine load during pulling exercises: influence of stable and labile contact surfaces and technique coaching — McGill SM, Cannon J, Andersen JT., 2014, Journal of electromyography and kinesiology. DOI: 10.1016/j.jelekin.2014.06.002
[8] Sport-specific power assessment for rock climbing — Draper N, Dickson T, Blackwell G, Priestley S, Fryer S, Marshall H, Shearman J., 2011, The Journal of sports medicine and physical fitness. DOI: なし
[10] An electromyographic study of arm muscles during climbing — Koukoubis TD, Cooper LW, Glisson RR, Seaber AV, Feagin JA., 1995, Knee surgery, sports traumatology, arthroscopy. DOI: 10.1007/bf01552388
[11] Relationship of 1 repetition maximum lat-pull to pull-up and lat-pull repetitions in elite collegiate women swimmers — Halet KA, Mayhew JL, Murphy C, Fanthorpe J., 2009, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0b013e3181b338ec
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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