体が硬いと代謝が低いのか?前屈の記録と安静時の消費量がそろわない理由を読む

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運動の成果は体力、体組成、消費でそろわない

健康で運動未経験の女性20人を対象にしたムエタイの試験では、週2回の群と週3回の群に無作為に分け、13週間、同じプログラムを行った。両群とも柔軟性を含む体力測定の項目は改善したが、体組成には有意な変化がなかった。頻度の異なる群同士にも有意差は認められなかった。[3]

つまり、動けるようになったことと、体の構成が変わったことは、ここでも一致しなかった。この研究で示された体力全体の変化率を、そのまま柔軟性の改善率や代謝の上昇率として使うことはできない。測った項目が多い研究ほど、目立つ数字がどの項目のものかを確かめる必要がある。[3]

体重の変化を全員の目標にする必要はない。運動を始めた理由が動作の習得なら、その手応えを体重の増減だけで評価しなくてよい。ムエタイ試験は特定の運動をした女性の結果であり、ヨガや普段のストレッチに同じ効果量を約束するものではない。それでも、体力と体組成を別々に見てよいことは読み取れる。[3]

病気のある人を対象にすると、別の組み合わせも見える。末梢動脈疾患の患者72人を水中歩行群と対照群に分けた試験では、12週間後、水中歩行によって心肺能力、歩行能力、身体機能、筋力などが改善した。一方で、柔軟性や安静時代謝には有意な変化が認められなかった。末梢動脈疾患のある患者の結果であり、健康な18〜39歳の女性にそのまま当てはめることはできない。[2]

この試験からは、運動で何かが良くなると、柔軟性も代謝もまとめて上がるはずだという見方は修正できる。水中歩行の試験では、変わらない項目を残したまま機能が改善している。「全部が変わらなければ運動は失敗」という成績のつけ方は、この結果を十分に表せない。[2]

安静時消費と日常全体の消費も区別したい。新たに2型糖尿病と診断された80人と対照80人を比較した研究では、患者群で筋力、歩数、総エネルギー消費量などが低かったのに対し、安静時代謝と体幹の柔軟性には男女とも有意な群間差がなかった。患者群と対照群はいずれも男性40人、女性40人で構成され、健康な18〜39歳の女性だけの比較ではないため、その年代の女性への適用は別に確かめる必要がある。これは群を比較した研究であり、硬さが消費を変えたという実験ではない。[13]

このように測定項目を横に並べると、「代謝が悪い」という短い言葉が隠していた違いが見える。安静時の数字が同じでも、日常の総消費や体力まで同じとは限らない。逆に、前屈の記録が伸びたから日常全体の消費も増えたと補うこともできない。[13][17]

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歩行中の消費と「代謝の柔軟性」は別の話だ

「硬いと動くのに力がいるから、エネルギーも余計に使いそうだ」という疑問は、安静時消費とは違う問いになる。歩行に不安定さがある地域在住の高齢者50人を調べた横断研究では、股関節を後ろへ伸ばす動き、歩幅の横方向の広さ、歩くテンポなどと、歩行に必要なエネルギーとの関係が検討された。歩行に不安定さのある高齢者の結果なので、18〜39歳の女性の歩行や消費量に同じ関連があるかは、この研究からは判断できない。[18]

この研究は歩行中の酸素消費からエネルギーの負担を見たものである。股関節の伸展などは歩行の消費を説明する要因になったが、前屈テストで安静時代謝を判定した研究ではない。また、一時点の関連を調べた結果から、ストレッチで柔らかくすると歩行の消費が変わるという介入効果までは決められない。[18]

「たくさん消費する」という言葉も、場面で意味が変わる。歩くために必要なエネルギーが多いという研究結果を、そのまま望ましい代謝の高さと呼ぶと、移動の負担という論点が抜け落ちる。歩き方の研究で知りたいことと、安静時にどれだけ使うかという問いをそろえてから比較する必要がある。[18]

さらに紛らわしいのが「代謝の柔軟性」という用語だ。これは体を大きく曲げられることではなく、利用できる燃料に応じて、体が燃料の使い方を合わせる能力を指す。女性を調べた研究では、食事中の脂肪摂取と空腹時の脂肪の利用の関係が検討されている。前屈の深さを示す言葉ではない。[14]

この研究は18〜45歳の女性180人を募り、摂取エネルギーと安静時消費の関係について条件を満たした140人を解析した。インスリンが効きにくい状態や糖尿病の家族歴と、食事の脂肪摂取に対する脂肪利用の低さとの関連が示唆された。この観察結果は、関節が硬い人についての判定ではない。[14]

「柔軟性を高める」という同じ日本語を見つけても、関節の動きの研究なのか、燃料の利用の研究なのかで話は違う。検索結果で並んだ論文の言葉をつなぎ、「体が柔らかい人は脂肪を使いやすい」と読むのは避けたい。用語を日常の意味に戻す前に、何を測っているのかを確認する。それだけで余分な体質診断を減らせる。[14]

なお、「有意な変化がない」は全員の値が完全に動かなかったという意味でも、将来どんな条件でも変わらないという意味でもない。サーキット運動の試験を読むときも、確認された柔軟性の改善と、確認されなかった安静時消費の変化を分ける。そのうえで、柔軟性の検査だけで代謝の増減を言い当てる根拠にはしない、というところに判断をとどめる。[17]

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よくある誤解

「前屈で床に届かない人は安静時代謝が低い」という見方は、ここで比べた試験からは支持できない。柔軟性が改善しても安静時消費は変わらなかった例がある以上、前屈の改善を代謝上昇の証拠には使えない。ただし、その結果を裏返して、柔軟性と代謝にはあらゆる状況で関係がないと断言する必要もない。[17]

「両方改善した研究があるなら、柔らかくなることが代謝を上げる原因だ」という理解も飛躍している。ピラティス試験の介入はマットとボールを使う運動プログラム全体だった。柔軟性だけの変化を切り離して原因とみなすのではなく、体組成なども併せて変化した結果として受け止めるべきだ。[4]

「安静時代謝が変わらない運動には意味がない」とも言えない。水中歩行の試験では、代謝と柔軟性が変わらなくても身体機能や筋力などに改善があった。運動の価値を安静時の数字だけで決めると、その試験で実際に得られた成果を見落とす。[2]

そして「代謝の柔軟性が低い」と書かれた研究を見て、硬い体を責めなくてよい。その用語が指すのは燃料の利用であり、関節の曲がり具合とは違う。言葉の取り違えで、前屈の届かなさに新しい欠点を足す必要はない。[14]

今日からできること

  • 記録を「動作」「体力」「体組成」に分け、前屈の変化から安静時消費の増加を推定しない。サーキット運動の試験では、柔軟性の改善と代謝の変化なしが共存した。[17]
  • 運動の紹介で「8週間で変化」と見たら、種目だけでなく頻度と時間も読む。ピラティス試験の条件は週4日、1日1時間であり、短い前屈練習と同じ条件ではない。[4]
  • 続ける頻度を考える材料として、週2回と週3回で有意な群間差がなかった13週間のムエタイ試験を読む。ただし、別の種目にも同じ頻度が最適と決めつけない。[3]
  • 体重に変化がなくても、練習でできるようになったことを別に書き残す。女性20人の試験では、体組成に有意な変化がなくても体力の改善が認められた。[3]
  • 「代謝の柔軟性」という言葉に出会ったら、燃料の利用を指すのかを確かめる。女性140人の解析で扱ったのは、前屈ではなく食事と燃料の利用の関係である。[14]
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オンザショアで、前屈の点数以外にも続ける軸を

前屈の記録だけを通う理由にせず、生活のどこに運動を置けるかから考える。オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分、営業時間は8:00〜23:30で、年中無休である。朝や仕事帰りなど、自分の予定と照らして通う時間を考えるための条件になる。前屈の深さだけを成果にせず、どの動きを学びたいか、どの時間帯なら続けられるかを選ぶ軸に置きたい。

所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけでも25種類以上のレッスンを用意している。

参加条件も先に確認したい。妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。

通い方は店のトップと料金で確認でき、体験の予約も受け付けている。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。動きを学ぶ時間を実際の予定表に置けるか、体験で考えるのも選び方の一つだ。

参考文献

[2] Impacts of aquatic walking on arterial stiffness, exercise tolerance, and physical function in patients with peripheral artery disease: a randomized clinical trial — Park SY, Kwak YS, Pekas EJ., 2019, Journal of applied physiology (Bethesda, Md. : 1985). DOI: 10.1152/japplphysiol.00209.2019

[3] Effects of Muay Thai training frequency on body composition and physical fitness in healthy untrained women — Rapkiewicz JA, Nunes JP, Mayhew JL, Ribeiro AS, Nabuco HC, Fávero MT, Franchini ほか, 2018, The Journal of sports medicine and physical fitness. DOI: 10.23736/s0022-4707.17.07969-5

[4] The effect of 8 week pilates exercise on body composition in obese women — Cakmakçi O., 2011, Collegium antropologicum. DOI: なし

[13] Do patients with newly diagnosed type 2 diabetes have impaired physical fitness, and energy expenditures? — Ucok K, Yalcinkaya H, Acay A, Coban NF, Aslanalp S, Akkan G, Aydin S, Celikagi C ほか, 2015, The Netherlands journal of medicine. DOI: なし

[14] Fasting substrate oxidation in relation to habitual dietary fat intake and insulin resistance in non-diabetic women: a case for metabolic flexibility? — Carstens MT, Goedecke JH, Dugas L, Evans J, Kroff J, Levitt NS, Lambert EV., 2013, Nutrition & metabolism. DOI: 10.1186/1743-7075-10-8

[17] Circuit weight training vs jogging in metabolic risk factors of overweight/obese women — Fett CA, Fett WC, Marchini JS., 2009, Arquivos brasileiros de cardiologia. DOI: 10.1590/s0066-782×2009001100013

[18] Gait biomechanics, spatial and temporal characteristics, and the energy cost of walking in older adults with impaired mobility — Wert DM, Brach J, Perera S, VanSwearingen JM., 2010, Physical therapy. DOI: 10.2522/ptj.20090316

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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