
同じ時計でも、走る日と球技の日では違った
Ceugniezらの検証研究は、日常に近いスポーツの場面で光学式機器と基準となる胸部機器を同時に使った。対象は平均年齢21.1歳の26人で、バドミントン、テニス、オリエンテーリングの走行、ランニング、自転車、サッカーが含まれる。研究全体の心拍記録は77.5時間だった。各種スポーツに参加した集団の検証であり、18〜39歳の女性の日常運動に同じ誤差率をそのまま当てはめる根拠にはならない。[20]
ランニングでは平均の偏りが毎分0.1拍、平均絶対百分率誤差が1.2%だった。一方、バドミントンとサッカーでは平均の偏りがいずれも毎分−16.5拍で、平均絶対百分率誤差はそれぞれ16.2%と17.5%であった。ランニングと球技で、偏りの方向と誤差の大きさを具体的に比較できる。[20]
平均の偏りとは、比較対象より高めか低めかを見る指標である。平均絶対百分率誤差は、ずれの方向を打ち消さずに大きさを割合で見る指標である。平均の偏りが小さい場合でも、個々の記録がすべて正確という意味にはならない。この研究では一致の限界の幅や異常な信号の割合も検討され、種目ごとの違いが見られた。[20]
読者にとって重要なのは、ランニングでの良い結果を、別の種目の保証として持ち運ばないことだ。朝の走行記録が安定していたから、夕方に腕を素早く動かす運動でも同じ精度だとは限らない。研究では、ラケット競技やサッカーの結果から、急で不規則な腕の動きを伴う活動で体動による信号の乱れに敏感である可能性が指摘された。[20]
ただし、研究では腕の動き自体を測定していない。したがって、腕をこの角度で動かせば何拍ずれる、といった因果関係まで言うことはできない。種目によって精度が異なったという観察結果と、腕の動きが関係するという解釈は、強さを分けて受け止める必要がある。[20]
この研究でも、肌の色が測定の偏りへ及ぼす影響は認めなかった。肌の色の問題を検討したからこそ、ほかの要因にも目を向けられる。手首の表示が低いときに、肌の色だけを原因と考えるのでは、種目による大きな違いを見落とすことになる。[20]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
数字を比べる前に、測った条件を残す
Nelsonらのレビューと研究向け指針は、測定条件の報告がそろわないことを問題としている。機器の種類、内部ソフトウェアの版、記録する頻度に加え、利き手、手首の周囲の長さ、肌の色などが心拍測定に関わりうる。こうした情報がそろわないと、結果の解釈や、別の人への当てはめが難しくなる。[5]
家庭の記録に研究用の書式を持ち込む必要はない。ただ、「どの時計で」「何をして」「どの局面だったか」を添える発想は使える。たとえば「歩行の動き始めで低く表示」「同じ時計で走行中は大きな違和感なし」と書けば、肌の色という変えられない条件だけで悩む記録にはならない。測定条件を残すという研究指針を、生活向けに簡略化した使い方である。[5][18]
Fineらのレビューでは、肌の色だけでなく、測定する体の部位、体温、呼吸、体動、周囲の光、皮膚への圧力などが整理されている。したがって、昨日と今日の数字の違いを、体力が上がった、運動が弱かったと直ちに解釈する前に、測定条件の違いも候補に入れる必要がある。[3]
時計を強く締めればよい、と単純化するのも避けたい。皮膚への圧力は測定に関わる要因として挙げられているが、それは強いほど正確だという意味ではない。装着を確かめる際には、その機器の案内に沿って確認し、自己流で締めつけを増やして誤差を解決しようとしない、という使い方が妥当である。[3][5]
内部ソフトウェアの版を残すという指針は、同じ時計を使い続ける人にも関係する。時計の外見が同じでも、研究で報告する技術的条件には機器名と版の両方が含まれる。更新した日を記録しておけば、過去の記録と見比べる際の区切りになる。更新が必ず精度を上げる、あるいは下げると予想するためではなく、比較時に条件を確かめるための情報である。記録頻度も研究指針が挙げる項目であり、研究の数字を読むときには、どの間隔で集めたデータを評価したかという視点も持てる。[5]
また、友人と同じ速度で歩いたとき、時計の数字が違うことだけでは、測定誤差の有無を判定できない。今回の比較研究は、同じ参加者に複数の方式で同時に測定することで機器の値を評価している。別の人の表示との比較は、その方法とは異なる。友人の画面は、自分の時計の校正器にはならない。[18][20]
胸部の機器を使えば何でも解決すると読み替える必要もない。これらの研究で胸部の機器は比較の基準として用いられたのであり、全員に購入を勧める試験ではない。まずは、自分が知りたいのが大まかな活動の記録なのか、高い精度を要する心拍の確認なのかを区別したい。後者に個人の健康上の判断が関わるなら医師に相談する対象である。[18][20]

よくある誤解
「肌の色に合わせて表示へ拍数を足せばよい」という読み方は誤りである。レビューの過小評価は検証で観察された値であり、個人用の補正式ではない。記録を残すなら、元の表示と活動内容を組にして残すほうが、あとから測定状況を確かめやすい。[1][5]
「有意差がなければ誤差はない」も違う。肌の分類による差を認めなかった歩行・ジョギングの研究でも、最初に強度を上げる局面では測定方式による差があった。肌の色による違いが見つからないことと、運動中のすべての値が一致することは別の問いである。[18]
「時計が低いなら、脂肪燃焼のためもっと頑張るべき」と結びつける前にも立ち止まりたい。動き始めの過小評価や、種目による精度の差が報告されている以上、低い表示だけを追加の負荷の根拠にはしない。光学式機器が捉えるのは血液量に伴う光の変化であり、表示の低さ自体を脂肪の利用量の測定結果として読むことはできない。[3][18][20]
目標値そのものの考え方は、既存記事「脂肪燃焼ゾーンは痩せる近道か 運動中に使う脂肪と長期の減量を分けて読む」に譲る。今回の問いでは、その目標と照合する前の数字に、どの程度の確かさがあるかを確かめることが先になる。
今日からできること
- 動き始めの表示を、一定の強度で動いている間の表示と分けて見る。10分の運動区間を設けた比較研究でも、最初に強度を上げる局面で方式による差があった。10分待てば正しくなるという保証に読み替えない。[18]
- 活動記録に機器と種目を添える。26人の検証ではランニングと球技で精度が違ったため、歩く日と腕を不規則に動かす日の数字を同じ条件として扱わない。[20]
- 肌の色を理由に一定の拍数を足さない。レビューの毎分10〜15拍という過小評価は特定条件の結果であり、自分の時計に使う補正式ではない。[1]
- 表示に違和感があれば、装着方法と運動中の条件を振り返る。圧力や体動が信号に関わるというレビューを踏まえ、低い数字だけで速度や負荷を上げる判断を保留する。[3][18]
- 自分の記録を比べる際は、機器や内部ソフトウェアの変更もメモする。技術的条件を残すという研究指針に沿い、変更前後を無条件に連続した記録とみなさない。[5]

オンザショア立川店で、通う時間を先に決める
心拍表示を追い続けるより、まず運動する時間と種目を予定に置く。オンザショア立川店は8:00〜23:30の営業で、年中無休である。朝に動く予定、仕事帰りに立ち寄る予定など、自分の生活と営業時間を照らし合わせるところから通い方を考えられる。
場所はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fである。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温ヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、パーソナルトレーニングなどがあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。種目の選択も、続ける予定を組む際の入口になる。
参加条件も予定と一緒に確認したい。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンとバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。店の案内と料金を確認し、通える予定が見えたら体験の予約へ進む流れである。
参考文献
[1] Photoplethysmography in Diverse Skin Tones: Evaluating Bias in Smartwatch Health Monitoring — Asif S, AlSaafeen A, Nadar S, Nambiar S, Dannawi J, Korrapati NH, Wilkhoo HS., 2025, Cureus. DOI: 10.7759/cureus.94074
[3] Sources of Inaccuracy in Photoplethysmography for Continuous Cardiovascular Monitoring — Fine J, Branan KL, Rodriguez AJ, Boonya-Ananta T, Ajmal, Ramella-Roman JC, McSha, 2021, Biosensors. DOI: 10.3390/bios11040126
[5] Guidelines for wrist-worn consumer wearable assessment of heart rate in biobehavioral research — Nelson BW, Low CA, Jacobson N, Areán P, Torous J, Allen NB., 2020, NPJ digital medicine. DOI: 10.1038/s41746-020-0297-4
[18] Investigating the accuracy of Garmin PPG sensors on differing skin types based on the Fitzpatrick scale: cross-sectional comparison study — Icenhower A, Murphy C, Brooks AK, Irby M, N’dah K, Robison J, Fanning J., 2025, Frontiers in digital health. DOI: 10.3389/fdgth.2025.1553565
[20] Reliability and Accuracy of the Fitbit Charge 4 Photoplethysmography Heart Rate Sensor in Ecological Conditions: Validation Study — Ceugniez M, Devanne H, Hermand E., 2025, JMIR mHealth and uHealth. DOI: 10.2196/54871
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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