ダイエットの食事は皿の色でも増える?ワンプレートの色の差と量を研究で読む

ダイエットの食事をワンプレートに盛るとき、料理と皿の色の差だけで量は決められるのか。赤い皿で食べる量が減った実験と、逆に増えた女性の比較試験を読み分ける。盛り付け量、実際に食べた量、満腹感、味の感じ方を区別し、食事の見本写真を自分の食卓で使うための確認点を考える。

白いご飯を白い皿に盛ったあと、見本写真の濃い色の皿を眺める。同じくらい盛ったつもりだが、写真とは余白が違う。買ってきた夕食をワンプレートに移すだけの夜にも、皿の色を変えれば量が整うのだろうか。

答えの芯は、皿の色で食べる量が変わる場合はあるが、料理との色の差だけで盛り付け量を決める方法にはできない、である。赤い皿で食品の消費が減った実験がある一方、若い女性の昼食試験では赤と黒の皿で白い皿より摂取エネルギーが多かった。色から量への道筋は一方向ではない。[1][4]

さらに、口に入った量と、本人が感じた満腹感は別の結果だった。[1] この記事では、写真に似せて盛るときの判断に焦点を置く。体重を減らすことを全員の目的にはせず、自分の食事を見た目だけで採点しないための読み方である。

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ワンプレートの見本は、量の測定器ではない

まず分けたいのは、皿に載せた量、実際に食べた量、食後の感じ方である。皿の色を扱う研究でも、測っている指標は異なる。昼食のエネルギー摂取を記録した試験と、一定量を出した食品を自由に味見してもらった実験、デザートの甘味や苦味を評価した実験では、答えられる問いが異なる。[1][2][4]

たとえば「赤い皿で減った」という説明を見かけたら、何が減ったのかを確かめたい。用意された菓子を食べた量なのか、自分で選べる昼食全体なのか。それを確かめずに、ご飯を盛る手が止まる仕組みだと受け取ると、研究の結果と自宅で試す行動が離れてしまう。一定量を提示する実験の結果は、そのまま取り分け量の説明にはならない。[4]

見本写真を使うなら、盛り付けの配置をまねる目的と、食事量を決める目的を分けておくと整理しやすい。料理を寄せる場所や、食べたい組み合わせを考える参考として写真を眺めることはできる。一方、皿の色が同じだから自分にも適量だ、と判断する根拠にはしない。摂取量の変化が色によって一定方向にそろわないためである。[1][4]

取り分ける道具の論点は、既存記事「ダイエットの食事は大きなお玉で増える?取り分ける道具と一皿の量を研究で読む」に譲る。こちらで見るのは、お玉の容量ではなく、皿の色という背景を変えた研究が、食卓の量についてどこまで答えるかである。

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同じ大きさでも、赤と黒の皿で多く食べた試験

直接の比較として読めるのが、標準範囲の体格指数の女性54人を対象にした無作為化クロスオーバー試験である。体格指数は身長と体重から体格を表す指標で、対象の年齢は18〜30歳だった。クロスオーバーとは、参加者が異なる条件を経験して比較する研究方法である。[1]

参加者は実験日に決められた朝食を食べ、その後、同じ大きさの白、赤、黒の皿を使って、トマトソースのパスタと清涼飲料を自由に摂る昼食をとった。昼食中のエネルギーと主要な栄養素の摂取を記録し、満腹感なども評価した。皿の大きさをそろえて色を比較した点が、この問いに関わる。[1]

平均の総エネルギー摂取量は、白い皿で945.72 kcal、赤い皿で1102.16 kcal、黒い皿で1113.19 kcalだった。赤と黒は白より有意に多く、赤と黒の間には有意差がなかった。報告された各平均には±47.12 kcalが添えられている。この比較で、赤い皿を量の抑制役とみなす予想は支持されなかった。[1]

ここでの「有意」は、比較の差を統計的に評価した言葉であり、参加した全員が同じ動きをしたという意味ではない。平均値の並びから、自分が赤い皿で何 kcal多く食べるかを予告することもできない。この数字が表すのは、対象と昼食条件を決めた試験の平均である。[1]

しかも対象は若い女性で、料理はトマトソースのパスタを含む昼食だった。白いご飯、焼き魚、煮物を載せた自宅の夕食をそのまま代表する比較ではない。白なら常に少なくなる、黒なら常に増える、という皿選びの規則へ広げず、色の影響が起こり得た具体例として受け取るのが妥当である。[1]

研究で使った料理まで見ると、見本写真との距離も考えやすい。写真では濃いソースが載っていても、自宅では淡い色の料理かもしれない。皿の色だけをそろえ、料理が異なるまま量の結果まで引き継ぐことはできない。この試験から言えるのは、その昼食では白と赤・黒で差が出た、という範囲である。[1]

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赤い皿で減った実験も、同じ重さで読む

別の実験研究では逆方向の結果が得られている。独立した参加者群に、赤、青、白の皿で一定量のポップコーン、チョコレートチップ、または保湿クリームを提示した。食品は自由に味見し、クリームは手や前腕に塗ってもらう形で、感覚評価の質問に答えてもらった。研究はこれらの実験で赤い皿による消費の減少を報告した。参加者群を比較した結果であり、18〜39歳の女性の普段の食事にそのまま当てはめることはできない。[4]

食品を食べる行動だけでなく、クリームを塗る行動にも結果が及んだ点は興味深い。ただし、これはクリームを食べた話ではない。味覚に関わる使用と、触覚に関わる使用を別に試した研究である。食事の記事に引用するときも、食品の摂取とクリームの使用を混ぜないようにしたい。[4]

研究では、食品やクリームの全体的な好ましさは皿の色で変わらなかった。したがって、赤い皿が単純に食品を嫌いにさせ、食べなくしたと片付ける説明は、この実験結果に合わない。消費は減っても、本人の好ましさの評価には差がなかったのである。[4]

昼食試験との違いは、料理、提示方法、場面にある。一定量の菓子を味見することと、昼食を自由に食べることは同じではない。赤い皿の効果を紹介するなら、減った実験だけを採用せず、増えた昼食試験も並べる必要がある。結果の食い違いを消してしまうと、自宅での期待だけが強くなる。[1][4]

赤い皿をすでに持っている人が、その皿を避ける必要もない。この結果は、食器を危険なものと安全なものに分ける表ではない。自分の夕食を整えるときには、色を見ただけで食べ過ぎたとも、うまく調整できたとも決めない、という判断に使える。皿に健康判定まで任せるには、仕事を頼み過ぎである。

料理との色の差だけでは説明できない

料理と皿の間にある見た目の差を、ここではコントラストと呼ぶ。ただし、色合いの違いと、明るさの違いは区別したい。赤と青が違って見えることと、背景に対して料理が明るく浮かぶことを、同じ意味の「色の差」で済ませないためである。

赤い皿で消費が減った実験では、食品と皿の組み合わせを測光、つまり光の性質を測る方法で調べている。そのうえで、明るさの差を表すミケルソン・コントラストでは消費量を予測できなかった。少なくともこの実験については、背景との明暗差さえ分かれば食べる量を説明できる、という考えは否定された。[4]

見た目と行動をつなぐ仕組みを考えるには、色による違いを見つける段階と、その原因を確かめる段階を分ける必要がある。この実験では、皿の色による消費の差はあったが、測定した明暗差は消費量を予測しなかった。赤という色が消費を変えた仕組みは未解明であり、「料理が目立ったから減った」という説明で穴を埋めることはできない。[4]

視覚的な手掛かりが、食べ物への期待や味の評価に関わるという見方もある。成人のデザート研究では、赤い皿と黒い皿による甘味・苦味の評価の違いが、食品との組み合わせに応じて現れた。これは色を見たときの知覚と食品の評価を結ぶ手掛かりになる。ただし、味の強さを評価することと、料理をどれだけ大きく見積もって盛るかは別の課題である。味覚の結果を盛り付け量の錯覚の説明に移すことはできない。[2]

白いご飯なら濃い皿、濃い料理なら白い皿、と機械的に組み合わせたくなるかもしれない。しかし、見やすく感じる組み合わせを選ぶことと、それで盛り付け量が適切になると主張することには距離がある。今回の昼食試験と消費実験を合わせても、家庭の料理すべてに通用する色の対応表にはならない。[1][4]

もう少し統計の数字を見ると、昼食試験で皿の色による全体の差は有意確率0.021と報告され、白と赤の比較は0.05、白と黒の比較は0.034だった。赤と黒の比較は0.985である。これはそれぞれの比較を評価した値であり、赤い皿が効く人の割合や、色が原因である確率を示す数字ではない。[1]

平均に添えられた幅と、差の確かさを評価する数値も、役割が違う。見本写真の横に摂取エネルギーの平均が載っていたとしても、その平均を自分の夕食の目標量に移すのは別の判断である。試験を読むときは「自分はいくらにすべきか」を急がず、「どんな条件を比較して違ったか」を先に確かめたい。[1]

数字で読む皿の色と食事量

54人:同じ大きさの白・赤・黒の皿を比較した、標準範囲の体格指数の女性。[1]

18〜30歳:昼食のクロスオーバー試験の対象年齢。[1]

945.72 kcal:白い皿での昼食の平均総エネルギー摂取量。[1]

1102.16 kcal:赤い皿での平均。白い皿より有意に多かった。[1]

1113.19 kcal:黒い皿での平均。赤い皿との有意差はなかった。[1]

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