運動のやる気が出ない時は自分の名前で励ます?動く意図と実際の行動を分けて読む

運動のやる気が出ない夜、自分の名前で励ます工夫は役立つのか。外から自分を想像する研究を手がかりに、言葉の呼び方、運動への意図、実際の動作を分けて考える。普段の運動量による結果の違いや、視点を変えても改善しなかった試験から、仕事帰りに試す声かけと記録の見方を示す。

運動用のウェアを広げたまま、着替える手が止まる。バッグは詰め終わっているのに、持ち主の出発は決まらない。「私は行かなきゃ」を「美咲はどうする?」に替えれば、立ち上がりやすくなるのだろうか。

名前を添えた問いは、出発前の予定を整理するための試案である。運動開始への効果は、呼び名を変える方法と、映像の視点を変える方法を区別して読む必要がある。自分が運動する姿を外から想像させた無作為化比較試験では、普段から運動量が多い参加者で運動への意図が強まり、教室の案内を多く取った。一方、運動量が少ない参加者では、視点による効果がなかった。[1]

ここで変えたのは想像する映像の視点であり、名前の呼び方そのものではない。[1] この記事では、運動に向かう気持ちを扱うために、その違いを出発点にする。「股関節ストレッチは自分の声で手順を聞く?先生の録音と覚えやすさを分ける」が扱う手順の記憶はそちらに譲り、こちらでは出発前の自分への語りかけと、動いた事実の読み分けを考える。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

名前で呼ぶ言葉と、外から見る映像は別の工夫である

「セルフトーク」は自分への語りかけを指す言葉として使う。「美咲なら、今日は何を選ぶ?」という文と、自分が着替えて玄関を出る映像を思い浮かべることは、日常では同時にできる。しかし研究を読むときは、同時にできることと、同じ方法であることを分けたい。運動を扱った試験で操作されたのは、一人称か三人称かという視覚的な想像の仕方だった。[1]

一人称の想像は、自分の目から床や足元を見ているような場面である。三人称の想像は、自分の姿を外側から見る場面に当たる。この試験は、そうした見方を変え、運動と食行動に関する認知や行動を調べた。自分を名前で呼ぶ文を選ばせて、運動開始を比べた試験として読むことはできない。[1]

また、心の距離という発想も、感情を消す指示とは分けておく。幼児の実験でいう自己距離化は、自分中心の視点から心理的に距離を取る操作だった。自分に没入する条件、対照条件、三人称の条件、手本となる人物の視点を取る条件を比較している。[18] 対象は幼児であり、18〜39歳の女性の運動開始にそのまま当てはめることはできない。

たとえば「美咲は怠け者だ」と言い直すだけなら、呼び名は変わっても、文章の中身は責め言葉のままである。そこで本記事の試し方は、「美咲は今、何の準備で止まっている?」のような問いにする。これは生活に落とすための提案であり、その文に運動を増やす効果が確認されたという意味ではない。言葉を選ぶ際にも、実験の結果と筆者の提案の境目を残しておきたい。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

運動の意図が強まったのは、普段の運動量が多い人だった

中心となるのは、RennieとUskulによる運動の想像を使った無作為化比較試験である。参加者が運動をどの視点から想像するかを変え、運動前の状態ではなく、試験開始時点の普段の運動量によって結果が違うかも調べた。運動量が多い人では、三人称で想像する条件で運動する意図が強くなり、地域の運動教室を紹介する案内を多く手に取った。[1]

この結果には、気持ちと行動の両方が含まれる。ただし、その行動は案内を取ることである。案内を取る、予約する、会場へ行く、そこで体を動かす、通い続ける。生活ではつながる流れでも、それぞれ別の出来事だ。案内を多く取った結果を、運動時間が増えた結果として置き換えないことが大切になる。[1]

さらに、普段の運動量が少ない参加者では視点の効果がなかった。[1] 検索窓に「運動のやる気が出ない」と打つ人にも、普段の運動量には違いがある。いつも通っている人が今夜だけ迷う場合も、久しぶりに始めたい場合もある。研究に照らすなら、その出発点を読み飛ばさずに、自分の状況と重ねる必要がある。

「今まで動けなかったのだから、想像の仕方を直せばよい」と結論するのは逆である。この試験では、運動量が少ない側で視点による効果が現れなかった。[1] 効かなかった人を、想像が下手だった人として扱う理由はない。帰宅した自分に必要なのは、頭の中のカメラの位置を採点することより、今日の予定を具体的に決めることかもしれない。

研究の背景には、自分を外から見ることで、目の前の行動を広い目標や自己像と結びつけるという考えがある。[1] 日常の例なら「着替えるのが面倒」の場面を、「仕事の後にも自分の時間を持ちたい」という場面に置き直す発想になる。ただし、広い目標を思い浮かべれば必ず出発できる、という約束までは持ち込まない。今夜選べる行動と結びつかない目標は、玄関にもう一つ荷物を置くようなものだ。

同じ試験では食行動も調べ、運動を三人称で想像した参加者は、一人称で想像した参加者よりチョコレートを有意に少なく食べた。この違いは普段の運動量にかかわらず認められた。[1] しかし、ここで注目したいのは食べる量を減らす指示ではない。運動への意図と食行動で、普段の運動量との関係が違ったことだ。同じ想像でも、測る行動が変われば結果の読み方も変わる。

心の距離の実験は、大人の運動開始を直接測っていない

自己距離化の手がかりになる幼児の無作為化実験では、3歳児48人と5歳児48人が参加した。調べたのは実行機能であり、考えや行動を意識的に制御する働きである。条件によって自分から取る心理的な距離を変え、その課題成績を比較した。[18] 18〜39歳の女性への適用には、年齢も課題も異なるという隔たりがある。

全体では距離とともに成績が上がったが、詳しい分析では5歳児がその結果を支えていた。5歳児は三人称や手本となる人物の視点を取る条件で、対照条件より良い成績を示した。一方、3歳児では距離を増すことによる成績向上が見られなかった。[18] 同じ幼児の中でも、年齢によって結果がそろっていないのである。

この研究を「大人も名前で励ませば運動を続けられる」と訳すと、対象と測定したことの両方が変わってしまう。幼児の実行機能課題で出た違いは、仕事帰りの大人が教室へ向かう行動そのものではない。[18] 視点を変える発想に研究上の手がかりがあることと、運動に対する使い方が確立していることを分けたい。

この区別は、名前を使う言葉を楽しむ余地までなくすものではない。自分への問いを作ってみることと、その問いを治療や確実な運動法として扱うことは違う。友人に相談するように自分の予定を言葉にするなら、試す対象は「気合いの強さ」より「選択が具体的になったか」でよい。運動の実験が意図と案内取得を分けて測ったことにならい、日常でも気持ちと出来事を別々に書くという提案だ。[1]

結果を読む際には、「どちらが良かったか」に加え、「何と比べたか」を文章に戻すと理解しやすい。運動の想像の試験なら、三人称の想像と一人称の想像の比較である。何も想像しない夜と、名前で励ます夜の比較ではない。[1] たとえば自分のメモで前者を普通の平日、後者を休日に試したなら、空いた時間も違ってしまう。言葉以外の条件も変わっていることを、記録の余白に残しておくとよい。

また、運動量が多い人に出た違いを見て、「まず運動量を増やしてから名前を使おう」と受け取る必要もない。試験が示したのは、開始時点の運動量によって視点の結果が違ったことであり、運動を先に増やすことで想像の効果が生まれる、という順序を確かめたものではない。[1] 自分に近い対象を探す読み方と、結果から新しい手順を作ることには距離がある。

運動の目的が同じでも、判断する場面はさまざまだ。講義のあとに寄るか迷う日なら、まず着替えを持っているかを確認する。立ち仕事の帰りなら、その日の予定を見直す。これらは研究で比較された手順ではなく、試す問いを具体化する例である。名前を添えた文が立派に聞こえるかより、何について決めようとしている文なのかをはっきりさせたい。気持ちが上向いたという感想と、選択が決まったという出来事を分けるためでもある。

数字で読む視点と行動の研究

3歳児48人と5歳児48人:自己距離化と実行機能を調べた実験の対象であり、大人の運動試験ではない。[18]

24人:女性ダンサーの想像練習試験の参加者数。平均年齢は26.04歳だった。[17]

平均19.63年:同じダンサーたちの練習歴。運動初心者の集団とは異なる。[17]

16人:仮想現実でバランス課題を行った健康な参加者数。うち女性は9人だった。[2]

68人:自己批判が強い大学生の仮想現実介入試験の対象。視点変更の追加効果は認められなかった。[9]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約