ダイエット中の筋トレは二度目も体重が増える?同じ運動と腫れの慣れを読む

ダイエット中に筋トレを始め、体重が落ちないと次の運動が不安になる。同じ運動を繰り返すと腫れや筋力低下が小さくなる反復効果を、腕と脚の研究から読む。局所の腫れと全身の体重を区別し、初回と二度目の負荷、使った部位、痛みの記録から何を比べられるかを考える。

初めて重りを下ろす練習をした翌朝、袖に腕を通すと張りが気になる。体重計の数字も落ちず、次の予約をためらう。では同じ運動をまた行えば、同じように体が張り、同じだけ重くなるのだろうか。

同じ筋肉への同じ運動でも、再実施後には反応が小さくなることがある。運動習慣のない男性の腕を調べた試験では、初回より再実施後の上腕周囲の増加、筋肉痛、機能低下が小さかった。男性対象の結果を18〜39歳の女性にそのまま当てはめることはできず、全身の体重がどれだけ増えるかの予報にも使えない。[2]

既存記事「筋肉痛のむくみはいつまで続く?痛みと腫れが同時に引くとは限らない理由を読む」には症状の時間経過を譲る。ここで比べるのは、同じ人の初回と次の運動である。体重を減らすことを目標にしていない人にも、運動後の体の反応を読むための区別になる。

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同じ筋トレでも、体は初回を繰り返すだけではない

研究でいう反復効果とは、慣れない伸張性運動のあと、同様の運動を再び行ったときに、筋肉の損傷を示す反応や症状が軽くなる現象である。伸張性とは、筋肉が力を出しながら引き伸ばされる働きを指す。縮む動きと伸ばされる動きを区別することが、この研究を読む入口になる。[4][7]

たとえば重りを持った腕を下ろす側の動作を、研究では腕の屈筋を使う伸張性運動として扱う。腕の試験を「筋トレ全般」とひとまとめにすると、どの動きに慣れたのかが消える。強い伸張性の腕運動を繰り返した画像研究では、再実施後の腫れや痛みが初回より小さかった。対象は若い成人男性6人であり、18〜39歳の女性に同じ程度の軽減が起こるかは別に検証する必要がある。[5]

慣れない運動による変化には、痛みだけでなく、腫れ、筋力低下、柔軟性の低下などが含まれる。反復効果も、これらを測って判断する現象である。「前より痛くなかった」という実感と、「前より腫れが小さかった」という測定結果は、関連するが別の情報だ。[4]

ダイエット中だと、運動の結果を体重の欄だけで読みたくなる。しかし、この研究群の中心は、運動した筋肉が再度の負荷にどう反応したかである。初回の張りが強かったことから、次回も同じ張りになると決めるのは早い。逆に、張りが減ったことから脂肪の減り方まで判断するのも飛躍になる。[2][5]

中央線でつり革を持つ腕が重い朝と、体重計の表示が気になる朝は、同じ朝に重なることがある。そのときも記録の欄は分けたい。使った筋肉の反応を、食事や体型に対する採点へ直結させないためである。比較の土台は、まず運動内容と部位に置く。

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腕の周囲と画像で、再実施後の腫れを比べる

運動習慣のない男性10人を対象とした試験では、肘を曲げる筋肉の伸張性運動を、5回ずつ6セット行った。同じ筋群の運動を4週間後に再実施し、筋肉痛、腫れ、筋機能などを比べている。初回には上腕周囲が有意に増え、機能も低下したが、再実施後の変化は有意に小さかった。18〜39歳の女性への適用では、男性だけを調べた結果である点を踏まえる必要がある。[2]

この比較のよさは、「痛い人と痛くない人」を並べただけではない点にある。同じ人が間隔を空けて再び運動しているため、初回を経験したあとの反応が見える。ただし、小規模な男性の腕の試験であり、女性の日常的な全身トレーニングの体重変化として扱うことはできない。[2]

別の画像研究では、若い成人男性6人が、持ち上げられる最大重量の110%に相当する負荷で、腕の伸張性運動を10回ずつ5セット行った。再実施までの間隔は8週間だった。再実施後には、血液中のクレアチンキナーゼという筋損傷の間接指標、痛み、屈筋の腫れのピークが、初回より有意に低かった。18〜39歳の女性でも同じ結果になるかは、この男性の試験からは判断できない。[5]

この研究では初回後、撮影した腕の領域全体の体積が一時的に増加し、2週間以内に運動前の値へ戻った。一方、運動した屈筋の区画は40%を超えて腫れ、その後は運動前より小さい体積へ移った。研究者は、その後の体積減少を一部の筋線維の損傷と整合する変化として解釈している。増えた体積をそのまま筋肉の成長と呼べない例である。[5]

ここでの40%は、体重でも腕全体でもない。運動した屈筋の区画の体積だ。数字だけを抜き出して「筋トレで体がそれほど膨らむ」と読むと、測定対象が入れ替わってしまう。画像で切り分けた局所の変化には、局所という範囲を必ず付けて読む必要がある。[5]

また、最大重量を超える負荷を下ろす実験は、自宅で始める軽い運動のお手本ではない。強い刺激に対する反応と、その再実施で起きた適応を調べる設定である。読者が持ち帰るのは実験の重さではなく、「同じ運動でも再実施後の反応は小さくなり得る」という比較の構造だ。[5]

画像研究では、筋肉の状態を表す磁気共鳴画像の指標であるT2も測っている。初回後のピークは7日後だったが、再実施後は2〜4日後と早く、値も低かった。運動直後には両方の試行で同程度の上昇があったため、直後の反応だけを見れば、その後の経過の違いを取り逃がす。再実施による適応は、ある瞬間の値だけでなく、経過の形にも表れたのである。[5]

この点は、自宅で運動を振り返るときの問いを変えてくれる。「終わった直後は前と同じだった」で比較を閉じず、その後の日常の動作も記録するという使い方ができる。ただし、画像の信号を自分の張りの感覚で代用するわけではない。研究が測った値と、生活で書き留められる感覚には、それぞれの役割がある。

血液の指標にも、同じような区別が要る。男性10人の腕の試験では、初回に腫れや機能低下などがあっても、血中のサイトカインと呼ばれる情報伝達物質の変化は小さかった。局所の強い筋損傷の兆候と、全身の血液で大きな炎症性物質の変化が起きることは、必ずしも一緒ではなかった。[2]

この結果から「全身が炎症でむくんでいる」と話を広げることはできない。研究では、上腕周囲や筋機能と、血液中の情報伝達物質を別々に測っている。腫れという身近な言葉を使う場合も、どこで何を測った結果かを離さずに読むと、説明の範囲を保ちやすい。[2]

また、再実施の前に何を基準として測るかも大切だ。画像研究では、初回と再実施のそれぞれで運動前後の測定を行い、その後も経過を追っていた。単に最初の運動直後と、かなり時間がたった後の体を比べた話ではない。再実施に伴う反応を比べるための設計だった。[5]

生活の記録でも、前回は帰宅直後、今回は翌朝の感覚だけ、と気付いたら、その違いを欄外に残せばよい。条件が異なる記録を無理にそろった比較として扱わない。その小さな留保が、「次も必ず同じだけ張る」「今回は張らないから失敗だ」という早い結論を避ける助けになる。

脚にも慣れはあるが、日常の階段と実験は同じではない

腕だけに特有の現象なのだろうか。参加者9人の臨床試験では、片脚の大腿四頭筋、つまり太ももの前側の筋肉が伸張性に働く踏み台運動を行った。初回後には筋力低下、遅れて出る痛み、腫れが生じ、8日後の再実施では損傷を示す指標が軽減した。[3]

この試験は、膝の角度を変えながら力を測った。最大の力が出る角度が初回後に長い筋長側へずれ、そのずれも再実施後には小さかった。筋肉の反応を痛みの有無だけで見ず、力を出せる角度も含めて調べた点が特徴である。[3]

太ももの前側は、日常でも伸張性の働きをする。それでも、特定の踏み台運動による損傷の兆候と、そのあとの適応が観察された。普段から歩いていても、初めての脚トレへの慣れまで保証されない。日常的に使う部位と、特定の運動への慣れは分けて考える必要がある。[3]

たとえば仕事帰りの新しいクラスで、いつもより深く膝を曲げた動きを行ったとする。記録に「脚の運動」とだけ書くと、次に比べるときに内容が曖昧になる。動きの名前に加え、いつもと違う動作だったかを書いておけば、少なくとも「同じことをしたつもり」という混同を減らせる。

実験の8日、腕の試験の4週間や8週間は、各研究が比較のために設けた間隔である。この違いから、誰もがその日程で再開すべきだという予定表は作れない。部位、負荷、測った指標の違いもある。暦の数字だけを横並びにするより、何をどの条件で繰り返したかを先に読む。[2][3][5]

数字で読む初回と再実施の比較

10人:運動習慣のない男性の腕で、再実施後の上腕周囲や機能の変化が小さかった試験の対象人数である。[2]

4週間:同じ腕の筋群を再び運動させた間隔であり、一般的な休養期間の指定ではない。[2]

8日:大腿四頭筋の踏み台運動を再実施した間隔で、脚でも損傷指標の軽減が観察された。[3]

8週間:男性6人の腕の画像研究で、初回と再実施の間に置いた期間である。[5]

12研究:神経・神経筋の反応を比較した系統的レビューとメタ分析の採用数で、統合解析は探索的と位置付けられた。[6]

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宮川涼 Founder

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