スクワットと脚伸ばしはどちらを先にする?前ももの疲れと残せる回数を読む

スクワットの前にレッグエクステンションを入れると、よく効くのか、それとも回数が減るのか。運動経験のある女性や男性を対象にした種目順序の研究から、回数、主観的なきつさ、休憩時間を分けて読む。前ももの疲れだけで効果を決めず、その日の目的に合わせてメニューを見直す視点を示す。

スクワットの前に、脚伸ばしで前ももを疲れさせておくべきだろうか。レッグエクステンションの器具から立ち上がると、脚にはもう仕事をした感覚がある。そのままスクワットへ移ったところ、いつもの重さなのに予定の回数へ届かない。「先に効かせられた」と喜んでよいのか、「疲れさせすぎた」と考えるべきなのか。

答えの芯は、先に疲れた感覚と、その後に残せる運動の量を分けることだ。運動経験のある女性の種目順序を反転させた研究では、種目を後に置くと平均反復回数が少なくなった一方、全体を終えたときの主観的なきつさには有意な差がなかった。順番は仕事の配分を変えうるが、きつさだけでは配分の違いを見抜けない。[13]

スクワットの回数を確保したい日は、先に置くことが検討の出発点になる。ただし「脚伸ばしを先にすれば必ず筋肉が育つ」「どんな目的でもスクワットが先」という答えではない。スクワットを最初と全身運動の後で比べた研究でも、回数と平均パワーは同じ方向に変化しなかった。何を残したいのかが先で、種目の並びはその後だ。[11]

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前ももの疲れと、運動の成果は別の問いだ

ここでいう脚伸ばしはレッグエクステンションを指す。種目名の組み合わせだけでなく、メニューのどの位置へ置いたかに注目したい。女性の研究では、レッグエクステンションを含む全身の種目列を反転させると、後に行う種目の回数が減っていた。これは「同じ名前の種目なら、どこへ置いても同じだけできる」とは考えにくい結果である。[13]

ただし、前ももが強く疲れたことを、そのまま長期的な筋肉の成長の証拠にはできない。順序を変えて当日の回数を測る試験と、継続して筋肉の厚さを測る試験は、答える問いが異なる。実際、運動経験のある男性で運動量と筋肉の厚さを調べた無作為化比較試験では、種目順序はそろえられ、変えたのは週間セット数だった。18〜39歳の女性にも同じ成長の差が生じるかは、この男性の結果だけでは判断できない。順序の優劣を語るには、何を変えた試験なのかを確かめる必要がある。[1][13]

中央線で立って帰るころまで前ももに存在感があっても、それはメニューの成績表そのものではない。記録したいのは、脚伸ばしの後にスクワットでどれだけ動けたか、何を優先した日だったかである。体感を捨てるのではない。体感の横に、実際に完了した運動を置いて読む。[11][13]

既存記事「縄跳びダイエットは持ち手を強く握る?前腕の疲れと回しやすさを分けて研究で読む」には握り方と縄の操作の問いを譲る。ここで扱うのは、同じ運動時間の中で、先に置いた種目と後に置いた種目へ仕事をどう配分するかである。

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女性の研究では、後に回した種目の回数が減った

Simãoらの研究には、筋力トレーニング経験が少なくとも2年ある女性23人が参加した。平均年齢は24.2歳である。胸や肩、腕、脚の種目を並べた順序と、その正反対の順序を比較し、レッグプレス、レッグエクステンション、レッグカールも含めて調べた。重さは最大挙上重量の80%、各種目を3セット、セット間と種目間の休憩は2分だった。[13]

最大挙上重量は、その種目で持ち上げられる最大の重さとして試験に使われる指標である。この研究ではその値に対する割合で重さを決め、疲労するまで繰り返した。結果は、種目列の後ろに置いた運動ほど、セット当たりの平均回数が少ないというものだった。全体の主観的運動強度、つまり本人が感じたきつさには有意差がなかった。[13]

大事なのは、大きな筋群を使う種目だけが順序の影響を受けたわけではない点だ。研究者は大きい筋群と小さい筋群の両方で順序の影響があると報告している。脚全体の運動だから常に先、部分的な運動だから常に後、と名前だけで並べるより、どの種目の遂行を大切にするかを考える材料になる。[13]

ただし、この比較の脚の中心種目はレッグプレスであり、スクワットと脚伸ばしだけの入れ替え試験ではない。さらに、対象者は運動経験のある女性だ。これを、初めて自重スクワットをする人にも同じ割合で起きる結果として扱うことはできない。直接の結果は「経験者の全身メニューでは、後ろへ移した種目の反復遂行が低下した」までである。[13]

日常のメニューへ移すなら、脚伸ばしの後でスクワットが少なくなった日の記録に、順番も残すとよい。前回と同じ重さだったというだけでは、比較の条件はそろわない。先に何をしたかも含めて初めて、その日の回数の意味が見えてくる。これは回数低下を失敗と決めるためではなく、優先した種目に仕事が配分されたかを確認するための読み方だ。[13]

スクワットを先にすると、何が残ったのか

スクワットそのものの順番を比べたSpreuwenbergらの研究では、筋力トレーニング経験のある男性9人が、異なる日に両方の条件を行った。一方はスクワットを最初に置き、もう一方は全身の筋力運動を終えてから置いた。スクワットは最大挙上重量の85%で4セット実施した。人数の少ない、同じ参加者内で比べる試験である。18〜39歳の女性に同じ回数差やパワーの変化が生じるかは、この男性の試験だけでは判断できない。[11]

最初のセットの回数は、先にスクワットをした条件で8.0±1.9回、後にした条件で5.4±2.7回だった。先に置いた場合のほうが有意に多く、全体でもより多くの反復を完了できたと報告された。スクワットの回数を保ちたいという目的には、先に置く考えを支える具体的な結果である。[11]

ところが、各セットの平均パワーは後にスクワットを行った条件のほうが高かった。パワーは、この試験で回数とは別に評価された出力の指標だ。先に行った全身運動にはハングプルというパワー系種目が含まれ、研究者は先行する運動による一時的な増強が関わった可能性を挙げている。脚を疲れさせれば何でも出力が上がる、という結果ではない。[11]

このねじれは、順番を考えるときに役立つ。「たくさん繰り返せた」と「平均パワーが高かった」は同義ではない。回数を重視する日と、別の出力指標を重視する試験を混ぜれば、どちらを先にするかの結論もずれる。脚伸ばしを先にする話へ、そのままハングプルの結果を運び込まないことも必要だ。[11]

また、この試験でも本人が感じたきつさに有意差はなかった。スクワットを後に回して回数が減っても、「同じくらい頑張った」と感じることはありうる。気合の不足と判断するより、どんな先行運動の後だったかを確認したい。気合はメニュー表に書けるが、比較条件の代わりにはならない。[11]

スクワット試験の参加者は、平均年齢24歳、トレーニング経験は平均7年だった。よく慣れた男性が比較的重い負荷で行ったときの差として読む必要がある。経験者の回数差は、仕事帰りに軽い運動を始める人の減少幅を予測する数値ではない。18〜39歳の女性へ応用するときも、年齢の近さだけでなく、運動歴と負荷条件の違いを考える必要がある。[11]

一方、女性の試験では、脚の種目だけでなく胸、肩、腕の位置も変えていた。そのため、脚伸ばしだけが後の脚の運動へ与えた影響として切り出すことはできない。全身メニューを反転させた結果から得られるのは、種目の位置を記録する必要性である。脚伸ばしで生じた前ももの疲れの感覚に、すべての原因を集めないようにしたい。[13]

例えば、その日の優先事項を「スクワットで予定した仕事を残す」と決めたなら、先に置いた日の反復遂行が比較の中心になる。「脚伸ばしを丁寧に実施したい」と決めた日には、メニューの読み方も変わる。どちらの場合も、後の種目の回数が減ったことを単独で良否の判定に使わず、前後の仕事の配分として確認する。順番を変えた試験が示したのは、まさにその配分が一定ではないことだ。[11][13]

数字で読む種目の順序と休憩

23人:種目順序と回数を比べた、運動経験のある女性の参加者数。初心者だけの試験ではない。[13]

8.0回と5.4回:男性のスクワット試験で、先に置いた場合と後に置いた場合の最初のセットの平均回数。重さは最大挙上重量の85%だった。[11]

2分:女性の順序研究でそろえられた、セット間と種目間の休憩。順序以外にも条件がある。[13]

1分と3分:若い男性競技者の試験で比較された休憩条件。3分と自己選択の休憩では、1分よりセッション全体の仕事量が多かった。[8]

10%:運動経験のある女性の別試験で、スクワットの各セットを10回続けるために必要だった、セットごとの重量減少率。休憩1分という条件の結果である。[2]

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宮川涼 Founder

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