20代・30代の体重増加は防げるか 減らす前から始める予防と支援の選び方

20代・30代の体重管理は、大きく増えてから減らすことだけが目標ではない。若い成人を対象にした予防試験から、小集団の学習、オンラインの支援、小さな変更と先行減量の違いを確かめる。効果が出なかった試験も取り上げ、生活が変わる時期に続けられる対策の選び方を考える。

履歴書の写真と今の自分を見比べたとき、服の肩より腰まわりの違いに気づく。学生から社会人へ、ひとり暮らしから家族との生活へ。暮らしの予定表は書き換えてきたが、食べ方や体を動かす時間は、以前のままでも間に合うと思っていた。

若い時期の体重管理には、増えた分を減らす以外の入り口がある。肥満のない大学新入生を対象にした試験では、小集団で生活習慣を学ぶ支援によって、対照群との体重差が2年後に1.3 kgになった。大幅な減量とは違う、増え方を変える成果である。[13]

ただし、支援を受ければ必ず体重差が生まれるわけでもない。授業とウェブ上の支援を組み合わせても、平均的な体格の指標に群間差が出なかった試験がある。[4] 若さを当てにする代わりに、何を予防と呼び、どの支援なら日常に置けるかを考えたい。

大学のキャンパス内を歩いて移動する学生たちの様子を捉えた写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

体重が増えてから、だけが対策の始めどきか

予防を考えるとき、体重が減らない期間も評価の対象になる。健康な生活を学ぶ介入を受けた人がほぼ維持し、受けなかった人が増えれば、両者の間には予防の差が生じる。体重計は目標達成のたびに音楽を鳴らしてくれないため、変わらなかった成果は見落としやすい。新入生の試験では、対照群が増え、介入群は少し減る経過をたどった。[13]

この研究は肥満のない医学部新入生115人を、生活習慣を維持するための小集団セミナーを受ける群と、特別な介入のない群に無作為に分けた比較試験である。無作為化とは、参加者の希望で支援の有無を決めず、偶然によって割り付ける方法を指す。追跡期間は2年で、終了時の体重差は1.3 kgだった。統計的な群間差があったのは、2年間の増え方の傾向である。[13]

興味深いのは、体力、身体活動量、総摂取エネルギーには、追跡中に検出できる群間差がなかった点である。血液中の中性脂肪は対照群で増え、介入群で減った。体重差が出たからといって「運動量が増えたからだ」と原因を決めることはできない。測定された行動と体重の結果を、それぞれ読んでおくべき研究である。[13]

また、対象は特定の学部に入学した若い人たちである。仕事と家事に挟まれた社会人に、同じ形のセミナーが同じ成果をもたらすかまでは分からない。生活への応用を考えるなら、困ってから単発で決意するより、生活を見直す場を継続して持つという支援の形が参考になる。[13]

若い成人の態度や体重管理の捉え方を扱ったレビューも、従来の行動的な減量試験に若い人が十分含まれていないことと、この年代に合わせた支援設計の重要性を指摘している。[8] 大人向けの対策を、そのまま若い人向けと呼ぶだけでは届きにくいという問題がある。

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同じ年齢でも、暮らす時代と条件が違う

若い女性の体重増加を比較した観察研究には、異なる時代に生まれた集団を追ったものがある。対象は合計16,066人で、どちらの集団も開始時は18〜23歳、体重は自己申告で、その後4年間の変化を調べた。後の世代は開始時に約4 kg重く、増加の速さも前の世代の1.7倍だった。[14]

研究では年間2.5%を超える増加を「大きな体重増加」と定め、その割合は後の世代で34.2%、前の世代で24%だった。この区切りは、研究で集団の増え方を比較するための定義である。個人の合否よりも、生活する時代によって増加の分布が変わった点に注目しよう。[14]

両集団で、身体活動が多いことや教育水準が高いことは、大きな体重増加の起こりにくさと関連した。一方、有給の仕事に費やす時間の長さ、自己評価による健康状態の低さ、開始時の体格の指標の高さは、起こりやすさと関連した。後の世代では、高いストレスや抑うつも関連要因だった。[14]

ここで調べたのは、生活の条件と体重がどう並んで現れたかである。勤務時間を短くすれば何kg変わる、とは言えない。それでも、食事や運動の選択を考えるときに、その人が使える時間を抜きにしない視点は得られる。「昔の自分ならできた」は、現在の予定表に空き時間を作ってくれない。[14]

ストレスを唯一の説明にするのも早い。大学生などのストレス、不安と体重を調べた系統的レビューでは、25件の観察研究のうち23件が、ある時点の状態を比べる横断研究だった。ストレスと体格や体重変化に関連を認めない研究が11件あり、著者らは確かな結論を導くにはデータが不十分と判断した。[15]

忙しさやつらさは、対策を組むときに無視できない生活の条件である。ストレスと体重を結ぶ結果の不一致も、その条件を考えるうえで欠かせない。世代比較の関連と、レビューで見えた結果の不一致を併せて読むと、自分を説明する言葉を急いで選ばずに済む。[14][15]

支援を受けても、どの数字が変わったかで答えは変わる

2年制の短期大学(コミュニティカレッジ)の学生441人を対象にしたCHOICESという無作為化比較試験は、結果の読み分けをよく示している。健康的な体重に関する授業から始め、交流や支援のためのウェブサイトの利用を促す介入を24か月行った。追跡できた参加者の割合は83.4%だった。[4]

中心となる評価指標のBMIには、終了時に統計的に有意な群間差がなかった。BMIは体重と身長から算出する体格の指標で、筋肉や脂肪を直接測る値とは異なる。一方、この試験では過体重・肥満の割合に群間差があり、著者らは時間の経過に伴う8%の減少について、集団全体での意義の可能性に触れた。[4]

さらに、開始時に過体重または肥満だった参加者では、介入群は対照群に比べて、終了時に健康体重の区分へ移る可能性が3倍を超えていた。ここでの評価対象は、開始時に過体重または肥満だった参加者の体重区分の移行である。集団の平均値と、一定の区分をまたいだ人の割合では、見ている変化が違うのである。[4]

支援の紹介で「成功した」とだけ書けば、平均のBMIに差が出なかった事実が消える。逆に「効果なし」とだけ書けば、体重区分の変化が消える。自分に合う対策を探す読者にとっては、どちらも惜しい。大きく増やさないことを目指すのか、すでに増えた体重を減らすのか、目的を先に言葉にすると研究の数字も選びやすい。[4]

小規模な別の試験では、プエルトリコの過体重の大学生39人に、仲間による支援、食事と身体活動の変更、ストレス軽減や自分の状態への注意を向ける取り組みを組み合わせた。介入群のBMIは開始時より終了時に0.8、開始から6か月後に1.2低下し、対照群はそれぞれ0.7、0.8上昇した。時間に沿った変化には群間差があった。[9]

こちらは前向きな結果だが、少人数で複数の働きかけをまとめて行った試験である。参加者の感想からヨガなどの要素が動機づけに役立った可能性は示されたものの、特定の種目だけが体重を変えたとは切り分けられない。取り入れる際の検討対象は、種目の名前に加え、仲間や生活上の支援を含めた設計である。[9]

予防の成果を見比べるときは、追跡から離れた人にも目を向けよう。CHOICESでは追跡率が示されており、終了時の状態を把握できなかった人もいる。[4] 暮らしに合う支援を探すなら、参加した人が変わったかに加え、参加し続けられる設計だったかという問いも残しておく。途中で使わなくなった理由は、日常に取り入れる際にも関わる問題である。

また、支援を受けた後の数値の低下と、支援のない人に比べた低下幅は、分けて評価する。小規模な複合介入試験では、介入群内の開始時からの変化と、時間に沿った群間の違いの両方が報告された。[9] 自分の経過を振り返るときにも、短い成功談だけを他人の結果と比べず、その人が置かれた条件と支援の中身まで読む姿勢が役立つ。

数字で読む若い成人の体重増加予防

115人、2年:小集団セミナーの試験で、終了時の体重の群間差は1.3 kgだった。[13]

441人、24か月:授業とウェブ支援の試験で、BMIの群間差は有意でなかった。[4]

39人、6か月:複合的な支援の試験で、介入群のBMIは開始時より1.2低かった。[9]

24研究:電子的な体重管理のレビューで、半数の12研究は体重関連指標の有意な変化を報告しなかった。[7]

52人、16週:小さな変更群の体重変化は−1.5 kg、先に減量する群は−3.5 kgだった。[18]

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