脚痩せで足首を弾ませてよい?ふくらはぎの筋肉と腱のばねを読み分ける

脚痩せのために足首を弾ませると、ふくらはぎはどう働くのか。つま先立ちと跳ねる運動を、筋肉が縮む動きとアキレス腱のばね作用から読み分ける。超音波を使った研究をもとに、運動直後と継続後の変化、腱の硬さや脚の細さを同じ成果にしない見方、痛みがあるときの考え方を整理する。

洗面台の前で、かかとをゆっくり上げ下げする。運動用のマットを片づけたあとには、その場で軽く跳ねる。同じ「ふくらはぎを動かす」でも、筋肉と腱の仕事は動作によって異なる。跳ねる運動では、腱に蓄えたエネルギーを戻すばねの働きが関わる。[13]

脚痩せを目的にしていても、弾ませるほど細くなるとは判断できない。無症状のアキレス腱を対象とした系統的レビューでは、走る・跳ねる運動の直後に腱の形が大きく変わる傾向はなく、力学的な性質も変化しなかった。測定したのは動作中の働きではなく、運動を終えた直後の状態である。[1]

答えの芯は、足首の動き、筋肉の働き、腱の性質、脚の見た目を分けて考えることだ。ばねを使う動作は運動の特徴であり、脚を細くする保証ではない。ここでは膝の曲げ方による種目選びを扱う既存記事「ふくらはぎの筋トレは膝を伸ばす?女性が迷う寝ながらの運動とつま先立ちの違い」に譲り、弾む動きの内側を追う。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

つま先立ちの高さは、筋肉だけで決まらない

かかとを上げる動作は、研究ではヒールレイズと呼ばれる。足首をつま先側へ動かす底屈の機能をみる課題である。だが、かかとが高く上がったから筋肉だけが優れている、と読み切ることはできない。筋線維の長さと腱の長さを変えたシミュレーションでは、いずれも片脚でのヒールレイズの高さに関わった。[16]

筋束とは、筋線維が束になった部分である。このモデル研究では、筋線維が長い条件ほどヒールレイズの高さへの正の影響が大きかった。一方、腱のたるみがなくなるまでの長さに相当する条件は、高さと負の関係を示した。筋肉の長さと腱の条件を別々に動かすことで、同じ足首の動きにも複数の要素が関わると確かめた研究である。[16]

ただし、これは人に運動を続けてもらって効果を測った試験ではない。モデルの設定を変えた結果から、「腱を短くすればよい」「筋肉を長くする運動が脚痩せになる」とは進めない。計算上の関係は、外から見える動きだけで内側を決めつけないために使うのが適切だ。[16]

実際の人を調べた比較研究もある。アキレス腱の修復術後の成人20人を調べると、修復した側では反対側より、安静時の筋束長、立位での筋肉の長さ、足首を動かさずに出す底屈の力、かかとの上がる距離が小さかった。かかとの上げ下げ中にも筋束や腱組織の長さの変化に違いがある。術後患者での左右比較なので、18〜39歳の健康な女性の運動効果へその差を直接当てはめることはできない。[20]

この比較は、ヒールレイズを「ふくらはぎの筋肉の強さを映す単純な窓」として扱いすぎない理由になる。高さの背景には、筋肉と腱を合わせた仕組みがある。[16][20]

鏡で見えるのは、かかとの軌道である。筋束がどれだけ長さを変えたか、腱組織がどう動いたかは、超音波などで別に測られている。自宅の動画はかかとの軌道を、超音波画像は内部の組織を捉える。自分の動作を記録する場合も、見える動きと組織の変化を区別しておきたい。[20]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

跳ねるときは、腱のばねが動きに参加する

軽く跳ねて着地し、続けてまた跳ぶ。こうした伸びてから縮む連続動作には、ひずみのエネルギーを蓄え、戻す仕組みが関わる。ホッピング、つまり繰り返し跳ねる課題を調べた研究は、この蓄積と回収をアキレス腱の重要な働きとして位置づけている。[13]

ここでの「ばね」は、足首が勝手に跳ね返るという意味ではない。研究で測られたのは、運動中の腱を伝わる超音波の速さであり、その時々の弾性的な性質を追うための指標だ。筋肉を休ませたまま腱だけで動けることや、跳ねれば筋肉が縮まなくなることを示した試験ではない。[13]

健康な若い成人6人を対象とした実験では、片脚で毎秒2.5回のペースで跳ねた際の超音波の速さが、着地直後にいったん低下し、その後増加した。測定値は接地している時間の平均67%の地点でピークに達した。接地中を通して、腱の状態が変動することがうかがえる。若い成人を対象にした小規模実験であり、18〜39歳の女性全般で同じ測定値になるかは別に確かめる必要がある。[13]

さらに、この指標と関節運動の関連は、足首より膝で強かった。平均の相関係数は膝で0.98、足首で0.67である。これは膝を特定の角度にすればよいという処方ではない。跳ねる課題では足首の見た目だけを切り出して、腱の状態を説明しきれないことを示す関連である。[13]

研究では、一部の参加者がより遅いペースで跳ねたときにも測定し、跳ねる頻度の違いに指標が反応した。したがって「同じ場所で跳ねているから、速さを変えても同じ運動」とは考えにくい。ただし、これは測定法を探る小規模な実験であり、最適な運動速度を決める試験ではない。[13]

動画の再生速度に合わせられたことと、研究の条件を再現できたことは別だ。片脚か両脚か、膝がどう動くかまで含めて、実験の課題は設定されている。研究の毎秒の回数を、そのまま自宅の目標にする必要はない。使える知識は「速さも動作の条件になる」という見方である。[13]

運動直後の変化と、続けて変わる性質を分ける

運動直後にふくらはぎが働いた感じがすると、腱まで強くなったように思いやすい。だが、運動後すぐの反応と、継続に伴う変化は違う時間の問いである。無症状のアキレス腱を超音波で評価したコホート研究の系統的レビューは、35研究をまとめ、運動様式によって直後の反応が異なると報告した。[1]

レビューでは、かかとを下ろしながら負荷を受ける運動の後に、腱の直径や断面積の減少がみられた。一方、走る運動や伸び縮みを繰り返す活動では、腱の形態の変化は小さく、力学的性質の変化もなかった。運動に伴う血流増加は一貫して認められた。[1]

ここでいう直径や断面積は、超音波で見た腱そのものの値だ。ふくらはぎ全体の周囲の長さではない。腱の断面積が運動後に小さくなったという結果を、脚の脂肪が落ちた、脚痩せが進んだ、と言い換えることはできない。測った組織と測った時期を、そのまま残して読む必要がある。[1]

反対に、運動後に腱の性質が変わらなかったから、その運動で腱が使われなかったとも言えない。跳ねている最中の測定では接地の途中で指標が変動している一方、レビューが整理したのは運動直後の反応である。使用中の働きと、使用後に残る変化は別々に測るものだ。[1][13]

継続後を調べた研究では、参加者27人が、筋肉が短い範囲か長い範囲で、伸ばされながら力を出す運動を8週間行った。両群で最大の底屈トルク、つまり足首を回そうとする力の大きさが増えた。動かさずに測る最大トルクの増加は、短い範囲の群で13.0±22.6%、長い範囲の群で9.7±15.6%だった。参加者全体の平均から18〜39歳の女性だけの変化量を予測することはできない。[3]

アキレス腱のスティフネス、力に対する変形のしにくさは、長い筋長で行った群だけで35±32.3%増加した。ただし両群とも、走る・跳ぶなどの課題で筋束が動的にどう長さを変えるかには、有意な変化がなかった。力が増え、腱の性質が変わっても、動作中の筋束の振る舞いの変化は確認されなかった。[3]

増加量は±の数字も含めて示されている。平均だけを抜き出して、同じ運動なら自分の力もその割合で増えると予約することはできない。この研究が示すのは、訓練条件と測定項目を分けて結果を読む必要性である。[3]

継続研究では、動かさずに出す力だけでなく、筋肉が伸ばされながら発揮する最大トルクも測定した。こちらの増加は短い筋長の群で7.2±21.9%、長い筋長の群で15.4±23.3%であり、両群で統計的に有意だった。測る収縮の条件を変えると増加量も変わる。「ふくらはぎの力が増えた」とだけ書くと、この違いが消えてしまう。[3]

また、長い筋長での訓練により安静時の筋束長が増えても、運動中に筋束が働く長さの変化は大きくなかった。安静時の寸法を測ることと、動いている間を追いかけることは異なる検査である。体の一部分の寸法が変われば、日常動作のすべてが同じ向きに変わるという単純な読み方は避けたい。[3]

数字で読むふくらはぎと腱の研究

35研究:無症状のアキレス腱の運動直後の反応をまとめた系統的レビューの採用数である。[1]

6人:跳ねる最中の超音波測定を行った健康な若い成人の人数であり、広く一般化するには小さい実験だ。[13]

8週間・27人:筋肉の長さの条件を変えて、継続後の筋力と腱の性質を比較した研究である。[3]

35±32.3%:長い筋長で訓練した群の腱のスティフネスの増加であり、脚の細さの変化率ではない。[3]

31人:大学バスケットボール選手の腱の性質と機能を調べた横断研究の対象者数である。[5]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約