ナイキのDri-FITとゼンビー、アンダーアーマーの水分コントロールとUAモーション。スポーツ大手のヨガ向けラインを、公式に書かれた素材名・混率・丈・価格・サイズの範囲だけで並べ、20代の女性が更衣室でタグを読むときの物差しにします。アディダスは公式頁を確かめられませんでした。
更衣室でレギンスのタグを裏返したとき、Dri-FIT、Moisture Transport System、UPF50+ という言葉が並んでいると、どれが今日のレッスンに関係するのか分からなくなります。前屈でウエストがずり落ちないか、汗をかいたあとに張り付かないか、家の洗濯機で洗えるのか。知りたいのはそこなのに、タグは技術名から始まります。
ナイキとアンダーアーマーは、ヨガだけを作っているブランドではありません。走る、投げる、鍛えるための技術を持ち込み、ヨガ向けの丈と形に落とし込んでいます。だから名前を読むコツは、その技術が何を対象にしたものかを知ることです。汗を運ぶ仕組みなのか、伸びる方向の話なのか、布の表面の加工なのか。層を分けて読むと、商品の並びが見えてきます。
この記事では、2社の公式サイトに書かれた素材名、混率、丈、価格、サイズ、お手入れの範囲だけを並べます。同じ物差しで比べようとすると、各社で公開している情報の量が違うことも見えてきます。それが、店頭や通販で迷ったときの判断材料になります。

ナイキ Dri-FIT とインフィナロン、名前が指すもの
ナイキの公式ページでは、速乾素材を「肌の汗を吸い上げて素早く蒸発させるよう設計されている」と説明しています[1]。仕組みとして挙げているのが毛細管現象で、合成繊維の間にある小さな管状の空間が汗を外側に運ぶ、という書き方です[1]。Dri-FIT は「ワークアウト中もさらりとした状態をキープするために設計された速乾テクノロジー」と定義されています[1]。つまり Dri-FIT は生地そのものの名前ではなく、汗の移動を設計した技術の名前です。同じ Dri-FIT でも、下の生地がポリエステルなのかナイロンなのかで肌触りは変わります。
ナイキのヨガウェア購入ガイドは、素材について「綿100%のウェアは、水分を吸収するので避けた方が良い」と書いています[2]。頁の要旨では、ポリエステル、スパンデックス、ナイロンなど伸縮性の高い素材が動きやすさにつながると説明し、紹介するアイテムの多くが Dri-FIT を採用しているとしています[2]。レギンスの製品名にある「インフィナロン」は、伸縮性や滑らかさを特長とする素材として紹介されています[2]。
一覧頁で価格が確認できたレギンスは3本です。ナイキ ゼンビー ウィメンズ ハイウエスト フルレングス(10分丈)レギンス フロントシームなしが¥11,330(税込)、同じゼンビーのアンクル(9分丈)が¥11,330(税込)、フレア レギンスが¥15,180(税込)です[3]。いずれも「フロントシームなし」と付いています。前中心に縫い目を置かないという意味で、前屈のときに体の正面に縫い目が来るかどうかを、名前から確かめられます[3]。丈は10分丈、9分丈、フレアと分かれています[3]。
トップスは、ナイキ ゼンビー ウィメンズ Dri-FIT ショートスリーブ トップが¥8,250(税込)、ナイキ ワン クラシック ウィメンズ Dri-FIT ショートスリーブ トップ(リサイクル素材)が¥6,270(税込)です[3]。スポーツブラは、Nike One ウィメンズ ライトサポート スポーツブラが¥5,280(税込)[3]、ゼンビー ストラッピー ウィメンズ ライトサポート パッディド スポーツブラが¥6,380(税込)、ゼンビー ウィメンズ ライトサポート パッディド スポーツブラが¥7,920(税込)です[2]。「ライトサポート」はサポートの強さ、「パッディド」はパッド入りを示す表記です[2][3]。ストラッピーが付く商品と付かない商品も並びます[2]。ショートパンツは、ゼンビー ウィメンズ ハイウエスト 13cm バイカー ショートパンツが¥9,680(税込)です[3]。
ヨガ Dri-FIT ラックス ウィメンズ ハイウエスト 7/8 インフィナロン レギンスは、一覧頁に価格が出ていません[2]。ナイキの一覧頁にも混率の記載はありません[3]。素材名は分かっても、配合までは分かりません。これがナイキを一覧頁で読むときの最初の壁です。ただし商品頁まで開くと様子が変わります。ゼンビー ハイウエスト アンクル(9分丈)レギンスの頁には、本体がナイロン69%、スパンデックス31%、パネル裏地がナイロン72%、スパンデックス28%と書かれています[4]。13cm バイカー ショートパンツの頁にも、本体はナイロン69%、スパンデックス31%とあります[6]。
丈の表記は、同じブランドの中でも手がかりになります。10分丈はフルレングス、9分丈はアンクルという名前で並びます[3]。9分丈の商品頁を開くと、丈は7/8レングスで足首までの丈と説明されています[4]。商品名の分丈と、頁の説明が、同じ数え方とは限りません。フレアは裾が広がる形のレギンス、バイカーは13cmという数字が付いたショートパンツです[3][6]。前屈で裾が巻き上がるのが気になるなら、頁の説明を読んで、足首までの丈かどうかを確かめるという判断ができます[3][4]。
「フロントシームなし」は、前中心の縫い目をなくしたという意味です[3]。9分丈レギンスの頁には、前面に縫い目がなくずり上がりを防ぐ、ウエストバンド背面の隠しポケットにほとんどのスマートフォンが入る、と書かれています[4]。前屈やねじりのポーズで、縫い目が肌に食い込む感覚が気になる人には、この表記が一つの目印になります。縫い目が多いほど悪いという話ではなく、体のどこに線が来るかを事前に知れる、という話です[3][4]。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
アディダスは、公式頁を確かめられませんでした
アディダスのヨガ向けのレギンスやパンツも調べようとしました。ところが公式の商品頁と一覧頁は、確認のために開こうとしても表示されませんでした。そのため、この記事ではアディダスの商品名、混率、価格、丈の数字を書きません。AEROREADY という技術名もタグで見かけますが、公式の説明を確かめられていないので、ここでは解説しません。
確かめられた範囲だけを書く、という約束はそのまま守ります。店頭でアディダスのタグを見たときも、読み方はナイキやアンダーアーマーと同じです。技術名の横に素材名と混率があるか、丈が数字で書かれているか、洗濯表示があるかを、自分の目で見てください。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
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