
ストローとスプーンで変わったのは、食べる速さだった
先ほどの学習の可能性が、別の試験でもそのまま再現されたわけではない。健康な若い成人105人を対象とした無作為化比較試験では、液状ヨーグルトをストローで飲む群、液状をスプーンで食べる群、半固形をスプーンで食べる群が比べられた。平均年齢は22±3歳で、朝食として自由に摂取する設計だった。若い成人の結果だが、18〜39歳の女性の夕方の間食にそのまま当てはめるには、集団と食事場面の違いを考えたい。[16]
繰り返し食べたときの平均量は、液状をストローで飲む群で575±260g、液状をスプーンで食べる群で475±192g、半固形をスプーンで食べる群で470±223gだった。摂取量も食べる速さも、ストロー群が最も高かった。平均値の横のばらつきも大きく、全員が同じ量を食べたわけではない。[16]
興味深いのは、スプーンで食べる群同士が近かったことだ。平均摂取速度も、液状では106±53g/分、半固形では105±88g/分だった。液状か半固形かという区別だけを見ると、その食べ方の違いを取り落とす。著者らは、摂取方法に影響された食べる速さによって、摂取量の差を説明できると考察している。[16]
試験ではエネルギー密度を変えた食品を10回経験したが、反復によるエネルギー摂取量の補償は認められなかった。補償とは、含まれるエネルギーに応じて食べる量を調整することだ。粘度が学習を助けると示唆した先の試験と、ここでは結果がそろわない。その違いを残すことが、現在の研究を読む姿勢である。[15][16]
仕事の合間のカップに話を戻そう。混ぜてからスプーンで食べる人と、飲むタイプをストローで流し込む人では、粘度以外に口へ運ぶ方法も違う。「混ぜたから食べ過ぎた」と考える前に、急いで飲んだのか、すくって食べたのかを確かめる方が、試験で比較した条件には近い。[16]
ただしストローを避ければ体重が減る、とまでは言えない。この試験が調べたのは朝食としての摂取量とその変化であり、長期の体重変化ではない。スプーンは道具であって、ダイエットの合格証ではない。食べ方を見る価値と、減量を約束することの間には距離がある。[16]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
胃から出るのが遅くても、空腹感が同じ場合がある
胃で崩れること、胃から出ること、お腹がすくことは同じ出来事ではない。このうち胃から出る過程を、胃排出と呼ぶ。人の胃排出を調べた試験を読むと、粘度だけでなく、食品の中身の消化のされ方にも目を向ける必要があると分かる。[8]
女性9人、男性11人の計20人を対象にした無作為化二重盲検クロスオーバー試験では、消化の遅い炭水化物などをヨーグルトに加えた条件を比較した。クロスオーバーとは、同じ参加者が条件を替えて試す方法である。食品のエネルギーと粘度を近づけ、炭水化物の消化速度の違いを見る設計だった。男女を含む集団の結果であり、18〜39歳の女性にそのまま当てはめるには、対象と条件の違いを考える必要がある。[8]
食品は合計300g、346kcalで、添加した炭水化物は26gだった。比較のために整えられたヨーグルトであり、その重さを日常の間食の推奨量と読むべきではない。研究で条件をそろえるための数値と、生活で食べるべき量は、役割が別である。[8]
生のコーンスターチやイソマルトオリゴ糖を使った条件では、胃の内容物が半分になるまでの時間が有意に長くなった。著者らは、小腸の下流に届く栄養が消化管の動きを抑える「回腸ブレーキ」によるものと解釈している。一方で、本人が回答した食欲の評価には有意な差がなかった。[8]
この組み合わせが、腹持ちを考えるうえで大切だ。胃に残る過程が遅くなれば、必ず強い満腹感が続く、とは言い切れない。胃の動きと食欲を同時に測っても一致しない例があるため、スプーンに感じる抵抗から、さらに先の空腹感まで一直線につなぐことはできない。[8]
また、この試験は家庭で混ぜたヨーグルトの胃内での崩れ方を比較したものではない。粘度を近づけても炭水化物の消化速度によって胃排出が違った、という点に意味がある。「とろみが同じなら胃の動きも同じ」という見方にも、「さらさらならすぐ空腹になる」という見方にも、そのまま当てはまらない結果である。[8]
実験で粘度を近づけたことにも注目したい。これは、見た目や食感が似ている条件でも、消化のされ方の違いを調べられるようにする工夫である。粘度とエネルギーを近づけるからこそ、別の要因を考えやすくなる。反対に、店頭で選んだ食品同士を食べ比べる場面では、そのような条件の調整は済んでいない。[8]
そのため、食べた後の感覚を振り返る際は、「今日の方が空腹だった」という経験を、すぐに一般的な法則にしない方がよい。個人の経験は好みを探す手がかりになるが、混ぜ方が原因だと決めるには比較条件が必要になる。食品科学の知識は、毎回の食感に点数を付けるためより、何を比べているのかを確かめるために使いたい。[4][8]
夕方の立川駅北口で、夕食まで持つ間食を探しているなら、欲しい答えは「次にお腹がすくか」だろう。それに対して、物性の実験は食品の状態を、胃排出の測定は胃の動きを、食欲の質問は本人の感覚を答える。どれも役立つが、質問と答えの組み合わせを間違えないようにしたい。[4][8][16]

よくある誤解
「混ぜてさらさらになれば、腹持ちが必ず悪くなる」は、物性と食欲を近づけすぎた考え方である。加工や力の加わり方が食感に関わることは、次に空腹になる時間の証明とは違う。人の摂取方法の試験でも、液状と半固形のスプーン群の平均摂取量は近かった。混ぜたことだけを心配するより、食べる方法も含めて見る方がよい。[4][16]
「粘りが強ければ、体がエネルギーを読み取って量を調整してくれる」にも留保が要る。高粘度で学習を助ける可能性を示した試験はあるが、別の反復摂取試験ではエネルギー摂取量の補償が認められなかった。濃い食品を選ぶだけで食事全体が自動調整される、と期待するには結果が一致していない。[15][16]
「胃に長く残るほど、本人も満腹に感じる」も必ずしも成立しない。粘度を近づけたヨーグルトを使う試験では、胃排出が遅くなった条件でも、食欲評価に有意差はなかった。測定値が変わることと、本人が実感することの違いが表れている。胃排出の速さを、満足の点数の代用品にしないことだ。[8]
こうした誤解には、手で感じられるものを、体内でもそのまま続く特徴とみなす共通点がある。だが食品の構造、食べる速さ、食欲には、それぞれを調べる必要がある。ヨーグルトの表面を見ただけで、食後の過ごしやすさまで決めなくてよい。[4][8][16]
今日からできること
- 混ぜ方を比べたい日は、まず同じヨーグルトを選ぶ。製法や原料が違う食品同士では、感じた差を混ぜ方だけに帰せない。混ぜる回数の正解を探すより、比較する対象をそろえる。[4]
- 飲む場合とすくう場合を分けて振り返る。105人の試験では、液状をストローで飲む群の摂取速度と量が最も高かった。混ぜる操作と食べる道具を、まとめて同じ変化にしない。[16]
- 食べ終えたときの満足と、次の食事前の空腹を別々に言葉にする。胃排出を評価した20人の試験で食欲評価が変わらなかったことを踏まえ、自分が知りたいのはどの感覚かを整理する。[8]
- 粘りを栄養表示の代わりにしない。糖も食感や粘度に関わるので、硬さや甘く感じる程度だけで選ばず、原材料や表示を併せて確かめる。[14]
- 朝食の研究結果を、夕方の間食の指定量にしない。4週間の学習試験や10回の反復摂取は研究の条件であり、家庭で再現すべき回数ではない。好みの食感を残しつつ、食べ方とその後の感覚を観察する材料として使う。[15][16]

オンザショア立川店を、生活の予定に置く
ヨーグルトの混ぜ方を決めたら、運動も自分が続けられる予定から考えたい。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休である。通勤や通学の経路と照らし、通う時間を検討するための場所だ。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガやピラティス、パーソナルトレーニングもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンを用意している。女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITもあり、通う種目を検討できる。続ける予定を考える際は、店のトップと料金を確認できる。
妊娠中の方は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。自分の予定と参加条件が合うかを確かめたら、体験の予約で最初のレッスンを予定に入れたい。
参考文献
[2] Textural properties of yogurts, containing plant stabilizers: a review — Pamalka KDC, Munasinghe SS, Weerathilake D, Liyanage GS., 2026, Journal of food science and technology. DOI: 10.1007/s13197-026-06555-5
[4] A Review of Processing Techniques and Rheological Properties of Yogurts — Le Ba T, Dam MS, Nguyen LLP, Baranyai L, Kaszab T., 2025, Journal of texture studies. DOI: 10.1111/jtxs.70006
[8] Activation of gastrointestinal ileal brake response with dietary slowly digestible carbohydrates, with no observed effect on subjective appetite, in an acute randomized, double-blind, crossover trial — Chegeni M, Hayes AMR, Gonzalez TD, Manderfeld MM, Lim J, Menon RS, Holschuh NM, , 2022, European journal of nutrition. DOI: 10.1007/s00394-021-02770-2
[10] Crosslinking of milk proteins by microbial transglutaminase: Utilization in functional yogurt products — Gharibzahedi SMT, Chronakis IS., 2018, Food chemistry. DOI: 10.1016/j.foodchem.2017.10.138
[14] Invited review: Sugar reduction in dairy products — McCain HR, Kaliappan S, Drake MA., 2018, Journal of dairy science. DOI: 10.3168/jds.2017-14347
[15] Effect of viscosity on learned satiation — Mars M, Hogenkamp PS, Gosses AM, Stafleu A, De Graaf C., 2009, Physiology & behavior. DOI: 10.1016/j.physbeh.2009.04.018
[16] Intake during repeated exposure to low- and high-energy-dense yogurts by different means of consumption — Hogenkamp PS, Mars M, Stafleu A, de Graaf C., 2010, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.3945/ajcn.2009.28360
[18] ADSA Foundation Scholar Award: Possibilities and challenges of exopolysaccharide-producing lactic cultures in dairy foods — Hassan AN., 2008, Journal of dairy science. DOI: 10.3168/jds.2007-0558
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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