
「正確だった」という研究も、速度と条件で読む
遅い歩行の誤差を知ると、反対に「歩数計はどれも使えない」と思うかもしれない。だが、検証研究には、小さな誤差で計測できた条件もある。大切なのは、よい成績と悪い成績を並べて、何が違うかを読むことだ。[8][15]
成人20人を対象に、スマートフォン、手首の活動量計、研究用加速度計を映像観察と比べた研究がある。年齢群は18〜25歳と45〜70歳で、各群10人だった。ランニングマシン上では時速1.6、3.2、4.8、6.0kmで歩き、別に歩行コースも実施した。スマートフォンの持ち場所も複数検証している。中高年も含む比較であり、18〜39歳の女性に集計値をそのまま当てはめることはできない。[15]
この研究では、検証したスマートフォンの一部と手首の活動量計は、時速3.2km以上のマシン歩行と自由歩行で、平均絶対百分率誤差が3%未満だった。一方、別のスマートフォンと腰の研究用機器では、マシン上で誤差が小さかったのは時速4.8、6.0kmの条件だった。手首の研究用機器は、全歩行条件で誤差が17〜47%だった。[15]
同じ「スマートフォン」「手首の機器」という呼び方でも成績がそろわない。また、時速3.2kmは、成人258人の研究では遅い速度の区分に含まれている。遅い区分で平均的に成績が悪いことと、ある機器がその区分の特定速度でよい成績を示すことは両立する。「遅い歩き」という言葉だけで研究の結論を比べない方がよい。[8][15]
健康な31人に10種類の活動量計を着けてもらい、同じマシン歩行を繰り返した研究もある。時速3.2、4.8、6.4kmでの歩数を手で数え、表示と比較した。基準との差は機器や速度によって0.0〜26.4%と幅があり、繰り返し測った結果の安定性も機器ごとに異なった。健康な参加者の検証であるが、18〜39歳の女性に限定した精度としてそのまま当てはめることはできない。[20]
この研究でも、おおむね通常速度や速い速度の方が、遅い速度よりよい成績だった。ただし、最も正確だった機器は速度条件によって異なっている。ある速さで正確だった機器を、別の速さでも最も正確だと扱うことはできない。性能に単独の優勝者を決めるより、自分がどのように歩くときの数字かを確かめる方が、今回の問いに近い。[20]
繰り返しの安定性と、基準への一致も別の性質である。31人の研究は、同じ検査を繰り返した際の信頼性と、手で数えた歩数に対する妥当性を分けて評価している。信頼性は測定を繰り返したときの安定性、妥当性はここでは基準の実歩数と合うかを表す。毎回似た数字が出ても、毎回同じ向きにずれていれば、安定しているが正確ではないという状態がありうる。[20]
この区別は、通勤路を毎日歩く記録に役立つ。同じ条件での数字の並びは経過を見る材料になるが、それを実歩数そのものだと保証するには別の照合がいる。さらに、日によって歩く速さが変われば、誤差の条件も動く。いつもより表示が低かった日には、道順だけでなく、急いだのか、誰かに合わせたのかも思い出したい。[8][20]
家庭で実歩数と照らす場合も、普段の歩きで合った結果から、ゆっくりした歩きの正確さまで推定しない。成人14人の研究は、同じ参加者と同じ機器でも、速度を変えると誤差率が変わることを示した。逆に、遅い条件で合わなかったからといって、通常の散歩での数字をすべて捨てる理由にもならない。照合結果には、そのときの歩き方という条件を付けて保管するのがよい。[14]
また、ここで紹介した中心的な検証は、決められた課題で表示を確かめる研究である。生活活動まで含めた若い成人の研究では、歩行課題と生活場面で計算方法の成績が変わった。マシン上の誤差率を、台所と玄関を行き来した日全体の誤差率として使うことはできない。研究結果を生活へ生かす際は、実験で歩いた場面と、いま記録したい場面の距離も見ておきたい。[7]
古い歩数計研究の系統的レビューは、25論文を整理し、加速度計との相関の中央値を0.86と報告した。同時に、遅い歩行で精度が下がる証拠も一貫していた。複数の対象集団を含むため、18〜39歳の女性の歩数精度へそのまま当てはめる数値ではない。相関とは、数字が一緒に増減する程度を見る指標である。関連が強いことと、実際の歩数を過不足なく数えることを混同しないようにしたい。[3]
つまり、活動量を把握する道具として役立つことと、個々の遅い歩行で誤差があることは両立する。画面の歩数は、全否定する対象でも、そのまま行動の成績表にする対象でもない。何と比べ、どの速度で確かめた結果かを添えると、研究同士の見かけの食い違いも整理できる。[3][8][15]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よくある誤解
「歩数が減ったなら、散歩をさぼったはず」という読み方は早い。速度によって誤差が変わる検証では、同じ実歩数であっても、測る条件の違いが表示に入り込む。前日より少ない表示だけでは、実歩数の減少と計測のずれを区別できない。ゆっくり同行者に合わせた日なら、その事実も記録の一部にしたい。[14][16]
「ゆっくり歩けば、必ず少なく出る」という決めつけも修正が必要だ。若い成人の手首データを処理した研究では、遅い歩行で多く数える方法があった。自分の機器の誤差の向きを確かめず、画面の数字に一定の割合を足すと、本来多く出ている数字をさらに増やす可能性がある。[7]
「歩数さえそろえば、散歩の中身も同じ」とも言い切れない。今回の検証が確かめた中心は、実際に数えた歩数と機器の表示が合うかどうかである。検出精度のよさを、そのまま消費エネルギーの推定精度へ置き換えることはできない。歩数計の系統的レビューでも、消費エネルギーとの関係は、用いる測定法や対象集団によって複雑になると整理されている。[3]
身長や一歩の距離と運動量の関係は、既存記事「ウォーキングは同じ歩数なら同じ運動量?身長と一歩の距離で違う消費を読む」に譲る。こちらで考えているのは、それ以前に、画面の歩数が実歩数とどれくらい合っているかである。測定の問いと運動量の問いを分ければ、表示がよい日を一律に「よく運動できた日」と扱わずに済む。[3][8]

今日からできること
- 歩数の横に「買い物でゆっくり」「普段の散歩」のような条件を添える。時速0.8〜3.2kmの区分で平均誤差が大きかった研究を、自分の数字の読み方に生かす工夫である。研究の速度区分を達成目標にはしない。[8]
- 表示のずれが気になるなら、安全に歩ける場所で、同行者に実歩数を数えてもらい表示との差を見る。成人14人の検証では100歩単位の試行を用いている。家庭での照合は、そのときの条件を知る参考とし、機器全体の性能認定には使わない。[14]
- 比べるときは、機器と持ち方をそろえ、ゆっくりの日と普段の歩きの日を区別する。成人20人の比較でも、機器と速度で誤差の小さい条件が違った。別の道具へ替えた前後を、歩数だけで直結させない。[15]
- 歩数に一律の補正率を掛けない。遅い歩行で多く数えた方法が4方法中3方法あった検証を思い出したい。少なく出ると決めつけて足し算するより、実歩数とのずれの向きを確かめる方を先にする。[7]
- 運動の記録欄には、歩数とは別に「散歩に出た」「レッスンに参加した」という実施内容も残す。25論文のレビューは歩数計の有用性と遅い歩行での精度低下をともに示している。記録を使う際にも、便利さと測定の限界を一緒に扱うための提案である。[3]
オンザショアで、歩数に表れない運動も記録する
ゆっくり歩いた足取りを機器が拾い損ねても、散歩に出た事実は残る。室内の運動も「何歩になったか」だけで評価せず、参加した内容を記録したい。オンザショア立川店を選ぶときも、まず続けたい種目と通える時間を考える。営業時間は8:00〜23:30で、年中無休である。通う時間を考えるときは、仕事や買い物の予定と並べて選ぶことになる。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけで25種類以上のレッスンから選べる。
ヨガの体験レッスンは税込1,980円。60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。予定を具体的にする入口として、店のトップで内容を見て、料金と体験の予約を確認できる。
妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加する種目と時間を選び、次に通う予定へつなぐ場所である。

参考文献
[1] Current Knowledge about ActiGraph GT9X Link Activity Monitor Accuracy and Validity in Measuring Steps and Energy Expenditure: A Systematic Review — Suau Q, Bianchini E, Bellier A, Chardon M, Milane T, Hansen C, Vuillerme N., 2024, Sensors (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/s24030825
[3] Utility of pedometers for assessing physical activity: convergent validity — Tudor-Locke C, Williams JE, Reis JP, Pluto D., 2002, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.2165/00007256-200232120-00004
[7] Analytical Validation of Wrist-Worn Accelerometer-Based Step-Count Methods during Structured and Free-Living Activities — Marcotte RT, Bachman SL, Zhai Y, Clay I, Lyden K., 2025, Digital biomarkers. DOI: 10.1159/000542850
[8] A catalog of validity indices for step counting wearable technologies during treadmill walking: the CADENCE-adults study — Mora-Gonzalez J, Gould ZR, Moore CC, Aguiar EJ, Ducharme SW, Schuna JM, Barreira, 2022, The international journal of behavioral nutrition and physical activity. DOI: 10.1186/s12966-022-01350-9
[14] An Evaluation of Commercial Pedometers for Monitoring Slow Walking Speed Populations — Beevi FH, Miranda J, Pedersen CF, Wagner S., 2016, Telemedicine journal and e-health : the official journal of the American Telemedicine Association. DOI: 10.1089/tmj.2015.0120
[15] Validity of activity trackers, smartphones, and phone applications to measure steps in various walking conditions — Höchsmann C, Knaier R, Eymann J, Hintermann J, Infanger D, Schmidt-Trucksäss A., 2018, Scandinavian journal of medicine & science in sports. DOI: 10.1111/sms.13074
[16] Pedometer accuracy in slow walking older adults — Martin JB, Krč KM, Mitchell EA, Eng JJ, Noble JW., 2012, International journal of therapy and rehabilitation. DOI: 10.12968/ijtr.2012.19.7.387
[20] Reliability and Validity of Ten Consumer Activity Trackers Depend on Walking Speed — Fokkema T, Kooiman TJ, Krijnen WP, VAN DER Schans CP, DE Groot M., 2017, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/mss.0000000000001146
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
ヨガとからだの小さな疑問のほかの記事
- 有酸素運動のマシン歩きは散歩と同じ?同じ速度でも違う足運びを研究で読む
- 有酸素運動の後に爽快になるのはなぜ?内因性カンナビノイドと気分のずれを読む
- 有酸素運動のウォーキングは足幅を広げると楽?左右の安定と消費を研究で読む
- 有酸素運動は短時間でも止まると消費が増える?信号待ちと歩き出しの負担を読む
- 運動中の水分補給は口をすすぐだけでもよい?口の変化と飲んだ量を研究で読む
- 有酸素運動は速歩きから走ると楽になる?切り替わる速度と消費のずれを読む
- HIITの往復走は短い距離ほどきつい?切り返しと減速で変わる負担を研究で読む
- HIITは後ろ向きに走っても同じ強度?前進との速さと脚の負担を研究で読む
- HIITは合図で動く方法でもよい?テニスの反応と決まった動きの負担を読む
- HIITのダッシュは腕を大きく振るべき?脚の速さと肩甲骨の働きを研究で読む
- HIITの休憩は細かく分けても同じ?合計時間と次の出力を分けて研究で読む
- 呼吸法は体をひねりながらでも同じ?胸の動きと吸える量の違いを研究で読む
- 呼吸法は短く鼻ですすると力が出る?長く吸う場合との違いを検査から読み解く
- 呼吸法の回数は胸のベルトで測れる?体の動きと実際の息の数を分けて読む
- 呼吸法で顔に風を当てると息は楽になる?吸う量と息苦しさを研究で読み分ける
- インナーマッスルの骨盤底筋は立って練習する?寝た姿勢と違う収縮の読み方
- インナーマッスルは四つばいでお腹をへこます?仰向けとの筋肉の分担を読む
- インナーマッスルの足裏は指を丸めて鍛える?土踏まずを縮める運動との違いを読む
- 運動習慣の記録は10分続けた分だけ数える?短い活動を含めた評価を研究で読む
- インナーマッスルの首トレは舌の位置で変わる?うなずく前に知りたい筋肉の分担
- 疲労回復の入浴剤は炭酸入りがよい?同じ湯温での血流と戻る力を研究で読む
- 疲労回復のうなぎやレバーはビタミンで効く?不足の有無と補う目的を研究で読む
- 疲労回復の昼寝は起きたら光を浴びる?眠りの長さと目覚めの刺激を研究で読む
- 疲労回復の甘いものは果糖でもよい?肝臓と筋肉に戻る燃料の違いを研究で読む
- 疲労回復のローラーは運動前にも使う?終わった後と違う動く範囲と力の読み方
- 運動習慣の歩数は腕が動かないと減る?手首と腰で違う数字の読み方を研究で読む
- 運動習慣の階段は時計で正確に数えられる?上った階数と気圧の変化を研究で読む
- 運動習慣は毎分100歩なら十分な強さ?歩調の目安と自分の体力を研究で読む
- 運動習慣の通知は場所に合わせると続く?時刻だけの合図と行動を研究で読む
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
2






