インナーマッスルの足裏は指を丸めて鍛える?土踏まずを縮める運動との違いを読む

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選択肢を増やす研究は、単純な順位表にならない

足裏の運動には、指を丸めるものと土踏まずを縮めるもの以外にも選択肢がある。健康な16人を対象にした2024年の比較研究では、座位や立位でのトーカール、押す条件を変えたショートフット、指を広げる運動、片脚で立って反対の脚を振る運動など、計9種類を調べた。参加者の事前練習は1〜2回で、各課題は5秒間を3回行った。[6]

この研究では、脚を振る課題の母趾外転筋の活動が、いくつかの例外を除いて他の運動より大きかった。例外には座位と立位の指を広げる運動、立位で押す条件を加えたショートフットが含まれる。また、土踏まずの最小角度が最も小さかったのは座位で指を広げる運動だった。活動の大きさと角度を同じ順位で並べられない点が興味深い。[6]

これは、ショートフットの直接比較を否定する結果ではない。比べた相手、練習の量、課題が違うからだ。トーカールとの比較で優れていた運動も、他の選択肢を加えた比較では順位も変わる。事前練習が少ない条件の結果を、その動作を十分に覚えた人の結果として扱わないことも必要になる。[6][18]

さらに健康な11人を対象に、足指の付け根の関節を曲げる運動とショートフットを比べた研究もある。超音波で筋肉の硬さの変化を測り、収縮活動の指標としたところ、付け根を曲げる課題では複数の内在筋に加えて、足の外から指へつながる長趾屈筋にも活動がみられた。長趾屈筋の指標はショートフットより大きかった。[7]

指の付け根を曲げる課題を、指全体を丸める動作と同一視するのも避けたい。この比較が示すのは、一部の内在筋と外在筋で同程度以上の収縮活動を引き出す選択肢があるということだ。足の外から働く筋肉が参加しただけで失敗とするのではなく、どの筋肉をどんな目的で使う課題なのかを先に決める必要がある。母趾外転筋の筋電図だけの比較では、ほかの内在筋や外在筋を含めた分担までは答えられない。この超音波の比較は、内在筋を狙う運動でも外在筋の参加を別に調べる意味を示している。筋活動の大きさと、内在筋にどれだけ絞った課題かを分けることが、運動選びの論点になる。[7][18]

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運動中の活動と、育った筋肉を区別する

筋肉がその場で働いたことを調べる研究と、継続後の筋肉の変化を調べる研究では、答えられる問いが違う。健康な大学競技者8人を調べた実験では、ショートフット、指を広げる運動、親指を伸ばす運動、他の指を伸ばす運動の後に、磁気共鳴画像を用いて足の内在筋の活動変化を評価した。各課題は40回を1組行う条件だった。対象は男性5人・女性3人の大学競技者であり、18〜39歳の女性一般に同じ活動変化が生じるかは別途確かめる必要がある。[14]

調べたすべての筋肉で、どの課題の後にも活動の増加がみられた。ショートフットの増加率は筋肉によって16.7〜34.9%、指を広げる課題では17.3〜35.2%だった。これらは運動後の画像による活動指標の変化である。「足の筋力が同じ割合で増えた」「筋肉がその割合で太くなった」と置き換える数字ではない。[14]

継続後の変化を見る例が、扁平足の28人を無作為に分けた8週間の試験だ。足底装具だけの群と、装具にショートフットを組み合わせる群を比較した。両群で母趾外転筋の断面積と親指を曲げる力が増え、組み合わせた群の値がより大きかった。群間の平均差は、筋断面積で13.61 mm²、親指を曲げる力で0.90 kgfだった。扁平足の人への装具併用試験なので、18〜39歳の女性一般へ当てはめる際は、足の状態と装具使用の違いを考慮する必要がある。[4]

この数値は、ショートフットだけを何も行わない条件と比べた効果ではない。装具を使う介入に運動を加えたときの違いである。足裏の筋肉は鍛えられる可能性があるという話と、どの人がどの運動だけでどの程度変わるかという話は、ここで分けておきたい。装具を自分で選ぶ指示として読む試験でもない。[4]

成人の扁平足を対象にしたスコーピングレビューは、11研究、計374人を整理し、内在筋の強化による土踏まずの高さ、後足部の姿勢、バランス、母趾外転筋の活動の改善を報告した。4〜6週間でも有益な変化が得られる可能性を示している。ただし、運動を単独で行う研究と他の方法を組み合わせる研究を含む。18〜39歳の女性への見通しに使う際も、成人の扁平足という対象条件を保って読む必要がある。[1]

また、後脛骨筋腱機能不全の患者15人がショートフットを4週間行った研究では、歩行時の筋活動の一部に変化があった一方、構造的な変形や足首の関節モーメントには影響しなかった。対照群を置かない前後比較であり、運動がすべての変化の原因とは断定できない。男性8人・女性7人の患者の結果であり、18〜39歳の健康な女性の歩行へそのまま当てはめることはできない。筋肉の使い方と足の形を分ける具体例として読む。[17]

レビューの結果は、日常の練習に見通しを持つ助けになる一方、異なる対象の試験を読むための地図でもある。健康な人の運動直後の活動を知りたいのか、扁平足で継続後の変化を知りたいのか、診断のある人の歩行を知りたいのか。自分の問いを先に定めれば、人数や期間だけが立派に見える数字にも引っ張られにくい。[1][14][17]

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よくある誤解

「指を強く握れれば、土踏まずも十分鍛えられる」という理解は、狙う筋肉を飛ばしている。正常な足の成人を対象にした直接比較では、母趾外転筋の活動はトーカールよりショートフットで大きかった。指が力強く動くという見た目だけでは、その筋肉の活動の大きさを判断できない。だからといって、トーカールがすべての目的で不要と結論する研究でもない。[18]

「立って行えば必ず活動が増える」という読み方は、課題の違いを飛ばしている。健康な11人の比較では、指を広げる課題の母趾外転筋の活動は座位より立位で大きかったが、ショートフットでは座位と立位の有意差がなかった。一方、直接比較の研究では、ショートフットの活動は座位より片脚立ちで大きかった。両脚で立つことと片脚で立つこと、さらに運動の種類を一緒にしないのが読み方の要点だ。[16][18]

「筋肉が働けば、土踏まずはすぐ高くなる」という期待も急ぎすぎである。短時間の学習試験では筋活動の増加がみられた群があっても形態の群間差はなく、患者の継続試験でも構造の変形は変わらなかった。筋活動、筋肉の大きさ、足の形を別々の項目として考えると、期待する変化を取り違えにくい。[3][17]

今日からできること

  • 練習の目的を「指を丸める」か「土踏まずを縮める」かで書き分ける。20人の直接比較で違いが出たのは、母趾外転筋の活動と土踏まずの角度だった。その場で強く感じたほうを、目的に合う運動と即決しない。[18]
  • 動作が分からなければ、回数を足す前にやり方を確認する。36人の試験では5分の練習でも確認方法によって筋活動が変わった。ただし、この時間は万人に勧める運動量の基準ではない。[3]
  • 立位へ変える際は、課題自体も記録する。11人の研究では、立つことで活動が増えた指を広げる運動と、差がなかったショートフットがあった。「立てた」という達成と狙う筋肉の変化を分けて見る。[16]
  • 続けた変化は、動作の分かりやすさと足の見た目を別々に振り返る。8週間の試験で測った筋断面積と、4週間の患者研究で変わらなかった構造は異なる評価である。写真だけを成績表にしない。[4][17]
  • 痛みや変形が気になる場合は医師に相談する。患者15人の研究の運動量を、そのまま自分の練習表へ写さない。健康な人の比較実験と、診断を受けた人の介入は対象が異なる。[17][18]

足裏の練習では、指が派手に動いた日だけに丸を付ける必要はない。今日行った課題と、その課題で確かめたかったことを短く残す。土踏まずの写真、指の曲がり、筋肉が働く感覚を混ぜずに言葉にすると、次に指導を受けるときの質問も具体的になる。研究が分けて測っている項目を、暮らしの記録でも分けるという発想である。[3][4][18]

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参考文献

[1] Effects of Strengthening the Intrinsic Muscles of the Foot in Adults with Flatfoot: A Scoping Review. — Moreno-Fresco MM, Munuera-Martínez PV, Regife-Fernández L, Cuevas-Sánchez JM, Távara-Vidalón P., 2026, Journal of the American Podiatric Medical Association. DOI: 10.3390/japma116010008

[3] Effect of electromyographic biofeedback on learning the short foot exercise. — Okamura K, Kanai S, Hasegawa M, Otsuka A, Oki S., 2019, Journal of back and musculoskeletal rehabilitation. DOI: 10.3233/bmr-181155

[4] Effect of foot orthoses and short-foot exercise on the cross-sectional area of the abductor hallucis muscle in subjects with pes planus: a randomized controlled trial. — Jung DY, Koh EK, Kwon OY., 2011, Journal of back and musculoskeletal rehabilitation. DOI: 10.3233/bmr-2011-0299

[5] How to Evaluate and Improve Foot Strength in Athletes: An Update. — Tourillon R, Gojanovic B, Fourchet F., 2019, Frontiers in sports and active living. DOI: 10.3389/fspor.2019.00046

[6] A comparison of abductor hallucis muscle activation and medial longitudinal arch angle during nine different foot exercises. — Katakura M, Rezende MAG, Calder JDF, Kedgley AE., 2024, Gait & posture. DOI: 10.1016/j.gaitpost.2024.06.008

[7] Comparison by ultrasound shear wave elastography of toe flexor muscle contraction during MTP flexion exercise and short-foot exercise. — Hirota K, Watanabe K, Miyamoto H, Negishi K, Watase M, Teramoto A., 2024, Journal of back and musculoskeletal rehabilitation. DOI: 10.3233/bmr-230282

[14] Intrinsic Foot Muscle Activation During Specific Exercises: A T2 Time Magnetic Resonance Imaging Study. — Gooding TM, Feger MA, Hart JM, Hertel J., 2016, Journal of athletic training. DOI: 10.4085/1062-6050-51.10.07

[15] Differences in the angle of the medial longitudinal arch and muscle activity of the abductor hallucis and tibialis anterior during sitting short-foot exercises between subjects with pes planus and subjects with neutral foot. — Lee JH, Cynn HS, Yoon TL, Choi SA, Kang TW., 2016, Journal of back and musculoskeletal rehabilitation. DOI: 10.3233/bmr-160693

[16] EMG Activity of the Abductor Hallucis Muscle during Foot Arch Exercises Using Different Weight Bearing Postures. — Goo YM, Heo HJ, An DH., 2014, Journal of physical therapy science. DOI: 10.1589/jpts.26.1635

[17] Effects of a 4-Week Short-Foot Exercise Program on Gait Characteristics in Patients With Stage II Posterior Tibial Tendon Dysfunction. — Kim J, Lee SC, Chun Y, Jun HP, Seegmiller JG, Kim KM, Lee SY., 2020, Journal of sport rehabilitation. DOI: 10.1123/jsr.2019-0211

[18] A comparison in the muscle activity of the abductor hallucis and the medial longitudinal arch angle during toe curl and short foot exercises. — Jung DY, Kim MH, Koh EK, Kwon OY, Cynn HS, Lee WH., 2011, Physical therapy in sport : official journal of the Association of Chartered Physiotherapists in Sports Medicine. DOI: 10.1016/j.ptsp.2010.08.001

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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