
筋肉の成長と走る速さは、転移の別の出口である
筋力の測定での優位と、筋肉の成長での優位は別の結果である。9研究のメタ分析では、筋肥大、つまり筋肉が大きくなる変化に有意な群間差はなかった。効果量は−0.21、95%信頼区間は−3.56〜3.13と広かった。これは片脚と両脚で完全に同じ成長を証明した数字ではなく、どちらかが優れるという明確な根拠が得られなかったという結果である。[1]
24試験のメタ分析でも、筋肥大に有意な群間差はなかった。片脚筋力では差が出て、筋肥大では差が出ない。この組み合わせは、「持ち上がる重りが増えた分だけ筋肉も同じ割合で増えた」と考える危うさを示す。種目の記録と筋肉の成長は、同じ評価欄にまとめないほうがよい。[5]
走る速さについても、片脚で動く場面があるから片脚練習が必ず有利、という単純な対応にはならない。トレーニング経験のある33人を対象にした18週間の無作為化比較試験では、両脚スクワット群と片脚のステップアップ群を含む比較が行われた。下半身の練習は週2回で、重量と反復を合わせた総負荷量をそろえていた。対象はトレーニング経験者であり、18〜39歳の女性初心者に同じ成果が出るかは、この比較だけでは判断できない。[2]
両群とも、練習した種目と練習していない種目の筋力が伸びた。20 mの走時間も改善したが、走力の改善の群間差は明確ではなかった。一方、この試験の方向転換課題では、両脚群のほうが大きな改善を示した。片脚で台に上がる動きが走行に似て見えることだけで、成果の大小を予想するのは難しい。[2]
この試験の片脚種目はブルガリアンではないため、方向転換ではブルガリアンが劣る、という結論には置き換えられない。さらに24試験のメタ分析では、走力と方向転換の成績に有意な群間差はなかった。個別試験で両脚が有利だった結果と、統合すると明確な差がない結果を並べることで、動きの見た目だけでは選べない範囲が分かる。[2][5]
直接比較したラグビー選手の試験でも、40 m走と方向転換は改善したが、10 m走には有意な時間経過の効果がなかった。18〜39歳の女性一般にも同じ距離別の変化が起きるかは、別に確かめる必要がある。同じ「走る力」でも、測る距離によって結果は異なる。スクワットの記録が伸びた日の帰り道に、駅の階段まで急に軽くなると約束する研究ではない。生活上の感覚を聞く場合も、重りの記録とは別の観察として扱いたい。[13]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
種目を替えた最初の日は、成長と慣れを分ける
ブルガリアンで重りが増えたあとに両脚スクワットを試し、思ったほど持てなかったとする。その日の記録だけで「転移しなかった」と断定するのは早い。筋力の記録には、測定する動作に慣れる過程も関わる。スプリットスクワットの測定の信頼性を調べた研究では、初期の測定どうしで平均記録に差が生じた。[8]
この研究の対象は、レクリエーションで体を動かしているが筋力トレーニングをしていない男性14人だった。慣らしの後に複数の測定を行うと、最初の測定と次の測定で2.14 kg、さらに後の測定との間では2.86 kgの差があり、いずれも有意だった。研究者は、測定前にさらに動作へ慣れる機会が必要だと判断した。男性の測定結果であり、18〜39歳の女性に同じ重量差をそのまま当てはめることはできない。[8]
ここで調べられたのはスプリットスクワットであり、ブルガリアンへの切り替え効果を直接検証した試験ではない。それでも、測定への慣れを成長と区別するという視点は使える。練習した種目はよく知っていても、比較先の種目は久しぶりかもしれない。別の種目の記録を判断材料にするなら、その動作を測る準備もそろえたい。[8]
たとえば記録帳に「重り」「種目」「初めてか、慣れた動作か」を別々に書く。これは研究で定められた特別な記録法ではなく、慣れによる変動を見落とさないための実務上の工夫である。初回の数字と、練習を重ねた後の数字を同列に置かないことが目的だ。最大重量を自己流で試すことを勧める話でもない。[8]
同じ男性14人の研究では、慣らしを経たスプリットスクワット測定の信頼性は高く、測定間の一致を表す指標は0.97だった。18〜39歳の女性での信頼性を直接示す数値ではない。一方、信頼性が高いとは、別の種目の記録と交換できるという意味ではない。同じ課題を繰り返し測った際の安定性と、異なる課題への転移は、確認したいことが違う。[8]
持つ重りが変わるたびに、脚の能力全体へ判決を出す必要はない。両脚の記録を知りたいなら両脚の測定を、片脚の記録を知りたいなら片脚の測定を、慣れの条件も意識して並べる。転移を知るには、比較先を省かないことが出発点になる。[1][8][13]

よくある誤解
「ブルガリアンのほうがきついから、両脚の記録にも必ず有利」という考えは、測った成果と体感を混ぜている。メタ分析で両脚筋力を測ると、両脚練習が有利な傾向があった。片脚練習の価値を認めることと、あらゆる評価で上位に置くことは別である。どちらを選ぶかの前に、何を伸ばしたいかを言葉にしたい。[1][5]
逆に「両脚の記録を伸ばすには、ブルガリアンをしても意味がない」も言い過ぎだ。若いラグビー選手の試験では、後ろ足を高くした種目だけを練習した群にも、両脚スクワットの記録の改善が認められた。特異性があることは、他の種目に一切成果が届かないという意味ではない。優位の比較と、改善が起きるかどうかを分ける必要がある。[13]
「差が有意でなければ、どちらも完全に同じ」も正しくない。筋肥大では有意な差が出なかったが、統合研究の信頼区間は広かった。直接比較の試験も少人数である。今ある結果に合わせるなら、完全な互換性を主張するより、筋力では測る動作に応じた差があり、筋肥大では優劣が明確でない、と表現するのが妥当だ。[1][13]
片脚の研究を読んだだけで、ブルガリアン特有の効果に置き換えることにも注意したい。ステップアップを使った試験、後ろ足を高くした試験、複数の片脚種目をまとめた分析では、対象となる練習が異なる。「片脚」という共通の札が付いていても、研究から受け取れる答えの細かさは同じではない。[2][5][13]
今日からできること
- 目標を「脚を鍛える」から、両脚スクワットの記録か、片脚種目の記録かへ具体化する。9研究の統合では、測定する動作に近い練習が有利だった。[1]
- 種目を替えるときは以前の種目名も残す。18人の直接比較では両方の記録が伸びたため、練習種目と確認種目を分けて読む余地がある。[13]
- 初めてのスプリットスクワットの数字を、慣れた後の記録と同じ条件だと思わない。男性14人の測定研究では、初期の測定間に平均2.14 kgの差があった。[8]
- 筋力、筋肉の成長、走る速さを別の目標として扱う。24試験の統合では片脚筋力に差があっても、筋肥大と走力に有意な群間差はなかった。[5]
- 週2回・5週間という直接比較の条件は研究の背景として読む。若いラグビー選手の結果を、自分に同じ伸びを約束する日程表にしない。[13]

オンザショアで、通う条件から続け方を考える
種目を比べる時間と、実際に運動する時間を予定の中に置く。その場所を選ぶために、オンザショア立川店の通う条件を挙げておく。営業時間は8:00〜23:30、年中無休である。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分だ。出勤前か帰宅途中か、生活の動線と合わせて検討できる。
同店は溶岩プレートを敷いたホットヨガスタジオであり、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングもある。ヨガのレッスンは25種類以上である。研究で比べた種目の優劣を店の成果に置き換えるのではなく、どの運動を続ける場所にするかという選択のための情報である。
妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件を確認したうえで、ヨガの体験レッスンを検討できる。体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。店の案内と料金、体験予約で、続ける場所としての条件を確認できる。
参考文献
[1] Comparison of Muscle Growth and Dynamic Strength Adaptations Induced by Unilateral and Bilateral Resistance Training: A Systematic Review and Meta-analysis — Kassiano W, Nunes JP, Costa B, Ribeiro AS, Loenneke JP, Cyrino ES., 2025, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-024-02169-z
[2] Unilateral and Bilateral Lower-Body Resistance Training Does not Transfer Equally to Sprint and Change of Direction Performance — Appleby BB, Cormack SJ, Newton RU., 2020, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000003035
[5] Comparative effects of unilateral versus bilateral training on performance adaptations: a systematic review and multilevel meta-analysis — Xin X ほか, 2026, BMC sports science, medicine & rehabilitation. DOI: 10.1186/s13102-026-01834-2
[8] Reliability of 1RM Split-Squat Performance and the Efficacy of Assessing Both Bilateral Squat and Split-Squat 1RM in a Single Session for Non-Resistance-Trained Recreationally Active Men — Urquhart BG, Moir GL, Graham SM, Connaboy C., 2015, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000000824
[12] Effects of unilateral and bilateral training on performance in team sports athletes: a systematic review and meta-analysis — Wu B, Yin M, Song Z, Tao M, Xu K, Nassis GP, Bishop C, Girard O., 2026, Biology of sport. DOI: 10.5114/biolsport.2026.159564
[13] Unilateral vs. Bilateral Squat Training for Strength, Sprints, and Agility in Academy Rugby Players — Speirs DE, Bennett MA, Finn CV, Turner AP., 2016, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000001096
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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