ダイエットのプロテイン蒸しパンは翌日も同じ?保存時間と冷めた生地の硬さを読む

ダイエット用に作ったプロテイン蒸しパンが翌日硬いとき、粉の配合だけで判断していないだろうか。蒸しパンの保存実験から、水分の移動、でんぷんの老化、冷蔵と冷凍の違いを読む。出来たての硬さと保存中の変化を分け、食感の変化を栄養や減量効果と混同せず、次に作るときの比較の仕方を考える。

昨夜はふんわりしていた蒸しパンが、朝の弁当箱では妙にしっかりしている。プロテインを入れすぎたのか。それとも水が足りなかったのか。けれど、作った直後には食べやすかったのなら、材料表だけでなく、その後に過ぎた時間にも目を向けたい。

蒸しパンでは保存中に水分の状態や移動、でんぷんの構造、たんぱく質の網目が変わり、硬さに関わる。冷蔵後に再び蒸したパンでも、保存時間が長くなると硬さが増したという食品実験がある。温め直した後にも、保存による硬さの違いが残った。[2]

既存記事「ソイプロテインの蒸しパンはなぜ硬くなる?粉の配合と水分・気泡の関係を読む」には配合の問いを譲る。ここで考えるのは、同じ配合の蒸しパンが保存中にどう変わるかだ。ここで扱うのは人への介入試験ではなく、小麦の蒸しパンやその成分を対象とする食品・材料実験だ。18〜39歳の女性が食べた場合の減量効果を直接示すものではなく、家庭のプロテイン蒸しパンへの応用も材料と条件を照らして考える必要がある。[5][7][9]

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翌日の硬さは、出来たての硬さと分けて見る

蒸した直後から硬い生地と、翌朝になって硬くなった生地。食べる側には同じ「硬い」でも、比較しているものが違う。前者は出来上がりの状態、後者はそこからの変化である。食品研究でも、初めの硬さと保存中の老化の速さは別々に評価されている。[3][8]

この区別がよく見えるのが、ゴールデンキウイの粉を加えた小麦の蒸しパンの実験だ。粉を加えると、食物繊維やグルテンの網目の乱れに関連して硬さと噛み応えが増した。一方で、保存中の老化の速さは低下した。初めに硬い製品が、その後も速く硬くなるとは限らなかったのである。[3]

甘草由来の多糖類を加えた別の蒸しパン実験でも、出来たての硬さは増えたが、保存中の老化は遅れた。ここでいう多糖類は糖の単位がつながった成分で、研究では食品の構造やでんぷんの変化が測られている。出来たての柔らかさと保存中の老化速度は、別の評価軸だ。[8]

たとえば、昨夜作ったものを朝に食べて「以前より硬い」と感じたとする。以前のものを蒸した直後に食べていたなら、配合と食べる時点を同時に変えて比べている。次回は材料を直す前に、何と何を比べたのかを確かめる余地がある。出来たて同士、保存後同士を並べるほうが、上の実験が分けている違いを追いやすい。[3][8]

食べる時刻を記録するのは、料理に点数を付けるためではない。朝用に作るものなら、夜の出来たての評価だけで完成としないためだ。夜の試食では好みでも、朝には噛み応えが強いかもしれない。反対に、初めの食感は少し締まっていても、その後の変化が小さい配合も研究にはある。食べたい時点での状態を選ぶ視点である。[3][8]

また、食品研究でいう老化は、食べ物が古いという日常語より狭い意味で使われる。ここでは主に、保存中のでんぷんの構造変化や、それに伴う品質の変化を扱う。キウイ粉の実験では、食感の変化と微生物による変化もそれぞれ検討された。噛んだときの硬さだけに保存の判断を背負わせないことが大切だ。[3]

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水が減ることと、生地の中で水が動くことは違う

翌日の蒸しパンを見て、表面が乾いていなければ水分は問題ないと思いやすい。だが研究が追っているのは、全体としての水分だけではない。たんぱく質とでんぷんの間で水がどう分布するかも、蒸しパンの保存特性に関係している。[9]

薄力粉の一部をイヌリンに置き換えた実験では、その種類と置換量によって出来上がりが変わった。イヌリンの添加後には、強く結びついた水から、より緩く結びついた水や自由な水へと分布が変化し、出来たての柔らかさに寄与したと報告されている。水は単に多いか少ないかだけの話ではなかった。[9]

さらに、この実験では保存期間によって評価が逆転した。イヌリンは短い保存期間、具体的には1日以内には老化を速めたが、1日を超える保存期間では老化を遅らせた。出来たてが柔らかいこと、翌日までの変化が小さいこと、もっと後まで変化しにくいことは、別の問いだったのである。[9]

この結果は、家庭でイヌリンを加えればよいという処方ではない。種類と置換量にも左右された実験であり、加える成分の名前だけで結論は決まらない。むしろ「柔らかくする材料を加えたのに翌日は違った」という場面で、出来たての改善と保存後の改善を切り分ける根拠になる。[9]

冷蔵したパンを再び蒸す実験でも、水分の損失と移動に伴い、グルテンの網目が損なわれ、でんぷんの老化が進んだ。グルテンの網目とは、小麦由来のたんぱく質が作る構造である。保存期間が長くなるにつれ、硬さは増し、重さ当たりの体積である比容積は小さくなった。[2]

朝の台所で水分の移動そのものを目で追うことは難しい。それでも、「密閉したつもりなのに硬いから、原因は必ずプロテインだ」と話を飛ばす必要はない。保存中には水の分布と生地の構造が一緒に変わりうる。表面の印象だけで、内部の変化まで否定できないのである。[2][9]

ここから実生活に移すなら、配合、保存した時間、食べる時点の状態を別々に書くとよい。「水が足りない」と最初から原因を決める記録より、「端は硬いが中央はしっとり」「全体が締まった」と状態を残す記録のほうが、次の比較で問いを立てやすい。これは実験結果を家庭で比べるための工夫であり、水の状態を測定できたことにはならない。[2][9]

冷蔵と冷凍は、でんぷんに同じ履歴を残さない

でんぷんの老化は、加熱後のでんぷんが保存中に再び秩序を持つ構造を作る変化として読める。小麦の蒸しパンを異なる温度で保存した実験では、この構造の出来方が保存温度によって違った。冷たく置く、という一言ではまとめられない結果である。[5]

研究では、蒸しパンを2日間、25°C、4°C、−18°Cなどの条件に置いた。途中で冷たい環境から25°Cへ移す条件も含まれた。4°Cで保存したものや、4°Cから25°Cへ移したものでは、より秩序だったでんぷんの二重らせんが形成された。二重らせんは、でんぷんの鎖が組み合わさった構造のことである。[5]

一方、−18°Cでは二重らせんの量が少なく、その構造のばらつきが大きかった。結晶の種類にも違いがあった。冷蔵と冷凍は、単に温度の数字が違うだけでなく、保存後に残るでんぷんの状態も違ったのである。ただし、この比較をそのまま家庭の全配合の食感順位に置き換えることはできない。[5]

研究で4°Cの試料は、でんぷんの消化が最も遅かった。ただし、これは食品のでんぷんの消化特性を比べた結果だ。冷蔵した蒸しパンを食べれば体重が減る、という意味ではない。また、保存温度の影響は小麦の品種にも依存した。同じ保存温度なら材料が違っても同じ、という読み方も避けたい。[5]

立川駅へ出る前に、昨夜の蒸しパンを取り出す。そんな朝に必要なのは、冷蔵庫が正解かどうかを一語で決めることよりも、昨日までと条件が同じかを知ることだ。冷蔵の翌朝と、冷凍した別の日の品を比べるなら、保存時間や食べる前の扱いも書き添えたい。温度履歴を区別した実験の考え方を、比較の記録に借りるのである。[5]

なお、実験に登場する保存温度と日数は、家庭での保存期限を勧める数字ではない。ここで扱うのは品質とでんぷん構造の比較だ。具材や調理条件が違う食品の安全性まで、この食感の研究から決めない。再び蒸したパンでも保存時間の影響が見られた以上、温めた後の柔らかさも、保存中のすべてを帳消しにした証拠にはならない。[2][5]

冷蔵後の再蒸しパンを調べた研究は、抹茶を加える量も比較している。0.5〜1.0%では、たんぱく質の結合が安定し、でんぷんの老化が抑えられ、品質低下が緩和された。一方、1.0%を超えると、たんぱく質の構造が崩れる方向の変化や水分移動の促進が見られ、比容積はさらに低下した。同じ材料でも、多く入れるほど保存後の状態がよくなるという単純な関係ではなかった。[2]

数字で読む蒸しパンの保存変化

2日間:小麦の蒸しパンを異なる温度で保存した実験の比較期間である。[5]

4°Cと−18°C:同じ研究で、でんぷんの二重らせんの形成が異なった保存条件である。[5]

1日以内と1日超:イヌリン添加による老化速度への影響の方向が分かれた期間である。[9]

55.02%から14.37%:分離した小麦でんぷん成分と特定のたんぱく質成分を使った実験での老化率の変化であり、家庭の蒸しパン全体の値ではない。[7]

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宮川涼 Founder

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