
お腹が楽なことと、腸を守ることは同じではない
暑さのある運動条件を使った、18人の持久ランナーの二重盲検クロスオーバー試験がある。24時間の高FODMAP食と低FODMAP食の後、気温35℃で、最大酸素摂取量の60%のランニングを2時間行った。高FODMAP側では、運動前、運動中、全体としての胃腸症状が重かった。18〜39歳の女性の日常の運動への適用には、ランナーの長時間運動と暑さという条件の違いを考える必要がある。[5]
ところが、腸上皮の障害に関連する血液の指標であるI-FABPは、高FODMAP側のほうが低かった。症状が強い食事条件のほうで、この指標は良い方向を示したことになる。[5] 「張らないから腸が完全に守られている」「張るから腸が傷んだ」という、体感だけによる判断には収まらない結果だ。
呼気中の水素も調べられている。試験全体の呼気水素を集計した値は高FODMAP側で大きく、糖質吸収不良と症状の増悪が報告された。[5] ただし、この検査結果を、家庭での張り方から自分で推定することはしない。測定したものと感じたものを混ぜないのが、研究を読む際の約束である。
さらに、胃腸症状の経験がある持久ランナー13人(男性8人、女性5人)を対象にしたランダム化クロスオーバー試験では、暑い環境での運動後、血漿中の微生物由来DNAが、低FODMAP側でも高FODMAP側でも同様に増えた。運動前の24時間の食事内容は、この反応を変えなかった。男女混合の持久ランナーの結果であり、18〜39歳の女性一般で同じ反応が起きるかは、この比較だけで判断できない。[4] 食事調整だけで暑さのある運動の負担すべてを解消できるという根拠にはならない。
ここで対立して見える研究を、どちらかだけ選ぶ必要はない。低FODMAP側で症状が軽いという結果と、高FODMAP側で特定の腸の指標が良いという結果は、別の測定結果として両立している。[5] 体感、検査、運動成績を、それぞれの欄で読むことが大切だ。気になる症状を我慢して、検査値の良さそうな食事を選ぶという意味でもない。
夜のレッスンへ向かう読者にとっては、暑い環境で長く走った試験と、自分が参加する運動の条件を区別することにも意味がある。時間も強度も違えば、研究の数字をそのまま自分の予測には使えない。相談の際には、食事の名前と同じくらい、どんな場所で何をしていたかを残しておきたい。食べ物だけに責任を押し付けないための記録である。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
補給食品の回数と、前夜の食事も一緒に眺める
持久競技者430人を対象とした調査では、運動前後の食習慣と胃腸症状が調べられ、そのうち73人は普段のFODMAP摂取についての質問にも回答した。補給食品の利用頻度が高いことと、胃腸症状の頻度が高いことに関連が見られた。[10] これは調査上の関連であり、補給食品が症状を引き起こしたと確定する結果ではない。持久競技者の調査なので、18〜39歳の女性の軽い運動での食事へ直接当てはめず、補給量の違いを考える。
同じ研究では、よく使われる補給食品16種類の成分分析も行っている。そのうち7種類は通常の1回分で高FODMAPと評価され、残りも1種類を除き、複数回分を摂ると高FODMAPに分類された。[10] 食品名が同じでも、食べた回数や総量を抜いた比較では、条件がそろわないことを示す例である。
だからといって、補給をしないほうがよいと話を飛ばすことはできない。持久運動時の胃腸症状への栄養戦略を検討した29研究の系統的レビューでは、糖質の摂り方を調整する方法や、摂取に慣れるための練習にも可能性があるとされた。一方、低FODMAP食の制限的な性質には、競技者へ別の不利益をもたらす懸念も示されている。持久運動を対象とする知見であり、18〜39歳の女性の日常の食事へ応用するときは、競技時の補給と普段の食事を区別する必要がある。[2]
仕事終わりに軽食をとり、移動中にも補給し、さらに運動の直前に何かを口にした日なら、記録は夕食の皿だけで終わらせない。「お腹が張った夕食」と「平気だった夕食」を比べる際、補給の回数が違っていたことも残す。玉ねぎの有無だけを丸で囲んだ手帳より、その日の流れが見える文章のほうが、相談で伝えられることは多い。
前夜の献立も同じ扱いである。食事調査では競技前日の夕食や朝食に高FODMAP食品を摂っていた人が多く、特定の食品を挙げた人は60%を超えていた。[10] ただし、この割合は危険度を示す数字ではない。よく食べられているという事実と、自分の症状の原因であるという判断は、違う問いだ。
記録を見返すときは、張った日だけを拾わず、同じ料理でも平気だった日も残したい。これは原因を証明する実験ではなく、説明の偏りを減らす工夫である。相談先へ「この食品が悪いはずだ」と結論だけを持ち込むより、「この条件では困り、この条件では困らなかった」と出来事を渡せる形に整える。
相談するときには、食べられるものが減って困っているかも伝えたい。避ける食品が増えたことを、対策が進んだ証拠として数える必要はない。制限の不利益にも目を向けたレビューの視点から、症状への対処と食事を保つことを一緒に考える。[2] 手帳には困った食事だけでなく、普段無理なく食べている料理も残せる。その情報も、続けられる食事を相談する材料になる。

よくある誤解
「お腹が張るなら、糖質を全部減らせばよい」。高糖質を保ちながらFODMAP量を変えた比較でも、症状には差が出ている。[9] 糖質全体の削減と、食事の構成の調整は同じではない。空腹で運動する方法を、お腹の悩みへの自動的な答えにはしない。
「低FODMAP食なら、走る力も上がる」。症状が軽かった12人の比較試験でも、距離テストの成績に差は認められなかった。[9] 楽に動けたという体感と、測定された能力の変化を分ける。通勤後の運動でも、まず何を楽にしたいのか、困りごとの名前をはっきりさせたい。
「張る食品を見つけたら、ずっと避ければ安心だ」。系統的レビューは低FODMAP食の可能性と同時に、食事制限による不利益にも注意を向けている。[2] 材料を除くことを増やし続けるより、必要な食事を保ちながら相談するほうへ進みたい。長い禁止表を作ることを、健康管理の達成点にしない。
玉ねぎという具体的な材料名は、献立を思い出す手掛かりになる。しかし、FODMAP全体を変えた試験を根拠に、その食材だけが悪いと結論することはできない。[5][9] レシートや料理の写真は、診断書ではない。何を食べたかを残し、原因の判断を急がないという順序を守る。
今日からできること
- 食事の記録は「糖質あり」で止めず、主食の量、料理名、分かる材料を書き添える。48時間の高糖質食を比べた試験のように、量と構成を別の軸に置くための準備である。[9]
- 張りや便意が気になった場面を、運動前、運動中、帰宅後に分けて文章にする。11人の短期試験も、日常と運動中の症状を分けて調べている。[7]
- 補給食品を使った日は、食品名と回数も記す。16種類の分析では、1回分と複数回分で分類が変わる例があったため、総量の情報も残す。[10]
- 暑さのある場所で動いた日は、その環境と運動内容も添える。35℃で2時間走った試験の結果を、食べ物だけの問題として受け取らない。[5]
- 繰り返す症状や食事制限の相談は医師に伝え、必要に応じて栄養の専門家とも食事を検討する。29研究のレビューが示すように、対策は個別に慎重に考える。[2]
記録のために、わざと症状が出そうな食事をとる必要はない。普段の生活で起きたことを、覚えている範囲で残せばよい。記録に空欄があっても失敗ではなく、相談の席で「分からない」と言える形にしておく。食事を楽しむ時間まで、成分の採点に変えることは目指さない。

オンザショア立川店へ通う時間と食事を並べる
食事の時間と運動の予定を同じ手帳に置くとき、通える時間帯も確認しておきたい。オンザショア立川店の営業時間は8:00〜23:30で、年中無休である。JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。仕事や買い物の予定と合わせて、通う枠を考えるための場所の情報だ。
運動する環境も予定と一緒に確認したい。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガやピラティスもある。女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングも扱い、ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。予定表には参加する種目も書き、食事の記録と並べて振り返る手掛かりにできる。妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。
店舗案内で種目や場所、料金で費用を確認し、食事と無理なく組み合わせる予定を考える。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。体験の予約は、参加する枠を決める際の窓口になる。
参考文献
[2] Nutritional strategies for minimizing gastrointestinal symptoms during endurance exercise: systematic review of the literature — Mlinaric J, Mohorko N., 2025, Journal of the International Society of Sports Nutrition. DOI: 10.1080/15502783.2025.2529910
[3] Exploring the Nutrition Strategies Employed by Ultra-Endurance Athletes to Alleviate Exercise-Induced Gastrointestinal Symptoms-A Systematic Review — Ryan T, Daly E, Ryan L., 2023, Nutrients. DOI: 10.3390/nu15204330
[4] The Impact of a 24-h Low and High Fermentable Oligo- Di- Mono-Saccharides and Polyol (FODMAP) Diet on Plasma Bacterial Profile in Response to Exertional-Heat Stress — Gaskell SK, Henningsen K, Young P, Gill P, Muir J, Henry R, Costa RJS., 2023, Nutrients. DOI: 10.3390/nu15153376
[5] Impact of 24-h high and low fermentable oligo-, di-, monosaccharide, and polyol diets on markers of exercise-induced gastrointestinal syndrome in response to exertional heat stress — Gaskell SK, Taylor B, Muir J, Costa RJS., 2020, Applied physiology, nutrition, and metabolism = Physiologie appliquee, nutrition et metabolisme. DOI: 10.1139/apnm-2019-0187
[7] Low FODMAP: A Preliminary Strategy to Reduce Gastrointestinal Distress in Athletes — Lis DM, Stellingwerff T, Kitic CM, Fell JW, Ahuja KDK., 2018, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/mss.0000000000001419
[9] The impact of 48 h high carbohydrate diets with high and low FODMAP content on gastrointestinal status and symptoms in response to endurance exercise, and subsequent endurance performance — Scrivin R, Slater G, Mika A, Rauch C, Young P, Martinez I, Costa RJS., 2024, Applied physiology, nutrition, and metabolism = Physiologie appliquee, nutrition et metabolisme. DOI: 10.1139/apnm-2023-0508
[10] High Fermentable Oligosaccharides, Disaccharides, Monosaccharides, and Polyols (FODMAP) Consumption Among Endurance Athletes and Relationship to Gastrointestinal Symptoms — Killian LA, Muir JG, Barrett JS, Burd NA, Lee SY., 2021, Frontiers in nutrition. DOI: 10.3389/fnut.2021.637160
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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