運動前のコーヒーをデカフェに替える日は、残る量と杯数をどう確かめるか

運動前のコーヒーをデカフェに替えたいとき、何分前に飲むかより先に、表示の単位と実際に飲む量を確かめたい。カフェインが残った試験飲料の数値を手がかりに、一杯と一日分を混同しない読み方、運動成績の研究を自分の準備へ置き換える際の注意点、記録して相談する方法を考える。

デカフェのカップを受け取り、ふたを開ける。いつもの香りがすると、「これならカフェインを数えなくてよいのか」と迷う。まず返したい答えは、デカフェという名前だけで摂取量をゼロと決めない、である。降圧薬で治療中の成人を対象にした試験では、デカフェの試験飲料にもカフェインが5 mg含まれていた。治療中の成人で得た結果であり、18〜39歳の女性にそのまま当てはめて体への影響を判断することはできない。[19]

ただし、この5 mgを、目の前のカップにもそのまま当てはめることはできない。研究で用意した飲料の数値と、自分が注文した飲料の数値は区別したい。運動前のコーヒーを何分前に飲むかを決める前に、表示が何を単位にした量なのか、実際にどれだけ飲むのかを確認する、という順番を提案する。

粉の細かさや抽出条件の話は、既存記事「運動前のコーヒーは粉の細かさも記録、抽出時間と液量から一杯の違いを考える」に譲る。ここでは、デカフェへの置き換えで残る量をどう扱い、運動への期待と混同せずに準備するかに絞る。

睡眠への影響は「ホットヨガ後のコーヒーはデカフェなら安心か、残るカフェインと眠る時刻を考える」に、発汗や体温の反応は「汗をかく量はコーヒーでも増える?カフェインと運動中の体温を分けて読む」に譲る。こちらの中心は、運動へ出かける前に表示の単位と実際の飲用量を対応させる支度である。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

デカフェの名前から、一杯の量までは決まらない

手がかりになるのは、コーヒーを普段から飲む、降圧薬で治療中の成人16人を対象にした無作為化クロスオーバー試験である。参加者が異なる日に別の飲料を飲み、同じ人の中で反応を比べた。用意されたのは、通常のコーヒー、デカフェ、水であった。通常のコーヒーにはカフェイン135 mg、デカフェには5 mgが含まれていた。対象は治療中の高血圧患者であり、18〜39歳の女性全般への適用は分けて考える必要がある。[19]

この比較で確認できるのは、試験に使ったデカフェがカフェインを全く含まない飲料ではなかった、という点だ。デカフェなら何杯でも摂取量は同じ、という計算はこの例では成り立たない。一方、すべてのデカフェに5 mgが入る、という読み方も成り立たない。研究の飲料名は、自分のカップの成分表の代わりにはならない。[19]

同じ試験では、クロロゲン酸というコーヒーに含まれる成分も測定され、通常のコーヒーに61 mg、デカフェに68 mgが含まれていた。少なくともこの比較では、カフェインの多い通常のコーヒーのほうが、クロロゲン酸は少なかった。デカフェへの変更を「コーヒーの成分を全部なくす操作」と受け取らないことも大切だ。[19]

ここから日常へ持ち帰るのは、成分ごとに見るという姿勢である。カフェインを控えたい日に確認したい数字と、味の好みを決める情報は同じではない。香りが好みだから選ぶことはできるが、その好みだけをカフェイン量の記録欄に書き込むことはできない。注文の名前と成分の量を、別々の欄に置くと整理しやすい。

たとえば、購入時の表示を写真で残すなら、数字の部分だけを切り取らず、飲料名と単位が一緒に見えるようにする。あとで見返したとき、「この量はカップ全体なのか」「飲む前の材料についてなのか」という問いが残らない形がよい。表示を読む目的は、細かな数字を覚えることではなく、自分が何を飲んだか説明できるようにすることである。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

表示の単位をそろえてから杯数を数える

一杯という言葉は便利だが、計算では中身が必要になる。カップに注いだ分を全部飲んだのか、途中で残したのか、おかわりをしたのか。仕事中に飲んだ分を忘れ、運動へ向かう途中のカップだけを数えていないか。これは正確さを競う作業ではなく、予定と実際のずれを小さくするための確認だ。

表示に量がある場合は、まず、その数値が飲料全体に対するものか、一定量当たりなのかを読む。そのうえで、自分が飲む量と対応させる。濃度を表す数字と、カップ全体に含まれる量を表す数字を並べても、そのままでは比較できない。「こちらは数字が小さい」という印象を持つ前に、数字の後ろまで見る必要がある。

先の試験の5 mgは、試験飲料に含まれるカフェインの量である。[19] この数値を例に計算の考え方を練習することはできるが、表示が確かめられない別の飲料に代入してはいけない。分からない分をゼロとして埋めるより、「量は未確認」と書くほうが、次に販売元へ尋ねる内容がはっきりする。

自宅で作る場合も、粉の量と飲んだ液体の量を混ぜないようにしたい。健康な成人13人を対象にした無作為化クロスオーバー試験では、湯200 mLに、通常のインスタントコーヒー5 g、通常とデカフェを各2.5 g、デカフェ5 gという条件が用意された。これは、材料と液量をそろえて比較する研究の設計である。健康な成人での試験であり、18〜39歳の女性に同じ結果が得られるかは、この比較だけでは判断できない。[12]

この設計を見て、「粉5 gならカフェインも同じ量だ」と受け取るのは誤りだ。材料の重さの欄と、カフェイン量の欄は異なる。通常とデカフェを混ぜるなら、その配分も記録に残したい。自宅の配合を振り返るときに必要なのは、研究の数字を借りることより、自分が使った材料と表示をつなげることだ。[12]

同行者のカップが同じ大きさでも、中身まで同じとは限らない。逆に、自分のカップが大きいというだけで、別の飲料よりカフェインが多いと決めることも避けたい。比べるための情報が足りないときは、比較を保留してよい。運動へ向かう駅前で、暗算の正確さまで競技に加える必要はない。

何分前かより先に、何を期待しているかを分ける

「運動前にコーヒーを飲む」という行動にも、いくつかの目的がある。好きな飲み物でひと息つくこと、カフェインを控えながら習慣を残すこと、運動の成績を上げたいことだ。注文が同じでも、確かめるべき結果は違う。デカフェを選んだ満足と、その日の動きの良し悪しを同じ採点欄に入れないほうがよい。

運動成績については、カフェインを足せば必ず上乗せがあるという結果ばかりではない。思春期の男子サッカー選手14人を対象にした、二重盲検の無作為化クロスオーバー試験では、コーヒー由来のカフェインを体重当たり3 mg/kg摂る条件と、デカフェを用いた条件が比べられた。練習の方法も組み合わせて、パスの成績を評価している。思春期の男子選手での結果を、18〜39歳の女性の運動へそのまま当てはめることはできない。[8]

この試験では、練習後のパス課題について、カフェイン条件による追加の改善は認められなかった。どちらの飲料条件かにかかわらず改善した項目もあり、練習自体の変化と、飲料を替えたことの変化を分けて読む必要がある。対象が若い男子選手であることも含め、そのまま成人女性のヨガへ置き換える数字ではない。[8]

ここでの3 mg/kgは、研究で設定した摂取量であり、日常の運動前に目指す量ではない。[8] 自分の体重を掛け、カップ数へ逆算して増やすための数字として使わない。研究の条件を理解することと、その条件を自分に処方することの間には距離がある。デカフェを選ぶ日まで、成績のための追加摂取を宿題にする必要はない。

別の無作為化クロスオーバー試験では、健康な高齢者22人が、通常のコーヒー、デカフェ、プラセボ、飲料を飲まない条件で、立位バランスや身体機能の検査を受けた。通常のコーヒーはカフェイン3 mg/kgを含んでいたが、身体機能の各検査では条件間に有意な成績差が認められなかった。対象は平均68歳の高齢者であり、18〜39歳の女性に同じ結果が得られるかは別に検討する必要がある。[13]

立った姿勢を保つ際の圧の中心の動きには、一部の比較で違いがあった。だが、その違いを「運動全体が上手になった」と読むことはできない。研究では、測った指標ごとに答えがある。パス、立位、身体機能の検査を、すべて「効いた」の一語へ置き換えると、飲み物を選ぶ理由まで曖昧になる。[8][13]

運動前に置き換えを試すなら、まず目的に合う確認欄を選びたい。香りを楽しむためなら好みを、量を控えるためなら成分表示と飲んだ分を残す。パスや立位の試験で測られた成績を、自分の満足度の代わりにする必要はない。[8][13] その日のレッスンで落ち着いて支度できたか、飲み残しを持ち歩くことになったか、といった行動の記録も、次回の準備を考える材料になる。研究の数値と暮らしの記録は、役割を分けて並べておけばよい。

数字で読むデカフェと比較の条件

5 mg:治療中の高血圧患者の試験で、デカフェ飲料に含まれたカフェイン量。市販品共通の値ではない。[19]

135 mg:同じ試験の通常のコーヒーに含まれたカフェイン量。比較は用意された飲料同士で行われた。[19]

16人:その試験の対象者数。普段からコーヒーを飲み、降圧薬で治療中の成人であった。[19]

14人:パスの練習とカフェインの上乗せを検討した、思春期の男子サッカー選手の人数。[8]

22人:コーヒーと立位バランス、身体機能を比較した健康な高齢者の人数。[13]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約