
糖質を減らす試験の結果も、対象と目的で読み分ける
運動の燃料として炭水化物を重視するレビューがある一方、低炭水化物食が役立った試験もある。この違いを、どちらかの研究が間違いだと片づける必要はない。競技の成績、体重、血糖の管理は、そもそも同じ評価項目ではないからだ。糖尿病のある人の治療を伴う試験と、競技者の練習を支える提案は、答えようとする問いが異なる。[11][12][14]
2型糖尿病の参加者134人を無作為に割り付けた試験では、医療者の指導と一定の運動の下、低炭水化物食と低脂肪食を比較している。追跡期間は6か月で、最終的に研究に入ったのは121人だった。低炭水化物群では低脂肪群より、体重や血糖関連の指標が改善した。この結果には、対象となる病気、食事教育、医療者の関与という条件が付いている。18〜39歳の健康な女性に同じ結果をそのまま当てはめることはできない。[10]
別の2年間の無作為化試験では、過体重・肥満で2型糖尿病のある成人115人が、計画上のエネルギー量をそろえた減量食に割り付けられた。両群とも有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせている。低炭水化物食は、炭水化物だけでなく、たんぱく質や脂質の配分も高炭水化物食と異なっていた。白米の有無だけを入れ替えた比較ではない。参加者の平均年齢は58歳であり、18〜39歳の健康な女性に結果をそのまま適用するのは難しい。[12]
体重変化の推定値は低炭水化物群で−6.8kg、高炭水化物群で−6.6kgだった。95%信頼区間という推定の不確かさを示す範囲は、それぞれ−8.8〜−4.7kg、−8.8〜−4.5kgである。体重減少と、血糖の長期的な状態を反映するHbA1cの低下は群間で同程度だった。一方で、低炭水化物群では糖尿病薬の必要量や日内の血糖の安定性などに、より大きい改善があった。[12]
つまり、短い試験で体重の差があったことと、長い試験では体重の差が有意ではなかったことを、両方残して読む必要がある。長い試験の完了者は61人であり、開始した全員が最後まで続けたわけでもない。食事の効果を評価する際には、比較の期間と継続できた人数も見たい。成功した群の名前だけを覚えると、食事全体の条件が抜け落ちる。[10][12]
持病があって食事の変更を考える場合は、白米の量を自分だけで決める前に医師に相談する。この種の試験は服薬の管理も含んでいる。低炭水化物食で薬の必要量が変わったという結果を、本人が薬を減らす手順として扱ってはいけない。食卓で調整できることと、治療の判断は分けておく。[10][12]
食事の名称を比べる際には、減らしたものと引き換えに何が増えたかも見たい。長期試験の低炭水化物食は、不飽和脂肪を多く、飽和脂肪を少なくする構成であり、運動も組み合わせていた。したがって、白米を減らして他の食品は気にしない食事と、同じ介入とはいえない。献立全体を比較した結果を、一つの食品の評価に縮めないことが大切だ。[12]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
たんぱく質を増やす話と、主食を残す話をつなぐ
「ご飯を減らす代わりに、たんぱく質を取ればよい」と考える人もいるだろう。健康で運動する人を対象とした栄養のポジションスタンドは、多くの運動者にとって一日当たり体重当たり1.4〜2.0gのたんぱく質が、筋量を増やすことや保つことに十分な範囲としている。ただしこれは、炭水化物の役目をすべて置き換える提案とは区別する。健康な運動者を対象にした整理だが、18〜39歳の女性の必要量を一律に決める数値ではない。[20]
同じ文書は、持久系の競技者では成績のために十分な炭水化物を確保することも重視している。筋肉の材料をどう取るかと、練習の燃料をどう用意するかは、一緒に考える必要がある。先ほどの男性持久系選手の試験でも、炭水化物の使える状態が、たんぱく質の必要量に影響する可能性が示されていた。食品の置き換えは、練習の燃料と回復を併せて検討する。[8][20]
夕食の写真を見る場面なら、ご飯が少ないか多いかの横に、主菜も写っているかを確かめる。さらに昼食や運動後に何を取ったかも合わせる。これは写真だけで栄養状態を診断する方法ではなく、主食だけに注目して他の食事を忘れないための記録である。運動する人の食事を、炭水化物とたんぱく質それぞれの役割から見る出発点になる。[14][20]
また、食べる予定と実際に食べた量も区別したい。献立を決めても、帰宅が遅くなり夕食を取る余裕がなかったなら、予定表と実食は別物である。レビューが挙げる「実際的な問題」とは、こうした食事を実行する条件も含めて考える視点だ。理想の茶碗の写真を探すだけでなく、運動のある日に食事を取れる流れを確認する方が、相談の材料は具体的になる。[14]

よくある誤解
「男性向けの標準量を見つければ、そのまま使える」。競技栄養のレビューでは、体格と競技の要求の組み合わせが重視されている。体重当たりの炭水化物量が似ていても、体格が違えば総量の考え方は変わるし、同じ体格でも練習の内容は違う。性別だけを見て固定量を選ぶより、自分の運動と食事の条件を添える方が研究の考え方に近い。[13][14]
「炭水化物を使わず脂肪を燃やせたら、その食事が最善だ」。男性持久系選手の小規模試験は、脂肪酸化の増加だけでなく、アミノ酸の利用に関する変化も報告した。その場で何を燃料にしたかと、回復を含めて食事が適切だったかは別の評価になる。栄養レビューでも、低炭水化物状態の練習による代謝上の変化が、成績向上につながるかは明確ではないとされている。[8][14]
「低炭水化物食は必ず他の食事より体重を減らす」。糖尿病のある人を対象とした比較では、体重に群間差があった試験と、同程度だった試験がある。同程度だった試験でも、血糖管理に関わる別の指標には違いがあった。「効いたか」という一語でなく、誰の、どの指標が、どの期間で変わったかまで読むと、主食を抜くという単純な結論にはならない。[10][12]
今日からできること
- 茶碗の記録には「炊いたご飯」と書き、一食分の食品重量として残す。研究のg/kg/日は一日全体の栄養量なので、同じ欄に混ぜない。[11][16]
- 運動した日の記録に、種目と時間、普段との強さの違いを添える。水泳のレビューの3〜10g/kg/日という幅は、練習条件を見る必要性を示す例として読む。[16]
- 朝食、昼食、夕食、補食を並べ、白米以外に取った炭水化物も確認する。運動前後と一日全体をつなげて食事を考えるためだ。[14]
- たんぱく質を増やした日は、主食を機械的に消していないか見直す。運動者向けの1.4〜2.0g/kg/日というたんぱく質の範囲は、炭水化物を不要にする数字ではない。[20]
- 持病や服薬がある場合は、記録を医師との相談に使う。糖尿病の食事比較試験での体重や薬の変化を、自分の減量や服薬変更の目標値にしない。[10][12]
相談の際は、「男性の白米は何gか」に加えて、どんな日に困るのかを伝えたい。運動後の帰宅が遅い日なのか、休日も平日と同じ量でよいか迷うのか、朝食が抜けた日の夕食なのか。具体的な場面があれば、体格、練習内容、実際に食べられる条件を一緒に検討できる。研究が重視する個別化を、生活の言葉に戻す作業である。[14]

オンザショア立川店を、運動予定の起点にする
食事と合わせて考える運動の予定は、通える時間と場所から具体的にしたい。オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分、営業時間は全曜日8:00〜23:30で、年中無休である。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。通勤や買い物など、自分の生活の動線に置いて検討できる。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITも扱っている。自分が参加する運動を具体的に選び、食事と運動の予定を並べるための場所として考えたい。
妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。店舗案内、料金、体験予約で、通うための条件を確認できる。
参考文献
[8] Low-Carbohydrate Training Increases Protein Requirements of Endurance Athletes. — Gillen JB, West DWD, Williamson EP, Fung HJW, Moore DR., 2019, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/mss.0000000000002036
[10] A Low-Carbohydrate Diet Realizes Medication Withdrawal: A Possible Opportunity for Effective Glycemic Control. — Han Y, Cheng B, Guo Y, Wang Q, Yang N, Lin P., 2021, Frontiers in endocrinology. DOI: 10.3389/fendo.2021.779636
[11] SPRINTING. . . Dietary Approaches to Optimize Training Adaptation and Performance. — Slater GJ, Sygo J, Jorgensen M., 2019, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.2018-0273
[12] Effects of an energy-restricted low-carbohydrate, high unsaturated fat/low saturated fat diet versus a high-carbohydrate, low-fat diet in type 2 diabetes: A 2-year randomized clinical trial. — Tay J, Thompson CH, Luscombe-Marsh ND, Wycherley TP, Noakes M, Buckley JD, Wittert GA, Yancy WS, Brinkworth GD., 2018, Diabetes, obesity & metabolism. DOI: 10.1111/dom.13164
[13] Fueling for the Field: Nutrition for Jumps, Throws, and Combined Events. — Sygo J, Kendig Glass A, Killer SC, Stellingwerff T., 2019, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.2018-0272
[14] Role of nutrition in performance enhancement and postexercise recovery. — Beck KL, Thomson JS, Swift RJ, von Hurst PR., 2015, Open access journal of sports medicine. DOI: 10.2147/oajsm.s33605
[16] Nutrition for swimming. — Shaw G, Boyd KT, Burke LM, Koivisto A., 2014, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.2014-0015
[20] International Society of Sports Nutrition Position Stand: protein and exercise. — Jäger R, Kerksick CM, Campbell BI, Cribb PJ, Wells SD, Skwiat TM, Purpura M, Ziegenfuss TN, Ferrando AA, Arent SM, Smith-Ryan AE, Stout JR, Arciero PJ, Ormsbee MJ, Taylor LW, Wilborn CD, Kalman DS, Kreider RB, Willoughby DS, Hoffman JR, Krzykowski JL, Antonio J., 2017, Journal of the International Society of Sports Nutrition. DOI: 10.1186/s12970-017-0177-8
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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