ヨガのヘアバンドは濡れた髪でも確認、締め付けと毛束の滑りやすさを分ける選び方

ヨガの途中でヘアバンドがずれると、もっときつくしたくなる。ショートやボブの支度では、締め付けだけでなく濡れた毛髪の表面にも目を向けたい。毛髪を模した実験とヘアケア研究から、水分、表面の膜、滑る方向の違いを読み、乾いた状態の試着だけで決めないための観察点を考える。

鏡の前では収まっていたボブの前髪が、ヨガで顔を下に向けたとたんに落ちてくる。ヘアバンドを戻し、また戻す。支度のときには平気だったのに、マットの上では髪留めの仕事が増える。そんな日は「もう少しきつい物なら」と考えたくなる。

ただし、締め付けの強さだけを選び直す前に、乾いた髪と濡れた髪を同じ条件として扱わないことが出発点になる。水のある環境で毛髪の表面を調べた研究では、化学的な損傷や表面に付く成分によって摩擦が変わっている。濡れたから必ず滑る、逆に必ず引っ掛かる、という単純な整理はできない。[11][16]

既存記事「ヨガの髪型はヘアバンドで固定してよい?額への圧迫と痛み、着ける時間を考える」には頭を押す刺激の話を譲る。「ピラティスのヘアバンドは締めすぎない、汗止めと頭を押す刺激を分ける初回の支度」も圧迫への対処を扱う記事であり、その論点はそちらに譲る。ここで考えるのは、ショートやボブの毛束に触れる側の条件だ。毛髪の研究を手掛かりに、何を観察してから道具を選び直すかを考えたい。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

締め付ける力と、滑る面の性質は別の問いである

「ずれた」という出来事を、少し細かく眺めてみる。バンド全体が後ろへ移動したのか。位置は同じなのに、端から短い髪だけが出たのか。それとも、直すときに毛束が布について動いたのか。どれも鏡では髪の乱れに見えるが、日常の記録では分けて書ける。最初からすべてを締め付け不足と名付けないための観察である。

摩擦は、接した面が互いに滑るときの抵抗を指す。毛髪表面を模した研究では、同じ水のある条件でも、表面の化学的な性質を変えると摩擦の振る舞いが変わった。摩擦係数という、滑る抵抗を押し付ける力との関係で表す指標も、損傷を模した割合によって変化している。[16] 押す側の条件だけでなく、接する面の状態を見たい理由がここにある。

この研究は、毛髪と布を縫い合わせた製品の比較ではない。原子間力顕微鏡という微小な力を調べる装置による実験と、分子の動きを計算するシミュレーションを組み合わせ、毛髪の表面を模した面同士を調べている。[16] したがって、ここから特定の幅、素材、締め付けを最適と選ぶことはできない。18〜39歳の女性がヨガ中に使うヘアバンドの留まり方へ、そのまま当てはめることはできない。ここで扱う模型や毛束の研究の限界は、装着者の汗、布との接触、姿勢を合わせて評価した結果とは異なる点にある。製品の順位を借りるのでなく、比較すべき条件を借りる読み方である。

ショートかボブかという髪型の名前も、表面の性質をそのまま表すものではない。普段の手入れや濡れ方をいったん脇に置き、長さだけで「このバンドなら合う」と決めるのは早い。まず自分が困った場面を言葉にする。「前屈で前髪が出た」と「外すときに引っ掛かった」では、次に確かめたいことが違う。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

水があっても、傷んだ表面と未処理の表面は同じでない

毛髪の摩擦を扱った研究では、未処理の毛髪と強く漂白した毛髪の表面に対応する化学的な構造を、別々に用意している。実験の接触面は水で潤滑され、計算では未処理の状態から化学的な損傷が増す状態までを調べた。[16] 潤滑とは接触する面の滑りを助ける働きであり、水があることと抵抗がゼロであることは別だ。

結果は、滑る速さにも関係していた。計算上で滑る速さが低く、実験や生体での動きに近い条件では、損傷の割合が増すにつれて摩擦係数も増えた。研究は、この小さな尺度での摩擦増加を、表面の粗さや内部の損傷よりも、表面の化学的な変化が左右するものとして説明している。[16] 見た目のざらつきだけでは整理しきれない話である。

ここでの比較は「乾いた髪対濡れた髪」ではなく、水がある中で表面の状態を変えた比較だ。[16] その区別は実用上も大切になる。濡れた髪で引っ掛かった経験を、すべて水のせいにしてしまうと、自分の手入れや触れている面を確かめる視点が抜ける。一方、濡れていても抵抗が小さい条件を、どんな髪にも当てはめることも避けたい。

たとえば、支度のときには滑らかだった毛束が、レッスン後の着替えでは扱いにくく感じたとする。このときメモに残すのは、原因を断定する言葉ではなく、濡れていた場所、直前に使ったケア、どの動きで困ったかでよい。水分と表面の状態を別の欄で考えることは、研究の比較を生活の観察へ移す方法になる。

漂白した毛髪の模型で増えた摩擦は、カラーをした人のバンドの固定力とは区別して読む。実験での抵抗の増加と、頭の上で快適に位置を保つことは別の結果だからだ。[16] 毛髪が引っ掛かることを固定力の長所と取り違えず、装着中と着脱時の感触を別々に見ておきたい。

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

表面に残る膜は、水との関係も変える

髪に触れるものには、普段使うヘアケアの成分もある。ヘアケア用シリコーンに関するレビューでは、毛幹、つまり皮膚の外へ出ている髪の部分に膜を作り、摩擦を減らし、水分の喪失を抑える働きが整理されている。[1] このレビューが整理するのはヘアケア成分の働きであり、18〜39歳の女性のバンドの留まり方へ直接当てはめる根拠にはならない。日頃のケアで目指す滑らかな手触りと、髪留めに求める留まり方は、同じ問いではない。

レビューは、シリコーンを一律に良い、悪いとは扱っていない。水に溶けにくい種類は髪に蓄積する可能性があり、その除去のために強い洗浄を重ねると乾燥に結び付く点にも触れている。一方で、水に分散しやすい仕組みなどの開発も取り上げる。[1] バンドがずれたことだけを理由に、成分の名前で普段のケアを全否定する必要はない。

別の分子シミュレーションでは、毛髪を模した表面に界面活性剤がどのように付くかを調べている。界面活性剤は水とほかの物質の境界の性質を変える成分である。この研究で陽イオン性の成分を漂白毛の模型に作用させると、未処理毛の模型に近い低い摩擦へ戻った。水をはじく性質も、表面への付き方によって変化している。[11] 対象は模型の表面であり、18〜39歳の女性の装着感へ直接置き換える結果ではない。

興味深いのは、表面の層を増やしても、摩擦が同じ程度だったことだ。この計算では、成分の単分子層と二重層を持つ処理面で摩擦は似ており、外側の層は圧縮やずらす動きで除かれやすかった。[11] これは特定の計算条件での結果だが、「たくさん付けた分だけ同じ状態が保たれる」という見方には慎重になれる。

朝に使う物を急に増減させながらバンドまで替えると、後で何が違ったかを思い出しにくい。普段のケアをした髪で試したのか、洗髪後で何も付けていなかったのか。その程度の違いを残しておくとよい。髪留めのためにケアを犠牲にするのでなく、どの状態で使いたい道具なのかを先に決めるのである。

摩擦が減った数字は、ずれにくさの点数ではない

毛髪の表面に膜を作る素材を調べた実験には、摩擦の変化を割合で示したものもある。プルランという多糖類を使った研究では、分子の大きさが異なる素材を比べ、健康な毛髪では高分子量のものが摩擦を41.5%減らした。濃度2%の条件で、表面に膜を作る性質と関連付けられた結果である。[8] 対象は毛髪試料であり、18〜39歳の女性のヨガ中のずれに、そのまま当てはめることはできない。

同じ研究でも、紫外線で損傷させた毛髪では別の大きさの分子が優れていた。中分子量のプルランによる処理で、水分の回復は35.5%、引っ張りに耐える強さの増加は40.6%と報告された。[8] ここで測られた水分、引張強度、摩擦は異なる指標だ。髪の状態も測定する項目も変われば、優れている条件は変わり得る。

分子量とは、分子の大きさを表す指標である。この実験では、高分子量のプルランは主に毛髪の外側の層にとどまり、中分子量のものは内部への浸透と構造の安定性を両立した。働きは、毛髪を作るケラチンというたんぱく質との水素結合を中心に説明されている。[8] 表面を覆う話と、内部へ働きかける話を分けると、同じ素材名でも測定結果が違う理由をたどりやすい。

この割合を「ヘアバンドがずれる回数も同じだけ変わる」と読み替えてはいけない。研究の対象は処理した毛髪であり、ヨガ中の装着者の動作を評価した結果ではない。[8] 数字が細かいほど買い物の判断にも使えそうに感じるが、何を数えた数字なのかを外すと、精密な数字で別の質問に答えることになる。

数字で読む毛髪の表面試験

2%:分子量の違うプルランの作用を比べた実験の濃度。家庭での使用量の指定ではない。[8]

41.5%:健康な毛髪で、高分子量プルランによって減った摩擦の割合。装着時のずれを測った値ではない。[8]

35.5%:紫外線損傷毛で、中分子量プルランによって報告された水分の回復。健康毛の摩擦とは別の評価である。[8]

60束:軽度損傷の毛束を、処理群と対照群に分けた比較研究の試料数。参加者の人数ではない。[20]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約